注目の新刊 発売中


ウィリアム・カールセン 『マヤ探検記 人類史を書きかえた偉大なる冒険 上・下
古代の遺跡に見せられた二人の男はそれぞれの夢を中央アメリカの熱帯雨林に見出した。猛烈な暑さと湿気、ハエや蚊や毒ヘビ、マラリアや黄熱病、石だらけの道や行く手を阻む沼地、そして繁茂する植物たち。それは、まさに命をかけた冒険だった。マチュピチュ発見よりも60年以上前に人類が果たした壮大な足跡をたどる。図版多数。
(青土社 各3024円)[amazon]

『文壇出世物語』 新秋出版社文芸部編
人気作家から忘れ去られた作家まで、紹介される文壇人は100人。若き日の彼らはいかにして有名人となったのか?大正期に匿名で発表された謎の名著(新秋出版社、1924)が、21世紀の文豪ブームに一石を投じるべく大復活。読んで愉しい100年前の文壇ゴシップ大事典。内容
(幻戯書房 3024円)[amazon]

M. de ウナムーノ 『ベラスケスのキリスト』
1920年公刊のウナムーノ長篇詩の代表作。ベラスケスのキリスト像が喚び起こす観想を通じてスペイン精神の深層と人間の運命を歌い上げ、『神曲』 『失楽園』 の伝統にもつらなるヨーロッパ文学の知られざる傑作を本邦初訳。
(法政大学出版局/叢書ウニベルシタス 2916円)[amazon]

エミール・ゾラ 『猫の楽園 ゾラ ショート セレクション
『居酒屋』 『ナナ』 など19世紀後半の仏文学を代表する作家、エミール・ゾラの短編を7編厳選。ユーモラスな話、皮肉や風刺の効いた話、悲劇的な話、ホラー調の話など、興味深く読める作品群でゾラの多様な作風に触れられる。平岡敦訳。児童・YA向け。
(理論社 1404円)[amazon]

柳瀬尚樹 『ことばと遊び、言葉を学ぶ』
言葉の達人である天才翻訳家が、滋賀・福岡・島根の教壇に立つ。言葉遊び、辞書の重要さ、英語の体得法。面白くためになる特別授業。
(河出書房新社 1620円)[amazon]

ロミ 『自殺の歴史』
古今東西におよぶ自殺の諸相を数々の逸話とともに解析。人間存在の最も哲学的なテーマである自殺の諸問題を、心理・哲学・技術・手法・社会・文学・漫画・小唄など、多方面から論じた類のない労作。
(国書刊行会 4536円)[amazon]

S・S・ヴァン・ダイン 『カナリア殺人事件 新訳版
ブロードウェイの元女優 「カナリア」 が密室で殺害される。容疑者はわずか四人だが、決め手となる証拠は皆無。矛盾だらけで不可解な犯罪に挑むのは、名探偵ファイロ・ヴァンス。独自の推理手法で犯人を突き止めようとするが……。シリーズ第二弾、日暮雅通・新訳。
(創元推理文庫 972円)[amazon]

ヘニング・マンケル 『ピラミッド』
北欧ミステリの帝王マンケルが生んだ名物刑事クルト・ヴァランダーがまだ20代でマルメ署にいた頃の 「ナイフの一突き」 「裂け目」 から、イースタ署に移ったばかりの頃に遭遇した事件 「海辺の男」 「写真家の死」 を経て、『殺人者の顔』 直前のエピソード 「ピラミッド」 に至る5つの短編。若き日のヴァランダーの成長を描いた短編集。
(創元推理文庫 1512円)[amazon]

T・S・エリオット 『荒地/文化の定義のための覚書』
「四月はいちばん無情な月」 で始まる長篇詩 「荒地」 と代表的な文化論の定評ある名訳 (深瀬基寛訳) を一冊にし、巻末に深瀬基寛の評論 「エリオットの人と思想」 を収めた決定版。《古典名訳再発見》 第5弾。解説=阿部公彦。
(中公文庫 1080円)[amazon]

東江一紀 『ねみみにみみず』
翻訳家の日常、翻訳の裏側。迫りくる締切地獄で七転八倒しながらも、言葉とパチンコと競馬に真摯に向き合い、200冊を超える訳書を生んだ翻訳の巨人。知られざる生態と翻訳哲学が明かされる、おもしろうてやがていとしきエッセイ集。越前敏弥編
(作品社 1944円)[amazon]

越前敏弥 『文芸翻訳教室』
「原文をしっかり読む」 「日本語の表現力を増やす」 「調べ物をきっちりする」 といった基本から、「表記のルール」 「各登場人物にふさわしい日本語」 「物語の視点」 を頭に置いた実践的な訳し方まで、第一線で活躍する文芸翻訳家が秘伝を伝授。加えて、シノプシスの書き方や企画の持ち込み方もアドバイス。目次
(研究社 2160円)[amazon]

霜月蒼 『アガサ・クリスティー完全攻略 決定版
英国ミステリの女王、アガサ・クリスティー。作品数が多いゆえに、どれから読んでいいかわからない。有名作品以外も読んでみたい――そんな要望に応え、一冊でクリスティー100作を網羅した傑作評論集にしてブックガイド。『ポアロとグリーンショアの阿房宮』 論を特別収録。日本推理作家協会賞、本格ミステリ大賞受賞作。
(早川書房/クリスティー文庫 1037円)[amazon]

ジェイコブ・リース 『向こう半分の人々の暮らし 19世紀末ニューヨークの移民下層社会
19世紀後半、欧州・ロシア・中国等からの移民が急増したニューヨーク。とりわけマンハッタン南部のロウアーイーストサイドには、安アパートに貧しい移民が集住した。 その暮らしを当時まだ目新しかった写真を取り入れて活写した、フォトジャーナリズムの古典(1890年刊)を完訳。
(創元社 2916円)[amazon]

アラフェア・バーク 『償いは、今』
銃乱射事件で係争中の被害者遺族が、一転して連続殺人の容疑者に。元恋人を救うべく、女性弁護士は勝ち目が薄い裁判に臨むが……
(ハヤカワ・ミステリ文庫 1058円)[amazon]

カズオ・イシグロ 『日の名残り ノーベル賞記念版
品格ある執事の道を追求し続けてきたスティーブンスは、短い旅に出た。美しい田園風景の道すがら様々な思い出がよぎる。長年仕えたダーリントン卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い……。ノーベル文学賞作家の代表作が新装幀、新判型で登場。
(早川書房 2160円)[amazon]

マシュー・メイザー 『サイバー・ストーム 隔離都市 上・下
ネット障害をきっかけに、都市機能が次々と壊滅するニューヨーク。空前の雪嵐が襲来するなか、取り残された人々は生き残れるか?
(ハヤカワ文庫NV 864円/778円)[amazon]

ピーター・トライアス 『メカ・サムライ・エンパイア』
第二次世界大戦で日独が勝利し、巨大ロボット「メカ」が闊歩する日本統治下のアメリカ。メカのパイロット志望だった少年マックは夢をかなえるための士官学校入試で失敗。民間のパイロット養成校に入学を許されるのだが……。話題爆発の歴史改変SF。
(新ハヤカワSFシリーズ 2592円)[amazon]
ピーター・トライアス 『メカ・サムライ・エンパイア 上・下
(ハヤカワ文庫SF 各778円)[amazon]

フォード・マドックス・フォード 『ノー・モア・パレーズ』
第一次大戦期の英仏を舞台にした傑作長編四部作の第2巻。イングランド最後の保守主義者は、戦争にどう向き合ったか。
(論創社 3240円)[amazon]

『ウンガレッティ全詩集』
20世紀イタリア最高の詩人ジュゼッペ・ウンガレッティ。第一次大戦に従軍し最前線の塹壕の中で書き留めた、生命の結晶のごとき初期の前衛的な短詩群から、ペトラルカへと溯るイタリアの詩的伝統に回帰して、詩想を深め詩型を磨いた後年の韻律詩群までの全詩篇を収録。詩論 「詩の必要」 を併収。河島英昭訳
(岩波文庫 1361円)[amazon]

押野武志・谷口基・横濱雄二・諸岡卓真編著 『日本探偵小説を知る 150年の愉楽
明治期の奇異譚から乱歩の奇想へ、清張の社会派を経て<新本格>の時代へ。日本探偵小説をめぐる言説を歴史化し、そのダイナミズムを捉える。<日常の謎>や新しいガジェットなど現在のミステリの最前線も紹介。札幌在住の実作者との対談も収録。探偵小説を読む「愉楽」を伝える評論集。目次
(北海道大学出版会 3024円)[amazon]

田邊園子 『伝説の編集者 坂本一亀とその時代』
終戦後、気鋭の戦後派作家を次々と世に送り出し、〈戦後〉 という時代を作った編集者坂本一亀の類まれなる軌跡に迫る、評伝の決定版。
(河出文庫 896円)[amazon]

ブルーノ・ムナーリ 『ムナーリの機械』
「読めない本」 の創造主であり、アート・デザインや美術教育など、多岐にわたる分野で活躍したムナーリの大傑作。待望の復刊。
(河出書房新社 3132円)[amazon]

辰巳一彦 『魔術妖術大図鑑 復刻版
黒魔術、錬金術、魔法薬、クロウリーやパラケルススなど有名魔術師の紹介から、ジル・ド・レの生涯を描いた劇画 「恐怖! 黒魔術の館 青ヒゲ男爵の物語」、魔女裁判の処刑料金まで、魔術や妖術にまつわる情報を詳しく紹介。 石原豪人・柳柊二・木俣清史・好美のぼる・加藤孝雄・杉尾輝利らがイラストを担当。『魔術妖術大図鑑』(立風書房/ジャガーバックス、1976)を復刊。
復刊ドットコム 4320円)[amazon]

エミリー・アプター 『翻訳地帯 新しい人文学の批評パラダイムにむけて
9.11 「同時多発テロ」 以降、ますます混迷する世界状況に対し、人文学はどのようなことばで相対することが可能だろうか? 著者は、「戦争とは他の手段をもってする誤訳や食い違いの極端な継続にほかならない」 という定義から出発し、単一言語(英語)主義がうむ世界の軋轢に警鐘を鳴らしつつ、「翻訳」 の観点から新たな人文学のアプローチを模索する。
(慶應義塾大学出版会 5940円)[amazon]

高山宏・巽孝之 『マニエリスム談義 驚異の大陸をめぐる超英米文学史
日本で、アメリカ文学を読む意味、意義とは何か? アメリカニズムにおける、イギリスとのトランスアトランティック局面を高山宏が、アメリカン・ルネサンスとトランスパシフィックな局面を巽孝之が、エドガー・アラン・ポーを軸に語り尽くす。目次
(彩流社 1944円)[amazon]

ジェローム・K・ジェローム 『ボートの三人男 もちろん犬も
三人の男と一匹の犬がテムズ川をボートで遡上する旅に出る。風光明媚な場所を巡り「休養と変化」を求めるはずが、泊まる場所や食事の仕方について言い争ったり、荒天で悲惨な目に遭ったり......ドタバタの珍道中を描く英国流ユーモア小説。小山太一訳
(光文社古典新訳文庫 950円)[amazon]

ハイデガー 『存在と時間 4』
第4巻では、世界に投げ出されるようにして生きている現存在の日常的なあり方を定義するとともに、そこにおいて現存在がいかに「頽落」しているかを分析、考察する。独自の哲学概念で存在そのものを深く問うハイデガーならではの論考。中山元訳
(光文社古典新訳文庫 1318円)[amazon]

小泉喜美子 『女は帯も謎もとく』
築地生まれでミステリーと歌舞伎と猫が好きな売れっ子新橋芸者 “まり勇”。忙しいお座敷の合間に起きるミステリアスな事件に胸を躍らせ、恋しい刑事と謎を推理し……。都会派連作ミステリー。
(光文社文庫 821円)[amazon]

『清涼井蘇来集』
〈江戸怪談文芸名作選3〉
浮世草子以後、文学の新たな型式を切り拓いた 〈幻の作家〉 清涼井蘇来、その全貌を初集成。 『古実今物語』(正・続)、『今昔雑冥談』、『当世操車』 の怪談・奇談の傑作4篇を収録。
(国書刊行会 6264円)[amazon]

ヨゼフ・チャペック 『ヨゼフ・チャペック エッセイ集』
ゴーレムからロボットに至る人造人間創造の歴史を描いた 「人造人間」 のほか、チェコの人々や文化、政治や戦争に関するエッセイ26篇とナチス収容所で書かれた詩9篇を収録。
(平凡社ライブラリー 1296円)[amazon]

福永武彦 『完全犯罪 加田伶太郎全集』
資産家が住まう洋館に届いた英文の脅迫状と、奇怪な密室殺人――迷宮入となった十年以上前の事件に四人の男が推理を競う傑作 「完全犯罪」。日本推理小説の爛熟期に突如として登場した著者、加田伶太郎とは、文学者・福永武彦が創りだした、もうひとつの顔であった。精緻な論理と遊戯精神を共存させ、日本推理小説史上に於いて最重要短編集に数えられる一冊。
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

アイザック・アシモフ 『黒後家蜘蛛の会1 新版
弁護士、暗号専門家、作家、化学者、画家、数学者の六人からなる 〈黒後家蜘蛛の会〉 は、月一回 〈ミラノ・レストラン〉 で晩餐会を開いていた。会では毎回のようにミステリじみた話題が出て、会員各自が素人探偵ぶりを発揮する。だが常に真相を言い当てるのは、物静かな給仕のヘンリーだった。安楽椅子探偵ものの歴史に燦然と輝く連作推理短編集が、読みやすい新版で刊行開始。
(創元推理文庫 950円)[amazon]

サチ・ロイド 『ダークネット・ダイヴ』
格差拡大政策により一般大衆は切り捨てられ、貧富の対立が意図的に煽られた近未来のロンドン。下層階級に落とされた人々は自由を求めてスラム共同体を築いたが、軍警察に激しく弾圧されている。市民権を持つ少年ハンターは、スラムの少女ウーマと出会い、全世界の虐げられた人々の命運を賭けた戦いが幕を開ける。
(創元推理文庫 1274円)[amazon]

ケルスティン・ギア 『緑の扉は夢の入口 第一の夢の書
母親の恋人の家族と同居することになったリヴ。ある晩見たリアルな夢の中で、学校で人気の男子4人組に遭遇する。『紅玉は終わりにして始まり』 作者の新三部作開幕。
(東京創元社 2160円)[amazon]

《ミステリーズ!》 vol.88
樋口有介〈柚木草平シリーズ〉最新作 『うしろから歩いてくる微笑』 連載スタート。西崎憲 「黄燈紅燈」。門田充宏、受賞第一作掲載予定。
(東京創元社 1296円)[amazon]

『澁澤龍彦の記憶』
没後30年を迎えて世田谷文学館で開催された「連続講演」をもとにまとめたエッセイ集。記憶から甦る「澁澤さん」の生きた姿、世代としての姿勢、思考の源泉がわかるとっておきの一冊。
(河出書房新社 2808円)[amazon]

パーシヴァル・ワイルド 『探偵術教えます』
お屋敷付き運転手P・モーランは私立探偵の通信講座を受講中。すっかり名探偵気取りで、学習内容を実地に移してみたくてたまらない。シロウト探偵の暴走がとんでもない騒動をひきおこすユーモアミステリ連作集。新訳 「P・モーランの観察術」 を追加収録した完全版。巴妙子訳
(ちくま文庫 907円)[amazon]

結城昌治 『夜の終る時/熱い死角』
組織の歪みと現場の刑事の葛藤を乾いた筆致でリアルに描き、推理作家協会賞を受賞した警察小説の記念碑的長編『夜の終る時』に傑作短篇4作を増補。日下三蔵編
(ちくま文庫 907円)[amazon]

ニッコロ・マキァヴェッリ 『フィレンツェ史 上・下
権力闘争、周辺国との駆け引き、戦争、そして政権転覆。マキァヴェッリの筆によりさらにドラマチックに彩られるフィレンツェ史。
(ちくま学芸文庫 1512円/1620円)[amazon]

喜安朗・川北稔 『大都会の誕生 ロンドンとパリの社会史
都市型の生活様式は、歴史的にどのように形成されてきたのか。この魅力的な問いに、碩学がふたつ都市の豊富な事例をふまえて重層的に描写する。
(ちくま文庫 1296円)[amazon]

《文学ムック たべるのがおそい》 vol.5
西崎憲=編集
 【創作】 今村夏子/岸本佐知子/澤西祐典/米澤穂信 【エッセイ】 酉島伝法/石井千湖/北原尚彦 【翻訳】 ツェワン・ナムジャ (星泉訳)/エリザベス・ボウエン(西崎憲訳)/他 内容
(書肆侃侃房1404円)[amazon]

小野俊太郎 『太平洋の精神史 ガリヴァーから『パシフィック・リム』へ
日米の間に広がる太平洋は、パシフィック(和平)という幻想によって作り出されてきたが、実際には、ヨーロッパの裏側として、あらゆる汚辱の捨て場所(奴隷、核問題) などの舞台となってきた。日米の文学、映画がどのように太平洋を読み解いてきたのか?映画 『パシフィック・リム: アップライジング』 に合わせ、太平洋のもつ意味合いを概観する文化史。目次
(彩流社 2160円)[amazon]

メアリー・セットガスト 『先史学者プラトン 紀元前一万年―五千年の神話と考古学
戦争も、信仰も、アートも、先史時代に始まった――考古学の成果に依拠した、神話の大胆な読み換えによって、「文明以前」の人類世界を再構築する刺激的試論。
(朝日出版社 3024円)[amazon]

ソル・フアナ・イネス・デ・ラ・クルス 『抒情詩集』
〈ロス・クラシコス〉 17世紀後半、スペイン植民地時代のメキシコ。天賦の詩才に恵まれたソル・フアナは、主体的な生き方を貫くために、あえて修道女となった。男性優位の価値観が支配する社会にあって、教会権力からの抑圧にもさらされながら、女性の自立を求めてなされた文学的達成の精華。
(現代企画室 3456円)[amazon]

ホルヘ・ルイス・ボルヘス/アドルフォ・ビオイ=カサーレス 『ボルヘス怪奇譚集』
「物語の精髄は本書の小品のうちにある」(ボルヘス)。古今東西の書物から編纂された世にも不思議な話の数々。
(河出文庫 896円)[amazon]

石井桃子 『プーと私』
「クマのプーさん」 「ピーターラビット」 など、著者が世に送りだした永遠の文学作品をめぐって、活き活きと綴った随筆集。
(河出文庫 799円)[amazon]

『茂田井武 (一) 幻想・エキゾチカ 中村圭子編
〈挿絵叢書6〉
茂田井武が童画で名を馳せる前に描いた幻想的でエキゾチックな挿絵の数々を蒐集。 巻頭には 『退屈画帳』 から厳選した作品5点をカラーで紹介。挿絵デビュー作である横溝正史 「かいやぐら物語」 や、江戸川乱歩とコラボした 「猫町」 など、貴重な作品を一挙掲載。
(皓星社 3240円)[amazon]

マ―ジェリー・アリンガム 『葬儀屋の次の仕事』
〈論創海外ミステリ〉
ロンドンの寂れた商店街に建つ名家の屋敷。教養ある血筋を襲う不可解な事件。素人探偵アルバート・キャンピオンが暴く、葬儀屋の 「次の仕事」 とは……?
(論創社 3456円)[amazon]

C・デイリー・キング 『間に合わせの埋葬』
〈論創海外ミステリ〉
ニューヨークの富豪の元に届いた幼児誘拐予告事件を未然に防ぐため、NY市警のロード警視はバミューダ行きの船に乗り込む。『いい加減な遺骸』 『厚かましいアリバイ』 に続く 〈ABC三部作〉 完結。
(論創社 3024円)[amazon]

加納一朗 『加納一朗探偵小説選』
〈論創ミステリ叢書〉
名探偵ホック氏の事件簿、一挙集成。日本推理作家協会賞受賞作 「ホック氏の異郷の冒険」 の外伝にあたる書下ろし最新作 「宙に光る顔」 をボーナストラックとして収録。
(論創社 4320円)[amazon]

原尞 『そして夜は甦る』
私立探偵の沢崎はひょんなことから行方不明となったルポライターの調査に乗り出すことに。やがて事件は東京都知事狙撃事件の全貌へと繋がっていく。伝説のデビュー作が遂にポケミスで登場。書下ろし「著者あとがき」を付記し、装画を山野辺進が手がける特別版。
(ハヤカワ・ミステリ 1944円)[amazon]

エイドリアン・マッキンティ 『コールド・コールド・グラウンド』
武装勢力が入り乱れ、混迷を極める80年代の北アイルランド。殺人現場に遺されたオペラの楽譜は犯人から警察への挑戦状なのか?
(ハヤカワ・ミステリ文庫 1080円)[amazon]

デニス・E・テイラー 『われらはレギオン1 AI探査機集合体
恒星間探査機のAIとして死からよみがえっ た天才プログラマーは、人類の新たなる居住 地を求めて、はるか未踏の星域へと旅立つ。
(ハヤカワ文庫SF 1080円)[amazon]

『日本SF傑作選5 光瀬龍 スペースマン/東キャナル文書
「無の障壁」 「勇者還る」 など初期宇宙SFの傑作から 「アマゾン砂漠」 「火星人の道」 など東キャナル市連作まで全15篇を収録。 日下三蔵編
(ハヤカワ文庫JA 1620円)[amazon]

多賀新 『江戸川乱歩 幻想と猟奇の世界』
春陽堂・江戸川乱歩文庫のカバーを飾った銅版画家 多賀新の作品を集めた画集。『銅版画・江戸川乱歩の世界』(1988)を、全頁レイアウトを変更、増頁し、乱歩研究の第一人者・落合教幸が全作品の解説を書き改めた。
(春陽堂 2592円)[amazon]


▼3月刊

イタロ・カルヴィーノ 『最後に鴉がやってくる』
死にゆく者はあらゆる種類の鳥が飛ぶのを見るだろう――自身のパルチザン体験や故郷の生活風景を描いた〈文学の魔術師〉 カルヴィーノの輝かしき原点となる第一短篇集(内容)。〈短篇小説の快楽〉 全5巻完結。
(国書刊行会 2592円)[amazon]

ジム・トンプスン 『殺意』
ニューヨークから電車で数時間の海辺の町マンドゥウォク。弁護士のコスメイヤーはゴシップ好きの女ルアンから相談を受ける。夫ラルフが彼女を殺そうとしているというのだが……。トンプスン・ノワール、鮮烈な傑作。
(文遊社 2700円)[amazon]

《怪》 vol.52
特集 〈『怪』と妖怪〉。20年の妖怪文化の変遷や妖怪再入門などを掲載、荒俣宏×小松和彦×京極夏彦×郡司聡の豪華座談会も。
(KADOKAWA 1728円)[amazon]

グレアム・スウィフト 『マザリング・サンデー』
〈新潮クレスト・ブックス〉
1924年春、年に一度の帰郷日に、メイドのジェーンは生涯忘れられない悦びと喪失を味わう。ブッカー賞作家による精緻極まる小説。
(新潮社 1836円)[amazon]

萩尾望都 『私の少女マンガ講義』
イタリアの大学で行った講義を完全収録。創作作法や注目の新作 『春の夢』 など自作についても語り下ろしたハギオモト流少女マンガ論。
(新潮社 1620円)「amazon]

ジェイムズ・ロリンズ 『アンデスの黄金 上・下
インカ文明を専門とする考古学者ヘンリーは、ペルーで首に黄金の十字架をかけたミイラを発見。さらに発掘現場では、神殿の地下に隠された扉が見つかった。ヘンリーの甥サムとメンバーたちは調査を進めるが、神殿が崩落し……。
(扶桑社ミステリー 各950円)[amazon]

アンジェラ・カーター 『新しきイヴの受難』
野蛮な力が遍在する世界に繰り広げられるイヴの奇妙奇天烈な冒険と遍歴を、ブラックユーモアとアイロニーをちりばめて描いた、英国マジック・リアリズムの旗手による、新たな預言の書ともいうべき傑作。
(国書刊行会 2592円)[amazon]

ジョン・ルイス+アンドリュー・アイディン (作)/ネイト・パウエル (画) 『MARCH 1 非暴力の闘い』
バラク・オバマの大統領就任式の日、かつての公民権運動の闘士、ジョン・ルイス下院議員は、これまでの道のりを振り返っていた。南部の農場で生まれ育った少年が、いかにして差別に対抗する非暴力の手法を学び、運動に身を投じるようになったのか。公民権運動の歴史を当事者の目線で描く、骨太のグラフィック・ノベル第一弾。
(岩波書店 2052円)[amazon]

河合隼雄・松岡和子 『決定版 シェイクスピア快読』
シェイクスピアが「ロミオとジュリエット」の下敷きとなった物語に加えた、ふたつの重要なアレンジとは。ハムレットって実は体育会系? その根拠は。リチャード三世はアドラー理論を体現したような人物である――。ひとの心を深く知る心理学者と、女性初のシェイクスピア全作品訳に挑む翻訳家による、洞察力とユーモア溢れる11のセッション。幻の「タイタス・アンドロニカス」論を初収録。
(新潮文庫 594円)[amazon]

『FUNGI 菌類小説選集 第Ⅱコロニー』
きのこ/菌類をテーマにしたSFホラー・ファンタジー短編集。
(Pヴァイン 1836円)[amazon]

中相作 『乱歩謎解きクロニクル』
乱歩はなぜ自伝を執筆したのか? そして乱歩最大のトリックとは? 「本格探偵小説」 「怪奇趣味」 「猟奇趣味」……容易に全体像を摑ませない作家・江戸川乱歩の生涯を、横溝正史ほか同時代の登場人物たちを絡めながら、さまざまな角度から辿ることによって、その秘められた側面をあぶりだす画期的な謎解き評伝。
(言視舎 2376円)[amazon]

セバスチャン・フィツェック 『乗客ナンバー23の消失』
次々に乗客が消える客船に妻子失踪の謎を解くべく乗船した捜査官が直面する謎また謎。一件落着と思わせて連続ドンデン返しが炸裂。
(文藝春秋 2430円)[amazon]

連城三紀彦 『悲体』
40年前に消えた母を探し韓国へやってきた男の物語は、次第に、それを書きつつある作者自身の記憶と混じり合う――戦後日韓関係に翻弄された男女をめぐる物語。。ミステリと私小説的メタフィクションを融合させた、著者晩年の問題作にして最大の実験長篇 (「すばる」2003~04年連載)。没後5年、初の書籍化。
(幻戯書房 2376円)[amazon]

諏訪哲史 『紋章と時間 諏訪哲史文学芸術論集
小説とマイナー文学を論じ、澁澤、種村、ランボー、カフカ、春樹、Q作、西脇、中也、シモン、あがた森魚、中島らもについて語り尽くす。書下ろし 「言語芸術論」 と多和田葉子・谷川渥との対談も収録。
(国書刊行会 3888円)[amazon]

『新編・日本幻想文学集成9』 中島敦/神西清/石川淳/芥川龍之介/森鴎外
矢川澄子/池内紀/橋本治/須永朝彦編
地下のミイラに前世の無限連鎖を見出す 「木乃伊」。応仁の乱に材をとった 「雪の宿り」。不老不死の芸妓の綺譚 「喜寿童女」。キリシタン物 「きりしとほろ上人伝」。怪談会を描く 「百物語」。他全63編。
(国書刊行会 6696円)[amazon]

ドン・ウィンズロウ 『ダ・フォース 上・下
主人公はニューヨーク市警38000人の頂点に立つ 「刑事の王」。麻薬・殺人・レイプ・組織犯罪を取り締まるエリート特捜班ダ・フォースを率いる彼は、いつしか善と悪の境界線を越えるようになっていき……。
(ハーパーBOOKS 各1050円)[amazon]

大下宇陀児 『空魔鉄塔 大下宇陀児少年少女探偵小説撰集 戦前編
長編 「空魔鉄塔」 を新聞連載から発掘(単行本収録とは別ヴァージョン)。少年探偵正木卓郎シリーズより 「黒星館の怪老人」「怪盗乱舞」の2編。他に「六人の眠人形」「消える少女」「金色のレッテル」「怪奇な土産」「ペンネーム本名の由来」「私のペンネーム」「ここは地獄の二丁目くんだり/番場ハジメ」を収録。善渡爾宗衛編
(Noir punk press 4500円) 取扱:盛林堂

周作人 『周作人読書雑記2』
日中の困難な時代を生きた周作人。その文章は不思議にも落ち着きとユーモアを湛えている。書物を通じた周作人の小著作選。第2巻は、民俗、故郷その他を巡る雑記。全5巻。
(平凡社/東洋文庫 3564円)[amazon]

逸見龍生・小関武史編 『百科全書の時空 典拠・生成・転位
近代啓蒙思想史上の記念碑たるディドロとダランベールらの 『百科全書』 は、厳しい検閲や弾圧の中でいかにして執筆・編集・出版されたのか。先行する様々な辞典や著作からの借用・書き換え、翻訳や改訂を通じて各項目テキストが成立した詳細な内情を解明し、18世紀的な知の地図を再構成する試み。日仏の啓蒙研究を代表する執筆陣が切り開く、『百科全書』 研究の新地平。
(法政大学出版局 7560円)[amazon]

北村紗衣 『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち 近代の観劇と読書
女性たちはいかにシェイクスピアを受容し、その正典化に影響を与えてきたか。18世紀までの観客や作家、宮廷人などの関わりを見る。
(白水社 3024円)[amazon]

コストラーニ・デジェー 『ヴォブルン風オムレツ』
革命、独立、分断…、激動のハンガリー・ブダペシュトで政治から距離を置き、持ち前のユーモアで人間社会を次々と斬っていく軽やかな短篇集。
(未知谷 2160円)[amazon]

《ミステリマガジン》 5月号
《特集=アガサ・クリスティーをより楽しむための7つの法則》
戯曲:若竹七海 「死がいちばんの贈りもの」/『アガサ・クリスティー完全攻略〔決定版〕』刊行記念座談会(霜月蒼×杉江松恋×小野家由佳)他/追悼 仁賀克雄 (「谷間は静かだった」 M・W・ウェルマン /「夏のワイン」 A・M・バレイジ/全翻訳・編纂書・著作リスト/他)/追悼 井家上隆幸
(早川書房 1296円)[amazon]

山田風太郎 『忍法双頭の鷲』
延宝8年、家綱の死去により新将軍に綱吉が就任。それに伴い、公儀隠密の要職を担う伊賀組は解任され、替って根来(ねごろ)衆が登用された。若き二人の根来忍者、秦漣四郎と吹矢城助は、隠密として初仕事に勇躍、江戸を後にしたが、彼らの行く手には、復讐に燃える伊賀忍者の執拗な妨害が……。
(角川文庫 864円)[amazon]

横溝正史ミステリ短篇コレクション 第4巻 『誘蛾燈』
短い中に横溝正史のエッセンスが凝縮された表題作、阿部鞠哉名義で書かれた幻想怪奇譚 「舌」 など全17篇。金田一耕助だけではない、作家の多彩な作風を味わえる傑作群。「鬼火」 完結部を独立させた 「湖泥」 は単行本初収録。日下三蔵編
(柏書房 2808円)[amazon]

ファン・ジョンウン 『野蛮なアリスさん』
私はアリシア、女装ホームレスとして、四つ角に立っている――凶暴な母、老いた父、そして沢山の食用犬……。少年アリシアのたった独りの戦いがはじまる。現代韓国最注目の俊英による問題作。
(河出書房新社 1728円)[amazon]

柳下毅一郎 『興行師たちの映画史 エクスプロイテーション・フィルム全史 新装版
大魔術、セックス、フリークス、偽ドキュメンタリー、人種映画、大仕掛け宣伝……リュミエールを元祖とし、ハッタリ屋ヒッチコック、奇術師オーソン・ウェルズまで、企画・撮影・出演・宣伝・上映を一手に握った興行師たちが、特定の観客をあてこんでつくったエクスプロイテーション(搾取)映画こそ、映画史の本流だった。フェイクニュースに扇動される時代に、待望の復刊。
(青土社 2592円)[amazon]

柳下毅一郎 『皆殺し映画通信 骨までしゃぶれ』
こんな映画、なぜ作った!? 映画評論家・柳下毅一郎によるタブーなき日本映画、殺しのレビュー42連発。大人気シリーズ第5弾。
(カンゼン 1836円)[amazon]

ジャッキー・フレミング 『問題だらけの女性たち』
女の脳は小さい? 女が考えると生殖器がダメになる!? 19世紀の女性たちがいかにバカバカしい迷信と固定観念に苦しめられたか、ユーモアと皮肉炸裂で描くイギリス発ジェンダー絵本。松田青子訳。
(河出書房新社 1296円)[amazon]

田中貢太郎 『戦前の怪談』
怪談の巨匠の、実話などでまとめた怪談アンソロジーの決定版。「虫採り」「草藪の中」「狐妖」「白いシャツの群」「妖影」「黒風」「蟇の血」など傑作全24篇。
(河出書房新社 1944円)[amazon]

長山靖生 『日本SF精神史 完全版
幕末・明治から現代まで、〈未来〉はどう思い描かれ、〈もうひとつの世界〉はいかに空想されてきたか。日本的想像力の系譜をたどる画期的通史。日本SF大賞・星雲賞ダブル受賞作の完全版。
(河出書房新社 3024円)[amazon]

フェデーリコ・マリア・サルデッリ 『失われた手稿譜』
作曲家ヴィヴァルディは、晩年、多額の借金を抱えたまま、旅先で死亡した。残された家族は債権者に追われ、兄の遺品を処分、以来200年近く闇に消えていた自筆楽譜だったが……。数奇な運命をたどった楽譜の謎を綿密な調査研究によって明らかにした、ミステリにも似た読み応え十分の傑作ノンフィクション・ノベル。
(東京創元社 2268円)[amazon]

エドワード・D・ホック 『怪盗ニック全仕事5』
「価値のないもの、誰も盗もうとはしないもの」だ
けを標的にする怪盗ニック。文庫版全集第5弾は、〈白の女王〉サンドラ・パリスとの共闘、ホック世界の名警官レオポルド警部やニックを名乗る偽者との対決、実在したミステリ書店が登場するクリスマス・ストーリーなどを含む全14編(本邦初訳9編)を収録。
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

マルク・パストル 『悪女』
20世紀初頭のバルセロナ。町では幼い子供が何人も失踪していた。噂ではその血をすすり臓物を喰らう化け物に攫われたのだという。そして今日また一人、新たな子供が姿を消し、頸動脈を噛みちぎられた男の死体まで発見された。現役の犯罪捜査官が、町中を震撼させた犯罪者の実話に材を得て描いた戦慄の物語。
(創元推理文庫 予価1253円)[amazon]

ロス・マクドナルド 『動く標的 新訳版
石油王が失踪した。夫人の依頼により調査を開始した私立探偵リュー・アーチャー。夫人とは犬猿の仲である義理の娘、彼女が愛する一家専属のバイロット、娘との結婚を望む弁護士といった面々が複雑に絡み合うなか、次々に殺人事件が……。探偵リュー・アーチャー初登場作を田口俊樹新訳で。
(創元推理文庫 1080円)[amazon]

北原尚彦 『シャーロック・ホームズの蒐集』
大英帝国を縦横無尽に駆け巡るホームズと相棒ワトスン博士の〈語られざる事件〉を、世界有数のホームズ・ファンが愛と敬意を込めて作品化した、最高水準のパスティーシュ6編。
(創元推理文庫 842円)[amazon]

J・G・バラード 『ハロー、アメリカ』
崩壊し、砂漠と化した22世紀のアメリカに上陸し、諸都市を探訪した探険隊の記録。予言者バラードが辛辣に描き出す、強烈な未来像。(『22世紀のコロンブス』 を改題・文庫化)
(創元SF文庫 1058円)[amazon]

レイモンド・チャンドラー 『フィリップ・マーロウの教える人生』
フィリップ・マーロウの言葉から人生を学ぼう。愛、女、死、酒、チェス、煙草、ハリウッドについて――レイモンド・チャンドラーの生み出した探偵マーロウの至言をテーマごとにチョイス。全篇村上春樹の名訳で贈る珠玉の名言集。訳者による巻末解説も収録。
(早川書房 1296円)[amazon]

マイケル・バー=ゾウハー/ニシム・ミシャル 『秘録イスラエル特殊部隊 中東戦記1948-2014
1948年の建国以来、イスラエルは常に戦乱の只中にあった――。数度の中東戦争、エンテベ空港での人質奪還、エルサレムを巡る終わりなき戦いなど、同国特殊部隊が関与した諸作戦の全貌を、自らも中東戦争に従軍したスパイ小説の巨匠が語る戦記ノンフィクション。
(早川書房 2484円)[amazon]

アーネスト・クライン 『アマルダ 上・下
ゲーマーの少年ザックが目にしたのは、彼が大好きなゲームそっくりの宇宙船だった……オタク文化ネタ満載の戦争冒険ゲームSF。
(ハヤカワ文庫SF 各842円)[amazon]

カミラ・グレーベ&ポール・レアンダ・エングストレー 『サンクトペテルブルクから来た指揮者』
大規模な企業買収計画の裏で、思わぬ事件に直面する男が味わう恐怖と苦闘。ソ連崩壊後の闇社会に展開する、非情な陰謀の標的は?
(ハヤカワ文庫NV 予価1382円)[amazon]

『ラテンアメリカ傑作短編集 続 中南米スペイン語圏の語り 野々山真輝帆編
マジックリアリズムだけじゃないラテンアメリカ文学の内省と豊穣。日本初紹介作家を含む、短編アンソロジー。収録内容
(彩流社 2700円)[amazon]

小針由紀隆 『クロード・ロラン 一七世紀ローマと理想風景画
「誰の目にも美しい」 牧歌的な情景を描き続けたクロード・ロラン。自然の探求から 「理想風景画」 の基盤をつくった画家を軸に、17世紀風景画の成立と展開、そして18世紀自然主義との関連を描き出す。図版100点以上。
(論創社 3888円)[amazon]

『文藝別冊 須賀敦子の本棚』
没後20年を迎える須賀敦子を彼女が愛した本や作家からとらえかえして、新しい須賀像をうちだす。日本作家案内などの未刊行の翻訳を多数収録、池澤夏樹、松山巌、湯川豊、若松英輔他。
(河出書房新社 1404円)[amazon]

『江戸川乱歩作品集Ⅲ パノラマ島奇談・偉大なる夢 他
現実の世界ははかない幻に過ぎない。「夢」 こそ真の実在である。「夢」 の彼方に拡がる世界を探る。代表作 「パノラマ島奇談」、戦時下の問題作 「偉大なる夢」 の他、「百面相役者」 「毒草」 「防空壕」 「指」 の7篇を収録。浜田雄介編
(岩波文庫 1080円)[amazon]

ロバート・カークマン/チャーリー・アドラード 『ウォーキング・デッド 8』
ネガンとの死闘から2年、リックたちは平和を謳歌していた。 作物は豊かに実り、安全な交通が確立され、生活には日常の悩みが戻った。だがある日、パトロール隊が謎の集団に襲われる。それは、言葉を交わしながら移動する死者の群れだった。彼ら 〈囁く者 (ウィスパラーズ)〉 の正体とは? 待望の第2幕スタート。
(ヴィレッジブックス 2970円)[amazon]

清水潤 『鏡花と妖怪』
大正期から昭和期における泉鏡花のテクストを丁寧に読み解き、作品が内包する魅力や可能性を浮かび上がらせる。そして、鏡花を軸にしながら、岡本綺堂、国枝史郎、水木しげる などの多様なテクストやサブカルチャーに目を配り、近代日本文学における〈物語〉のダイナミックな可能性と、そこでの〈怪異〉のありようをも照らし出す。怪異怪談研究会編
(青弓社 3240円)[amazon]

志賀健二郎 『百貨店の展覧会 昭和のみせもの1945-1988
百貨店はかつて、美術も文化も社会現象も展示する情報の発信基地だった──。時代を牽引した百貨店の展覧会から昭和を振り返る。
(筑摩書房 2700円)[amazon]

千街晶之編著 『21世紀本格ミステリ映像大全』
「TRICK」 「金田一少年の事件簿」 から 「貴族探偵」 にいたる、話題を呼んだ 「映像の本格ミステリ」 を、邦画・洋画からテレビドラマ、アニメ、バラエティにいたるまで縦横無尽に紹介。 コラムやインタビューも交えた読んで楽しい本格ガイド。
(原書房 1944円)[amazon]

リー・チャイルド 『パーソナル 上・下
フランスの大統領が狙撃された。犯人と目されるのは、ジャック・リーチャーがかつて逮捕した軍人。闘いの舞台はパリ、そしてロンドンへ。狙撃犯を追ってロシアやイギリスの情報局と協力しながら、G8開催地で捜査を進めるリーチャー。激闘の行方は?
(講談社文庫 各994円)[amazon]

アナトール・フランス 『ペンギンの島』
悪魔に騙された聖者が間違って極地のペンギンに洗礼を施してしまう。天上では神が会議を開き対応を協議、ペンギンを人間に変身させて神学上の問題を切り抜けることにし、ここにペンギン国の歴史が始まった。古代から現代、未来に至るフランスの歴史をパロディ化し、戯画的に語り直した、ノーベル賞作家A・フランスの知られざる名作。
(白水Uブックス 2052円)[amazon]

四方田犬彦・福間健二編 『1968 [2] 文学』
鈴木いづみ、土方巽、澁澤龍彦…。文化の〈異端者〉たちが遺した詩、小説、評論などを収録。反時代的考察を深く味わうアンソロジー。
(筑摩選書 2592円)[amazon]

マリーナ・コレヴァ+タチヤナ・イヴァシコヴァ他 『メイド・イン・ソビエト 20世紀ロシアの生活図鑑
レトロかつ未来的なデザインの電化製品、不便な暮らしの中で発案された独特な日用品……1920年代から80年代まで、ソビエト連邦の歴史の変遷を刻んだ生活雑貨、人気商品、党の行事に関する知られざるエピソード、アネクドートの数々を紹介し、ソ連崩壊と共に消失した、今やロシア人にとっても懐かしい世界の日常風景を豊富な図版とともに追想する。目次
(水声社 2700円)[honto]

森瀬繚 『All Over クトゥルー クトゥルー神話作品大全
「クトゥルー神話」 はH・P・ラブクラフトにより創造され、数々の作品を通じて語り継がれ、発展してきた。本書は日本国内で発売された古今のクトゥルー神話作品を網羅すべく、1000作以上を解説。小説のみならず、コミック・映画・ゲームなどもカバーし、現在に至るまでの神話体系の流れを総攬する。
(三才ブックス 2480円)[amazon]

レーモン・ルーセル 『額の星/無数の太陽』
『ロクス・ソルス』 『アフリカの印象』 の二大散文に並ぶ二大戯曲を一冊に。独自の手法を駆使して織りなされる言葉と物の奇想天外なスペクタクルは小説と変わらない。
(平凡社ライブラリー 1728円)[amazon]

キム・グミ 『あまりにも真昼の恋愛』
会社での地位を失った男が思い出したのは、16年前のある関係だった。第7回若い作家大賞を受賞した表題作や、若い作家賞受賞作 「趙衆均氏の世界」 など、今の世代の心の質感を描く9つの物語。
(晶文社 1944円)[amazon]

キャロル・オコンネル 『生贄の木』
森の中で、袋に入れられて木から吊されていた三人。イカれたパーティーガール、小児性愛者、そして狂気に冒された配給所の聖女。一人は助かり、一人は手遅れ、そして一人は瀕死の状態だった。目撃者は小妖精のような顔立ちのウィリアムズ症候群の少女。マロリーは自分を慕う少女に犯人を思い出させようとするのだが……。好評シリーズ最新刊。
(創元推理文庫 1512円)[amazon]

マシュー・ディックス 『マイロ・スレイドにうってつけの秘密』
33歳の訪問看護師マイロは、公園でビデオカメラとテープを発見する。テープに映っていたのは、自分と同じ年頃の女性による、友人が自分のせいで亡くなったという告白だった……。「秘密」をめぐる奇妙で愛おしい物語。
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

シャンナ・スウェンドソン 『魔法使いの陰謀 フェアリーテイル
妖精が関与しているらしい事件が頻発。そこに魔法使いと妖精の対立を煽る怪しい魔法使いが出現。バレリーナとしてのキャリアを再開したソフィーはまたしても巻きこまれる。シリーズ第三弾。
(創元推理文庫 1339円)[amazon]

J・J・アダムズ&D・H・ウィルソン編 『スタートボタンを押してください』
ケン・リュウ、アンディ・ウィアー、桜坂洋ら、現代SFを牽引する豪華執筆陣が集結。ヒューゴー賞・ネビュラ賞・星雲賞受賞作家たちが、急激な進化を続けるメディアの可能性に挑む、傑作オリジナルSFアンソロジー。全作が書籍初収録。
(創元SF文庫 1080円)[amazon]

サモセット・モーム 『報いられたもの/働き手』
名声を得た後のモームが 「自らの魂の平穏のため」 に描いた戯曲二篇。人間の本質を衝く傑作悲喜劇を、モーム研究の第一人者の名訳で。行方昭夫訳
(講談社文芸文庫 1836円)[amazon]

ヨハン・ホイジンガ 『ホモ・ルーデンス 文化のもつ遊びの要素についてのある定義づけの試み
「人間の文化は遊びにおいて、遊びとして、成立し、発展した」。歴史学、民族学、そして言語学を綜合した独自の研究は、人間活動の本質が遊びであり、文化の根源には遊びがあることを看破、さらに功利的行為が遊戯的行為を圧する近代社会の危うさに警鐘を鳴らす。「遊びの相の下に」 人類の歴史の再構築を試みた古典をオランダ語版全集から完訳。 里見元一郎訳
(講談社学術文庫 1296円)[amazon]

横溝正史 『雪割草』
戦時下の昭和16年に新潟日日新聞に連載、書籍化されることなく埋もれていたメロドラマ家庭小説。信州・諏訪で何不自由なく育った娘、有為子が日本画家・賀川仁吾と結婚、様々な苦労を経ながら成長していく物語。
(戎光祥出版 2808円)[amazon]

武末祐子 『グロテスク・美のイメージ ドムス・アウレア、ピラネージからフロベールまで
ルネサンス期に発掘された古代ローマ・ネロ帝の黄金宮 (ドムス・アウレア)、ピラネージの廃墟画を経て、ユゴーやフロベールらフランスロマン主義文学へ――あらゆるものを巻き込んで同化し、幻想と現実を分かつと同時につなぐ、洞窟 (グロッタ) に始まるグロテスクの系譜。
(春風社 3456円)[amazon]

C・S・ルイス 『ナルニア国物語7 最後の戦い』
ナルニアでは偽アスランの「命令」により、〈もの言うけもの〉たちは奴隷のように使われ、隣のカロールメン国にもつけいられようとしていた。劣勢となったナルニア王ティリアンはアスランに助けを求めるが……。衝撃的結末を迎える最終巻。土屋京子訳
(光文社古典新訳文庫 756円)[amazon]

サン=テグジュペリ 『戦う操縦士』
ドイツ軍の電撃戦の前に潰走を余儀なくされるフランス軍。決死の偵察飛行を命じられて飛び立った 「私」 の機に、雷雨や敵の対空砲火が容赦なく襲いかかる──。絶望的な状況をかいくぐり、人間の使命とは何かを考え抜いた著者の自伝的小説。鈴木雅生訳
(光文社古典新訳文庫 950円)[amazon]

栂正行 『引用と借景 文学・美術・映像・音楽と旅の想到
アートを追って人はどこに到着するのか。各地のパブリック・アート、美術館などを訪ねる鉄道の旅を通じて、文学・美術・映像・音楽の各分野を往還、思索を縦横無尽に連結。カズオ・イシグロ作品の解釈、ナイポール 『到着の謎』 とデ・キリコの絵画 『到着と午後の謎』 の関係、ロンドン・ソーホーの映画群からシュルレアリスムの絵画、市場と広場の成立など、想像を駆使して著者が見出した 「引用」 と 「借景」 の営みとは。目次
(三月社 2376円)[amazon]

中尾真理 『ホームズと推理小説の時代』
ホームズとともに誕生した推理小説。その歴史を黎明期から黄金期まで跡付け、隆盛の背景とその展開を豊富な基礎知識を交えながら詳らかにする。
(ちくま学芸文庫 1296円)[amazon]

ヘザー・ヤング 『エヴァンズ家の娘』
ジャクリーンは親族から相続した湖畔の家に移り住む。この家では数十年前にある事件が起こったようだが……。過去と現在、交互に描かれる二つの物語は一族の秘密へと繋がっていく。MWA賞最優秀新人賞候補作。
(ハヤカワ・ミステリ 2268円)[amazon]

マイケル・ロボサム 『生か、死か 上・下
出所日前夜に突如脱獄した男。たった一日さえ待てば、自由も金もすべてが手に入ったはずなのに……。その決断の裏隠された陰謀とは? 英国推理作家協会賞ゴールドダガー賞受賞。
(ハヤカワ・ミステリ文庫 各864円)[amazon]

S・L・グレイ 『その部屋に、いる』
休暇でパリに来た夫婦。しかし宿泊先のアパルトマンには何か不快な雰囲気がただよっていた……背筋の凍るホラーサスペンス登場。
(ハヤカワ文庫NV 1123円)[amazon]

ラリイ・ニーヴン 『無常の月 ザ・ベスト・オブ・ラリイ・ニーヴン
突如地球を襲った未曾有の大災害をスリリングに描いた傑作 「無常の月」、人類未踏の超高密度天体・中性子星に赴いたベーオウルフ・シェイファーの驚異の冒険譚 「中性子星」、同じく 〈ノウンスペース〉 シリーズに属する 「帝国の遺物」 「太陽系(ソル)辺境空域」 など、ハードSFの巨匠の数ある作品の中から、ヒューゴー賞受賞作4篇を含む中短篇全7篇を収録した日本オリジナル傑作選。
(ハヤカワ文庫SF 1037円)[amazon]

チャーリー・N・ホームバーグ 『真実の魔術師』
魔術師実習生のシオニーはもうすぐ最終試験を受ける予定。そんなとき、彼女の命を狙った邪悪な魔術師が脱獄したと知らされる。
(ハヤカワ文庫FT 864円)[amazon]

D・K・ウィップル 『鍾乳洞殺人事件 横溝正史翻訳コレクション1
《新青年》《探偵小説》編集長として海外作品の紹介に尽力した横溝正史は一流の翻訳者でもあった。『八つ墓村』 ほか一連の創作の発想源ともなったウィップル 『鐘乳洞殺人事件』 を収録。 時を経てなお古びない正史の闊達な訳文をご堪能あれ。オンデマンド復刊
(扶桑社 1620円)[amazon]

ファーガス・ヒューム 『二輪馬車の秘密 横溝正史翻訳コレクション2
19世紀末の一大ベストセラーとして名高いヒュームの 『二輪馬車の秘密』。単行本版と結末の異なる雑誌掲載版も併録した。オンデマンド復刊
(扶桑社 2160円)[amazon]

木々高太郎 『三面鏡の恐怖』
死んだ妻とそっくりな妹が現れた。彼女の目的は何か。戦後直後の時代背景に展開する殺人事件。木々高太郎の隠れた代表的推理長篇、初の文庫化。
(河出文庫 799円)[amazon]

泡坂妻夫 『迷蝶の島』
太平洋に漂うヨットの上から落とされた女、絶海の孤島に吊るされた男。一体、誰が誰を殺したのか……そもそもこれは夢か、現実か? 手記、関係者などの証言によって千変万化する事件の驚くべき真相とは?
(河出文庫 778円)[amazon]

アントニオ・タブッキ 『島とクジラと女をめぐる断片』
居酒屋の歌い手がある美しい女性の記憶を語る 「ピム港の女」 のほか、クジラと捕鯨手の関係や歴史的考察、ユーモラスなスケッチなど、様々な断片が響きあう散文集。須賀敦子訳
(河出文庫 799円)[amazon]

ダグラス・アダムズ 『長く暗い魂のティータイム』
コミック・SFミステリー 「ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所」 シリーズ第二弾。今回、史上もっともうさんくさい私立探偵ダーク・ジェントリーが謎解きを挑むのは……なんと 「神」 です。
(河出文庫 994円)[amazon]

マイケル・イネス 『盗まれたフェルメール』
〈論創海外ミステリ〉
殺された画家、盗まれた絵画。フェルメールの絵をめぐり展開するサスペンスとアクション。スコットランドヤード警視監アプルビイが事件を追う。Private View (1952) 解説=真田啓介
(論創社 3024円)[amazon]

ハリー・カーマイケル 『アリバイ』
〈論創海外ミステリ〉
雑木林で見つかった無残な腐乱死体。犯人は 「三人の妻と死別した男」 か? 鉄壁のアリバイ、顔を潰された死体、見つからない動機。作者の仕掛けた巧妙な罠が読者を推理の迷宮へと誘い込む。
(論創社 2592円)[amazon]

『新訳ベケット戯曲全集1 ゴドーを待ちながら/エンドゲーム』
田舎道。木が一本。夕暮れどき。二人組のホームレスが、救済者ゴドーを待ちながら、ひまつぶしに興じている───『ゴドーを待ちながら』。なにもかも失われていく 「最後の物たち」 の世界で、盲目のハムが、召使クロヴに暴君として振る舞っている───『エンドゲーム』。前代未聞の笑える 「沈黙劇」 を、わかりやすく明快な翻訳で。岡室美奈子訳。
(白水社 3240円)[amazon]

ロバート・R・カーギル 『聖書の成り立ちを語る都市 フェニキアからローマまで
聖書から浮かび上がる古代オリエント・地中海世界、一方で歴史は聖書本文にどんな影響を与えたか。聖書の成り立ちを都市ごとに見る。
(白水社 4104円)[amazon]

テオドール・エルサール・ド・ラ・ヴィルマルケ 『バルザス=ブレイス ブルターニュ古謡集
フランス・ブルターニュ地方で語り継がれる詩歌を編纂した物語歌謡集。1839年の初版刊行以来、文学・芸術・ケルト研究に多大な影響を与えてきた。魔術師マーリン、アーサー王伝説から、ブルターニュの祝祭・恋愛の風習がわかる詩歌まで、ヴィルマルケ生前中の最終校訂版を翻訳。
(彩流社 4860円)[amazon]


▼2月刊

『高井貞二』 末永昭二編
〈挿絵叢書5〉
二科展の天才が若き日に残した挿絵の数々をいまここに! メカニカルかつシュールな作風で著名なモダニズム画家・高井貞二。二科展に最年少で入選し、後に国際的に活躍する高井が、戦前・戦中に『新青年』や『モダン日本』などの雑誌に提供した挿絵を、小説とともに一挙掲載。
(皓星社 3240円)[amazon]

アーネスト・ヘミングウェイ 『誰がために鐘は鳴る 上・下
1930年代、スペイン内戦。共和国側のアメリカ人義勇兵ジョーダンは、山峡の橋の爆破を命ぜられる。協力するゲリラ隊には、腹の読めないパブロ、女傑ピラール、そして敵側に両親を殺された娘マリアらがいた。無垢なマリアと恋に落ちたジョーダンだが、死を賭した作戦決行が数日後に迫っていた。ヘミングウェイ畢生の大作。高見浩訳
(新潮文庫 810円/853円)[amazon

ダン・ブラウン 『オリジン 上・下
スペインのビルバオ、マドリード、セビリア、バルセロナを舞台に、ラングドンの前に最強の敵が立ちはだかる。鍵を握るのは、人類最大の疑問 「我々はどこから来たのか、どこへ行くのか」――。
(KADOKAWA 各1944円)[amazon]

フィオナ・マクラウド/ウィリアム・シャープ 『夢のウラド』
死後に同一人物であることが明かされた二人の作家、フィオナ・マクラウドとウィリアム・シャープ。尾崎翠が思慕し三島由紀夫が讃美した、稀有な魂をもつ作家の作品を初めてひとつに集成する。いま百年の時を経て瑞々しく甦るスコットランドの幻想小説集。中野善夫訳
(国書刊行会 4968円)[amazon]

高崎俊夫 『祝祭の日々 私の映画アトランダム
マニアック&ファナティックな文芸書・映画本を多数手掛ける名編集者による人気連載コラムがついに単行本化。映画から文学へ、文学からジャズへ、そして映画へ――ジャンルを縦横無尽に越境する博覧強記のエッセイ集にして、編集者として出会った神話的人物たちへの愛惜にみちたポルトレ集。
(国書刊行会 2808円)[amazon]

《ナイトランド・クォータリーvol.12》 不可知の領域――コスミック・ホラー
未知の空間や異次元に迷い込み、人知を超えた存在に遭遇したときの無力さと孤独感、その恐怖を。キム・ニューマン、ネイサン・バリングルード、ジャン・レイなど翻訳9編、日本作家は荒山徹、朝松健。この他、諸星大二郎インタビューなど。内容
(アトリエサード 1836円)[amazon]

デルフィーヌ・ミヌーイ 『シリアの秘密図書館』
シリア内戦下、ダマスカス近郊の町ダラヤでは、人々が政府軍に包囲されていた。砲撃に脅え、死と隣り合わせの過酷な日々。だがそんな過酷すぎる状況下でも、散逸した本を集めて地下に 「秘密の図書館」 を作った人々がいた――。本に希望を見出し、知識を暴力への盾として闘った人々を描く、感動のノンフィクション。
(東京創元社 1728円)[amazon]

西崎憲 『蕃東国年代記』
東の海、唐と倭国の間に浮かぶ麗しき小国 〈蕃東〉――知識や儀礼を司る貴族の家に生まれ、気ままに日々を過ごす青年・宇内と彼の従者を務める17歳の藍佐。彼らが出会った驚異、あるいは目にすることのなかった神秘を鮮やかに描く。繊細な細工物のような5編を収めた空想世界の御伽草子。
(創元推理文庫 756円)[amazon]

タイラー・ディルツ 『ペインスケール ロングビーチ市警殺人課
高級住宅街で下級議員の息子の妻と子どもたちが殺害された。調べれば調べるほど謎に包まれる被害者一家の秘密とは。刑事ダニーと相棒のジェンを予測不可能な事件が襲う。
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

デイヴィッド・アーモンド 『ポケットのなかの天使』
定年間際のバスの運転手バートのもとに、天使がやってきた。指でつまみあげられるくらいの小さなかわいい天使に妻のベティは大喜び。学校で調理師をしているベティは、アンジェリーノと名付けた天使を早速職場に連れて行った。学校に天使が! 生徒たちは大喜びだったが……。国際アンデルセン賞受賞の名手が描く、可愛い天使の物語。
(東京創元社 2052円)[amazon]

田中啓文 『シャーロック・ホームズたちの新冒険』
シャーロック・ホームズ&明智小五郎、東西の名探偵の知られざる冒険譚。ミステリ界の基礎教養「黒後家蜘蛛の会」にまつわる重大な秘密。衆人環視下で消えた、手塚治虫の生原稿の謎。松尾芭蕉の死の真相を推理する正岡子規……。実在非実在の名探偵たちの、活躍を描く短編集。
(東京創元社 1836円)[amazon]

ホセ・ドノソ 『夜のみだらな鳥』
〈フィクションのエル・ドラード〉
望まれない畸形児《ボーイ》の養育を託された名家の秘書ウンベルトは、宿痾の胃病で病み衰え、使用人たちが余生を過ごす修道院へと送られる。尼僧、老婆、そして孤児たちとともに暮しながら、ウンベルトは聾啞の《ムディート》の仮面をつけ、悪夢のような自身の伝記を語り始める……。延々と続く独白のなかで人格は崩壊し、自己と他者、現実と妄想、歴史と神話、論理と非論理の対立が混じり合う語りの奔流となる。『百年の孤独』と双璧をなすラテンアメリカ文学の最高傑作。鼓直訳
(水声社 3780円)[honto]

ナボコフ・コレクション 『処刑への誘い 戯曲 事件/ワルツの発明
死刑囚の男に起こる不条理悲喜劇と、初邦訳の知られざる戯曲2篇を収録。笑いと風刺。ナボコフの意外な魅力に満ちたシリーズ第2弾。
(新潮社 5184円)[amazon]

マーガレット・ドラブル 『昏い水』
〈新潮クレスト・ブックス〉
70代後半を迎えたドラブルが、同世代の女性を主人公に男女のさまざまな老いの姿を闊達に描く、まさに英国的苦みの効いた長篇小説。
(新潮社 2484円)[amazon]

『戦後 春陽文庫 資料集成 β版』 小野純一編
昭和28年~60年に刊行されたカバーのついた春陽文庫のデータをまとめた一冊。春陽文庫のかなり珍しいタイトル、異装版を、推理小説、ユーモア・現代小説を中心に約600点掲載。
盛林堂ミステリアス文庫 2500円)

ザカリーヤー・ターミル 『酸っぱいブドウ/はりねずみ』
〈エクス・リブリス〉
卓越したユーモアと奇想、殺伐とした日常を切り取る鋭い眼差し。現代シリア文学を代表する作家による短篇集と中篇を収録。
(白水社 2484円)[amazon]

イサベル・アジェンデ 『日本人の恋びと』
『精霊たちの家』 のアジェンデの新作。アメリカの高齢者向け養護施設を舞台に、生涯の愛について、人生の秘密について、ミステリ仕立てで展開する恋愛小説。
(河出書房新社 3024円)[amazon]

原武史 『松本清張スペシャル 100分 de 名著
『点と線』 『砂の器』 などで 「社会派推理小説」 という一大ジャンルを築いた作家・松本清張。新資料や独自インタビューで歴史の真実に光をあてた 『昭和史発掘』 や、その成果を活用した未完の遺作 『神々の乱心』 で、彼は何を訴えようとしたのか? 上記4作品を通じて、「思想家」 としての松本清張に迫る。
(NHK出版 566円)[amazon]

澁澤龍彦 『ドラコニアの夢』
東雅夫編。大人気アニメ 「文豪ストレイドッグス」 シリーズ最新作の映画に登場する新キャラクター 「澁澤龍彦」。コラボカバーのアンソロジー文庫で澁澤龍彦のエッセンスを味わおう。珠玉のエッセイと小説を収録。
(角川文庫 605円)[amazon]

山本周五郎 『五辨の椿』
家のために働きづめ、その挙句倒れて死んでしまった大切な父。その時母は浮気相手と不義密通を働いていた。おしのは母の不義を憎み、次々と母や、男たちに復讐を果たしていくが……。サスペンス仕立てで語られる、罪と罰の物語。
(角川文庫 605円)[amazon]

ミシェル・レリス 『ゲームの規則Ⅳ 囁音』
神話の偉大さに達した告白文学(全4巻)。本巻は80歳を目前にした作家の生の余白というには濃密・バロックなアラベスク的断章群。谷昌親訳
(平凡社 4104円)[amazon]

荒俣宏 『新装版 花の王国1 園芸植物』
博物図譜の名品を選び抜き、植物に関する伝承や信仰、発見・栽培史を解説した、他に類を見ない画期的な「花の図鑑」新装版1巻。
(平凡社 4104円)[amazon]
荒俣宏 『新装版 花の王国2 薬用植物』
著者がその博物図譜コレクションと知識を惜しみなく注いだ類まれなる花図鑑。薬草、香草、毒草、聖草などを集めた新装版第2巻。
(平凡社 4104円)[amazon]
荒俣宏 『新装版 花の王国3 有用植物』
17~20世紀に描かれた美しい博物画による花の図鑑が新装版で登場。果実や野菜、庭木や街路樹など有用な植物を集めた第3巻。
(平凡社 4104円)[amazon]
荒俣宏 『新装版 花の王国4 珍奇植物』
植物など想像を超えた姿と生態の珍奇植物。専門家から美術愛好家、子どもも大人も楽しめる空前絶後の花図鑑新装版第4巻。
(平凡社 4104円)[amazon]

リチャード・バーネット 『描かれた歯痛』
激痛を伴う 「歯抜き屋」 の稚拙な抜歯から無痛治療・美容歯科へと至る歯科治療の進化。ゾッとするが惹きつけられてしまう手法や器具の数々……衝撃の医学博物誌シリーズ、完結。
(河出書房新社 4104円)[amazon]

岡本綺堂 『異妖新篇 岡本綺堂読物集六
鷲を親だという娘 「鷲」、鰻に人生を狂わされた 「鰻に呪われた男」、河獺に嫉妬された漁師 「深川の老漁夫」、「くろん坊」という山の妖怪と安易な口約束が招いた悲劇――。短篇集 『異妖新篇』 全作品に、単行本未収録作2篇を付録として収載。カバー・口絵=山本タカト。
(中公文庫 799円)[amazon]

横溝正史ミステリ短篇コレクション 第3巻 『刺青された男』
本格志向、怪奇趣味、耽美的抒情……多彩な横溝ワールドのエッセンスが凝縮された傑作の数々を集成した短篇コレクション第3巻。日下三蔵編。
(柏書房 2808円)[amazon]

鶴岡真弓 『ケルトの想像力 歴史・神話・芸術
古代ヨーロッパ北方の森に生まれ、華麗で装飾的な文様、デザイン性に優れた特異の文化を残し、歴史の彼方に消え去ったケルト人。地中海的〈南の文明〉と対立するケルトの〈北方文明〉に秘められた豊饒性とは? 自然信仰、生命観、古代王権文化、神話・伝説、英雄と妖精……。まだまだ汲み尽くせないケルトの〈謎〉の数々に、ケルト学の第一人者が挑む決定版。
(青土社 3888円)[amazon]

岩波文庫リクエスト復刊
ハウプトマン 『沈鐘』
ドーデ― 『月曜物語』
ゾラ 『獣人』
ゴーゴリ 『イワーン・イワーノウィッチとイワーン・ニキーフォロウィッチとが喧嘩をした話』
佐藤春夫 『都会の憂鬱』

他全37点 復刊リスト

豊島与志雄 『丘の上 豊島与志雄 メランコリー幻想集
太宰が最も尊敬し、芥川、川端が恐れた作家、豊島与志雄の全貌が明らかになる代表作が現代仮名遣いによって甦る。長山靖生編
(彩流社 2592円)[amazon]

『絶景本棚』 本の雑誌編集部編/中村規=写真
《本の雑誌》 人気連載、巻頭カラー 「本棚が見たい!」 を待望の書籍化。35人の書斎を舐めるように撮ったオールカラーの写真集。書籍化に際して大幅に再編集、“十人十棚"、スタイリッシュ、整然、床積み、雪崩、魔窟……本に取り憑かれ、本を溜め込んだ人たちの最強の本棚模様が勢揃い。内容
(本の雑誌社 2484円)[amazon]

ロバート・ヒュー・ベンソン 『テ・デウムを唱いながら エリザベス一世と旧教に殉ずる人々
16世紀のイングランド。イギリス国教会とカトリックの対立旧教に殉ずるロビンとマージョリー、メアリー・ステュアートの処刑……。苦難に耐える若い二人を史実の中に置き、信仰の魂を描く一大歴史絵巻 Come Rack! Come Rope! (1912)。(作者はベンスン三兄弟の末弟)
(未知谷 5400円)[amazon]

川成洋 『英国スパイ物語』
ボーア戦争からはじまるイギリスの20世紀は、二つの世界大戦とロシア革命への対応を柱に、一大情報戦争の時代でもあった。それを現場で担った情報機関と、闇に隠されたスパイの群像を史料をもとに追った、20世紀裏面史。
(中公選書 2592円)[amazon]

ジェラール・ルタイユール 『パリとカフェの歴史』
パリのカフェにモリエールやヴォルテールといった大作家が集い、後世にのこる文学作品を書き上げた17世紀。18世紀のカフェはフランス革命の闘志たちの議会場となる。実在のカフェの数々を舞台にフランス史をひもとく。
(原書房 3888円)[amazon]

ケン・リュウ編 『折りたたみ北京 現代中国SFアンソロジー
三層に分かれた折りたたみ式の北京を描いた郝景芳による表題作、中国に史上初のヒューゴー賞をもたらした劉慈欣 『三体』 の抜粋「円」など7作家の13作品を、『紙の動物園』のケン・リュウが選び収録。いま一番SFが熱い国・中国の粋を集めたアンソロジー。
(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 2052円)[amazon]

トム・ストッパード 『トム・ストッパードⅣ アルカディア』
19世紀、英国貴族の娘・トマシナが残したある書 き込みは200年後の人々に波紋を広げていく。二 つの世界が美しくも切なく交錯する。
(ハヤカワ演劇文庫 1296円)[amazon]

ジョシュア・ダルゼル 『暗黒の艦隊2 新造艦<アレス>』
あの激烈な戦闘から4年後、「ファージ」と 名づけられた有機生命体に対し、ついに戦力 を整えた人類は、猛然と反撃を開始するが!?
(ハヤカワ文庫SF 1015円)[amazon]

古屋美登里 『楽な読書』
《BURRN!》連載書評の書籍化第2弾。「海外のフィクション」 「日本のフィクション」 「ノンフィクション」 と章を分け、さまざまな本を紹介。
(シンコーミュージック 1620円)[amazon]

ジョン・ウィリアムズ 『ブッチャーズ・クロッシング
『ストーナー』で世界的ブームを巻き起こした著者が描く、19世紀後半の米国西部の大自然。バッファロー狩りに挑む四人は、峻厳な冬山に帰路を閉ざされる。男たちを待つのは生か、死か。
(作品社 2808円)[amazon]

山田英春編 『奇岩の世界』
『不思議で美しい石の図鑑』 『巨石―イギリス・アイルランドの古代を歩く』 の著者が厳選した、五大陸に亘る驚異の奇岩写真集。今までにない、想像をはるかに越えていく迫力の岩の本。内容
(創元社 2160円)[amazon]

ピーター・スワンソン 『そしてミランダを殺す』
空港のバーでテッドは見知らぬ美女リリーに出会う。彼は酔った勢いで、妻のミランダの浮気を打ち明け 「妻を殺したい」 と言ってしまう。リリーはミランダは殺されて当然だと断言し、協力を申し出る。だが殺人計画が具体化され決行の日が近づいたとき、予想外の事件が起こり……。男女4人のモノローグで、殺す者と殺される者、追う者と追われる者の策略と攻防を描く傑作ミステリ。
(創元推理文庫 1188円)[amazon]

小泉喜美子 『月下の蘭/殺人はちょっと面倒』 日下三蔵編
美しい義姉が創りだした人面花を巡る悲劇と戦慄の真相を描いた表題作ほか、花・星・蟲・鳥を題材とした短編を収める 『月下の蘭』。男女の愛憎を中心に据え、鮮やかなツイストで読者を唸らせる 『殺人はちょっと面倒』。幻の二冊を合本にて贈る。能楽や謡、歌舞伎などの古典芸能をテーマに描いた傑作ミステリ8編。
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

S・K・ダンストール 『スターシップ・イレヴン 上・下
突如出現した謎のエイリアン船と交信できるのは、変わりものの“歌うラインズマン”だけ? 新鋭が放つ『歌う船』×《ヴォルコシガン》シリーズの傑作スペースオペラ。
(創元SF文庫 各1080円)[amazon]

アンジェラ・マーソンズ 『サイレント・スクリーム』
寂れた郊外の街を震撼させる連続殺人事件に型破りな警部キム・ストーンが挑む。イギリスのベストセラー警察小説シリーズ第一弾。
(ハヤカワ・ミステリ文庫 1188円)[amazon]

トマス・ペリー 『アベルVSホイト』
未解決事件の真相を探る探偵アベル夫妻は、殺し屋のホイト夫妻に命を狙われることに。駆け引きとアクション満載の痛快サスペンス。
(ハヤカワ文庫NV 994円)[amazon]

ジョー・ネスボ 『コマドリの賭け 上・下
閑職に異動になった警部ハリーは、高性能狙撃ライフルが密輸入された形跡を見つけ、手掛かりを追う――。『ネメシス 復讐の女神』 『悪魔の星』 へと続く壮大な物語の幕開け。シリーズの根幹となる作品が満を持して登場。
(集英社文庫 994円/842円)[amazon]

E・F・ベンスン 『見えるもの見えざるもの』
〈ナイトランド叢書〉
英国怪奇小説の名匠E・F・ベンスンの傑作集第2弾。吸血鬼、魔女、降霊術――そして、奇蹟。死者の声を聴く発明、雪山の獣人、都会の幽霊……多彩な味わいでモダン・エイジの読者を魅了した怪談12篇。
(アトリエサード 2592円)[amazon]

柴田宵曲 『子規居士の周辺』
さきに子規の生涯(『評伝 正岡子規』)を書いた柴田宵曲は、ついで子規とその門人との交渉を「子規居士の周囲」にまとめた。新たに同書に採り上げなかった人物で、今は披見されることも少なくなった、篤実にして炯眼を具えた八家の門人の子規との交流及び俳句に触れた「明治俳壇の人々」を併載。
(岩波文庫 1026円)[amazon]

柴田宵曲 『新編 俳諧博物誌』

(岩波文庫)[amazon] 復刊

フェルナンデス・デ・モラティン 『娘たちの空返事 他一篇
スペイン新古典主義演劇を代表する劇作家モラティンの代表作2篇。「娘たちの空返事」は、親の言いつけに従順にしたがい老人との結婚を承諾するも、愛する若者との未来を捨てきれない娘の葛藤を描く。『娘たちの「はい」』の新訳。併収する「新作喜劇」は、当時の腐敗した演劇界を皮肉るモラティンによる一種の演劇論。
(岩波文庫 907円)[amazon]

李昂 『海峡を渡る幽霊 李昂短編集
寂れゆく港町に生きる女性、幽霊となり故郷を見守る先住民の女性など、女性の視点から台湾の近代化と社会の問題を描く短編集 。藤井省三編。
(白水社 2376円)[amazon]

スティーヴ・ロビンソン 『或る家の秘密』
ジェファーソン・テイトは米国随一の家系調査士。依頼を受け家系図を作る毎日だが、ある富豪からの仕事に苦戦していた。数百年前に渡英した一族のうち6人の記録が不可解に消えていたのだ――まるで歴史から抹殺されたかのように。一族に隠された悲しい真実とは!?
(ハーパーBOOKS 1130円)[amazon]

《MONKEY vol.14》 絵が大事
「文学」と同じくらい「絵」を愛するMONKEYが両者の関係をあらためて見つめ直し、二つが織りなす豊かな相乗効果を伝える特集。詩の才能と同時に絵の才能を持ち備えた18世紀に活躍したイギリスを代表する詩人、ウィリアム・ブレイクの 「うた――無垢と経験の」 を柴田元幸訳で一挙掲載。カナダ出身の人気絵本作家、ジョン・クラッセンと小川洋子の約4年ぶりのタッグ、他。
( スイッチパブリッシング 1296円)[amazon]

ミシェル・レリス 『ゲームの規則Ⅲ 縫糸』
神話の偉大さに達した告白文学。今回は人生の危機、自殺未遂事件を起こしたレリスは夢と幻覚の中で記憶の縫合手術を試みる。谷昌親訳。全4巻
(平凡社 3888円)[amazon]

デボラ・クロンビー『警視の哀歌』
初老の弁護士が全裸で緊縛、猿ぐつわされたまま、遺体で発見された。容疑者は新進気鋭のギタリスト。貧しい少年時代を過ごした彼には動機があった。その直後、またも彼と因縁深い弁護士が同じ手口で殺害された。ロンドンを舞台に、容疑者、被害者、関係者の、錯綜した過去が解き明かされる人間ドラマ。
(講談社文庫 1080円)[amazon]

ホルヘ・フランコ 『外の世界』
〈城〉 と呼ばれる自宅の近くで誘拐された大富豪ドン・ディエゴ。身代金を奪うため奔走する犯人グループのリーダー、エル・モノ。彼はかつて、“外の世界”から隔離されたドン・ディエゴの一人娘イソルダに想いを寄せていた。そして若き日のドン・ディエゴと、やがてその妻となるディータとのベルリンでの恋。いくつもの時間軸の物語を巧みに輻輳させて描き出す、コロンビア作家のアルファグアラ賞受賞作。
(作品社 3024円)[amazon]

『学年誌が伝えた子ども文化史 昭和40~49年編』
事件・イベントなどのニュース、最新技術・未来予測などの情報、ファッション・遊び・スター・テレビ・スポーツ・オカルトなどのブーム・・・。子どものための総合情報誌「学年誌」(《小学一年生》~《六年生》)から、時代ごとに記事を厳選し構成。大阪万博、アポロ月着陸、パンダ初来日、三億円事件、オリンピックなど、昭和40年代の出来事や流行を特集。目次
(小学館 1296円)[amazon]

レイフ・GW・ペーション 『許されざる者』
国家犯罪捜査局の元長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、麻痺が残る彼に主治医が相談をもちかけた。牧師だった父が、懺悔で25年前の未解決事件の犯人について聞いていたというのだ。9歳の少女が暴行の上殺害された事件。だが、事件は時効になっていた。スウェーデンミステリの重鎮による、CWA賞インターナショナルダガー、ガラスの鍵賞等五冠に輝く警察小説。
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

エル・キャサリン・ホワイト 『龍の騎手』
アリザと龍の騎手アリステアの出会いは最悪だった。騎手といえば誇り高く高潔な人物のはずではなかったのか? 『高慢と偏見』×ドラゴンのロマンティック・ファンタジイ。
(創元推理文庫 1296円)[amazon]

《ミステリーズ!》 vol.87
〈給食のおにいさん〉シリーズで大人気の遠藤彩見の新シリーズ先行掲載、森谷明子〈秋葉図書館〉シリーズ最新作ほか。青柳碧人〈ほしがり探偵ユリオ〉セカンドシーズン、本城雅人『友を待つ』、東川篤哉『仕掛島』連載完結。
(東京創元社 1296円)[amazon]

近藤ようこ/田中貢太郎(原作) 『蟇の血』
将来を嘱望された青年の歯車が、ある女性との出会いをきっかけに、微妙に狂い出す――。怪談文芸の大家・田中貢太郎の傑作怪奇小説集 『黒雨集』 に収録された退廃的怪異譚を、偉才・近藤ようこが鮮烈に視覚化。
(KADOKAWA 778円)[amazon]

武田崇元・稲生平太郎・高橋洋【映画の生体解剖✕霊的ボリシェヴィキ 霊・物質・言葉 Kindle版
高橋洋の監督脚本新作映画『霊的ボリシェヴィキ』をメイン特集に、「霊的ボリシェヴィキ」の提唱者・武田崇元を加えた三名による鼎談「霊・物質・言葉」を完全収録(カナザワ映画祭2017 「宇宙怪談大会」でのトークイベント)。他に、エッセイや翻訳、インタビューなども収録。
(映画の会 650円)[amazon]

ジェフリー・ディーヴァー 『限界点 上・下
凄腕の殺し屋の手から標的を守るのが私のミッションだ。巧妙な計画で襲い来る敵の裏をかき、反撃せよ。名手の妙技が冴える傑作。
(文春文庫 810円/778円)[amazon]

『SFが読みたい! 2018年版』
年間ベストSF発表、ベスト1作家からのメッセージ、サブジャンル別ベスト、この一年のSF関連トピック、2018年の各出版社のSF書籍刊行予定、SF作家たちの最新予定「2018年のわたし」、SF関連書籍&DVD目録などでおくる恒例のガイドブック。
(早川書房 予価864円)[amazon]

アンソニー・サドラー&アレク・スカラトス&スペンサー・ストーン 『15時17分、パリ行き』
国際特急列車をイスラム過激派が襲撃した。パニックに陥る車内には、勇敢な米軍人が乗り合わせていた。実在の事件の記録を映画化。
(ハヤカワ文庫NF 864円)[amazon]

マリリン・ロビンスン 『ハウス・キーピング』
両親のいない姉妹と、放浪生活を営んできた奔放な叔母との奇妙な三人暮らし。拠り所となる家(ハウス)の喪失の悲しみを詩情豊かにつづる、ピュリツァー賞・全米批評家賞作家のデビュー作。
(河出書房新社 2592円)[amazon]

エドガー・ウォーレス 『血染めの鍵』
〈論創海外ミステリ〉
資産家のトラスミア氏が密室で殺害された。部屋のドアは複製不可能な鍵で施錠されており、室内には血に染まったピンが落ちていた。警察と協力して事件の謎を追う 『メガフォン』 紙の記者ホランドだが、またしても密室殺人が……。
(論創社 2600円)[amazon]

『森下雨村探偵小説選Ⅲ』

〈論創ミステリ叢書〉 『新青年』の名物企画 【連続短編】 全7作を完全収録。自身が提唱する「ライト・リテラチウア(軽い文学)」を実践した戦前・戦後の短編をまとめた森下雨村の探偵小説選第3弾。
(論創社 4320円)[amazon]

森敦 『私家版 聊齋志異』
中国清代、巷で口承される怪異譚を蒲松齢が書き綴った『聊斎志異』。森敦がこの500余話から選び抜き、私家版で19話を翻案した。妖術、呪い、幽霊など摩訶不思議な事象に加え、酒好き、大食らい、ひょうきん者、試験に落ち続ける男、母と暮らす嫁の来てのない男らが登場し、現代にも通ずる親しみ、可笑しみも溢れている。
(小学館/P+D BOOKS 540円)[amazon]

アレクサンドル・デュマ・フィス 『椿姫』
パリの社交界で金持ちの貴族を相手に奔放な日々を送る美貌の高級娼婦マルグリット。彼女はある日、青年アルマンと出会う。初めて真実の愛に目覚めた彼女は、享楽的な生活を捨て、パリ近郊の別荘で二人は暮らし始めるのだが……。永田千奈訳
(光文社古典新訳文庫 1166円)[amazon]

トマス・ホッブズ 『リヴァイアサン 2』
社会契約による主権国家の成立を理論づけた近代国家論の原点。第2部「国家について」では、国家の創設の理由、定義、主権の絶対性について論じるとともに、主権者と臣民の関係や臣民の自由について、市民法や刑法の観点から考察される。角田安正訳
(光文社古典新訳文庫 1253円)[amazon]

『ゴースト・ハンターズ完全読本 怪異を追う者たち――『事件記者コルチャック』から『死霊館』まで』 尾之上浩司編著
幽霊や怪奇現象に対峙し、“人間"と“未知なる者"との対決を体現したゴースト・ハンターたち――人間臭さと好奇心を武器に戦った事件記者 「カール・コルチャック」、怪奇現象の調査の第一人者 「エド&ロイレン・ウォーレン夫妻」、『事件記者コルチャック』 の全エピソード解説と制作秘話など、二大ゴースト・ハンターズの軌跡と活躍を網羅した完全読本。
(洋泉社 2160円)[amazon]

リンジー・フェイ 『ジェーン・スティールの告白』
幼くして孤児となり艱難辛苦のうちに育ったジェーン。罪に手を染めることも辞さない彼女は、ある企みを胸に、田舎の屋敷に家庭教師としてもぐりこむ。しかし屋敷の当主には何か秘密があるようで……『ニューヨーク最初の警官 ゴッサムの神々』 著者の話題作。
(ハヤカワ・ミステリ 2592円)[amazon]

カズオ・イシグロ 『「特急二十世紀」 を観ながら思ったこと―そして壁を破ってくれた小さな事ども ノーベル文学賞記念講演
デビュー前の若き日々から現在にいたるまでの問題意識、思い出の中の日本について、そして現代社会の諸問題にどう立ち向かっていくか。日系イギリス人作家カズオ・イシグロのノーベル賞受賞記念講演を書籍化。原文と土屋政雄による日本語訳を収録した対訳版。
(早川書房 1404円)[amazon]

シッゲ・エクランド 『迷路の少女』
ある夜11歳の少女が忽然と自宅から消えてしまう。周囲の人々にひろがってゆく波紋。事件の発端はどこに? そして少女の行方は?
(ハヤカワ文庫NV 1296円)[amazon]

マイク・クーパー 『ダウン・サイド 強奪作戦』
難攻不落の保管倉庫から、貴重なレアメタルの山を盗み出せ! ムショ帰りのプロの強盗が企てた奇想天外な強奪計画の結末やいかに。
(ハヤカワ文庫NV 1512円)[amazon]

エラン・マスタイ 『時空のゆりかご』
めざすは1965年!? 自分の時間旅行が原因で世界を変えてしまった男の獅子奮迅の活躍をユーモラスに描いた時間テーマSFの傑作。
(ハヤカワ文庫SF 1188円)[amazon]

『日本SF傑作選4 平井和正 虎は目覚める/サイボーグ・ブルー
「レオノーラ」「虎は目覚める」「虎は暗闇より」「エスパーお蘭」【悪徳学園」などの初期傑作短篇、黒人警官の苦悩を描く『サイボーグ・ブルース』全篇収録。日下三蔵編
(ハヤカワ文庫JA 1620円)[amazon]

ブライアン・フェイガン 『海を渡った人類の遥かな歴史 古代海洋民の航海史
世界中の名もなき古代の海洋民たちは、いかに航海したのか? 祖先たちはなぜ舟をつくり、なぜ海に乗りだしたのかを解き明かす人類の物語。
(河出文庫 1296円)[amazon]

ミシェル・ウエルベック 『闘争領域の拡大』
自由の名の下に、人々が闘争を繰り広げていく現代社会。愛を得られぬ若者二人が出口のない欲望の迷路に陥っていく。現実と欲望の間で引き裂かれる人間の矛盾を真正面から描く著者の小説第一作。
(河出文庫 950円)[amazon]

ザ・ゴードンズ 『盗聴』
〈論創海外ミステリ〉
グレッグ・エヴァンズ警部補は、マネーロンダリングの大物を追い盗聴室で情報を集めていた。とある会話から別の犯罪を匂わすやりとりを掴み、捜査に乗り出す。元FBIの作家が経験を基に描く、〈盗聴〉をモチーフにしたリアリティー溢れるアメリカン・ミステリ。
(論創社 2808円)[amazon]

松下哲也 『ヘンリー・フューズリの画法
物語とキャラクター表現の革新

幻想絵画の名作 《夢魔》 で知られるフューズリは実は主流派アカデミシャンであり、美術史と古典文学に精通する教養人だった。イギリスロマン主義の源流となり、さらに後代の美術家に深い影響を与えた芸術思想と物語絵画の制作手法を、その着想源となった近代観相学や当時の演劇・見世物など視覚文化の反映と共に明らかにする。目次
(三元社 3456円)[amazon]

エンミ・イタランタ 『織られた町の罠』
ある晩、血にまみれた少女が織の家の敷地内で発見された。舌を切られた少女の手の平に彫られていたのは、織り子エリアナの名だった。彼女の素性を探るうちに、エリアナは町の背後に見えない組織の力がうごめいていることに気づく。洪水が島を何度も襲い、未知の病によって動植物や島民に異変が起こり始め、織り子たちが織り上げた道はゆっくりと沈んでいく。
(西村書店 1620円)[amazon]


▼1月刊

ガリーナ・ドゥトキナ 『夜明けか黄昏か ポスト・ソビエトのロシア文学について
ロシアでは文学はどうなっているのか。ソ連時代からのベテラン編集者で日本文学の翻訳家としても実績のある日本通が大きく変化していくロシア文学の現状をあらゆるジャンルにわたって展開し、同時に文学大国ロシアの日本文学への愛と交流の歴史を語る。未来に向かう想像力の土壌となる現代文化史ドキュメント。
(群像社 2160円)[amazon]

ジェイムズ・シャピロ 『『リア王』 の時代 1606年のシェイクスピア
英国が誇る 「悲劇」 の誕生。 アーデン家もかかわりし火薬陰謀事件の翌年──1606年を、シェイクスピアの人生における重要な年としてクローズアップ。 『リア王』 が書かれた時代背景をつぶさに活写する歴史読み物。
(白水社 6048円)[amazon]

『J・G・バラード短編全集5』
20世紀SFに独自の境地を拓いた鬼才の全短編を五巻に集成。最終巻には短編集 『第三次世界大戦秘史』、Myths of the Near Future の収録作を中心に、本邦初訳作を多数含む24編を収める。柳下毅一郎監修
(東京創元社 3888円)[amazon]

ヴィンセント・ディ・マイオ、ロン・フランセル 『死体は嘘をつかない』
45年にわたって、9000以上の事件を検証してきた全米トップ検死医が語る、知られざる検死の世界とは。アメリカ探偵作家クラブ賞候補の傑作ノンフィクション。
(東京創元社 2700円)[amazon]

C・デイリー・キング 『タラント氏の事件簿 完全版
博物館から消えた古書、ペントハウスの密室殺人、古の詩どおりに現われては消える竪琴……いずれ劣らぬ怪事件に理知の光を当て真相をあばくのは、謎の紳士タラント氏。クイーン絶賛の名短編集に、未収録作品4編を追加。シリーズ全作品を網羅した文庫決定版。
(創元推理文庫 1296円)[amazon]

笹沢左保 『流れ舟は帰らず 木枯し紋次郎ミステリ傑作選
幼なじみの身代りに罪を被って島送りになった紋次郎が、島抜けに参加して事件の真相を追う第1話 「赦免花は散った」。瀕死の老商人の依頼で家出息子を探す 「流れ舟は帰らず」。凄腕の旅人にして名探偵が活躍する珠玉の10編を収録。末國善己編
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

成田守正 『「人間の森」 を撃つ 森村誠一作品とその時代
戦後昭和から平成の現代まで、変貌する時代のさまざまな問題と人間の在り方に着目し、半世紀にわたって多くのベストセラー作品を生んだ森村誠一。その〝宿命〟の原風景と、森村作品が問いかけてきたものの核心にせまる。
(田畑書店 3024円)[amazon]

アキール・シャルマ 『ファミリー・ライフ』
〈新潮クレスト・ブックス〉
インドからアメリカに渡り、ささやかな幸福を築いてきた移民一家の日常が、ある夏の水難事故で暗転する。フォリオ賞受賞の感動作。
(新潮社 1944円)[amazon]

アンドレアス・セシェ 『蝉の交響詩』
全体主義国家へと変貌した楽園シラケシュで、セリムは命を賭したヴァイオリン演奏に挑む。ドイツ文学期待の新星セシェの音楽小説。
(西村書店 1620円)[amazon]

『水木しげる 日本の妖怪・世界の妖怪』 荒俣宏監修
〈別冊太陽 太陽の地図帖〉
水木しげるが訪ねた日本と世界の約60ヵ国・地域を妖怪画と共に旅する。取材の軌跡をたどる地図や初公開の手土産収集部屋写真等も。
(平凡社 1296円)[amazon]

《ユリイカ》 2月号 特集=クトゥルー神話
H・P・ラヴクラフトが創造したクトゥルー神話は、様々な書き手によって書き継がれてきた。作家ミシェル・ウエルベックのデビュー作 『H・P・ラヴクラフト』 が邦訳されるなど、いままさに話題を集める〈クトゥルー神話〉の無限の可能性に迫る。内容
(青土社 1512円)[amazon]

原田治/酒井チエ 『OSAMU'S MOTHER GOOSE』
最高にキャッチーでどこまでもポップ。そして、誰よりもハイセンス。マザーグースの世界観を原田治のセンスでHAPPYに表現した幻の本(1976初版)を復刊。
(復刊ドットコム 1728円)[amazon]

『東宝版フランケンシュタインの怪獣完全資料集成』 岸川靖編
昭和40年、東宝がアメリカと合作して製作した特撮怪獣映画 『フランケンシュタイン対地底怪獣』 は、衝撃的な内容で多くのファンを獲得した。 翌41年には続編 『フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ』 公開。現存するスチール写真を中心に編まれた、2本の「東宝フランケンシュタインの怪獣」 映画のビジュアル資料集。
(洋泉社 5076円)[amazon]

エルモア・レナード 『オンブレ』
アリゾナの荒野を行く七人を乗せた駅馬車──御者メンデスとその部下アレン、17歳の娘マクラレン、インディアン管理官フェイヴァー夫妻、無頼漢のブレイデン、そして「男」の異名を持つジョン・ラッセル。浅黒い顔に淡いブルーの瞳、幼少期をアパッチに育てられた伝説の男と悪党たちが灼熱の荒野で息詰まる死闘を繰り広げる。レナードの初期傑作2作品を、村上春樹が痛快無比に翻訳。
(新潮文庫 594円)[amazon]

周作人 『周作人読書雑記1』
魯迅の弟・周作人は群を抜いた読書家だった。古代から現代まで、中国、日本、西洋の書物を縦横無尽に読み抜いた記録を集成。全5巻。
(平凡社/東洋文庫 3564円)[amazon]

ジュリー・マッキュラス他編 『シャーロック・ホームズの失われた災難』
アンソロジー 『シャーロック・ホームズの災難』 の序文で、編者エラリー・クイーンは様々な理由により収録出来なかった作品について解説しているが、本書はその 「失われた」 作品を収録した短編集。遊び心も備わった誰もが楽しめる一冊。日暮雅通訳
(原書房 2592円)[amazon]

ジョン・D・ライト 『図説 呪われたロンドンの歴史』
ローマ人によるロンドン建設から、現代のテロ攻撃まで、この都市を形作ってきた政治と革命とスキャンダルの興味深い年代記。思わず見入ってしまう180点もの絵画、写真、イラストを全編に配した本書は、「ビッグ・スモーク」・ロンドンで繰り広げられた陰鬱で不穏なドラマを深く掘り下げた一冊。
(原書房 3024円)[amazon]

沖田瑞穂 『怖い女 怪談、ホラー、都市伝説の女の神話学
口裂け女、コトリバコ、貞子、伽耶子……Jホラーや都市伝説、怪談で描かれる恐るべき女たちは、なぜ恐れられるのか、どのように恐怖と結びつけられるのか。「怖い女」 の原型を世界の女神神話から解読する。
(原書房 2484円)[amazon]

ジョゼフ・チャプスキ 『収容所のプルースト』
1939年のナチスとソ連によるポーランド侵攻。このときソ連の強制収容所に連行されたポーランド人画家のジョゼフ・チャプスキは、零下40度の極寒と厳しい監視のもと、プルースト 『失われた時を求めて』 の連続講義を開始する。現存するノートをもとに再現された魂の文学論にして、この長篇小説の未読者にも最適なガイドブック。
(共和国 2700円)[amazon]

マリオ・バルガス=ジョサ 『マイタの物語』
〈フィクションのエル・ドラード〉
1958年、ペルー山間部でごく小規模な反乱があった。首謀者はトロツキー派の組合運動家、名前はマイタ。その20年後、ある作家がこの事件を小説で再現しようと、事件の証言者たちを辿ってインタビューを試みるが……。史実とフィクションを意図的に交錯させる大胆な手法を試みた、ノーベル賞作家によるメタ・フィクション。
(水声社 3024円)[honto]

セルバンテス全集 『パルナソ山への旅および詩作品』
文壇や詩人の生態を皮肉り叙事詩のパロディに仕立て上げた表題作ほか、本邦初訳の詩作品を集成し、詩人セルバンテスの実相に迫る。
(水声社 8640円)[honto]

レフ・トルストイ 『アズブカ』
「アズブカ」 とは、日本語でいうところの 「いろは」 のこと。ものごとのはじまりを意味する。『アンナ・カレーニナ』 『戦争と平和』 のトルストイによる子どものための言葉の教科書。玄孫ナターリヤ・トルスタヤの挿絵入り。
(未知谷 1512円)[amazon]

復刊
『フラナリー・オコナー全短篇 上・下

(ちくま文庫 各1512円)

マーク・トウェイン 『ハックルベリー・フィンの冒険 上・下
トム・ソーヤーとの冒険で大金を手に入れたハックは、ダグラス未亡人の元で堅苦しい生活を送る。そこへ金を目当てに飲んだくれの父親が現れ、ハックは逃亡奴隷ジムと、筏でミシシッピをくだる旅へ。千葉茂樹・新訳
(岩波少年文庫 各821円)[amazon]

『成田亨画集 復刻版BOX
『成田亨画集 ウルトラ怪獣デザイン編』 『メカニック編』(朝日ソノラマ、1983/87)を復刻。
復刊ドットコム 9990円)[amazon]

ソーントン・ワイルダー 『三月十五日 カエサルの最期』
アメリカ文学を代表するソーントン・ワイルダーが、古代ローマの英雄カエサル暗殺の日までの心理劇を描き出した書簡体小説。妻ポンペイア、悪女クローディア、詩人カトゥッルス、愛人クレオパトラ…政治のかけひき、恋のさぐりあいのなかで、世界の覇者となったものが最後に信じるのは――権力や芸術をめぐる思考が織り成す大作。本邦初訳。
(みすず書房 3996円)[amazon]

イタロ・カルヴィーノ 『木のぼり男爵』
18世紀イタリア、男爵家の長子コジモは十二歳のときにカタツムリ料理を拒否して庭の木に登り、以後、そこから降りることなく一生を樹上で暮らすことに。恋も冒険も革命もすべて木の上、奇想天外にして波瀾万丈の物語。〈我々の祖先〉 三部作。新装改版
(白水Uブックス 1944円)[amazon]

横溝正史ミステリ短篇コレクション 第2巻 『鬼火』
本格志向、怪奇趣味、耽美的抒情……多彩な横溝ワールドのエッセンスが凝縮された傑作の数々を集成した短篇コレクション。第2巻は、暗く妖しい情念に彩られた傑作 「鬼火」、数奇な運命に翻弄される者たちの複雑な犯罪曼荼羅 「塙侯爵一家」 など、全9編。自筆原稿に基づくオリジナル版「鬼火」 を併録。日下三蔵編。収録作品
(柏書房 2808円)[amazon]

《ミステリマガジン》 3月号
特集 原尞読本
(早川書房 1296円)[amazon]

ヤア・ジャシ 『奇跡の大地』
奴隷貿易が盛んだった18世紀のアフリカで、激しく対立するふたつの部族の間で生き別れた異父姉妹。その子孫がさまざまな運命に翻弄されながら、7つの世代を経て現代に至るまでのドラマを描く。個人の人生と時代の大きなうねりが交差する様を、3つの世紀を通してドラマティックに表現した、心を揺さぶる長編小説。
(集英社 2808円)[amazon]

『小村雪岱随筆集』
大正から昭和初期にかけて活躍した装幀家・挿絵画家・舞台装置家、小村雪岱が書き留めた消えゆく江戸情緒の世界。没後、昭和18年(1943)に刊行された随筆集 『日本橋檜物町』 (30篇収録)に、新たに発掘された40篇を加え刊行。真田幸治編
(幻戯書房 3780円)[amazon]

リチャード・ロイド・パリー 『津波の霊たち 3・11 死と生の物語
在日20年の英国人記者は被災地で何を見たのか? 震災直後から東北に通い続けた著者は、大川小学校事件の遺族たちと運命的な邂逅を果たす。取材はいつしか相次ぐ 「幽霊」 の目撃情報と重なり合い――。『黒い迷宮』 の著者が悲しくも不思議な津波の余波に迫る。
(早川書房 1944円)[amazon]

カール・オーヴェ・クナウスゴール 『わが闘争2 恋する作家』
妻と別れ、ストックホルムに移り住んだ作家クナウスゴール。そこ で彼は、数年前に魅了された個性的な詩人リンダと再会し、恋に落 ちる。しかし家族生活と芸術活動の両立はとても難しかった。破格 の面白さに世界の読書家がうなったノルウェー発のベストセラー。
(早川書房 4968円)[amazon]

アリ・ランド 『善いミリー、悪いアニー』
母親の殺人鬼を警察に告発した少女。彼女はミリーと名前を変えて過去を隠し、臨床心理士に里子として引き取られることになった。新生活を送るミリーだったが、里親一家の歪な関係や学園でのいじめが彼女を苛んでいく。そしてミリーは母親が裁かれる法廷に立つことになるが……。異色のサイコ×法廷×青春ミステリ。
(ハヤカワ・ミステリ文庫 1080円)[amazon]

アンディー・ウィアー 『アルテミス 上・下
人類初の月面都市アルテミスで暮らす女性ジャズは、謎の仕事のオファーを受ける。それは月の運命を左右する陰謀へと繋がっていく。
(ハヤカワ文庫SF 各691円)[amazon]

桂川潤 『装丁、あれこれ』
本に生命を吹き込む「装丁」という仕事。その過程から紡ぎ出される「装丁」論および「出版文化」論。「本」をめぐる真摯なる問い。「理想の装丁とは何か」を徹底的に考える。
(彩流社 1944円)[amazon]

巖谷國士 『澁澤龍彥 幻想美術館/澁澤龍彥と「旅」の仲間』
『澁澤龍彥 幻想美術館』に加え、澁澤龍彥の旅にまつわるエッセー・トークを増補。美術作品図版を散りばめ彼の美術世界を紹介。また、澁澤夫人との対談も。
(勉誠出版 4104円)[amazon]

『小村雪岱作品集 普及版
泉鏡花 『日本橋』 等の装幀で知られる小村雪岱の残した日本画・木版画・挿画・挿絵・デザイン各分野の作品をできる限り集め、現在も人気を集める雪岱の仕事の全貌を明らかにした決定版作品集。製作に関する自筆文献、装幀・挿絵・舞台美術年表なども収録。
(阿部出版 8640円)[amazon]

アーサー・コナン・ドイル 『シャーロック・ホームズの古典事件帖』 北原尚彦編
〈論創海外ミステリ〉
今なお読み継がれるシャーロック・ホームズ物語。コナン・ドイルが生み出した偉大なる名探偵の事件簿より短編13話を厳選し、明治時代から昭和初期にかけての翻案・翻訳を原作の重複なく収録。押川春浪 「ホシナ大探偵」、加藤朝鳥 「毒蛇」、妹尾アキ夫 「這う男」、森下雨村 「サンペドロの猛虎」 他。
(論創社 4860円)[amazon]

アーサー・B・リーヴ 『無音の弾丸』
〈論創海外ミステリ〉
投資家カー・パーカーが会議中に突然死亡した。解剖の結果、首から32口径の銃弾が発見される。しかし目撃者の誰ひとりとして銃声を聞いておらず、硝煙も見なかった、という不可能状況に科学者探偵ケネディが挑む。表題作ほか全12編を収録。
(論創社 3240円)[amazon]

ウンベルト・エーコ 『女王ロアーナ、神秘の炎 上・下
エーコの知られざる赤裸々な文体と姿態が晒される衝撃の超・小説。「あなたお名前は?」 記憶喪失から自分を取り戻すことはできるのか。物議を呼ぶ自伝的物語展開は、幾通りにも読み解きを促す謎と神秘に満ち溢れる。
(岩波書店 各2592円)
[amazon]

朝里樹 『日本現代怪異事典』
戦前のこっくりさんにはじまり、トイレの花子さん、口裂け女、ベートーベンの怪などの学校の怪談、そして2000年前後にインターネット上で登場する怪異たちまで、主に戦後(1945~)の日本を舞台に語られた一千種類以上の現代怪異を紹介。内容
(笠間書院 2376円)[amazon]

石上三登志 『石上三登志スクラップブック 日本映画ミステリ劇場
戦後のエンタテインメント日本映画を「ミステリ」というジャンルで区切り、脚本家・原作者を切り口として詳細に分析した 「日本映画のミステリライターズ」 を中心に、評論や対談、貴重な資料など単行本未収録原稿を収めた。
(原書房 4104円)[amazon]

エヴゲーニイ・ザミャーチン 『われら』
26世紀、「単一国」 に統治された世界。人々は監視下に置かれ疑問を持たなかった。だが主人公はある女性と恋に落ち、世界の綻びに気づく。1920年代ロシアのディストピア小説の先駆的名作。小笠原豊樹訳
(集英社文庫 821円)[amazon]

ジョー・ネスボ 『贖い主 顔なき暗殺者 上・下
クリスマスシーズンの街頭で起きた射殺事件。オスロ警察警部のハリーは捜査に当たるが、衆人環視のなかの事件なのに、目撃証言が全く得られない。疾走感あふれる追跡劇が展開する北欧ミステリーの人気シリーズ。
(集英社文庫 各907円)[amazon]

西成彦 『外地巡礼 「越境的」日本語文学論
ポーランドのイディッシュ文学、カリブ海のクレオール文学、英語で書くコンラッド、ドイツ語で書くカフカ、アルゼンチンのゴンブローヴィッチ、日本のハーン……。マイノリティの言語・文学、あるいは異言語・異文化接触による文学的創造を一貫してたどりつづけてきた著者による 「日本語文学史」 書き換えの試み。
(みすず書房 4536円)[amazon]

メアリー・シェリー 『マチルダ』
娘に禁断の愛情を抱いた父、またそのような異常な愛を引き起こし、さらには父を追い詰めてしまった娘、その両者の激しい苦悶と悲劇が切々と綴られた本作は、その内容から父ゴドウィンが原稿を預かったまま返さず、1959年まで出版されなかった。『フランケンシュタイン』 の作者の問題作、初邦訳。
(彩流社 2052円)[amazon]

『岡上淑子全作品』
優雅で不穏、繊細で大胆――幻のコラージュ作家岡上淑子の150作品を収めた完全版作品集。文献、所在不明作品一覧など資料も充実。
(河出書房新社 5400円)[amazon]

タハール・ベン・ジェルーン 『嘘つきジュネ』
不意にかかってきたジュネからの電話。モロッコの新進作家タハール・ベン・ジェルーンは、以降最晩年の作家と無比の関係を続けることになる。フランス人の人種主義、フランスの植民地主義を徹底して告発し、パレスチナに寄り添うジュネ。サルトル、フーコー、バルト、デリダ、ジャコメッティ、ボウルズ……幾多の人物像を点綴しながら描かれる、ジュネ最晩年の時間。
(インスクリプト 3024円)[amazon]
成彦編訳 『世界イディッシュ短篇選』
東欧ユダヤ人の日常言語「イディッシュ」。イディッシュ作家のほとんどは、ホロコーストや反ユダヤ主義を逃れて世界各地を転々とし、自らのアイデンティティーの拠り所であるイディッシュで文学を書き継いだ。ディアスポラの文学。
(岩波文庫 994円)[amazon]

『江戸川乱歩作品集II 陰獣・黒蜥蜴 他』
謎解きを追究した乱歩の真骨頂を示した。「陰獣」 は日本探偵小説史上の名作。女賊と明智探偵の対決と恋を描いた 「黒蜥蜴」。デビュー作 「一枚の切符」。本格的探偵小説 「何者」。戦後の好短篇 「断崖」 の5作品を収録。浜田雄介編
(岩波文庫 1080円)[amazon]

ファン・ジョンウン 『誰でもない』
〈韓国文学のオクリモノ〉
恋人をなくした老婦人や非正規労働で未来に希望を見出だせない若者など、“今”をかろうじて生きる人々の切なく、まがまがしいまでの日常を、圧倒的な筆致で描いた8つの物語。韓国で 「現在、最も期待される作家」 ファン・ジョンウンの最新短編集。
(晶文社 1944円)[amazon]

『岩波書店百年』
1913年創業以来100年間に岩波書店が発行した全書目を発行順に並べ、これに対応する頁に小社の主要記事・出版界の出来事・国内外事情の三欄を掲げる。単なる社史としてだけでなく、一つの文化史として編纂した。
(岩波書店 21,600円)[amazon]

四方田犬彦編 『1968 〈Ⅰ〉 文化
1968-72年の5年間、映画、演劇、音楽、写真、舞踏などの領域で前衛的な実験が展開された。それら歴史的記憶を文化資料として甦らせる。写真資料満載。
(筑摩選書 2592円)[amazon]

『水滸伝 五』
北宋末期の不正と汚職が支配する乱世を舞台に、暴力・知力・胆力を思う存分に発揮して、好漢百八人が「梁山泊」へと集結。中国武侠小説の最大傑作。全5巻完結。井波律子訳
(講談社学術文庫 2009円)[amazon]

ジークムント・フロイト 『メタサイコロジー論』
フロイトが1915年に執筆し、『メタサイコロジー序説』という表題で1冊の書物にまとめることを意図していた論文のうち、現存する5篇と草稿1篇を収録。
(講談社学術文庫 950円)[amazon]

リリー・ブルックス゠ダルトン 『世界の終わりの天文台』
〈創元海外SF叢書〉
どうやら人類は滅ぶらしい。終末の惑星の極北で、宇宙の孤独な大海で――世界が終わるなら、あなたは誰と過ごしたい? 終わりゆく世界の静かな物語。
(東京創元社 2376円)[amazon]

ジェームズ・ロバートソン 『ギデオン・マック牧師の数奇な生涯』
突然、悪魔に命を助けられたなどと冒瀆的な告白をし、失踪してしまった牧師。彼の手記に書かれた波瀾に満ちた生涯とは。スコットランド随一の作家によるブッカー賞候補作。
(東京創元社 3456円)[amazon]

アーナルデュル・インドリダソン 『声』
クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下で、一人の男が殺された。ホテルの元ドアマンの男はサンタクロースの扮装でめった刺しにされていた。捜査官エーレンデュルは捜査を進めるうちに、被害者の驚愕の過去を知る。自らも癒やすことのできない傷をかかえたエーレンデュルが到達した悲しい真実。
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

ローラ・カミング 『消えたベラスケス』
『侍女たち』で有名な17世紀スペインの宮廷画家ベラスケス。19世紀のイギリスで、ひょんなことからベラスケスの絵を手にした書店主ジョン・スネア。たった数ポンドのキャンバスが男の人生を狂わせてゆく。 モデルの本質を見抜く絵を描いた宮廷画家。その絵に魅せられた一人の男。そして21世紀に幻の絵画を探し求める著者……一枚の名画をめぐり三者の人生が交差する歴史ノンフィクション。
(柏書房 2700円)[amazon]

フョードル・ドストエフスキー 『白痴 3』
ムイシキン公爵と友人ロゴージン、美女ナスターシャ、美少女アグラーヤ。はたして誰が誰を本当に愛しているのか? 謎に満ちた複雑な恋愛四角形は形を変えはじめ、やがてアグラーヤからの一通の手紙が公爵の心を揺り動かす。亀山郁夫訳
(光文社古典新訳文庫 950円)[amazon]

ショーペンハウアー 『幸福について』
人は幸福になるために生きているというのは実は人間生来の迷妄である、と逆説的に説くショーペンハウアーの「幸福論」。鈴木芳子訳
(光文社古典新訳文庫 1080円)[amazon]

ルイ=アルベール・ド・ブロイ/シルヴィ・アルブ=タバール 『デロールの理科室から 美しい掛図と科学考察
驚異的な博物学的コレクションをもとに剥製やアート作品を手がけ、アーティストや蒐集家より絶大な支持と評価を集めるパリの老舗デロール。本書はデロールが手がけていた学校用掛図のコレクション集。
(グラフィック社 4104円)[amazon]

ユッシ・エーズラ・オールスン 『特捜部Q 自撮りする女たち』
特捜部Qに閉鎖の危機が訪れる。検挙率の上がらないQには周囲から厳しい目が注がれていた。そんな中、王立公園で老女が殺害される事件が発生。さらには若い女性ばかりを襲うひき逃げ事件が――。次々と起こる事件に関連は? 一方、ローセは苦悩の淵に……
(ハヤカワ・ミステリ 2268円)[amazon]

モンス・カッレントフト&マルクス・ルッテマン 『刑事ザック 夜の顎 上・下
タイ人の売春婦が四人、自分たちの住む部屋で射殺された。犯罪組織の抗争か、人種差別主義者の暴走か、あるいはシリアルキラーの跋扈か? 特捜部の若き刑事ザックの焦燥は深まる。ストックホルムの闇を追う刑事たちを描く、新シリーズ第1弾。
(ハヤカワ・ミステリ文庫 各821円)[amazon]

チャーリー・N・ホームバーグ 『硝子の魔術師』
セイン師のもとで魔術師実習生としての勉強を続けるシオニー。だが、禁断の術を操る者たちに彼女の秘密の力を気づかれてしまう。
(ハヤカワ文庫FT 864円)[amazon]

小松左京 『復活の日 新版
生物兵器MM-88の蔓延により、南極基地の1万人たらずの者たちを残して人類は滅亡。だが最後の砦である南極までが、超大国の負の遺産である戦略核兵器の脅威にさらされる。人類という種は生き延びることができるのか。
(早川書房 2484円)[amazon]

平井和正 『狼の紋章(エンブレム)
〔ウルフガイ1〕
暴力が吹き荒れる私立中学校、博徳学園に転校してきた奇妙な少年。驚くべき強靭な肉体を持ちながらも、どこか暗い虚無の影を宿した犬神明の行くところには、次々と怪異な事件が巻き起こる。〈死〉 を知らぬ彼の正体とは? 伝説のベストセラーシリーズ復刊。装画=生頼範義。
(ハヤカワ文庫JA 929円)[amazon]

平井和正 『狼の怨歌(レクイエム)
〔ウルフガイ2〕
狼人間の〈不死〉の秘密をわがものにせんと、アメリカCIA対中国情報部〈虎部隊〉の熾烈凄惨な国際諜報戦の幕は切って落とされた。青鹿晶子は敵の罠に落ち、犬神明は記憶を喪失して眠り続ける。そして、もうひとりの狼男、神明は大陰謀の正体に迫る。
(ハヤカワ文庫JA 1058円)[amazon]

オテッサ・モシュフェグ 『アイリーンはもういない』
私の名はアイリーンといった。あるクリスマスイブの夜まで……。矯正施設の事務員として退屈な日々を過ごす私。だが、魅惑的な女性レベッカに出会い、私の人生は劇的に変わる。鋭い観察眼と容赦ない筆致で黒い感情を掻き立てる、アメリカの新鋭のデビュー長篇。
(早川書房 2268円)[amazon]

山田風太郎 『死言状』
麻雀に人生を学び、数十年ぶりの寝小便に狼狽し、男の渡り鳥的欲望について考察する。くだらないようで、どこか深遠なような随筆が飄々とならぶ。
(ちくま文庫 1026円)[amazon]

黒木夏美 『バナナの皮はなぜすべるのか?』
定番ギャグ 「バナナの皮すべり」 はどのように生まれたのか? マンガ、映画、文学……あらゆるメディアを調べつくす。
(ちくま文庫 1026円)[amazon]

ジョルジュ・バタイユ 『呪われた部分 全般経済学試論・蕩尽
「蕩尽」こそが人間の生の本来的目的である。20世紀を代表し、その後の思想界を震撼させたバタイユの主著。第一人者による45年ぶりの新訳。酒井健訳
(ちくま学芸文庫 1404円)[amazon]

小栗虫太郎 『人外魔境』
暗黒大陸の「悪魔の尿溜」とは? 国際スパイ折竹孫七が活躍する、戦時下の秘境冒険SFファンタジー。全13篇。
(河出文庫 994円)[amazon]

泡坂妻夫 『妖盗S79号』
奇想天外な手口で華麗にお宝を盗む怪盗S79号。その正体と、真の目的とは? 泡坂妻夫3作連続復刊企画第2弾。
(河出文庫 1026円)[amazon]

ジョイス・キャロル・オーツ 『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』
女子中学生誘拐、双子の兄弟の葛藤、猫の魔力、美容整形の闇など、不穏な現実をスリリングに描く著者自選ホラー・ミステリ短篇集。
(河出文庫 1404円)[amazon]

ジル・ドゥルーズ 『ザッヘル=マゾッホ紹介 冷酷なものと残酷なもの
マゾッホを全く新たな視点で甦らせながら、「死の本能」を核心とするドゥルーズ前期哲学の骨格をつたえる名著。
(河出文庫 864円)[amazon]

スティーヴン・キング 『ドクター・スリープ 上・下
雪山に建つ 「景観荘」 の惨劇から三十年。ダニーを再び襲う悪しきものども。異能力 「かがやき」 を持つ少女と彼は新たな敵に挑む。
(文春文庫 1134円/1166円)[amazon]

ティボール ローデ 『モナ・リザ・ウイルス 上・下
神経美学者ヘレンに電話をかけてきた男は、自分の父親が失踪し、それにヘレンの娘が関与している可能性があると言う。同じ頃、アカプルコではミス・アメリカの候補者全員が行方不明に。ブラジルや中国でミツバチが大量死し始める。これらの事件に関連はあるのか? 21世紀とルネサンス、ヨーロッパとアメリカ、時間と空間を往き来する「美」のミステリー。
(小学館文庫 810円/853円)[amazon]