中国麻将・ルール詳細 複合問題(2) |
中国麻将・手作りと戦略 三色三歩高 |
■ 中国麻将・ルール詳細 複合問題(2) |
![]() |
では複合問題の2回目です。
まず最初に、前のページででてきました、 ●ある役を構成させるために使用した面子は、別の組み合わせでも同一の役を構成できない を説明します。ルールブックでは、「不得相同原则」と説明されている部分です。 「ある面子に対して、同じ役では2回使えない」と言いかえても良いでしょう。 まずは例をみて頂いた方が早いですね。以下の3つの牌例を考えてみましょう。 牌例1: ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 牌例2: ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 牌例3: ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
|
![]() |
確かに順子系の複合役が見えますから、色々な手役が考えられる感じの手牌ね。 | |
![]() |
えっと、私から説明します。 まずは最初の牌例から、 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ここで、手牌を分解してみましょう。 A: ![]() ![]() ![]() B: ![]() ![]() ![]() C: ![]() ![]() ![]() AとBとで老少副、AとCとでも老少副が作れますが、同一の役でAを2回使っており、これはルールにより片方しか採用出来ません。 BとCとで一般高はカウントできます。 よって、牌例の手牌は、 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 混一色+全帯幺+箭刻+一般高+老少副 になります。 |
|
![]() |
これは簡単ね。たとえばこの牌例![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() では、連六が2つは採用できず、連六と一般高の組み合わせになるってことね。 |
|
![]() |
次に2番目の牌例、![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 三色三歩高の役だけど、 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() しかし、どちらの手役にも同じ面子がありますのでルール上どちらか一方しか採用できません。 従ってこの手は、三色三歩高+平和+連六の手になります。 3番目の牌例も同様で、 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() これは清一色に、一色三歩高の複合がありますが、一色三歩高は、 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() つまりこの手は、清一色+一色三歩高+平和+連六になります。 |
|
![]() |
3面子役が2つ考えられるような手牌では、役の構成から上に挙げたような「同じ役同士」の重複に限られるわ。 よって、3面子役同士は重複しない、と言い替えてもよいわ。 |
|
![]() |
説明だけだとわかりにくかったけど、具体的な例があれば理解しやすいルールですね。 |
|
![]() |
次は、 ●すでに部分役でカウントした面子同士で作られる役はカウントしない を説明します。こちらは、ルールブックでは、「套算一次原则」と説明されている部分です。 まずは例をみて頂いた方が早いですね。以下の3つの手牌の複合役を考えてみましょう。 手牌1: ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 手牌2: ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 手牌3: ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
|
![]() |
こちらも特別な手牌とは思えませんが、やはり順子系の複合役がたくさん見えますから複雑なのでしょうね。 | |
![]() |
そうね、この複合問題の要は順子系の1点役。 そこで最初の条件「すでに部分役でカウントした面子同士で作られる役はカウントしない」を考えてみればいいわ。 たとえば、手牌1のこの牌。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 全帯幺と缺一門のほかに、見える順子役は4つね。 123の喜相逢、789の喜相逢、筒子の老少副、索子の老少副の4つ。これはいいかしら? |
|
![]() |
はい。 |
|
![]() |
じつは、その順子役のうち複合できるのは3つまでなのです。 123の喜相逢: ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 筒子の老少副: ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 789の喜相逢: ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() と、ここまで3つ出てきました。 ここで4つめの索子の老少副: ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() このように、すでに他の「部分役」(1〜4面子で作る役)で使われた面子で作られる役は複合できません。 |
|
![]() |
確かに、![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 複合する部分役をカウントするときは、まだ使われていない面子があることが条件というわけね。 |
|
![]() |
だいたいそんな感じよ。 そうそう、上の4つの役のうち今回は789の喜相逢を外したけど、外すのはどの4つの役でもかまわないわ。 |
|
![]() |
中国麻将のルールブックの第九条、5の(5)には「套算一次原則」として、『まだ役として使ったことのない牌(面子)は、一度だけすでに役として使っている牌(面子)と組み合わせて役を作ることができる』という内容が書かれてています。 ちょっと難しい話ですが、手牌例の複合条件をこの定義に沿って説明しますね。 まず、123の喜相逢をカウントします。 ここでカウントした面子は、 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 次に筒子の老少副をカウントしましょう。 すでに前の役でカウントした面子 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 3番目は、789の喜相逢をカウントしましょう。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 4番目は、索子の老少副をカウントしましょう。 しかしながら、 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() パチュリー様が「外すのはどの4つの役でもかまわない」と仰いましたが、これも役をカウントする順番次第です。 789の喜相逢を外す数え方だと、『筒子の老少副』『123の喜相逢』『索子の老少副』という順でカウントしたということになりますね。 |
|
![]() |
なんとなくわかったような、わからなくなったような。 さっきまでは理解してたと思っていたのですけど、何かちょっと自信がなくなってきました。 |
|
![]() |
大丈夫よ。 定義も大事だけど、定義から導かれる結果を覚えやすいように覚えればいいから。 じゃ、同じように手牌2を調べてみるわよ。 今回は3面子順子役との複合ね。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 見える役は、混一色に、萬子の清竜。それに、123の喜相逢、老少副ね。 そして、同様の理由で、喜相逢か老少副のどちらかしか複合させることができないことがわかるかしら? |
|
![]() |
これも理解できました。 清竜の ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() この面子と、清竜を構成する面子の一部である ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 面子 ![]() ![]() ![]() |
|
![]() |
はい、その通りです。 じゃあ、今度は花竜との複合である、手牌例の3番目をみていみましょう。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() この複合についても大丈夫ですね。 |
|
![]() |
はい。 まず、形は花竜と1面子になってるわね。 花竜の ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() つまり、 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
|
![]() |
正解よ。 じつは前のページで出てきた「ただし必ず複合する役はカウントしない」についても、今回の理由で説明できるものもおおいわ。 たとえば、大四喜や小四喜に三風刻が複合しないといったこと。 大四喜も小四喜も部分役で、三風刻に必要な牌はすべて役に数えられてしまっていることになるわ。 同様に、一色四歩高に、連六または老少副が複合しないのも、一色四歩高で使った面子で作られる部分役、といったことになるわ。 |
|
![]() |
いろいろ出たけど、いい覚え方があるから紹介するわ。
※2面子順子役 = 一般高、喜相逢、連六、老少副 ※3面子順子役 = 三色三歩高、花竜、三色三同順、一色三歩高、一色三同順 というところかしら。 定義とは違うけど、実際はこの覚え方で間違いになることはないと思うわ。 |
|
![]() |
この複合問題が、中国麻将で一番複雑なポイントだと思いますが、理解できたらあっけないほど単純です。 しっかり理解して、どんな手牌でも正しく手役を計算できるようになってくださいね。 |
中国麻将・ルール詳細 複合問題(2) |
中国麻将・手作りと戦略 三色三歩高 |