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〈藤原編集室〉は、海外文学・ミステリ・怪奇幻想小説・人文書を中心に、書籍の企画・編集を手がけています。〈本棚の中の骸骨:藤原編集室通信〉 は、当編集室の企画出版物のご案内と、新刊情報、編集本に関するコラムなどを掲載しています。
最新刊近刊発売中

10月の刊行予定 FORTHCOMING TITLE
みすてりい

城昌幸


創元推理文庫 10月18日予定
1100円(税込) [amazon]


終電間近の駅のプラットフォームで目撃した空中遊行術の奇蹟。退屈病患者がある夜出会った猟奇商人の奇妙な提案。果知れぬ曠野を埋め尽くす赤ん坊の群れ。高い高い絶壁の上から見下ろす異形の怪物。自分の生涯を完璧に計画した男の最後のたくらみ――。江戸川乱歩が「人生の怪奇を宝石のように拾い歩く詩人」と評した異才、城昌幸の珠玉の傑作を集めた自選集『みすてりい』(桃源社)全篇を完全収録。秘密結社に追われる男たちの運命を描いたデビュー作「脱走人に絡る話」とその続篇「仮面舞踏会」、城左門名義の散文詩的作品等を増補した。MORE
10月の刊行予定 ● FORTHCOMING TITLE
のすたるじあ

城昌幸


創元推理文庫 10月18日予定
1100円(税込) [amazon]


“だァれも知らないとこなの”女が語った美しい故郷の風景とは? 哀切極まる真相が胸を打つ「エルドラドオ」。中世錬金術師の甦りの秘薬をめぐる奇譚「復活の霊液」。偶々下船した島で見知らぬ女との暮しに引き込まれていく「郷愁」他、読者を「ミステリアスな宇宙へとさそいこむ」と星新一が絶賛するショートショートの先駆者、城昌幸の傑作選『のすたるじあ』(牧神社)を完全収録。第Ⅱ部には、酒場の主人が語る数奇な運命譚「面白い話」、ナイル河畔に出没する魔性の民の甘美な恐怖と誘惑を描く「吸血鬼」、ドッペルゲンガー譚「うら表」など、書籍初収録を含む珠玉の短篇を収める。MORE
近刊予定 ● FORTHCOMING TITLE
《オーストリア綺想小説コレクション》
廃墟建築家

ヘルベルト・ローゼンドルファー
 垂野創一郎訳

国書刊行会 2024秋予定

廃墟建築家が設計した〈葉巻〉型の巨大シェルターに、世界の終末を逃れて避難した人々が物語る奇想天外な物語のかずかず。幾重にも入り組んだ枠物語のなかで、主人公は夢と現実の境界を行き来し、時に見失う。はたして夢見ているのは誰なのか?
近刊予定 ● FORTHCOMING TITLE
地下室の殺人

アントニイ・バークリー 佐藤弓生訳

創元推理文庫
【近刊予定】
ミステリの生命誌(仮)
マーティン・エドワーズ 渕上瘦平訳
 国書刊行会
▼発売中
9月の新刊 NEW TITLE
ドン・イシドロ・パロディ
六つの難事件


ホルヘ・ルイス・ボルヘス/アドルフォ・ビオイ=カサーレス
 木村榮一訳

白水Uブックス 発売中 1980円(税込) [amazon]

イスラム教の加入儀礼の最中に宗派の指導者が殺され、容疑をかけられた新聞記者。急行列車内で起きたダイヤ窃盗と殺人事件に巻き込まれた舞台俳優。雲南の至聖所から盗まれた宝石を追ってブエノスアイレスへやって来た中国人魔術師の探索行……。身に覚えのない殺人の罪で投獄された元理髪店主イシドロ・パロディが、面会人が持ち込む数々の難事件を解き明かす。ボルヘスとその盟友ビオイ=カサーレスによる奇想と逆説に満ちた探偵小説連作集。MORE
7月の復刊 《東京創元社創立70周年記念フェア》
ゴースト・ハント
H・R・ウェイクフィールド 鈴木克昌 他訳 [MORE]
創元推理文庫 発売中 1540円(税込) [amazon]
6月の新刊 ● NOW ON SALE
最後にして最初の人類

オラフ・ステープルドン 浜口稔訳


ちくま文庫 発売中 1650円(税込)
[amazon]


20億年後の〈最後の人類〉が現代の人類に語る未来の歴史。数度の世界戦争、疫病の蔓延と地球規模の環境激変、火星人類の侵略など、度重なる災禍によって退行した人類は、やがて再び進化の階梯を登り始める。超人類の創造と諸文明の興亡、果しなき流れの果に人類がたどり着いた場所とは……。20億年に及ぶ悠久の年代記を驚異の想像力と神話的ヴィジョンで描いて、アーサー・C・クラーク(『2001年宇宙の旅』)など、多方面に影響と衝撃を与えた伝説的名作。改訳文庫化。 MORE
3月の新刊 ● NOW ON SALE
義とされた罪人の手記と告白

ジェイムズ・ホッグ 高橋和久訳

白水Uブックス 
発売中 2530円(税込)
[amazon]


17世紀末のスコットランド、領主コルウァンの二人の息子は両親の不和により別々に育てられた。厳格で狂信的な母親の下で大きくなった弟ロバートは、17歳の誕生日に出会った不思議な力を持つ人物に唆されるまま罪を重ねていく。そして兄ジョージとの運命的な対決へ……。目も眩むような重層する語りによって小説の可能性を極限まで追求し、ジッドやバタイユが絶賛、現代作家にも多大な影響を与えるゴシック最後の傑作。『悪の誘惑』改題。 MORE
2月の新刊 NOW ON SALE
最上階の殺人

アントニイ・バークリー 藤村裕美訳

創元推理文庫 発売中 1100円(税込)
[amazon]

閑静な住宅街、四階建てフラットの最上階で高齢女性の絞殺死体が発見されたとの報を受け、モーズビー首席警部率いる捜査班は現場に急行した。室内はひどく荒らされ、裏庭に面した窓に脱出用のロープが下がっている状況から、警察は物盗りの犯行と断定、容疑者を絞り込んでいく。しかし警察の捜査を見学するため同行したロジャー・シェリンガムは、建物内に真犯人がいると睨み、被害者の姪を秘書に雇うと住人たちの調査に乗り出した。探偵小説本来の謎解きの魅力と、才気溢れるユーモア、痛烈な批評精神が奇跡的な融合を果たしたシリーズ屈指の傑作。解説 阿津川辰海/真田啓介 MORE