注目の新刊 発売中


『小村雪岱作品集 普及版
泉鏡花 『日本橋』 等の装幀で知られる小村雪岱の残した日本画・木版画・挿画・挿絵・デザイン各分野の作品をできる限り集め、現在も人気を集める雪岱の仕事の全貌を明らかにした決定版作品集。製作に関する自筆文献、装幀・挿絵・舞台美術年表なども収録。
(阿部出版 8640円)[amazon]

アーサー・コナン・ドイル 『シャーロック・ホームズの古典事件帖』 北原尚彦編
〈論創海外ミステリ〉
今なお読み継がれるシャーロック・ホームズ物語。コナン・ドイルが生み出した偉大なる名探偵の事件簿より短編13話を厳選し、明治時代から昭和初期にかけての翻案・翻訳を原作の重複なく収録。押川春浪 「ホシナ大探偵」、加藤朝鳥 「毒蛇」、妹尾アキ夫 「這う男」、森下雨村 「サンペドロの猛虎」 他。
(論創社 4860円)[amazon]

アーサー・B・リーヴ 『無音の弾丸』
〈論創海外ミステリ〉
投資家カー・パーカーが会議中に突然死亡した。解剖の結果、首から32口径の銃弾が発見される。しかし目撃者の誰ひとりとして銃声を聞いておらず、硝煙も見なかった、という不可能状況に科学者探偵ケネディが挑む。表題作ほか全12編を収録。
(論創社 3240円)[amazon]

ウンベルト・エーコ 『女王ロアーナ、神秘の炎 上・下
エーコの知られざる赤裸々な文体と姿態が晒される衝撃の超・小説。「あなたお名前は?」 記憶喪失から自分を取り戻すことはできるのか。物議を呼ぶ自伝的物語展開は、幾通りにも読み解きを促す謎と神秘に満ち溢れる。
(岩波書店 各2592円)
[amazon]

朝里樹 『日本現代怪異事典』
戦前のこっくりさんにはじまり、トイレの花子さん、口裂け女、ベートーベンの怪などの学校の怪談、そして2000年前後にインターネット上で登場する怪異たちまで、主に戦後(1945~)の日本を舞台に語られた一千種類以上の現代怪異を紹介。内容
(笠間書院 2376円)[amazon]

石上三登志 『石上三登志スクラップブック 日本映画ミステリ劇場
戦後のエンタテインメント日本映画を「ミステリ」というジャンルで区切り、脚本家・原作者を切り口として詳細に分析した 「日本映画のミステリライターズ」 を中心に、評論や対談、貴重な資料など単行本未収録原稿を収めた。
(原書房 4104円)[amazon]

エヴゲーニイ・ザミャーチン 『われら』
26世紀、「単一国」 に統治された世界。人々は監視下に置かれ疑問を持たなかった。だが主人公はある女性と恋に落ち、世界の綻びに気づく。1920年代ロシアのディストピア小説の先駆的名作。小笠原豊樹訳
(集英社文庫 821円)[amazon]

ジョー・ネスボ 『贖い主 顔なき暗殺者 上・下
クリスマスシーズンの街頭で起きた射殺事件。オスロ警察警部のハリーは捜査に当たるが、衆人環視のなかの事件なのに、目撃証言が全く得られない。疾走感あふれる追跡劇が展開する北欧ミステリーの人気シリーズ。
(集英社文庫 各907円)[amazon]

西成彦 『外地巡礼 「越境的」日本語文学論
ポーランドのイディッシュ文学、カリブ海のクレオール文学、英語で書くコンラッド、ドイツ語で書くカフカ、アルゼンチンのゴンブローヴィッチ、日本のハーン……。マイノリティの言語・文学、あるいは異言語・異文化接触による文学的創造を一貫してたどりつづけてきた著者による 「日本語文学史」 書き換えの試み。
(みすず書房 4536円)[amazon]

メアリー・シェリー 『マチルダ』
娘に禁断の愛情を抱いた父、またそのような異常な愛を引き起こし、さらには父を追い詰めてしまった娘、その両者の激しい苦悶と悲劇が切々と綴られた本作は、その内容から父ゴドウィンが原稿を預かったまま返さず、1959年まで出版されなかった。『フランケンシュタイン』 の作者の問題作、初邦訳。
(彩流社 2052円)[amazon]

『岡上淑子全作品』
優雅で不穏、繊細で大胆――幻のコラージュ作家岡上淑子の150作品を収めた完全版作品集。文献、所在不明作品一覧など資料も充実。
(河出書房新社 5400円)[amazon]

タハール・ベン・ジェルーン 『嘘つきジュネ』
不意にかかってきたジュネからの電話。モロッコの新進作家タハール・ベン・ジェルーンは、以降最晩年の作家と無比の関係を続けることになる。フランス人の人種主義、フランスの植民地主義を徹底して告発し、パレスチナに寄り添うジュネ。サルトル、フーコー、バルト、デリダ、ジャコメッティ、ボウルズ……幾多の人物像を点綴しながら描かれる、ジュネ最晩年の時間。
(インスクリプト 3024円)[amazon]
成彦編訳 『世界イディッシュ短篇選』
東欧ユダヤ人の日常言語「イディッシュ」。イディッシュ作家のほとんどは、ホロコーストや反ユダヤ主義を逃れて世界各地を転々とし、自らのアイデンティティーの拠り所であるイディッシュで文学を書き継いだ。ディアスポラの文学。
(岩波文庫 994円)[amazon]

『江戸川乱歩作品集II 陰獣・黒蜥蜴 他』
謎解きを追究した乱歩の真骨頂を示した。「陰獣」 は日本探偵小説史上の名作。女賊と明智探偵の対決と恋を描いた 「黒蜥蜴」。デビュー作 「一枚の切符」。本格的探偵小説 「何者」。戦後の好短篇 「断崖」 の5作品を収録。浜田雄介編
(岩波文庫 1080円)[amazon]

ファン・ジョンウン 『誰でもない』
〈韓国文学のオクリモノ〉
恋人をなくした老婦人や非正規労働で未来に希望を見出だせない若者など、“今”をかろうじて生きる人々の切なく、まがまがしいまでの日常を、圧倒的な筆致で描いた8つの物語。韓国で 「現在、最も期待される作家」 ファン・ジョンウンの最新短編集。
(晶文社 1944円)[amazon]

『岩波書店百年』
1913年創業以来100年間に岩波書店が発行した全書目を発行順に並べ、これに対応する頁に小社の主要記事・出版界の出来事・国内外事情の三欄を掲げる。単なる社史としてだけでなく、一つの文化史として編纂した。
(岩波書店 21,600円)[amazon]

四方田犬彦編 『1968 〈Ⅰ〉 文化
1968-72年の5年間、映画、演劇、音楽、写真、舞踏などの領域で前衛的な実験が展開された。それら歴史的記憶を文化資料として甦らせる。写真資料満載。
(筑摩選書 2592円)[amazon]

『水滸伝 五』
北宋末期の不正と汚職が支配する乱世を舞台に、暴力・知力・胆力を思う存分に発揮して、好漢百八人が「梁山泊」へと集結。中国武侠小説の最大傑作。全5巻完結。井波律子訳
(講談社学術文庫 2009円)[amazon]

ジークムント・フロイト 『メタサイコロジー論』
フロイトが1915年に執筆し、『メタサイコロジー序説』という表題で1冊の書物にまとめることを意図していた論文のうち、現存する5篇と草稿1篇を収録。
(講談社学術文庫 950円)[amazon]

リリー・ブルックス゠ダルトン 『世界の終わりの天文台』
〈創元海外SF叢書〉
どうやら人類は滅ぶらしい。終末の惑星の極北で、宇宙の孤独な大海で――世界が終わるなら、あなたは誰と過ごしたい? 終わりゆく世界の静かな物語。
(東京創元社 2376円)[amazon]

ジェームズ・ロバートソン 『ギデオン・マック牧師の数奇な生涯』
突然、悪魔に命を助けられたなどと冒瀆的な告白をし、失踪してしまった牧師。彼の手記に書かれた波瀾に満ちた生涯とは。スコットランド随一の作家によるブッカー賞候補作。
(東京創元社 3456円)[amazon]

アーナルデュル・インドリダソン 『声』
クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下で、一人の男が殺された。ホテルの元ドアマンの男はサンタクロースの扮装でめった刺しにされていた。捜査官エーレンデュルは捜査を進めるうちに、被害者の驚愕の過去を知る。自らも癒やすことのできない傷をかかえたエーレンデュルが到達した悲しい真実。
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

ローラ・カミング 『消えたベラスケス』
『侍女たち』で有名な17世紀スペインの宮廷画家ベラスケス。19世紀のイギリスで、ひょんなことからベラスケスの絵を手にした書店主ジョン・スネア。たった数ポンドのキャンバスが男の人生を狂わせてゆく。 モデルの本質を見抜く絵を描いた宮廷画家。その絵に魅せられた一人の男。そして21世紀に幻の絵画を探し求める著者……一枚の名画をめぐり三者の人生が交差する歴史ノンフィクション。
(柏書房 2700円)[amazon]

フョードル・ドストエフスキー 『白痴 3』
ムイシキン公爵と友人ロゴージン、美女ナスターシャ、美少女アグラーヤ。はたして誰が誰を本当に愛しているのか? 謎に満ちた複雑な恋愛四角形は形を変えはじめ、やがてアグラーヤからの一通の手紙が公爵の心を揺り動かす。亀山郁夫訳
(光文社古典新訳文庫 950円)[amazon]

ショーペンハウアー 『幸福について』
人は幸福になるために生きているというのは実は人間生来の迷妄である、と逆説的に説くショーペンハウアーの「幸福論」。鈴木芳子訳
(光文社古典新訳文庫 1080円)[amazon]

ルイ=アルベール・ド・ブロイ/シルヴィ・アルブ=タバール 『デロールの理科室から 美しい掛図と科学考察
驚異的な博物学的コレクションをもとに剥製やアート作品を手がけ、アーティストや蒐集家より絶大な支持と評価を集めるパリの老舗デロール。本書はデロールが手がけていた学校用掛図のコレクション集。
(グラフィック社 4104円)[amazon]

ユッシ・エーズラ・オールスン 『特捜部Q 自撮りする女たち』
特捜部Qに閉鎖の危機が訪れる。検挙率の上がらないQには周囲から厳しい目が注がれていた。そんな中、王立公園で老女が殺害される事件が発生。さらには若い女性ばかりを襲うひき逃げ事件が――。次々と起こる事件に関連は? 一方、ローセは苦悩の淵に……
(ハヤカワ・ミステリ 2268円)[amazon]

モンス・カッレントフト&マルクス・ルッテマン 『刑事ザック 夜の顎 上・下
タイ人の売春婦が四人、自分たちの住む部屋で射殺された。犯罪組織の抗争か、人種差別主義者の暴走か、あるいはシリアルキラーの跋扈か? 特捜部の若き刑事ザックの焦燥は深まる。ストックホルムの闇を追う刑事たちを描く、新シリーズ第1弾。
(ハヤカワ・ミステリ文庫 各821円)[amazon]

チャーリー・N・ホームバーグ 『硝子の魔術師』
セイン師のもとで魔術師実習生としての勉強を続けるシオニー。だが、禁断の術を操る者たちに彼女の秘密の力を気づかれてしまう。
(ハヤカワ文庫FT 864円)[amazon]

小松左京 『復活の日 新版
生物兵器MM-88の蔓延により、南極基地の1万人たらずの者たちを残して人類は滅亡。だが最後の砦である南極までが、超大国の負の遺産である戦略核兵器の脅威にさらされる。人類という種は生き延びることができるのか。
(早川書房 2484円)[amazon]

平井和正 『狼の紋章(エンブレム)
〔ウルフガイ1〕
暴力が吹き荒れる私立中学校、博徳学園に転校してきた奇妙な少年。驚くべき強靭な肉体を持ちながらも、どこか暗い虚無の影を宿した犬神明の行くところには、次々と怪異な事件が巻き起こる。〈死〉 を知らぬ彼の正体とは? 伝説のベストセラーシリーズ復刊。装画=生頼範義。
(ハヤカワ文庫JA 929円)[amazon]

平井和正 『狼の怨歌(レクイエム)
〔ウルフガイ2〕
狼人間の〈不死〉の秘密をわがものにせんと、アメリカCIA対中国情報部〈虎部隊〉の熾烈凄惨な国際諜報戦の幕は切って落とされた。青鹿晶子は敵の罠に落ち、犬神明は記憶を喪失して眠り続ける。そして、もうひとりの狼男、神明は大陰謀の正体に迫る。
(ハヤカワ文庫JA 1058円)[amazon]

オテッサ・モシュフェグ 『アイリーンはもういない』
私の名はアイリーンといった。あるクリスマスイブの夜まで……。矯正施設の事務員として退屈な日々を過ごす私。だが、魅惑的な女性レベッカに出会い、私の人生は劇的に変わる。鋭い観察眼と容赦ない筆致で黒い感情を掻き立てる、アメリカの新鋭のデビュー長篇。
(早川書房 2268円)[amazon]

山田風太郎 『死言状』
麻雀に人生を学び、数十年ぶりの寝小便に狼狽し、男の渡り鳥的欲望について考察する。くだらないようで、どこか深遠なような随筆が飄々とならぶ。
(ちくま文庫 1026円)[amazon]

黒木夏美 『バナナの皮はなぜすべるのか?』
定番ギャグ 「バナナの皮すべり」 はどのように生まれたのか? マンガ、映画、文学……あらゆるメディアを調べつくす。
(ちくま文庫 1026円)[amazon]

ジョルジュ・バタイユ 『呪われた部分 全般経済学試論・蕩尽
「蕩尽」こそが人間の生の本来的目的である。20世紀を代表し、その後の思想界を震撼させたバタイユの主著。第一人者による45年ぶりの新訳。酒井健訳
(ちくま学芸文庫 1404円)[amazon]

小栗虫太郎 『人外魔境』
暗黒大陸の「悪魔の尿溜」とは? 国際スパイ折竹孫七が活躍する、戦時下の秘境冒険SFファンタジー。全13篇。
(河出文庫 994円)[amazon]

泡坂妻夫 『妖盗S79号』
奇想天外な手口で華麗にお宝を盗む怪盗S79号。その正体と、真の目的とは? 泡坂妻夫3作連続復刊企画第2弾。
(河出文庫 1026円)[amazon]

ジョイス・キャロル・オーツ 『とうもろこしの乙女、あるいは七つの悪夢』
女子中学生誘拐、双子の兄弟の葛藤、猫の魔力、美容整形の闇など、不穏な現実をスリリングに描く著者自選ホラー・ミステリ短篇集。
(河出文庫 1404円)[amazon]

ジル・ドゥルーズ 『ザッヘル=マゾッホ紹介 冷酷なものと残酷なもの
マゾッホを全く新たな視点で甦らせながら、「死の本能」を核心とするドゥルーズ前期哲学の骨格をつたえる名著。
(河出文庫 864円)[amazon]

スティーヴン・キング 『ドクター・スリープ 上・下
雪山に建つ 「景観荘」 の惨劇から三十年。ダニーを再び襲う悪しきものども。異能力 「かがやき」 を持つ少女と彼は新たな敵に挑む。
(文春文庫 1134円/1166円)[amazon]

ティボール ローデ 『モナ・リザ・ウイルス 上・下
神経美学者ヘレンに電話をかけてきた男は、自分の父親が失踪し、それにヘレンの娘が関与している可能性があると言う。同じ頃、アカプルコではミス・アメリカの候補者全員が行方不明に。ブラジルや中国でミツバチが大量死し始める。これらの事件に関連はあるのか? 21世紀とルネサンス、ヨーロッパとアメリカ、時間と空間を往き来する「美」のミステリー。
(小学館文庫 810円/853円)[amazon]


▼2017年12月刊

アレイスター・クロウリー 『麻薬常用者の日記 [新版〕 Ⅲ 煉獄篇
20世紀最大の魔術師にしてカリスマ的アーティスト、アレイスター・クロウリーが書いた小説として毀誉褒貶相半ばした問題作。麻薬文学の系譜に燦然と名を刻む名著。待望の改訳新装版。全3巻。解説=滝本誠
(国書刊行会 2376円)[amazon]

『江戸川乱歩 電子全集18 随筆・評論第3集 Kindle版』
木々高太郎との論争と探偵小説評・作家論を初出のまま収録。「探偵小説とは何か」を追い求め、読み、思考した5年間の軌跡。木々高太郎の論考「新泉録」、乱歩抜きで行われた文学派による「抜打座談会」(昭和25年)、さらに野村胡堂や大佛次郎らが参加した「新春探偵小説討論会」(昭和22年)も収録。
(小学館 1512円)[amazon]

西條八十 『あらしの白ばと 黒頭巾の巻』
芦辺拓編
書肆盛林堂 3500円)

『森下雨村探偵小説選Ⅱ』
〈論創ミステリ叢書〉
日本探偵小説草創期の功労者、森下雨村の探偵小説選第2弾。代表作「三十九号室の女」を戦後初復刊。昭和初期までの単行本未収録短編と、探偵小説黎明期の文壇事情が伺えるエッセイを併録。
(論創社 4320円)[amazon]

トーマス・カリナン 『ビガイルド 欲望のめざめ』
南北戦争末期、右脚に重傷を負った若い北軍兵士が南部の森で女の子に救われ、女子生徒五人と黒人奴隷が戦火を避けつつ生活する、姉妹の営む女学園に運び込まれた。彼女らの看護の甲斐あって兵士は回復していくが……。ドーン・シーゲル 《白い肌の異常な夜》(71)、ソフィア・コッポラ 《The Beguild/ビガイルド 欲望のめざめ》の原作小説。
(作品社 3024円)[amazon]

セルバンテス全集7 『ペルシーレスとシヒスムンダの冒険』
兄妹を名乗る美しい男女が、蛮族の襲撃、氷海の航海、数々の苦難に遭いながらも、カトリック信仰のゆらぐ極北の地から聖都ローマを目指す、〈魂の巡礼〉の物語。セルバンテスが迫りくる死を目前に完成させた、全著作の最後を飾る一大冒険小説を最新の研究成果をふまえた改訳版として収録。
(水声社 8640円)[honto]

ビルヒリオ・ピニェーラ 『圧力とダイヤモンド』
〈フィクションのエル・ドラード〉
対人関係が閉塞した世界で暮らす宝石商の主人公は、ひょんなことからダイヤモンドを破格の安さで競り落としてしまうことで、惑星規模の陰謀に巻き込まれてしまう。《圧力者》 の存在、ルージュ・メレ、そして人工冬眠計画とは……。SF的な想像力で現代世界を皮肉とユーモアで描き出す、キューバの現代作家ピニェーラの代表作。
(水声社 2376円)[honto]

ヘンリー・ヒッチングズ編 『この星の忘れられない本屋の話』
人気作家イーユン・リーは若き日、北京の食品マーケットに隣接する隠れ家のような書店に通いつめ、「あれほど多くの魔法をもたらしてくれた本屋はほかになかった」という。世界の注目作家15人が書店との紐帯を明かした本書は、から集められた原稿を一冊に編んだアンソロジー。ワシントンDC、ベルリン、ナイロビ、イスタンブールまで、万華鏡のような書店の魅力を伝える。
(ポプラ社 1944円)[amazon]

『横山隆一』 末永昭二編
〈挿絵叢書4〉
「フクちゃん」 の漫画家、横山隆一は、漫画に主軸を置くようになる前、さまざまな雑誌で挿絵を描いていた。横山隆一が挿絵を描いた探偵小説を中心に、横山隆一インタビューも収録。【収録作品】 「生ける死美人」 E・C・ベントリイ/「塙侯爵一家」 横溝正史/「豚児廃業」 乾信一郎/「キリヌキ宝島」 スティーヴンソン/「上海燐寸と三寸虫」 長谷川伸/「師父ブラウン」 水谷準/「青色鞏膜」 木々高太郎
(皓星社 3024円)[amazon]

サキ 『四角い卵』
初期短篇集『ロシアのレジナルド』、没後編集の『四角い卵』に、その後発掘された短篇・スケッチを追加収録。付録はサキの生涯と作品を概観したJ・W・ランバート 「サキ選集序文」(本邦初訳)。和爾桃子・新訳 サキ短篇集第四弾。挿絵=エドワード・ゴーリー。
(白水Uブックス 1620円)[amazon]

『怪人 江戸川乱歩のコレクション』
〈とんぼの本〉
無残絵、人形から帽子、ネクタイまで、終の住処に遺された愛蔵プライベートグッズをお見せしよう。ヌード収載秘蔵アルバム帖も初公開。
(新潮社 1728円)[amazon]

上妻祥浩 『旅と女と殺人と 清張映画への招待
松本清張原作全映画作品を紹介。常連俳優やスタッフの肖像を含め、網羅的に凝縮させた清張映画完全ガイド。
(幻戯書房 2592円)[amazon]

ズウミーラ・ヒベイロ・タヴァーリス 『家宝』
〈ブラジル現代文学コレクション〉
20世紀後半のサンパウロ、長年判事を務めた夫の死後、一人残された老女マリア・ブラウリアは、愛人からもらった宝石を胸に抱きながら自らの過去を振り返る……。人間の嘘やいつわり、社会の擬装や欺瞞を、ブラジル文学を代表する女性作家があばく。
(水声社 1944円)[honto]

閻連科 『硬きこと水のごとし』
文化大革命の嵐が吹き荒れる中、愛と革命の夢を抱く男女が旧勢力と対峙する。ノーベル賞候補と目される作家の魔術的リアリズム巨篇。
(河出書房新社 3240円)[amazon]

ラーナ・ダスグプタ 『ソロ』
〈エクス・リブリス〉
共産主義体制とその崩壊を目撃し、激動の20世紀を生き抜いた100歳の男の人生と夢。気鋭のインド系英国人作家による傑作長篇。
(白水社 3996円)[amazon]

久生十蘭・二反長半 『いつまたあう 完全版
《りぼん》掲載 (昭和32) の久生十蘭の少女向け小説 「いつまたあう」。十蘭急逝により続きを二反長半が書き継ぎ、完結させたものを「完全版」として復刻。
書肆盛林堂 2000円)

ジョン・ゴールズワージー 『林檎の樹』
徒歩旅行の途中、農場に宿を求めたロンドンの学生アシャーストは、可憐な少女ミーガンに心を奪われる。林檎の樹の下で互いの愛を確かめ合った二人は結婚の約束をするが……。自然の美と神秘、恋の陶酔と歓び、そして青春の残酷さが流麗な文章で綴られる永遠のラブストーリー。法村里絵訳
(新潮文庫 432円)[amazon]

チャールズ・チャップリン 『チャップリン自伝 栄光と波瀾の日々
億万長者と映画スターが集う社交界の主人公となったチャップリンは、『キッド』 『街の灯』 など名作を次々と世に送り出していく。私生活では、二度の離婚を体験するが、対独参戦を促す演説が曲解され、戦後、「赤狩り」の嵐の中、アメリカを追われる。スイスに移住した75歳の著者が人生を振り返った世界的ベストセラー。中里京子訳
(新潮文庫 1069円)[amazon]

新編 日本幻想文学集成』 第8巻 夏目漱石/内田百閒/豊島与志雄/島尾敏雄
漱石と夢文学。アーサー王伝説を踏まえた 「幻影の盾」。SPレコードにまつわる怪異を描いた 「サラサーテの盤」。都市幻想小説 「白血球」。夢の世界を記述した 「夢の中での日常」。他全38編。
(国書刊行会 6264円)[amazon]

《ジャーロ》 No.62
《復活「奇想天外」×「ジャーロ」コラボ特集》 ミステリー誌のビッグウェーブがあった時代 〈インタビュー〉山口雅也/曽根忠穂◇〈寄稿〉北村一男/遊井かなめ◇ 〈コラム〉鏡 明/松坂健/天祢 涼/千澤のり子
光文社 540円)[amazon]

武田悠一 『アレゴリーで読むアメリカ/文学 ジェンダーとゴシックの修辞学
ポカホンタス物語、アメリカン・ゴシックの源流 『ウィーランド』 から、ポー、ホーソーン、ヘミングウェイ、そして 『羊たちの沈黙』 まで。人種やジェンダーの観点からアメリカ文学を読みなおし、アメリカに潜む排除と抑圧のメカニズムを明らかにする。
(春風社 3780円)[amazon]

横溝正史ミステリ短篇コレクション 第1巻 『恐ろしき四月馬鹿』
本格志向、怪奇趣味、耽美的抒情……多彩な横溝ワールドのエッセンスが凝縮された傑作の数々を集成した短篇コレクション、刊行開始。日下三蔵編
(柏書房 2808円)[amazon]

ジェイン・オースティン 『高慢と偏見』
皮肉屋で誤解されやすいが誠実なダーシーと、賢いようでいてそそっかしいエリザベスの、誤解からはじまるラブロマンス。優れた人間観察に基づく細やかな心理描写、ジェイン・オースティンの名作。大島一彦訳
(中公文庫 1188円)[amazon]

ポール・ヴァレリー 『精神の政治学』

吉田健一訳。表題作ほか 「知性に就て」 「地中海の感興」 など代表的な文明批評4篇を収める。吉田健一の単行本未収録エッセイを併録。《古典名訳再発見》第3弾。
(中公文庫 929円)[amazon]

『図説 遠野物語の世界』 石井正己
〈ふくろうの本〉
ザシキワラシ、山男、河童、オシラサマ……遠野の地に伝えられ、柳田国男が記録に留めた様々な話を豊富な写真や資料を通して追体験。聞き書きから『遠野物語』出版までの過程も徹底分析。
(河出書房新社 1944円)[amazon]

『図説 百鬼夜行絵巻をよむ 新装版
〈ふくろうの本〉
奇々怪々な妖怪たちがどこからともなくぞろぞろと現れて行列をなし、闇の京都を徘徊する……。日本のお化け画の驚嘆の源流を大徳寺所蔵の名品を中心に豊富な図版で「異界の達人」たちが紹介。新装版
(河出書房新社 1944円)[amazon]

門井慶喜 『マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代
気鋭のミステリー作家が案内する名作の秘密。『時の娘』 『薔薇の名前』 『わたしの名は赤』 などの名作を通して、小説・宗教・美術が交差する 「近代の謎」 を読み解く。推理作家協会賞受賞作。
(角川文庫 950円)[amazon]

武田雅哉 『中国飛翔文学誌 空を飛びたかった綺態な人たちにまつわる十五の夜噺
中国人は空を飛ぶことにどれほどの関心を持っていたのか。 堯・舜の神話伝説時代から、漢魏六朝の古譚、唐宋の伝奇、明清の小説戯曲、そして清朝末期の新聞雑誌、20世紀中葉の中国で囁かれた都市伝説まで。神仙、凧、パラシュート、飛車、気球、飛行船、UFOと、空を飛ぶことに思いを馳せた中国人の言動のあれこれを鮮やかに描き出す。虚実ないまぜの奇譚によって綴られる中国飛翔文学誌。図版多数。
(人文書院 6696円)[amazon]

阿部賢一 『カレル・タイゲ ポエジーの探究者
〈シュルレアリスムの25時〉
チェコ・シュルレアリスムの礎を築き、装幀、コラージュから建築批評や芸術社会学まで手がけた多才な理論家の生涯と著作を紹介する。
(水声社 3456円)[honto]

デルフィーヌ・ド・ヴィガン 『デルフィーヌの友情』

〈フィクションの楽しみ〉スランプに陥った新進作家のまえに、謎めいたゴースト・ライターが現れ…。小説の創作論を重要なモチーフとしながら、ミステリアスな結末にいたるまで、2人の奇妙で濃密な関係を軸に繰り広げられる恐怖のメタフィクション
(水声社 2484円)[honto]

マーク・トウェイン 『ハックルベリー・フィンの冒けん』
柴田元幸がいちばん訳したかったあの名作、ついに翻訳刊行。原書挿絵174点を収録。本文見本
(研究社 2700円)[amazon]

エドワード・ケアリー 『肺都 アイアマンガー三部作3
穢れの町は炎に包まれ、堆塵館は崩壊した。生き延びたアイアマンガー一族は館の地下から汽車に乗り、命からがらロンドンに逃れた。だが、その頃ロンドンでは奇怪な現象が頻発していた。住人が、いきなり跡形もなく消え失せてしまうのだ。一族に反発するクロッド。そしてひとり難を逃れたルーシー。物語は驚天動地の結末を迎える。三部作堂々完結。
(東京創元社 4104円)[amazon]

日影丈吉 『内部の真実』
戦中の台湾、本島人の邸の庭で起きた日本軍人の決闘騒ぎ。一方は銃殺され、一方は頭部を殴られ意識不明の状態で発見された。単純な事件と思われたが、残された二挺の拳銃はどちらも指紋が拭われていた。現場は一種の密室であり、謎は次第に混迷の色を深くしてゆく……。推理と恋愛と幻想が混然一体となった、戦後を代表する本格推理の逸品。
(創元推理文庫 972円)[amazon]

ピーター・トレメイン 『修道女フィデルマの挑戦』
法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ美貌の修道女フィデルマ。彼女がタラの学問所に入学したときに出合った最初の事件 「化粧ポウチ」、死を告げるバンシーの声の正体を暴く 「バンシー」、ローマ第七軍団の鷹の謎に挑む 「消えた鷹」 など全6編。若き日のフィデルマに会える、大人気シリーズの日本オリジナル短編集第四弾。
(創元推理文庫 1058円)[amazon]

ドット・ハチソン 『蝶のいた庭』
FBI特別捜査官ヴィクターは、拉致軟禁された10名以上の女性とともに警察に保護された若い女性の事情聴取に取りかかった。彼女が語る、蝶が飛びかう楽園のような温室〈ガーデン〉と、犯人の〈庭師〉に支配されていく女性たちの様子。美しい地獄で一体何があったのか? 一気読み必至、究極のサスペンス。
(創元推理文庫 1296円)[amazon]

アリ・ブランドン 『書店猫ハムレットのうたた寝』
ダーラが経営する書店にコーヒー・バーができて四か月。書店のマスコット猫のハムレットは相変わらず店の好きなところで寝たり、店内を堂々と闊歩したり。そして地域のお祭り当日、コーヒー・ショップの店主の妻が死体で見つかった。黒猫探偵の推理が冴えるコージー・ミステリ。
(創元推理文庫 1188円)[amazon]

マイケル・ザドゥリアン 『旅の終わりに』
妻は末期癌、夫はアルツハイマーの老夫婦。妻が下した決断は、愛用のキャンピングカーで二人、かつて子供たちを連れて旅したルート66 をたどる旅に出ることだった。運転する夫の記憶は突然戻ったり、消え去ったり。 二人は愛し合い、強盗に対峙し、そして…… 無駄のない、ひねりのきいた文章の軽快な老人ロードノベルが最後の最後で人生を、夫婦を考えさせる。
(東京創元社 2160円)[amazon]

ダヴィド・ラーゲルクランツ 『ミレニアム 5 上・下
ミカエルの協力を得て、自らの過去の秘密を解き明かそうするリスベット。イスラム原理主義者、犯罪組織のボス、そして双子の妹カミラの妨害を受けながらも、彼女は誰もが隠蔽したがる謎の実験「レジストリ」の真実に近づいていくが……。
(早川書房 各1620円)[amazon]

サラ・パレツキー 『フォールアウト』
老女優と共に姿を消した青年を追い、ヴィクはカンザス州へ向かう。かつてミサイル基地建設騒動のあったその街に渦巻く陰謀とは?
(ハヤカワ・ミステリ文庫 1404円)[amazon]

デイヴィット・C・テイラー 『ニューヨーク1954』
赤狩り旋風が吹き荒れるNYの片隅で、一人の男が
拷問・惨殺された。事件を追う刑事が味わう謀略と裏切り。真実はどこにあるか?
(ハヤカワ文庫NV 1361円)[amazon]

フィリップ・K・ディック 『ジャック・イジドアの告白』
古タイヤの溝掘り職人であるジャックの日常はある日狂い始める……。ディックの自伝的作品にして主流文学の代表作 『戦争が終わり世界の終わりが始まった』 を新訳で刊行。阿部重夫訳
(ハヤカワ文庫SF 1058円)[amazon]

グレッグ・イーガン 『シルトの梯子』
2万年後の未来。物理学者のキャスは量子グ ラフ理論の応用実験を行った。実験で生まれ た真真空の成長は、現時空の存在を脅かす。
(ハヤカワ文庫SF 1318円)[amazon]

マルグリット・ユルスナール 『アレクシス―あるいは空しい戦いについて/とどめの一撃』
静謐な思索の流れのあいだに激情を透かし見せる、一人称の物語。初期を代表する二篇と略年譜を収録。巻末エッセイ堀江敏幸。ユルスナール没後30年を記念した特別編集版。
(白水社 3672円)[amazon]

トーマス・ベルンハルト 『原因 一つの示唆
自伝的五部作の出発点―-ザルツブルクでの学校時代は、作家自身にとってどのようなものだったのか。日々暮らした寄宿舎を統べていたナチズム、そしてカトリシズムの抑圧的機構を弾劾し、故郷ザルツブルクへの悪罵を書き連ねながら、「人生のもっとも凄まじい時代」の回想のなかに、自らを形成した「原因」を探っていく問題作。
(松籟社 1836円)[amazon]

巖谷國士 『澁澤龍彥を語る/澁澤龍彥と書物の世界』
〈澁澤龍彦論コレクション〉
対談集 『澁澤龍彥を語る』 に、単行本未収録対談を含む 「澁澤龍彥と書物の世界」 を増補。
(勉誠出版 4104円)[amazon]
巖谷國士 『回想の澁澤龍彥(抄)/澁澤龍彥を読む』
〈澁澤龍彦論コレクション〉
対談集 『回想の澁澤龍彥(抄)』 に、単行本未収録対談 「澁澤龍彥を読む」 を増補。
(勉誠出版 4104円)[amazon]

ミキータ・ブロットマン 『刑務所の読書クラブ 教授が囚人たちと10の古典文学を読んだら
死刑囚や終身刑の囚人が収容される重警備刑務所。そこで不定期に開かれる9名の読書クラブで英国人女性教授が選んだ課題書は 『ジキル博士とハイド氏』 に『ロリータ』 『マクベス』。はたして古典文学は彼らに何をもたらすのか?
(原書房 2160円)[amazon]

生頼範義 『神話 THE BEAUTIES IN MYTHS
神話・伝説・歴史の漆黒の闇からあらわれた91人の美女――イヴ、パンドラ、ロトの妻、メッサリーナ、アグリッピーナ、クレオパトラ、シバの女王など、1980~1987年に 「SFアドベンチャー」 誌の表紙を飾ったイラストを収録。1988年徳間書店刊の画集を復刊。
(復刊ドットコム 5400円)[amazon]

チャールズ・ディケンズ 『荒涼館 4』
准男爵夫人の懊悩、深夜の殺人事件捜査、ジャーンダイス裁判の意外な行方──二つの視点で交互に語られた物語は、ついに大団円を迎える。ユーモアと批判たっぷりに、英国社会全体を描くディケンズ芸術の頂点。全4冊完結。
(岩波文庫 1231円)[amazon]
 
『ビアス短篇集』
(岩波文庫)復刊

飯城勇三 『本格ミステリ戯作三昧 贋作と評論で描く本格ミステリ十五の魅力
本格ミステリのさまざまな作家やテーマに、贋作と評論の二方向から切り込む。読者から一歩進んだ本格ミステリの楽しみを発見できる評論書。
(南雲堂 2916円)[amazon]

怪談専門誌 幽》 vol.28
特集 「山妖海怪(やまのあやかしうみのかい)」
(KADOKAWA 1990円)[amazon]

『日本懐かしオカルト大全』 寺井広樹・白神じゅりこ/並木伸一郎 (監修)
昭和40年代から50年代頃にかけて世を席巻した 「オカルトブーム」 にフォーカスし、それにまつわる様々な事象について、ビジュアル要素を主体として振り返る。
(辰巳出版 1512円)[amazon]

平山雄一 『明智小五郎回顧談』
謎に包まれた出生の秘密、一高・帝大時代の暮らしぶり、江戸川乱歩との邂逅、そして二十面相との秘められた関係等々、名探偵が自らの生い立ちを独白する。乱歩研究の第一人者が、研究の粋を尽くして描き上げた、明智小五郎の知られざる生涯。
(ホーム社 2376円)[amazon]

烏兎沼佳代 『コバルト文庫40年カタログ』
ラノベの元祖であるコバルト文庫の40年間・総発行点数約4500冊がギュッと詰まった1冊。
(集英社 1944円)[amazon]

ディーノ・ブッツァーティ 『魔法にかかった男』
イタリア文学の奇才ブッツァーティの未邦訳短篇集。孤独な人生を送った男が亡くなったとき、町は突如として祝祭の場に変貌し、彼は一転して世界の主役になる…「勝利」、一匹の奇妙な動物が引き起こすカタストロフィ…「あるペットの恐るべき復讐」、謎めいた男に一生を通じて追いかけられる…「個人的な付き添い」 他、全20篇。
(東宣出版 2376円)[amazon]

『水滸伝 四』
北宋末期の不正と汚職が支配する乱世を舞台に、暴力・知力・胆力を思う存分に発揮して、好漢百八人が、戦いを繰り広げながら 「梁山泊」 へと終結。中国武侠小説の最高峰。井波律子訳
(講談社学術文庫 1998円)[amazon]

プラトン 『リュシス 恋がたき』
老年期にさしかかったソクラテスが、美少年リュシスとその友人メネクセノスを相手に 「友」 とは何か、「友愛」 とは何かを論じていく 『リュシス』。、「知を愛すること」 としての 「哲学(ピロソピア)」 という主題を扱う 『恋がたき』。「愛すること」で貫かれた二つの対話篇、初の文庫版新訳。
(講談社学術文庫 756円)[amazon]

フェルディナント・フォン・シーラッハ 『コリーニ事件』
新米弁護士のライネンは、ある殺人犯の国選弁護人になった。だが、その男に殺されたのはライネンの親友の祖父だったと判明する。苦悩するライネンと被害者側の辣腕弁護士マッティンガーが法廷で繰り広げる緊迫の攻防戦。そこで明かされた事件の驚くべき背景とは。刑事事件弁護士の著者が描く圧巻の法廷劇。
(創元推理文庫 778円)[amazon]

ジャナ・デリオン 『ワニの町へ来たスパイ』
一時潜伏を命じられた秘密工作員のわたしは、ルイジアナの川辺の町にやってきた。自分とは正反対のおしとやかな女性を演じるつもりが、到着するなり保安官助手に目をつけられ、住む家の裏で人骨を発見してしまう。そのうえ町を牛耳る地元婦人会の老婦人たちに焚きつけられ、ともに人骨事件の真相を追うはめに……。
(創元推理文庫 1015円)[amazon]

《ミステリーズ!》 Vol.86
米澤穂信、シリーズ最新短編「紐育チーズケーキの謎」。第14回ミステリーズ!新人賞優秀賞、丹野文月(受賞を機に筆名を丹野一郎より変更)「未知との遭遇」掲載。芦辺拓、奥田亜希子傑作読切ほか。
(東京創元社 1296円)[amazon]

キム・エラン 『走れ、オヤジ殿』
〈韓国文学のおくりもの〉
臨月の母を捨て出奔した父は、私の想像の中でひた走る。今まさに福岡を過ぎ、ボルネオ島を経て、スフィンクスの左足の甲を回り、エンパイア・ステート・ビルに立ち寄り、グアダラマ山脈を越えて、父は走る。蛍光ピンクのハーフパンツをはいて、やせ細った毛深い脚で――。若くして国内の名だたる文学賞を軒並み受賞しているキム・エランのデビュー短篇集。
(晶文社 1944円)[amazon]

澁澤龍彦 『貝殻と頭蓋骨』
ただ一度の中東旅行の記録、花田清輝、日夏耿之介、小栗虫太郎など偏愛作家への讃辞、幻想美術、オカルト、魔術──その魅力が凝縮された幻の澁澤本。没後30年記念刊行。
(平凡社ライブラリー 1404円)[amazon]

『このミステリーがすごい! 2018』
国内&海外新作ミステリー小説の年間ランキング・ベスト20をはじめ、綾辻行人×宮部みゆき対談、恩田陸×宮内悠介対談、新進気鋭の作家・7人による大座談会、超人気作家たち自筆の新刊情報&特別エッセイ「私の○○の○周年」など。
(宝島社 734円)[amazon]

『2018本格ミステリ・ベスト10』 探偵小説研究会編
特集は「新本格」30周年記念三世代座談会は法月倫太郎・三津田信三・青崎有吾。さらにドラマ化で話題の大倉崇裕(警視庁いきもの係)インタビューと盛り沢山。もちろん国内・海外ランキング、作家の近況コーナーも充実。
(原書房 1080円)[amazon]

『おすすめ文庫王国2018』
本の雑誌が選ぶ文庫ベストテンの発表やミステリ、SF、現代文学、エンターテインメント、ノンフィクションなどジャンル別ベストテンも紹介。さらに偏愛文庫や文庫レーベルを格付けするBリーグなど読み物ページも盛りだくさん。
(本の雑誌社 821円)[amazon]

《週刊文春》 12/14号 「ミステリー ベストテン」 掲載
(文藝春秋)

レアード・ハント 『ネバーホーム』
ポール・オースターが「簡素で美しい小説」と熱烈に推薦するハントの長篇小説。南北戦争時代のインディアナ、愛するひ弱な夫をおいて男に変装して戦場に向かった女性兵士は生き延びられるのか。史実に基づき静かな声で語られる、最優秀アメリカ文学賞受賞作。柴田元幸訳
(朝日新聞出版 1944円)[amazon]

プレヴォ 『マノン・レスコー』
前途ある青年デ・グリュは、学校を卒業して実家に戻ろうというとき、美しい少女マノンに出会う。情熱のままパリに駆け落ちした二人は新しい生活を始めるが、マノンの魔性に歯車は狂い出して……。18世紀フランス文学の傑作。野崎歓訳
(光文社古典新訳文庫 907円)[amazon]

C・S・ルイス 『ナルニア国物語6 銀の椅子』
ユースティスはいじめられっこジルとともに、体育館の裏からナルニアへ旅立つ。ジルはアスランから、年老いたカスピアン王の行方不明の息子を探す任務を与えられるが、彼らの行く手には巨人や地底人たちが立ちはだかる。物語も佳境の第6作。土屋京子訳
(光文社古典新訳文庫 821円)[amazon]

コルソン・ホワイトヘッド 『地下鉄道』
19世紀初頭のアメリカ。南部のジョージア州にある農園での奴隷少女コーラは、ある日、自由な北部を目指して農園から逃亡することを決める。轟々たる音を立てて暗い地下を走る鉄道、〈地下鉄道〉に乗って――。しかし彼女の後を、悪名高い奴隷狩り人リッジウェイが追っていた。谷崎由依訳
(早川書房 2484円)[amazon]

トマス・ピアース 『小型哺乳類館』
息子が連れ帰ったクローン再生マンモスを裏庭で飼うことになった母親、夢の中にだけ存在する夫への愛を語る妻と動揺する現実の夫……突飛かつ壮大なスケールの想像力を通して、家族の拠り所を見つめ直す、新鋭のアメリカ人作家による笑えて泣ける12の短篇。
(早川書房 2160円)[amazon]

レイモンド・チャンドラー 『水底の女』
私立探偵フィリップ・マーロウは、香水会社の社長から行方知れずの妻の安否を確認してほしいと頼まれる。妻が最後に滞在していた湖畔の町を訪れるが、そこでは別の女の死体が見つかるのだった。マーロウが探している女と何か関係が? 旧題 『湖中の女』 新訳版。村上春樹訳
(早川書房 2484円)[amazon]

エルモア・レナード 『ラブラバ 新訳版
元シークレット・サーヴィスの捜査官で今は写真家のジョー・ラブラバは、かつての銀幕のスター、ジーン・ショーと知り合った。少年の頃の彼が夢中になった女優だ。だが、ジーンの周囲にはたちの悪い男たちが……。MWA賞受賞作。田口俊樹訳
(ハヤカワ・ミステリ 2052円)[amazon]

ガブリエル・ゼヴィン 『書店主フィクリーのものがたり』
島に一軒だけある書店の主フィクリー。偏屈な彼の人生は、ある日を境に鮮やかに色づきはじめる。すべての本を愛する人に贈る物語。
(ハヤカワepi文庫 907円)[amazon]

『日本SF傑作選3 眉村卓 下級アイデアマン/還らざる空』
現代日本SF誕生から60周年を記念して、第一世代作家6人の傑作選を日下三蔵の編集により刊行するシリーズ。第3弾は眉村卓。収録作は「下級アイデアマン」「悪夢と移民」「正接曲線」「使節」ほか。日下三蔵編
(ハヤカワ文庫JA 1620円)[amazon]

ダン・T・セールベリ 『シノン 覚醒の悪魔
テロにより妻子を奪われた天才技師が復讐のため開発した未知のウィルス 「モナ」。パンデミックを阻止しようとする者たちと、それを使って世界征服を企む者たち。スウェーデン発ノンストップSFスリラー完結篇。
(小学館文庫 予価972円)[amazon]

ヘンリー・ミラー・コレクション15 『三島由紀夫の死』
ブニュエルを称賛する 「黄金時代」、ブラッサイを語る 「パリの眼」、三島由紀夫自決の翌年に発表された出色の日本人論といえる 「三島由紀夫の死」 をはじめ全10編のエッセイを収録。
(水声社 3024円)[honto]

楠田匡介 『いつ殺される』
病室の幽霊騒動が、公金横領事件の徹底捜査に。犯罪の背後にあるものは? トリックとサスペンスがめくるめく推理長篇。
(河出文庫 896円)[amazon]

ダグラス・アダムス 『ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所』
伝説のコメディSF 『銀河ヒッチハイク・ガイド』 のアダムスが遺した、もうひとつの傑作。前代未聞のコミック・ミステリー。
(河出文庫 994円)[amazon]

スティーヴン・ジョンソン 『感染地図 歴史を変えた未知の病原体
150年前のロンドンを 「見えない敵」 が襲った! 大疫病禍の感染源究明に挑む壮大で壮絶な実験は、やがて独創的な「地図」に結実する。スリルあふれる医学=歴史ノンフィクション。
(河出文庫 1058円)[amazon]

ジョルジュ・バタイユ 『有罪者 無神学大全』
夜の思想家バタイユの代表作50年目に新訳で復活。鋭利な文体と最新研究をふまえた膨大な訳注で甦るおそるべき断章群。
(河出文庫 1512円)[amazon]