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ジョヴァンニ・ボテロ 『都市盛衰原因論』
〈イタリアルネサンス文学・哲学コレクション〉
都市の繁栄=人口増大の要因を地理的条件と政治政策の中に探りながら、軍事征服ではなく他国との経済活動によって繁栄する新たな貿易〈帝国〉の像を示し、後のスペインやイギリス等の海洋帝国の出現をも予言した知られざる傑作。石黒盛久訳
(水声社 3240円)[honto]

ウィリアム・マルクス 『文学との訣別 近代文学はいかにして死んだのか
18世紀、「崇高の美学」 に後押しされ文学は栄光まで昇りつめた。しかし19世紀末、文学に 「別れ」 を告げた三人の作家 (ランボー、ヴァレリー、ホフマンスタール) が現れ、20世紀には自閉状態に落ち込んだ文学は影響力を失っていく。この3世紀の間に文学に何が起こったのか。文学と世界との関係が切り替わる転回点をたどり、大胆に文学史を読み換える。
(水声社 4104円)[honto]

岡谷公二 『郵便配達夫シュヴァルの理想宮』
しがない郵便配達夫シュヴァルは、たった一人で33年という歳月をかけて、自らの宮殿を現実のものとした。その驚くべき生涯。
(河出書房新社 2592円)[amazon]

川本三郎 『東京は遠かった 改めて読む松本清張
中央と地方、貧困、格差社会、戦争の影… 現代日本の危機を予見していた清張作品のリアリティとは? 松本清張案内の決定版。
(毎日新聞出版 1944円)[amazon]

《ミステリマガジン》 5月号
特集=シャーロック・ホームズ・アカデミー 目次
(早川書房 1296円)[amazon]

大阪圭吉 『マレーの虎 大阪圭吉単行本未収録作品集2
【収録内容】 隆鼻術/マレーの虎(未発表作品)/青春停車場/アラスカ狐/夜明けの甲板/明るい街/エッセイ・ハガキ回答・アンケート 8編/戦時下のスケッチブック 大阪圭吉小論(芦辺拓)/あとがきにかえて(小野純一)
(盛林堂ミステリアス文庫 1500円)

東雅夫編 『厠 文豪ノ怪談ジュニア・セレクション
大坪砂男、吉行淳之介、谷崎潤一郎、松谷みよ子……。文豪がのこした怪談を分かりやすく編集した読み物シリーズ。総ルビ、丁寧な註釈つき。『厠』の巻では、便所、トイレにまつわる、文化の香り高き傑作を収録。画=ハダタカヒト。収録内容
(汐文社 1944円)[amazon]

ダン・ブラウン 『オリジン 上・中・下
スペインのビルバオ、マドリード、バルセロナを舞台に、ラングドンの前に最強の敵が立ちはだかる。鍵を握るのは、人類最大の謎“我々はどこから来たのか、どこへ行くのか”――。越前敏弥訳
(角川文庫 各778円)[amazon]

江戸川乱歩 『鏡地獄』
少年時代から、鏡やレンズ、ガラスに異常な嗜好を持ち、それが高じてついには自宅の庭にガラス工場まで作ってしまった男がたどる運命は……表題作ほか、 「人間椅子」 「人でなしの恋」 「芋虫」 「白昼夢」 「踊る一寸法師」 「パノラマ島奇談」 「陰獣」 の全8篇。怪奇・幻想ものの傑作を収録。編/解説=日下三蔵
(角川文庫 821円)[amazon]

ジョゼフ・ゾベル 『黒人小屋通り』
カリブ海に浮かぶフランス領マルチニック島。農園で働く祖母のもとにあずけられた少年は、仲間たちや大人たちに囲まれ、貧しいながらも天真爛漫な少年時代を過ごす。『マルチニックの少年』 として映画化され、半世紀以上にわたって読み継がれる現代の古典、本邦初訳。松井裕史訳
(作品社 2808円)[amazon]

カール・ホフマン 『人喰い ロックフェラー失踪事件
1961年、大財閥の御曹司マイケル・ロックフェラーが、首狩り族の棲む熱帯の地ニューギニアで消息を絶った。全米を揺るがした未解決事件の真相に迫り、人類最大のタブーに挑む衝撃のノンフィクション。著者は、首狩り族と噂されるアスマットの人々を取材し、彼らの文化を内側から理解しようとする。「人喰い」(カニバリズム)とは一体何なのか。マイケルはなぜ殺され、喰われたのか。他者とのコミュニケーションや異文化理解の本質を鋭く問う。古屋美登里訳
(亜紀書房 2700円)[amazon]

『夜ふけに読みたい 不思議なイギリスのおとぎ話』 吉澤康子・和爾桃子編訳
「ジャックと豆の木」「三匹の子豚」など、日本でもおなじみのおとぎ話を外国文学の翻訳で定評のある二人が新たに編集・翻訳。大人も子どもも声に出して読み楽しめる一冊。アーサー・ラッカム挿絵
(平凡社 2052円)[amazon]

ロベルト・テッロージ 『イタリアン・セオリーの現在 批判的試論
イタリア現代哲学の起原をフランス現代思想との連続性とイタリア固有の知的伝統(政治哲学)とに探りその全体的な布置を描く。自身もイタリア現代思想の鬼才である著者による力作書下ろし。柱本元彦訳
(平凡社 4536円)[amazon]

ルイス・キャロル/高山宏・建石修志新訳 不思議の国のアリス 鏡の国のアリス』
建石修志が描く永遠の少女アリス。日本のアリス学の頂点に立つ、絵の極み・建石修志/文の極み・高山宏による夢のコラボレーション。カラー挿絵80点。
(青土社 3888円)[amazon]

郝景芳 『郝景芳短篇集』
〈エクス・リブリス〉
ヒューゴー賞受賞の 『北京、折りたたみの都市』 ほか、社会格差や高齢化、医療問題など、中国社会の様々な問題を反映した、中国SF作家初の短篇集。全7篇。及川茜訳
(白水社 2592円)[amazon]

荻原魚雷 『古書古書話』
本の数だけ世界は広がる。人を知り、人生は深まる。均一台も希覯本もおまかせ。古本処世の達人が読み歩くしあわせな読書エッセイ。「小説すばる」 連載を単行本化。目次
(本の雑誌社 2376円)[amazon]

デイヴィッド・ピース 『Xと云う患者 龍之介幻想
半透明の歯車が帝都を襲った震災の瓦礫の彼方にうごめき、頽廃の上海の川面には死んだ犬が浮き沈み、長崎には切支丹の影が落ち、己が生み出した虚構の分身が動き出し、そして漱石がロンドンでの怪異を語る。河童。ポオ。堀川保吉。ドッペルゲンゲル。鴉。マリア像。歯車。羅生門、藪の中、蜘蛛の糸、西方の人――キリスト。私のキリスト。イギリス暗黒文学の旗手が、芥川龍之介の生涯を恐るべきヴィジョンと魔術的な語りを通じて幻想文学として語り直す。黒原敏行訳
(文藝春秋 2592円)[amazon]

『カート・ヴォネガット全短篇4 明日も明日もその明日も
数多の人々に愛された作家、カート・ヴォネガット。彼がその84年の生涯で著した全短篇を、8つのテーマに分類し全4巻に集成。第4巻には、「ふるまい」 「リンカーン高校音楽科ヘルムホルツ主任教諭」 「未来派」 テーマの28篇を収録。
(早川書房 3240円)[amazon]

エイドリアン・マッキンティ 『アイル・ビー・ゴーン』
脱獄犯の行方を追う刑事ショーン・ダフィ。捜査の過程で彼が遭遇したのは、未解決の密室殺人事件だった。好評シリーズ第三弾。武藤陽生訳
(ハヤカワ・ミステリ文庫 1274円)[amazon]

グレッグ・イーガン 『ビット・プレイヤー』
重力が変化した世界で目覚めた主人公を待っていたものを描く表題作など6篇収録、ハードSFの雄イーガンの日本オリジナル短篇集。山岸真訳
(ハヤカワ文庫SF 1123円)[amazon]

内田百閒 『百鬼園戦後日記 Ⅲ』
一日ぢゆう雨が降つたり止んだりしてはつきりせざれども小屋にゐる時と違ひ困る事無き也――。新居に電気が引かれ、何年振りかで家の風呂に入る。還暦の内祝に九晩に分けて客を招く。昭和23年6月1日~24年12月31日まで。全三巻完結。〈巻末エッセイ〉 中村武志・平山三郎
(中公文庫 1080円)[amazon]

『子どもたちの見たロシア革命 亡命ロシアの子どもたちの文集大平陽一・新井美智代編訳
1920年代前半、亡命ロシア人の子弟が通うギムナジウムで、ロシア革命後の体験をテーマにした作文が生徒たちに課された。内戦期の混乱に巻き込まれ、肉親との別離や飢えを経験し、難民同然の身で異境の地への亡命を余儀なくされた子どもたちは、その過酷な体験をどのように語っているのか。
(松籟社 2808円)[amazon]

泉鏡花/中川学(画) 『榲桲(まるめろ)に目鼻がつく話』
僧侶でもある画家中川学が満を持して挑戦した鏡花作品。少年少女読者の心に鏡花小説の真髄でもある闇の魅力とその神秘性を刻みこむ。
(河出書房新社 2484円)[amazon]

スチュアート・ケルズ 『図書館巡礼 「限りなき知の館」 への招待
知の集積所としての図書館は、生と死、渇望と喪失といったあらゆる人間ドラマの舞台でもある。アレクサンドリア図書館からボドリアン図書館まで、古今の偉大な図書館の魅力を語り、文献の保守・保存・獲得に心血を注いだ 「愛書家」 たちのエピソードを活写する。小松佳代子訳
(早川書房 2700円)[amazon]

エレナ・フェッランテ 『逃れる者と留まる者 ナポリの物語
婚家を出たリラは、工場で働きながらコンピューターを学ぶ。一方エレナは、学生時代からの恋人と結婚して子供を設けるが、しだいに夫との溝を感じるようになる。そんな折、彼女は初恋の相手と再会し……米HBOドラマ化の世界的話題作、急展開の第三巻。飯田亮介訳
(早川書房 2808円)[amazon]

藤沢衛彦 『日本の伝説 中部・東海』
シリーズ〈日本の伝説〉第5弾。羽衣伝説、姨捨、諏訪の七不思議、八面鬼、猿神退治、一休話など全56話。富士、信州美濃飛騨と伝説の宝庫。
(河出書房新社 2268円)[amazon]

有栖川有栖(文)/磯田和一(絵) 『有栖川有栖の密室大図鑑』
本格ミステリの魅力的な要素のひとつ、密室トリック。1892年~1998年に発表された魅惑的な密室が登場する作品を有栖川有栖がセレクトし、磯田和一の詳細なイラストとともに贈るブックガイド。“世界最初の長編密室ミステリ”といわれるザングウィル 『ビッグ・ボウの殺人』 をはじめ全41作を紹介。密室ミステリ・ファン必携の書。
(創元推理文庫 864円)[amazon]

A・A・ミルン 『赤い館の秘密 新訳版
夏の昼下がり、田舎の名士の屋敷、赤い館で銃声が轟いた。死んだのは15年ぶりに館の主マークを訪ねてきた兄。発見時の状況からマークに疑いがかかるが、当のマークは行方知れず。現場に居合わせた青年ギリンガムは、友人をワトスン役に事件を調べ始める。『クマのプーさん』 の作家ミルンによる長編探偵小説。山田順子・新訳
(創元推理文庫 1015円)[amazon]

ビクトル・デル・アルボル 『終焉の日』
1980年のバルセロナ。弁護士のマリアは、政治捜査局の警部が情報屋を制裁した殺人未遂事件で、警部を終身刑へ追い込み名声を得た。だが数年後、その事件が何者かの陰謀によって仕組まれていたと判明する。マリアは再調査をはじめ、自らの血の桎梏と体制側の恐るべき策略を知る。宮﨑真紀訳
(創元推理文庫 1512円)[amazon]

エリー・アレグザンダー 『ビール職人の醸造と推理』
ビールで有名な小さな町で、ブルワリーを夫とその両親と切り盛りしていたわたし。浮気が発覚した夫を追い出し、町に新しくオープンするブルワリーで働くことにするが、開店の翌朝、店で死体が発見される。越智睦訳
(創元推理文庫 1188円)[amazon]

ピーター・ワッツ 『巨星 ピーター・ワッツ傑作選
恒星を巡る想像を絶する生態の生命体との邂逅を描くヒューゴー賞受賞中編 「島」、シャーリイ・ジャクスン賞受賞の驚愕の一人称短編 「遊星からの物体Xの回想」、戦争犯罪低減のため実験的に“意識”を与えられた軍用ドローンの進化の果てを描く 「天使」など、傑作11編を厳選。嶋田洋一訳
(創元SF文庫 1296円)[amazon]

泉斜汀 『人買船 泉斜汀探偵小説選集
泉鏡花の実弟、泉斜汀(1880-1933)の作品集。編纂・解説=杉山淳
(東都 我刊我書房 7000円) 取扱=盛林堂

『20世紀ラテンアメリカ短篇選』 野谷文昭編訳

ヨーロッパの前衛、熱帯の自然、土着の魔術と神話が渾然一体となって蠱惑的な夢を紡ぎだす大地ラテンアメリカ。ガルシア=マルケス、バルガス=リョサなどはもちろん、アストゥリアス、パスなどの先行世代、アジェンデ、アレナスなどのポスト・ブームの作家まで、20世紀後半に世界的ブームを巻き起こした南米文学の佳篇16篇。収録内容
(岩波文庫 1102円)[amazon]

ジョン・ラスキン 『ヴェネツィアの石』
18世紀末、ヴェネツィア共和国はナポレオン軍の侵攻により消滅した。翌世紀半ば、この地を訪問したラスキンによる、興隆期ビザンティンから絶頂期ゴシック、衰退期ルネサンスにいたるまで精緻かつ雄大に綴られた 「水の都」 の建築史。ターナー、ラファエル前派を擁護し、ウィリアム・モリスやアーツ&クラフツ運動に影響を与えたラスキンの主著――その全体像を知るに最適のヴァージョン、ここに成る。 井上義夫編訳
(みすず書房 6480円)[amazon]

『江戸川乱歩新世紀 越境する探偵小説 石川巧・落合教幸・金子明雄・川崎賢子編
江戸川乱歩は欧米においても大衆文化やモダニズムとの関連で再評価がなされつつある。また乱歩の旧蔵資料、草稿・ノート・メモ等の自筆資料はほぼ完全なかたちで保存されており公開への期待も高い。そうした状況を踏まえ、世界文学としての乱歩を再考するとともに、旧蔵資料、自筆資料を広く活用したテキストの読み直しを行う。目次
(ひつじ書房 3240円)[amazon]

ケイト・クイン 『戦場のアリス』
1947年、戦争中に行方不明になったいとこを探すシャーリーは、ロンドンのある住宅を訪ね、酔いどれの中年女と出会う。その女、イヴは元スパイで、第一次大戦時に容姿と度胸を買われ、ドイツ占領下のフランスへ潜入する。そこでは凄腕のスパイ “アリス” が情報源を統括していた。語られる壮絶な真実とは? 実話に基づく歴史ミステリー。加藤洋子訳
(ハーパーBOOKS 1300円)[amazon]

B・A・パリス 『正しい恋人』
1カ月後にプロポーズを計画していたぼくの前から忽然と姿を消したレイラ。行方不明のまま死亡認定され、12年後、ようやく今の恋人との婚約を決めたその矢先、レイラが肌身離さず持っていたのと同じ人形が家の前で見つかった。そして差出し人不明の不可解なメールが……。富永和子訳
(ハーパーBOOKS 980円)[amazon]

梅澤礼 『囚人と狂気 一九世紀フランスの監獄・文学・社会
1843年、フランス議会に提出された監獄法案は、少年と老人を除く全囚人を独房に収監するものだった。囚人の社会復帰をめざす理想の監獄とその挫折をめぐって、新聞や学術論文、議事録、回想録や文学作品に表れた論争的言説を掘り起こし、独房で精神を病んだ囚人が 〈非理性〉 や植民地へと追放されてゆく過程をたどる。犯罪と近代文学成立をめぐる表象文化研究。目次
(法政大学出版局 5832円)[amazon]

白石雅彦 『「怪奇大作戦」 の挑戦』
1968年9月15日、円谷プロの新シリーズ 「怪奇大作戦」 放送開始。怪獣も宇宙人も登場しない新路線に戸惑っていたのは、視聴者だけでなく、金城哲夫をはじめとするスタッフも同様だった――。テレビ史に残る名特撮ドラマの制作背景を追う本格ノンフィクション。
(双葉社 1944円)[amazon]

丸善ジュンク堂限定復刊
種村季弘編 『日本怪談集 奇妙な場所 (河出文庫)[honto]
種村季弘編 『日本怪談集 取り憑く霊 (河出文庫)[honto]
中野美代子・武田雅哉編 『中国怪談集』 (河出文庫)[honto]
由良君美編 『イギリス怪談集』 (河出文庫)[honto]


イアン・バンクス 『蜂工場』
スコットランド北東の海岸の孤立した家、無口な父と一緒に暮らす16歳のフランク、その異常行動のうらに隠された秘密、「工場」 との繋がりとはなにか ? 刊行当時、欧米メディアを炎上させ、イギリスの音楽にも影響を与えることになった、奇怪なダーク・ゴシック・ミステリーの超問題作、新訳刊行。野村芳夫訳
(Pヴァイン 2160円)[amazon]

山口雅也 『キッド・ピストルズの最低の帰還』
遠く離れた塔から放たれた矢が密室の男に命中した!? パンク刑事復活作 「誰が駒鳥を殺そうが」 をはじめ、断崖絶壁の一本道で消えた子供達の謎 「教祖と七人の女房と七袋の中の猫」 など、全5編を収録。初文庫化。
(光文社文庫 予価972円)[amazon]

《本の雑誌》 4月号
特集=昭和ミステリー秘宝館 内容
(本の雑誌社 720円)[amazon]

キャロル・オコンネル 『ゴーストライター』
劇場で客席最前列の男が、暗闇のなか喉を掻き切られて死んでいた。男は上演中の芝居の元脚本家。駆けつけたマロリーとライカーは捜査を開始するが、劇場の関係者は全員が変人ぞろい。おまけに、ゴーストライターなる人物が、日々勝手に脚本を書き換えているという。氷の天使マロリーが、舞台の深い闇に切り込む。務台夏子訳
(創元推理文庫 1598円)[amazon]

ショーニン・マグワイア 『砂糖の空から落ちてきた少女』
異世界で冒険をしたのち戻ってきたものの、現実に適応できない子供たち。そんな子供たちに救いの手をさしのべる“エリノア・ウェストの迷える青少年のための学校”の池に、空から少女が降ってきた……。ファンタジーの醍醐味を凝縮した三部作完結。原島文世訳
(創元推理文庫 972円)[amazon]

『中世思想原典集成 精選3 ラテン中世の興隆』 上智大学中世思想研究所 編訳・監修
平凡社ライブラリー創刊25周年企画、待望の 『中世思想原典集成』 文庫化(全7巻)。
(平凡社ライブラリー 2592円)[amazon]

アリストテレス 『詩学』
ギリシャ悲劇や叙事詩を分析し、「ストーリーの創作」 として詩作について論じた西洋における芸術論の古典中の古典。時代と場所を超え、今も芸術論や美学、文学、演劇、映画などにかかわる多くの人々に刺激を与え続ける偉大な書物。三浦洋訳
(光文社古典新訳文庫 1231円)[amazon]

アンドレ・ジッド 『ソヴィエト旅行紀』
多くの知識人たちが理想郷と考えたソヴィエト社会主義共和国。だが実際その地を訪れたジッドが見たものは……。虚栄を暴き失望を綴った本篇、およびその後の痛烈な批判に真摯に答える「修正」を含む、文学者の誠実さと意志に満ちた紀行文。國分俊宏訳
(光文社古典新訳文庫 1188円)[amazon]

山尾悠子 『歪み真珠』
「歪み真珠」すなわちバロックの名に似つかわしい絢爛で緻密、洗練を極めた圧倒的なイメージを放つ15編を収めた作品集。
(ちくま文庫 821円)[amazon]

『伊豫田晃一作品集Ⅰ マグヌム・オプス』
肉体の眼を閉じ、精神の眼によって紡ぎ出された、夜と夢と神秘の未知なる領分、ネオ・マニエリスムの旗手によるイマージュの詩学。初期作品から「アストロラーベ」「ヘクセン・タロット」を含む最近作を収めた第一作品集。
(エディシオン・トレヴィル/河出書房新社 4104円)[amazon]

エリーサベト・ノウレベック 『私のイサベル』
20年前に失った娘を忘れられないステラ。父を亡くして深い孤独を抱える女子大生のイサベル。愛ゆえの行動が娘を怒らせてばかりのイサベルの母シャスティン。偶然と悪意が絡み合い、ふたりの母親とひとりの娘がついに出会うとき、恐ろしい真実が明らかになる。奥村章子訳
(ハヤカワ・ミステリ 2268円)[amazon]

ジョージ・ウォーレス& ドン・キース 『ハンターキラー 潜航せよ 上・下
米ロ両国の原潜が相次いで沈没。氷に閉ざされた海域で何が起きた? 緊張が高まる中でさらに意外な事件が! ド迫力のサスペンス。山中朝晶訳
(ハヤカワ文庫NV 各972円)[amazon]

ディトマー・アーサー・ヴェアー 『時空大戦 1 異星種族艦隊との遭遇
突如遭遇した正体不明の異星種族艦隊に対し奇妙な幻覚に導かれて、AI搭載戦闘艦と共に戦闘を勝利に導く若き航宙軍艦長の活躍。月岡小穂訳
(ハヤカワ文庫SF 1037円)[amazon]

ウィリー・ヴローティン 『荒野にて』
孤独な15歳の少年は、殺処分が決まった老競走馬をひそかに連れ出し、遠くに住む伯母のもとへ荒野を行く旅に出る。胸を打つ物語。北田絵里子訳
(早川書房 2160円)[amazon]

ラグナル・ヨナソン 『白夜の警官』
アイスランド北部の建設現場で、男性の撲殺死体が発見された。男の自宅からは大金の入ったスポーツバッグが見つかり、陰の仕事に手を染めていた可能性が。また、元妻によれば、被害者は金や女性関係に汚かったらしい。捜査の先に見えたのは、日の沈まない極北の町に隠された暗い記憶の数々だった。
(小学館文庫 950円)[amazon]

ロバート・ベイリー 『ザ・プロフェッサー』
ロースクールの老教授トムは順風満帆な人生を過ごしてきたが、今は愛する妻を失い、友の裏切りから職を追われ、自身も癌を患っていた。絶望の中、彼の前に現れたのはかつての恋人。娘夫妻と孫をトラック事故で失った彼女は、トムに 「法廷で真相を知りたい」 という。痛快法廷エンタテインメント。吉野弘人訳
(小学館文庫 1048円) [amazon]

ボフミル・フラバル 『私は英国王に給仕した』
ナチス占領、そして共産主義時代のチェコを舞台に、給仕人から百万長者になった男の波瀾の人生を描き出す、滑稽で奇想天外な大傑作。阿部賢一訳
(河出文庫1296円)[amazon]

坂口安吾 『心霊殺人事件 安吾全推理短篇
「投手殺人事件」「南京虫殺人事件」「選挙殺人事件」「山の神殺人」「正午の殺人」「心霊殺人事件」「能面の秘密」「アンゴウ」などを収録。
(河出文庫 799円)[amazon]

『幽霊の歴史文化学』 小山聡子・松本健太郎編
本来、目に見えないはずの幽霊を、日本人は文学作品や絵画、映像で描いてきた。「幽霊」 という言葉の意味は時代によって変遷し、それはときに現代人が想像するものと大きく異なる。人々は幽霊をどう感知し、それを表象するためにいかなる工夫をしてきたのか、幽霊に何を求めたのか。歴史学、メディア学、文学、美術史学、宗教学、社会学、民俗学等、様々な研究分野から日本人の精神世界の一端に迫る。目次
(思文閣出版 2700円)[amazon]

ピエール・ヴェリー 『絶版殺人事件』
〈論創海外ミステリ〉
遺された一通の手紙と一冊の本。停泊中のクルーザーで起きる殺人事件。事件は謎を深め、徐々に真相に近付いてゆく。第一回フランス冒険小説大賞受賞作。佐藤絵里訳
(論創社 2376円)[amazon]

ジョン・ロード 『クラヴァートンの謎』
〈論創海外ミステリ〉
急逝したジョン・クラヴァートン氏を巡る不可解な謎。遺言書の秘密、不気味な降霊術、介護放棄の疑惑……。果たして彼は「殺された」のか? 不審死の謎に友人プリーストリー博士が挑む。渕上痩平訳
(論創社 2592円)[amazon]

アポロニオス・ロディオス 『アルゴナウティカ』
〈西洋古典叢書〉
金羊皮を求め、アルゴー船で航海へ乗り出す英雄たちの冒険譚。ヘレニズム期を代表する学匠詩人による、アルゴナウタイ物語の決定版。 堀川宏訳
(京都大学学術出版会 4212円)[amazon]

ペネロピ・フィッツジェラルド 『ブックショップ』
1950年代末のイギリス、未亡人フローレンスは小さな海辺の町の古い家で書店を開くが、この家を接収して芸術センターにと目論む土地の有力者夫人のため窮地に立たされる。ブッカー賞最終候補作(1978)。山本やよい訳
(ハーパーコリンズ・ジャパン 1836円)[amazon]

マシュー・レイノルズ 『翻訳 訳すことのストラテジー
最新の翻訳研究 (トランスレーション・スタディーズ) ではなにが論じられているのか? これ一冊でひととおりわかる。やさしい入門書。秋草俊一郎訳
(白水社 2484円)[amazon]

江戸川乱歩文庫リニューアル版
江戸川乱歩 『吸血鬼』
(春陽堂文庫 1069円)[amazon]
江戸川乱歩 『盲獣』 (春陽堂文庫 961円)[amazon]



▼2月刊

『ルネサンス・バロックのブックガイド』 ヒロ・ヒライ監修

占星術、錬金術、魔術が興隆し、近代科学・哲学が胎動したルネサンス・バロック時代。その知のコスモスを伝えるブックガイド。50人の執筆者が116エントリー、総数150冊あまりを紹介。名著から最新の研究成果まで、日本で出版されたルネサンス・バロックの文化や思想の書物を網羅。目次
(工作舎 3024円)[amazon]

フェルナンド・バエス 『書物の破壊の世界史 シュメールの粘土板からデジタル時代まで
シュメールの昔から、アレクサンドリア図書館の栄枯盛衰、ナチスによる「ビブリオコースト」、イラク戦争下の略奪行為、電子テロまで。どの時代にも書物は破壊され、人類は継承されるべき叡智を失ってきた。ことは戦争や迫害、検閲だけでなく、天災・人災、書写材の劣化、害虫による被害、人間の無関心におよぶ。世界各地の書物の破壊の歴史をたどった一冊。八重樫克彦・八重樫由貴子訳
(紀伊國屋書店 3780円)[amazon]

河村彩 『ロシア構成主義 生活と造形の組織学

テクノ、SF、ファッション、建築……あまりに豊穣な革命文化の遺産。ロシア革命直後の1920年代、新しい社会主義文化建設のために生まれた 《ロシア構成主義》。なぜこの文化運動が21世紀になお模倣され、あらゆるモードの祖型となったのか? 「住まう」 「暮らす」 「見せる」 「報せる」 をキーワードにその実像を描き出した書き下ろし論考。
(共和国 3456円)[amazon]

横田順彌 『快絶壮遊 〔天狗倶楽部〕 明治バンカラ交遊録
日本に野球や相撲を広めたスポーツ社交団体 「天狗倶楽部」。その中心人物・押川春浪と周囲の人々の抱腹絶倒のエピソードの数々。NHK大河ドラマ 「いだてん」 で話題、天狗倶楽部と押川春浪の痛快珍談・奇行。
(ハヤカワ文庫JA 820円)[amazon]

《ナイトランド・クォータリー》 vol.16
〈特集=化外(けがい)の科学、悪魔の発明〉
人が作り出したものが、悪魔がひきおこしたかのような結果を招く 「悪魔の発明」 の物語を特集。キム・ニューマン、アンドリュー・ペン・ロマイン、C・A・スミスなど翻訳7編に、日本作家は芦辺拓、朝松健。他に北原尚彦インタビューなど。
(アトリエサード 1836円)[amazon]

トルーマン・カポーティ 『ここから世界が始まる
 トルーマン・カポーティ初期短篇集
「早熟の天才」 と恐れられた作家のデビュー前の才気が迸る。16歳頃から青年期にかけて執筆された14篇を収録。小川高義訳、解説=村上春樹。
(新潮社 2052円)[amazon]

ジェイ・ルービン編 『ペンギン・ブックスが選んだ日本の名短篇29』
世界基準で面白く、イキのいい短篇はこれだ! 三島、百閒、星新一、小川洋子etc.…村上春樹が全収録作を評した序文50枚付き。
(新潮社 3888円)[amazon]

J・R・R・トールキン 『トールキンのアーサー王最後の物語 注釈版』
『アーサー王の死』 はJ・R・R・トールキンがブリテン王アーサーの伝説に取り組んだ唯一の試みであり、古英語の頭韻を詩に使った最高にして最もみごとな作品。アーサー王伝説の結末と 『シルマリルの物語』 との関係や、書かれることのなかったラーンスロットとグウィネヴィアの恋の苦い結末が浮かび上がる。小林朋則訳
(原書房 2700円)[amazon]

ティラー・J・マッツェオ 『イレナの子供たち』
ポーランド人、イレナ・センドレル(1910~2008)は、第2次大戦中に2500人以上ものユダヤ人の子供たちをワルシャワのゲットーから脱出させる救出活動をした人物。イレナの娘や、彼女に助けけられたユダヤ人たちへのインタビューから、若き日の彼女の姿を生き生きと描き上げた感動的なノンフィクション。羽田詩津子訳
(東京創元社 3024円)[amazon]

横溝正史 『蝶々殺人事件 由利・三津木探偵小説集成4
コントラバス・ケースから発見された歌姫の屍体――緻密な犯罪の謎に由利先生が挑む。本格探偵小説の粋を凝らし、坂口安吾から絶賛された表題作から、未完作品 『神の矢』 『模造殺人事件』 まで、全10編を収録。全4巻完結。日下三蔵編
(柏書房 2916円)[amazon]

萩尾望都 『ポーの一族 プレミアムエディション 上・下
永遠の名作 『ポーの一族』 の原稿を著者による修正を経て現在の最高の技術で全てスキャンし直し、モノクロ原稿を美しく再現することを目指したプレミアムシリーズ。カラーページも再現。B5判サイズ。作品の予告カットや物語の時系列がわかる年表も収録。
(小学館 各2808円)[amazon]

《SFマガジン》 4月号
ベスト・オブ・ベスト2018
(早川書房 1296円)[amazon]

フランセス・イエイツ 『薔薇十字の覚醒 隠されたヨーロッパ精神史

新旧キリスト教の抗争渦巻く17世紀ヨーロッパに出現した薔薇十字宣言。魔術とカバラ、錬金術を内包したそのユートピア思想は、もうひとつのヨーロッパ精神史を形づくっていた。『記憶術』 『世界劇場』 他でルネサンス研究に新展開をもたらしたF・イエイツの名著、新装復刊。山下知夫訳
(工作舎 5400円)[amazon]

武田雅哉 『「西遊記」 妖怪たちのカーニヴァル
〈世界を読み解く一冊の本〉
映画やマンガにリメイクされつづける 『西遊記』 は子ども向けの本ではない? 中国の誇る〈神怪小説〉のなりたちと伝播を、妖怪たちの目線から語りつくす。目次
(慶應義塾大学出版会 2160円)[amazon]

ニール・ゲイマン 『墓場の少年 ノーボディ・オーエンズの奇妙な生活
ある夜一家全員が何者かに殺害された。たった一人生き残った赤ん坊は、墓場に迷い込む。幽霊たちは、力を合わせて育てることにするが……。カーネギー賞とニューベリー賞をダブル受賞した異色ファンタジー。金原瑞人訳
(角川文庫 994円)[amazon]

江戸川乱歩 『黒蜥蜴と怪人二十面相』
美貌と大胆なふるまいで暗黒街の女王に君臨する「黒蜥蜴」。ロマノフ王家のダイヤを狙う「怪人二十面相」。 乱歩作品の中でも屈指の人気を誇る、名探偵明智小五郎の二大ライバルの作品を一冊に。
(角川文庫 648円)[amazon]

松岡正剛 『千夜千冊エディション 感ビジネス』
本は遊びたがっている。知はつながりたがっている。第一章 急に変わってきた/第二章 合理的な愚か者たち/第三章 日本人と会社/第四章 消費と社会の間
(角川ソフィア文庫 1382円)[amazon]

山田登世子 『女とフィクション』
書物をこよなく愛したフランス文学者が、モーパッサン、デュマ、バルザック、ゾラからコレット、デュラスまでを参照しつつ、「文学の中の女」 と 「女の文学」 という視座から、愛と性、美徳と悪徳、虚構と現実、そして時代・風俗・社会を鮮やかに斬る痛快なエッセイ集。単行本未収録論考集成、第三弾。
(藤原書店 3024円)[amazon]

岡上淑子 『美しき瞬間 The Essennce of Toshiko Okanoue
コラージュ作家岡上淑子の代表作を、その言葉・詩と共に収録。創作と自由への想い、女性の心の綾。時を超えてよみがえる夢のしずく。岡上淑子展(東京都庭園美術館)
(河出書房新社 2052円)[amazon]

『吉田健一ふたたび』 川本直・樫原辰郎編
没後40年を過ぎ、今なお新しい読者を獲得し続けている吉田健一。気鋭の執筆陣による新しい評論集。
(冨山房インターナショナル 2700円)[amazon]

チョ・ナムジュ他 『ヒョンナムオッパへ 韓国フェミニズム小説集
『82年生まれ、キム・ジヨン』 の著者による表題作ほか、ミステリーやSFなど多彩な形で表現された7名の若手実力派女性作家の短篇集。 斎藤真理子訳
(白水社 1944円)[amazon]

小川利康 『叛徒と隠士 周作人の1920年代
兄・魯迅らとともに新文学運動を先導した周作人が、やがてその動きと分岐していく思想的変遷を、エリス、白樺派、トルストイ、厨川白村などの影響を精緻に腑分けして描く。
(平凡社 4860円)[amazon]

内田百閒 『百鬼園戦後日記Ⅱ』
いよいよ三年の間雨風の音を聞き馴れた小屋と別かれたり――通称 「三畳御殿」 が完成、空襲で焼き出されて以来丸三年にわたる小屋暮らしをついに脱する。昭和22年1月1日から23年5月31日までを収録。全3巻。
(中公文庫 1080円)[amazon]

齋藤美奈子 『吾輩はライ麦畑の青い鳥 名作うしろ読み
漱石の 『吾輩は猫である』 や、サリンジャーの 『ライ麦畑でつかまえて』 の驚愕のラストを知っていますか? 時代を越えて愛されながら、意外と知られていない名作のエンディング。世界の文学137冊をタイプ別に分析し、お尻の一文から、文豪たちのセンスや生き方を鋭く批評する。斎藤美奈子流・切れ味抜群のブックガイド。
(中公文庫 734円)[amazon]

西崎憲 『全ロック史』
ロックミュージックはいかなる手段で、誰に抗い、何を訴えつづけてきたのか。一体なんのために。スコッツ=アイリッシュのアパラチア山脈への移住からはじまる巨大なるサーガ、ついに誕生。目次
(人文書院 4104円)[amazon]

アンデシュ・ルースルンド/ベリエ・ヘルストレム 『地下道の少女』
冬の朝、43人の子供が市内に突然現れた。ほぼ同時に、病院の地下で女性の死体が発見される。〈ガラスの鍵〉賞受賞シリーズ最新刊。ヘレンハルメ美穂訳
(ハヤカワ・ミステリ文庫 1253円)[amazon]

ネイサン・ヒル 『ニックス』
売れない作家サミュエルはテレビのニュース番組を見ていて驚愕した。映っていたのは長年行方不明の母親、しかも、州知事に石を投げていたのだ。サミュエルは母の伝記で一儲けしようと考え母の半生を調べはじめるが、そこには想像もしない事実が待っていた。佐々田雅子訳
(早川書房 3780円)[amazon]

ケン・リュウ 『生まれ変わり』
悪しき記憶を切除する技術をもつ異星の訪問者により、人類は生まれ変わった。表題作ほか、アジアの工場で過酷な労働に従事する少女の不思議な体験を描いた「ランニング・シューズ」など20篇を収録、現代SFのトップランナーによる日本オリジナル短篇集第3弾。古沢嘉通他訳
(新☆ハヤカワ・SF・シリーズ 2484円)[amazon]

エドワード・セント・オービン 『パトリック・メルローズ5 アット・ラスト』
母の葬儀に参列するパトリックは、問題を抱えていた父と母を共に失った後の人生について思いを馳せる。ずっと望んできた心の平安が遂に手に入るのだろうか? 彼の心に光がきざす――。シリーズ完結篇。国弘喜美代・手嶋由美子訳
(早川書房 1944円)[amazon]

F・W・クロフツ 『クロイドン発12時30分 新訳版
チャールズは切羽詰まっていた。父から継いだ会社は経営が傾き、恋しいユナは落ちぶれた男など相手にしてくれない。叔父に援助を乞うも、駄目な甥の烙印を押されるばかり。追いつめられたチャールズは、遺産目当てに叔父殺害計画を練り、実行に移すが……。『樽』 と並ぶクロフツの代表作、新訳決定版。霜島義明訳
(創元推理文庫 1080円)[amazon]

ホーカン・ネッセル 『悪意』
夜中にかかってきた一本の電話、それは22年前に死んだはずの息子からのものだった(「トム」)。亡くなった著名な作家の遺作には母国語での出版を禁じ、翻訳出版のみを許可するという、奇妙な条件が付されていた(「レイン」)。デュ・モーリアの騙りの妙、シーラッハの奥深さ、ディーヴァーのどんでん返しを兼ね備えた傑作短編集。久山葉子訳
(東京創元社 2808円)[amazon]

『怪異学の地平』 東アジア恠異学会編
「〈他〉 の認識と怪異学」 をテーマに、怪異をめぐる言葉、怪異とよばれる事象、怪異をもたらすものが何かを明らかにする怪異学研究の最先端。目次
(臨川書店 7560円)[amazon]

荒木正純 『「荒地」 の時代 アメリカの同時代紙からみる
モダニズム文学の金字塔と云われるT・S・エリオットの 『荒地』 の 「コラージュ」 様式は、同時代のアメリカの新聞紙面の有り様と通底している。作品の組み立てと同時代の新聞記事を併置させて読解することで見えてくる新たな読みの提示。
(小鳥遊書房 7776円)[amazon]

ジェイン・オースティン 『説得されて』
2006年にケンブリッジ大学出版局から刊行された版を底本とし、物語の鑑賞に有用な注を付す。端正な現代日本語で読む最新訳。藤田永祐訳
(春風社 予価2700円)[amazon]

シャルル・ペギー 『クリオ』
〈須賀敦子の本棚〉
歴史の女神クリオが語る老いとは何か、歴史とは何か―究極の名著、初完訳!カトリック左派の中心的な思想家として知られ、須賀敦子も敬愛したペギーが、モネの「睡蓮」やヴィクトル・ユゴーの作品を主軸に、その思索を結実させた傑作。宮林寛訳
(河出書房新社 3456円)[amazon]

佐藤有文 『吸血鬼百科 復刻版
甦る恐怖と怪奇の世界。講談社の児童書 〈ドラゴンブックス〉 シリーズから 『吸血鬼百科』 (1974) を初版時の内容・造本をそのままに復刻。内容=〈恐怖の吸血鬼ベスト10〉〈吸血鬼の7大超能力〉〈吸血鬼の発生と伝説〉〈実在した吸血鬼たち〉〈吸血鬼の科学〉〈20世紀の吸血鬼事件〉他。
イラスト=石原豪人、南村喬之、杉尾輝利、山田維史 他。
復刊ドットコム 4212円)[amazon]

岡本綺堂 『初稿 半七捕物帳 六十九話集 壱/江戸の探偵名話 半七捕物帳』
「シャーロック・ホームズ」 にインスパイアされた半七の捕物事始。「文藝倶楽部」 に大正6~7年に連載された 『江戸時代の探偵名話 半七捕物帳』 にあたる部分の初出13編に、エッセイ 「日本の捕物と支那の捕物」 も収録。半七捕物帳は、作者により刊行のたびにテキストに手が入れられている。一番初めのタイムラインによる三河町の半七手柄話。限定100部
(東都我刊我書房 6000円)※取扱=盛林堂

藤沢衛彦 『日本の伝説 四国・九州』
〈日本の伝説〉第4弾。巡礼、源平、化け猫、キリシタン、沖縄、古代史など、伝説の宝庫。「祖谷山の落武者」など全80話。
(河出書房新社 2268円)[amazon]

カレン・ディオンヌ 『沼の王の娘』
拉致監禁犯の男とその被害者のあいだにできた娘――それがわたしだ。そして今日、終身刑の父が看守を殺して逃走した。父を捕まえられる人間がいるとしたら、父から手ほどきを受けたわたし以外にいない。父と娘の緊迫の心理戦、究極のサバイバルゲームがいま始まる。林啓恵訳
(ハーパーBOOKS 1080円)[amazon]

フェリシア・ヤップ 『ついには誰もがすべてを忘れる』
ケンブリッジの川のほとりで、ブロンド美女の遺体が発見された。被害者の日記によれば、女は有名作家エヴァンズの愛人だというが、作家はファンの誇大妄想だと関係を否定する。一方、彼の妻クレアは事件が発生した2日前の記憶がなかった。そして事件を追う警部も大きな秘密を抱えていた――。山北めぐみ訳
(ハーパーBOOKS 1260円)[amazon]

アンドルー・スカル 『狂気 文明の中の系譜
ホメロスが叙述し、『黄帝内経』 や 『ヒポクラテス集典』 によって止揚され、聖書にあっては神の御心、病めるバートンが憂鬱症を解剖すれば幻惑者メスマーは生体磁気を提唱し、在野の医師フロイトによる分析が巷をにぎわした世紀を後に最新の脳神経科学がその威容を現わす。泰西泰東の先人が執心し、今なお探求の旅が飽かずに続く 「ものくるおしき有様」 の体系化に挑む精神史。三谷武司訳
(東洋書林 5832円)[amazon]

鳥海修・高岡昌生・ 美篶堂・永岡綾 『本をつくる 書体設計、活版印刷、手製本 職人が手でつくる谷川俊太郎詩集
一篇の詩のために活字が生まれ、組版、活版印刷、手製本を経て本ができあがる。当代一の職人たちによる本づくりの過程を辿った書。
(河出書房新社 1998円)[amazon]

《MONKEY》 vol.17 哲学へ
柴田元幸 責任編集 目次
(スイッチパブリッシング 1512円)[amazon]

林淑丹 『小泉八雲・澁澤龍彥と 『夜窓鬼談』 交響する幻想空間
怪異小説の創作の伝統が漢字文化圏でいかに変容したか。明治22年に刊行された漢文小説、石川鴻斎 『夜窓鬼談』 の特性を明らかにし、近現代作家に受容される過程を考察する。目次
(翰林書房 3456円)[amazon]

柳田國男 『柳田國男 ささやかなる昔』
〈STANDARD BOOKS〉
知と文芸を横断するスタンダードブックス第3期刊行開始。民俗学の父が全国を渉猟して見出した、いにしえと今の日本の足跡。
(平凡社 1512円)[amazon]

劉岸偉 『小泉八雲と近代中国』
20世紀前半の中国においてどのように受容されたか。作家没後のドラマを追跡し,新たな作家像を浮彫りに。オンデマンド復刊
(初刊2004)
(岩波書店 4752円)[amazon]

丸善ジュンク堂限定復刊
泡坂妻夫 『妖女のねむり』 (創元推理文庫)[honto]
コリン・ウィルスン 『賢者の石』 (創元推理文庫)[honto]
コーネル・ウールリッチ 『黒衣の花嫁』 (ハヤカワミステリ文庫)[honto]
ダシール・ハメット 『赤い収穫』 (ハヤカワミステリ文庫)[honto]
小松和彦・宮田登・鎌田東二・南伸坊 『日本異界絵巻』 (ちくま文庫)[honto]
森茉莉 『ベスト・オブ・ドッキリチャンネル』 (ちくま文庫)[honto]


『世界推理短編傑作集4』 江戸川乱歩編
名アンソロジー『世界短編傑作集』 を全面リニューアル。第4巻は、コッブ 「信・望・愛」、ノックス 「密室の行者」、バーク 「オッターモール氏の手」、ハメット 「スペードという男」、ダンセイニ 「二壜のソース」、ウォルポール 「銀の仮面」、セイヤーズ 「疑惑」、クイーン 「いかれたお茶会の冒険」、ベイリー 「黄色いなめくじ」 の1930年代以降の名作9編を収録。
(創元推理文庫 予価1037円)[amazon]

《ミステリーズ!》 Vol.93
真藤順丈 『塔の国』 長編ミステリ連載スタート。懸賞付き犯人当て小説企画・第2弾の解答編、米澤穂信 「伯林あげぱんの謎 【実食編】」。文庫版『王とサーカス』刊行記念、米澤穂信×北村薫 対談 「ミステリーを通して世界を見る」 レポート掲載ほか。
(東京創元社 1296円)[amazon]

辻惟雄 『十八世紀京都画壇 蕭白、若冲、応挙たちの世界
蕪村、応挙、若冲、蘆雪、蕭白。ほぼ同時期、同じ地に豊かな才能が輩出した。彼らは旧来の手法から抜けだし、己の個性を恃んで、奔放に新しい表現を打ちだす。18世紀の京都はまさにルネサンスの地であった。「奇想」 の美術史家・辻惟雄の多数の論考から抜粋、作品の解釈、時代背景や人物像にも迫る。
(講談社メチエ 1836円)[amazon]

『SFが読みたい!2019年版』 SFマガジン編集部編
年間ベストSF発表、ベスト1作家からのメッセージ、サブジャンル別ベスト、この一年のSF関連トピック、2018年の各出版社のSF書籍刊行予定、SF作家たちの最新予定「2019年のわたし」、SF関連書籍&DVD目録などでおくる恒例のガイドブック最新版。
(早川書房 886円)[amazon]

ヘロン・カーヴィック 『村で噂のミス・シートン』
ロンドンの美術教師ミス・シートンは田舎のコテージ行きを楽しみにしていた。しかしその前夜、女性を襲っていた暴漢を傘で撃退、犯人の似顔絵を描いて警察に協力したのを、新聞が 「闘うこうもり傘」 と大々的に書き立てたおかげで、訪れた村でも有名人に。さらに逃走中の犯人がミス・シートンを狙ってやってきて……? 山本やよい訳
(コージー ブックス 907円)[amazon]

アブドゥラマン・アリ・ワベリ 『トランジット』
〈フィクションの楽しみ〉
欧米列強による強権支配,部族対立による混乱から内戦へと,混迷を深めるジブチ現代史を背景に,“難民たち”“亡命者たち”の論理と心理を内側から活写する先鋭な政治小説。林俊訳
(水声社 2700円)[honto]

R・オースティン・フリーマン 『ニュー・イン三十一番の謎』
〈論創海外ミステリ〉
発見された死体と書き換えられた遺言書。遺された財産を巡る人間模様。シャーロック・ホームズのライヴァルで法医学者にして名探偵のソーンダイク博士が、科学的知識を駆使し事件の解決に挑む。福森典子訳
(論創社 3024円)[amazon]

マクシム・ゴーリキー 『二十六人の男と一人の女 ゴーリキー傑作選
毎日パンをもらいにくる快活な少女ターニャの存在は、暗いパン工房でこき使われる男たちの唯一の希望だった。だが、ある日ふらりと現れた伊達男が彼女を落とせると言いだし……。社会の底辺で生きる人々の姿を描く、味わい深い4篇を収録。中村唯史訳
(光文社古典新訳文庫 907円)[amazon]

J-P・サルトル、ベニイ・レヴィ 『いまこそ、希望を』

20世紀を代表する知識人サルトルの最晩年の対談企画。ヒューマニズム、暴力と友愛、同胞愛などの問題について、これまでの発言、思想を振り返りながら、絶望的な状況のなかで新しい「倫理」「希望」を語ろうとするサルトルの姿がここにある。海老坂武訳
(光文社古典新訳文庫 929円)[amazon]

岩波文庫 春のリクエスト復刊
バイロン 『マンフレッド』
ウォルター・スコット 『湖の麗人』
バーナード・ショー 『分らぬもんですよ』
シルレル 『スペインの太子 ドン・カルロス』
プロスペル・メリメ 『エトルリヤの壺』
エミール・ゾラ 『テレーズ・ラカン』

ほか全34点

チョン・ユジョン 『種の起源』
26歳のユ・ジンは目覚めると、自宅で母の死体を発見した。時々記憶障害が起こる彼は前夜のことを何も覚えていない。事件、そして自分と家族の間の真実を明らかにするため、3日間の激しい捜索が始まる。心と記憶の謎、母子の関係を探求するサイコ・スリラー。カン・バンファ訳
(ハヤカワ・ミステリ 1728円)[amazon]

クリス・ホルム 『悪魔の赤い右手 殺し屋を殺せ2
親友を殺された殺し屋専門の殺し屋ヘンドリクスは、全米のギャング組織を束ねる〈評議会〉に復讐を誓うが……。シリーズ第2弾田口俊樹訳
(ハヤカワ文庫NV 1145円)[amazon]

クローディア・グレイ 『円環宇宙の戦士少女』
故郷の惑星を救うため、戦闘艇パイロットのノエミは、遺棄船で発見したロボットと共に 〈ゲート〉を抜けて円環世界へと向かった。中原尚哉訳
(ハヤカワ文庫SF 1231円)[amazon]

レックス・スタウト 『ネロ・ウルフの災難 女難編』
〈論創海外ミステリ〉
アーチー・グッドウィン、辞職す! 絶体絶命の美人依頼者の無実を信じ、迷探偵アーチーの捜査が始まる。女難をテーマにした日本独自編纂の作品集 「ネロ・ウルフの災難」 第一巻は、「悪魔の死」 「殺人規則その三」 「トウモロコシとコロシ」 を収録。巻末付録はウルフとアーチーの 「女性を巡る名言集」。鬼頭玲子訳
(論創社 3024円)[amazon]

ホルヘ・ルイス・ボルヘス 『夢の本』
『ギルガメシュ』 『聖書』 『千夜一夜物語』 『紅楼夢』 から、ニーチェ、カフカなど113篇。独自の視点で編まれた夢のアンソロジー。堀内研二訳
(河出文庫 1296円)[amazon]

小林司・東山あかね 『シャーロック・ホームズ入門百科』
日本を代表するシャーロッキアン夫妻が贈る決定版入門書。全作品のあらすじや基礎データ、名探偵の生涯や数々の逸話など情報満載。
(河出文庫 842円)[amazon]

泡坂妻夫 『死者の輪舞』
競馬場で男が殺された事件を皮切りに容疑者が次から次へと殺される殺人リレーが始まった――警視庁の海方&小湊の刑事コンビが挑む。
(河出文庫 961円)[amazon]

岩田宏 『渡り歩き』
詩人であり作家・翻訳家 (小笠原豊樹) でもあった著者による、これぞ読書、という読書論。本から本へ、忘れられた作家から未知の傑作、無類に面白い名著へと、思いのままに渡り歩く味わいに満ちた読書論。
(草思社文庫 1058円)[amazon]

辻惟雄 『新版 奇想の系譜』
半世紀前に刊行された 『奇想の系譜』 が、新たに図版を加え、さらにカラーで大きく見せるレイアウトに生まれ変わった。また、若冲をはじめ江戸の絵師たちに起こった絵画をとりまく状況の変化を各章末に新原稿として追記。岩佐又兵衛、狩野山雪、伊藤若冲、曾我簫白、長沢芦雪、歌川国芳――アバンギャルドな絵師たちの画を約130点も掲載。江戸奇想絵画ブームの原点となる名著をオールカラー完全版で刊行。
(小学館 5400円)[amazon]

トニー・エンジェル 『フクロウの家』
1969年の晩夏、著者一家はシアトル郊外に引っ越した。冬になる頃、近くの森にニシアメリカオオコノハズクが生息していることが判明。窓から見える杉の大木に巣箱を取りつけると、一組のつがいがそこを住処に選んだ。それから一年にわたる観察の日々が始まる。画家、彫刻家として名高い著者による、フクロウと共に生き、触れ合った日々の記録。美しい挿画約100点収録。伊達淳訳
(白水社 3240円)[amazon]

萩野正昭 『これからの本の話をしよう』
数々の画期的な出版プロジェクトに取り組む株式会社ボイジャー。その創業者が、25年にわたる先駆的な歩みを振り返りつつ、本と出版の未来について語った。紙か? 電子か? といった技術論やビジネス論にとどまらない、本そのものの魅力、役割、可能性を考えていく。自分たちのメディアを育て、確立していくための、デジタル時代の出版論。
(晶文社 1836円)[amazon]

巽由樹子 『ツァーリと大衆 近代ロシアの読書の社会史
絵入り雑誌と呼ばれる薄手の週刊誌が次々と発行された19世紀末のロシア社会。新しいメディアを享受した読者とは誰か。読者の変遷がもたらす文化の変容こそが、奴制廃止や教育改革などの大改革から革命に至る騒擾という歴史の転換点につながることを明らかにし、近代ロシア像に再考をうながす。目次
(東京大学出版会 5184円)[amazon]


▼1月刊

ソナーリ・デラニヤガラ 『波』
あの日から、私の世界は闇に閉ざされた。津波に家族を奪われた女性の魂の記録。2004年のクリスマスの翌日、スリランカの南岸に滞在中の一家を巨大な津波が襲った。息子たちと夫と両親を失った経済学者の妻は絶望の淵に突き落とされる。家族の記憶に苛まれ、やがてその思い出が再起を支えた――マイケル・オンダーチェ、テジ ュ・コールら絶賛の手記。佐藤澄子訳
(新潮クレスト・ブックス 2160円)[amazon]

モルガン・スポルテス 『天は語らず』
徳高き神父フェレイラはなぜ棄教したのか? 沢野忠庵と名を変え、キリシタン弾圧に加わり、キリスト教を批判する書物まで著した裏切り者、コラボ(対敵協力者)。その人生と心象、そして西欧による世界支配の先兵としての宣教への懐疑を、史実の行間を有機的につなぎながら、サスペンスフルかつ自由闊達に描く歴史フィクション。吉田恒雄訳
(岩波書店 3024円)[amazon]

ラヴィ・ティドハー 『黒き微睡みの囚人』
ドイツで総統になるはずだった男、政治家ウルフは政変によりロンドンに逃れ、私立探偵をしていた。ユダヤ人嫌いのウルフだったが、金のためユダヤ人女性の行方を探すことになり、さらに娼婦連続殺人事件に巻き込まれてしまう。調査を進めるうちにウルフは元同志たちが暗躍するイギリスの暗部へと足を踏み入れる。ホロコーストを新たな視点で描いた、歴史改変奇想ノワール。押野慎吾訳
(竹書房文庫 1296円)[amazon]

辻惟雄・山下裕二 『血と笑いとエロスの絵師 岩佐又兵衛』
〈とんぼの本〉
「奇想派」最後の大物、見参! 凄絶な復讐譚を長大な絵巻に仕立て、浮世絵の元祖とも呼ばれる画家の入門書。絵巻もたっぷり見せる。
(新潮社 1836円)[amazon]

スティーヴン・キング 『心霊電流 上・下
僕が少年だった日、町にやってきた若き牧師と、やがて訪れた悲劇。キングが怪奇小説の巨匠たちに捧げた慟哭と狂気と恐怖の物語。峯村利哉訳
(文藝春秋 各1944円)[amazon]

ケイト・モートン 『秘密 上・下
1961年、少女ローレルは、突然現れた男を母が刺すのを目撃した。男は多発していた強盗事件の犯人とされ、母の正当防衛が認められた。50年後、女優となったローレルは、死期の近づいた母の過去を知りたいと思うようになる。あの事件は何だったのか? 翻訳ミステリー大賞&読者賞、ダブル受賞の傑作。青木純子訳
(創元推理文庫 各1188円)[amazon]

ハル・クレメント 『重力への挑戦 新版
メタン液の海とアンモニア氷とに覆われ、地球の700倍の重力を持つ巨大惑星メスクリンは、人類の探検を許さない未知の世界だった。そこに座礁したロケットを調査するため、地球人とメスクリン人のあいだに取引が成立する。メスクリン人は、何の目的で、この危険な仕事を無報酬同然で引き受けたのか? 異生物ハードSFの里程標的傑作。井上勇訳
(創元SF文庫 1188円)[amazon]

カリーヌ・ジエベル 『無垢なる者たちの煉獄 上・下
14年の刑期を終えたラファエルは、出所後、弟と新しい犯罪計画に取り掛かるが、警官隊との銃撃戦で弟は重傷、村外れの古い屋敷に逃げ込んだ。その家にいたのは夫の帰りを待つ妻がひとりだけ。理想的な隠れ家のはずだったが……。フランスを代表するミステリ作家のサイコスリラー。坂田雪子訳
(竹書房文庫 各994円)[amazon]

白井啓介 『銀幕發光 中国の映画伝来と上海放映興行の展開
いかにして上海は、東洋のハリウッドとなったのか。映画の伝来から、その後の映画放映の推移、そして中国国産映画が、中国人観客の嗜好に合致する作品特性を生み出すまで、上海映画の血沸き肉躍る歴史を明らかにする。
(作品社 3456円)[amaon]

横溝正史 『仮面劇場 由利・三津木探偵小説集成3
金田一耕助と並ぶ、横溝正史のもうひとつの名探偵シリーズ。由利麟太郎や三津木俊助が登場する一般向けの全作品を、初出・初刊のテキストに準じて再編集。第3巻は、「仮面劇場」 「双仮面」 「悪魔の設計図」 ほか、昭和13-14年に発表された全9篇を収録。収録内容 日下三蔵編
(柏書房 2916円)[amazon]

山本周五郎 『周五郎少年文庫 南方十字星 海洋小説集
謎の結社に入った平馬少年がチンピラ“隼の定吉”と共に某国軍器製造場爆破を目指す 「囮船第一号」。キリコ蕃王の金鉱が南洋の島にあるという。大河内信之は遂に古文書の解読に成功する。黒豹、毒蛇、毒蛭等、猛獣毒蟲を繁殖させたと記録にあるその島に、士郎少年は勇敢にも乗り込むが……(表題作)。新発見4編を含む全8編を収録。
(新潮文庫 767円)[amazon]

カメル・ダーウド 『もうひとつの 『異邦人』 ムルソー再捜査
叢書《エル・アトラス》
カミュの『異邦人』を反転させ、ムルソーによって殺害されたアラブ人の弟が紡ぐ《もうひとつの物語》とはなにか!? 世界でもっとも読まれたフランス小説をアラブ人の視点から創造=想像的に捉え返す衝撃作。鵜戸聡訳
(水声社 2160円)[honto]

モーリス・ルブラン/保篠龍緒訳 『怪盗ルパン 二つえくぼの女』
15年前に歌姫が侯爵邸で不測の死を遂げた。興味をもったルパンの前に、金髪の美女と追う警部。事件の背後には……。洒脱な映画を見るような、ルパン物異色の恋愛ミステリ。
(河出書房新社 2106円)[amazon]

ポール・ルイス/ケン・ラマグ(絵) 『ゾンビで学ぶ A to Z 来るべき終末を生き抜くために
息子が惑星衝突の迫りくる危険について父親に質問。父親は、A(アストロイド)からZ(ゾンビ)まで、アルファベットのすべての文字に込められた子守歌として息子に語り聴かせるが……。この悲惨な時代を不気味な詩と幻想的なイラストで贈るブラックユーモアな絵本。伊藤詔子訳
(小鳥遊書房 1512円)[amazon]

フラン・オブライエン 『ドーキー古文書』
海辺の町ドーキーでミックが知りあった紳士ド・セルビィは、人類救済のための世界破壊を企て、大気中の酸素を除去する物質を開発していた。嘘か真か、時間の制御にも成功したという。一方、ミックは行きつけの酒場で 「ジェイムズ・ジョイスが死んだという話は眉唾物だ」 と聞かされる。次々登場する変人に飛びきりの奇想。世界中で愛されたアイルランド文学の異才フラン・オブライン、最後の傑作。大澤正佳訳
(白水Uブックス 1944円)[amazon]

デイヴィッド・ロッジ 『作家の運 デイヴィッド・ロッジ自伝
成功も失敗も、好きも嫌いも、強みも弱みも隠さずに、充実期の作家人生を振り返る。創作の秘密から文壇や学会の内幕まで、つぶさに物語る。高儀進訳
(白水社 5400円)[amazon]

真鍋博 『新装版 真鍋博の鳥の眼 タイムトリップ日本60'S
「サンデー毎日」 の連載企画で、日本列島を北から南へ5万キロを飛んで描きあげた明治100年の国土の姿。1968初刊。
(毎日新聞出版 3996円)[amazon]

ダニエル・C・テイラー 『イエティ 雪男伝説を歩き明かす』
誰よりもヒマラヤを知り尽くした筆者が、イエティ伝説の全貌を解き明かす。不思議な足跡の主としてのイエティ、信仰の対象としてのイエティ、環境運動のマスコットとしてのイエティ、全てが丁寧な調査と経験から明らかになる。環境活動の冒険記であり、「雪男」 本の最高傑作。
(青土社 3024円)[amazon]

《ミステリマガジン》 3月号
特集=華文ミステリ 内容
(早川書房 1296円)[amazon]

E・H・ヴィシャック 『メドゥーサ』
〈ナイトランド叢書〉 父を亡くした少年ウィリアムは数々の苦難を越え、船主ハクスタブルと共に、その息子を捜す航海へ。 秘密を抱えた船主。そして目指す海域には、何が潜むのか? コリン・ウィルソンを驚嘆させた謎と寓意に満ちた幻の海洋奇譚が、幻想文学史の深き淵より、ついに姿を現す。安原和見訳
(アトリエサード 2484円)[amazon]

ジョン・D・ライト 『[図説] ヴィクトリア朝時代 一九世紀のロンドン・世相・暮らし・人々
ヴィクトリア朝ロンドンの社会と世相を中心に、関連する19世紀欧米の社会現象まで多岐にわたり細部まで探求する。貧困、犯罪、戦争、事件、疫病、飢饉、搾取、見世物小屋、アヘン窟、売春、児童労働ほか帝国絶頂期の闇に迫る。角敦子訳
(原書房 3024円)[amazon]

ジェームズ・ボールドウィン 『ビール・ストリートの恋人たち』
冤罪で収監された恋人ファニーを救うため、彼との子を妊娠中のティッシュは奔走するが……若き恋人たちを描いたボールドウィンの名作が新訳で登場。川副智子訳
(早川書房 2376円)[amazon]

『カート・ヴォネガット全短篇3 夢の家
すぐれた作品群を遺し、多くの人々に愛された作家カート・ヴォネガット。その生涯にものした全短篇を8ジャンルに分類、全4巻で隔月刊行する第3巻には、表題作ほか「働き甲斐vs富と名声」テーマの24篇を収録。没後10年を経て刊行する決定版。
(早川書房 3348円)[amazon]

エドワード・セント・オービン 『パトリック・メルローズ3 マザーズ・ミルク』

結婚をして息子をえたパトリックだが、子どもへの強すぎる愛を持つ妻やニューエイジ団体にはまる母に翻弄されるばかり。メルローズ家は過去の呪縛から逃れられないのか? 家族の新しい世代だけが変化への希望だった。英国最高峰の文学賞ブッカー賞最終候補作。国弘喜美代・手嶋由美子訳
(早川書房 2052円)[amazon]

COCO 『今日の早川さん4』
早川さん、帆掛さん、岩波さん、富士見さん、国生さん、おなじみ本オタクの面々がくりひろげる本と読書の日常、そしてときどき非日常。奇妙な布を拾った早川さんたちに、本の記憶が薄れてゆくという不可解な事件が起こりはじめる。もしやその布は宇宙からの?
(早川書房 1512円)[amazon]
COCO 『今日の早川さん4 限定版』
(早川書房 2052円)[amazon]

ニール・ゲイマン 『物語北欧神話 上・下

霧と炎が支配する世界に巨人と神々が生まれた。彼らは定められた滅びへと突き進んでゆく――断片的な詩や散文からなる複雑な北欧神話を現代ファンタジーの巨匠が再話。後の創作物に多大な影響を与えた神々の物語がよみがえる。金原瑞人・野沢佳織訳
(原書房 各1728円)[amazon]

内田百閒 『百鬼園戦後日記Ⅰ』
暫らく振りに蝋燭の明かりにて日記を書き続ける。こはいけれど空襲よりはいいだらう――ロングセラー 『東京焼盡』 の翌日、昭和20年8月22日から21年12月末までの記録。掘立小屋にも編集者がおしかけ、毎日の酒の入手に苦労する日々を具体的かつ飄然と綴る。巻末付録・谷中安規 「かをるぶみ」。
(中公文庫 1080円)[amazon]

ヨハン・ホイジンガ 『ホモ・ルーデンス』
「人間は遊ぶ存在である」。人間のもろもろのはたらき、生活行為の本質は、人間存在の根源的な様態は何かとの問いに、20世紀最大の文化史家が確信した結論がここにある。文化人類学と歴史学を綜合する雄大な構想で論証し、遊びの退廃の危機に立つ現代に冷徹な診断を下す記念碑的名著。高橋英夫訳
(中公文庫 1296円)[amazon]

『世界名作探偵小説選』 山中峯太郎訳
ポプラ社 「ポー推理小説文庫」 「世界名作探偵文庫」 から、山中峯太郎が翻訳を手掛けた作品を一冊にまとめる。E・A・ポーの著名な3作品のほか、バロネス・オルツィによるナポレオンの密使を主人公にした作品、サックス・ローマー 「フー・マンチュー」 シリーズの2作品を収める。平山雄一 註・解説 【収録内容】 ポー 「モルグ街の怪声」 「黒猫」 「盗まれた秘密書」、オルツィ 「灰色の怪人」、ローマ― 「魔法博士」 「変装アラビア王」
(作品社 7344円)[amazon]

米沢嘉博 『戦後怪奇マンガ史』
初めて解き明かされたホラー漫画の通史。文庫化。赤田祐一編
(鉄人社 918円)[amazon]

フランシス・ハーディング 『カッコーの歌』
「あと七日」 笑い声と共に言葉が聞こえる。 わたしは……わたしはトリス。池に落ちて記憶を失ったらしい。母、父、そして妹ペン。ペンはわたしをきらっている、わたしが偽者だと言う。破りとられた日記帳のページ、異常な食欲、恐ろしい記憶。そして耳もとでささやく声。「あと六日」。わたしに何が起きているの? 『嘘の木』 著者の傑作ファンタジー。英国幻想文学大賞受賞。児玉敦子訳
(東京創元社 3564円)[amazon]

エドワード・D・ホック 『怪盗ニック全仕事 6』
40年以上にわたり 「価値のないもの」 を盗み続けてきた怪盗ニック・ヴェルヴェット。ついに迎えた最終巻は、奇妙な品物を意外な方法と思わぬ理由により盗み出す通常営業の短編から、恋人グロリアとの出会いや〈白の女王〉サンドラ・パリスとの共演などファン必読のエピソードまで、本邦初訳8編を含む全14編を収録。木村二郎訳
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

野村胡堂 『櫛の文字 銭形平次ミステリ傑作選
神田明神下に住む、凄腕の岡っ引・銭形平次。投げ銭と卓越した推理力を武器にして、子分のガラッ八と共に、江戸で起こる様々な事件に立ち向かっていく。383編にも及ぶ捕物帖のスーパーヒーローの活躍譚から、ミステリに特化した傑作17編を収録。末國善己編
(創元推理文庫 1404円)[amazon]

村上リコ 『図説 英国執事 貴族をささえる執事の素顔 新装版
古き良き時代の、貴族と男性使用人たちの生活とは? 何を思い、どんな仕事をしていたの? 何時に起きて、給料はいくら? 出世の道は? 恋や結婚は? 御主人様や奥方様とのあやうい関係? ときには犯罪に走ることも……?
(河出書房新社 1944円)[amazon]

マルグリット・デュラス 『苦悩』
ナチス占領下のパリ、苦しみの時代に強制収容所からの恋人の帰りを待つ苛烈な日々を綴った、デュラスの自伝的作品。表題作の他5篇。田中倫郎訳
(河出書房新社 3456円)[amazon]

ミック・フィンレー 『探偵アローウッド 路地裏の依頼人』
1895年、世間が名探偵ホームズの活躍に喝采する中、苦虫を噛み潰す男がいた――彼の名はアローウッド。同じ私立探偵でも、回ってくるのはホームズには頼めないような曰わくつきの依頼ばかり。ある日、美しいフランス人女性が 「兄が失踪した」 と助けを求めてくる。それは最悪な殺人事件の始まりで――
(ハーパーBOOKS 1080円) [amazon]

重版
W・E・B・デュボイス 『黒人のたましい』
サマセット・モーム 『アシェンデン』
吉田健一 『ヨオロッパの世紀末』

(岩波文庫)

古橋信孝 『ミステリーで読む戦後史』
敗戦後の復興の光と影のなかで、『点と線』 『ゼロの焦点』 が爆発的な人気を博し、推理小説に社会派という新たな流れをつくり出す。さらに、高度成長期へと続く時代、『海の牙』 や 『人喰い』、騒音公害を告発する 『動脈列島』 などの作品が生み出されていく。歴史のなかに位置づけることで、時代が抱える問題が浮かび上がる。ミステリーは戦後社会をどう捉えてきたか。新しい読み方で10年ごとに時代を振り返る。目次
(平凡社新書 1015円)[amazon]

二階堂卓也 『荒野とドルと拳銃と 極私的マカロニウェスタン映画論
「殺られるまえに殺れ!」――男の美学・マカロニウェスタン映画論。目次
(彩流社 3240円)[amazon]

トーマス・ベルンハルト 『凍』
山間部の村に滞在することになった研修医の手記があばく凍りつくほどにきびしいこの世界の真実。おそるべき作家の最高傑作ついに邦訳。池田信雄訳。
(河出書房新社 3024円)[amazon]

アガサ・クリスティ 『ミス・マープルと十三の謎 新訳版
〈火曜の夜クラブ〉 では、毎週、ひとりが知っている謎を提示し、ほかの面々が推理を披露する。凶器なき不可解な殺人 「アシュタルテの祠」、動機と機会の奇妙な交錯 「動機対機会」 など傑作ぞろいの13編。世代を越えて愛される名探偵ミス・マープルの短編集、新訳でリニューアル。深町眞理子訳
(創元推理文庫 972円)[amazon]

フェルディナント・フォン・シーラッハ 『禁忌』

文字のひとつひとつに色を感じる共感覚を持ち、写真家として大成功をおさめたゼバスティアン。だがある日、若い女性の誘拐・殺人容疑で逮捕されてしまう。強要されて殺害を自供したゼバスティアンを弁護するため、敏腕弁護士ビーグラーが法廷に立つことになった。裁判で暴き出される驚愕の真相とは。酒寄進一訳
(創元推理文庫 864円)[amazon]

金来成 『白仮面』
〈論創海外ミステリ〉
暗躍する怪盗との息詰まる戦い、南海の孤島に繰り広げられる大冒険。名探偵・劉不亂の活躍を描く韓流ジュブナイル・ミステリを二作収録。祖田律男訳
(論創社 2376円)[amazon]

『中世思想原典集成 精選2 ラテン教父の系譜』 上智大学中世思想研究所 編訳・監修
平凡社ライブラリー創刊25周年企画、待望の 『中世思想原典集成』 文庫化(全7巻)。
(平凡社ライブラリー 2592円)[amazon]

デボラ・フォーゲル 『アカシアは花咲く』
〈東欧の想像力〉 ブルーノ・シュルツの第一短編集 『肉桂色の店』 成立に影響を与え、今世紀に入ってからその作品が再発見され、世界のモダニズム地図を書き換える存在として注目を集めるデボラ・フォーゲルの短編集 『アカシアは花咲く』 と、イディッシュ語で発表された短編3作を併載。シュルツによる書評も収めた。加藤有子訳
(松籟社 2160円)[amazon]

R・オースティン・フリーマン 『キャッツ・アイ』
助けを求める若い女性の叫び声に、帰宅途中の弁護士アンスティが駆けつけると、そこには男女が激しく組み合う姿が。男は身を振りほどくと闇の中に姿を消した。近くの邸では主人が宝石コレクションの陳列室で殺害されていた。単純な強盗殺人に思われたが、被害者の弟ローレンス卿は警察の捜査に納得せず、ソーンダイク博士の出馬を要請する。本格推理に伝奇冒険的な要素も加味した黄金時代ミステリの名作。渕上痩平訳
(ちくま文庫 1026円)[amazon]

ウィリアム・シェイクスピア 『ヘンリー五世』
『ヘンリー四世』で手に負えない少年だったハル王子が、徳も分別もある王「ヘンリー五世」へと成長し、フランス征服に乗り出す。松岡和子訳
(ちくま文庫 1026円)[amazon]

ジョーダン・ハーパー 『拳銃使いの娘』
内気な11歳の少女ポリーの前に、収監されているはずの父親が現れた。父の敵がポリーの命を狙っているというのだ。父と出た逃亡の旅路で、ポリーは暴力を知り、盗みを知り、いやおうなしに成長していく。数々の人気ドラマを手がけた脚本家が放つ傑作サスペンス。鈴木恵訳
(ハヤカワ・ミステリ 1836円)[amazon]

ダニエル・ジャドスン 『緊急工作員』

戦地から戻ったトムのもとに、元上官からの緊急メッセージ。命の恩人の元戦友が窮地にあるという。だが、その裏には周到な罠が! 真崎義博訳
(ハヤカワ文庫NV 1404円)[amazon]

スー・バーク 『セミオーシス』
惑星パックスを植民開発する人類は土着植物 が意思を持つことに気づく。人類に敵意を持ち意図的に毒を持つ植物との共存は可能か? 七瀬由惟訳
(ハヤカワ文庫SF 1145円)[amazon]

アンドレイ・サプコフスキ 『ウィッチャー4 ツバメの塔』
帝国との戦いが激化するなか、古の血の子シリは追われていた。娘を探すウィチャーのゲラルトは世界の終焉の予感に恐怖するが……。川野靖子訳
(ハヤカワ文庫FT 1296円)[amazon]

カズオ・イシグロ 『浮世の画家 新版
戦時中、日本精神を鼓舞する作風で名をなした画家の小野は、終戦を迎えたとたん周囲から疎んじられ……。ノーベル賞作家の出世作。飛田茂雄訳
(ハヤカワepi文庫 972円)[amazon]

山口雅也 『キッド・ピストルズの慢心』
パラレル英国を舞台に、パンク探偵の推理が冴える! キッドが自らの少年時代を語る表題作ほか、靴の形をした館で雪の夜に起こった密室殺人の謎に迫る 「靴の中の死体」 など全5編を収録。京極夏彦のエッセイ等も掲載。
(光文社文庫 886円)[amazon]

小泉喜美子 『殺人は女の仕事』
作家志望の美しい青年に出会った敏腕編集者の志賀子。少女のように胸をときめかせ、彼との将来を夢見るが、青年が妻帯者だと知ったとたん、殺意が……。表題作ほか、単行本未収録の「美わしの思い出」 など全8編を収録。
(光文社文庫 907円)[amazon]

オノレ・ド・バルザック 『イヴの娘』
モダンスタイルで装飾された銀行家の室内、化粧芬々たる女性たちのあらゆる富を動員した貴族社会の大夜会、伯爵夫人にふりかかる野心家の恋……パリ上流社会に「挑戦」する作家の物語。80年ぶりの新訳。宇多直久訳
(春風社 2268円)[amazon]

イ・ジョンミョン 『星をかすめる風』
一編の詩が人を変え、ひとつの言葉が世界を変える。韓国の国民的詩人、尹東柱をめぐる愛と死の物語(フィクション)。鴨良子訳
(論創社 2376円)[amazon]

ジョージ・エリオット 『ミドルマーチ 1』
近代化のただなかにある都市を舞台に、宗教的理想に燃える娘、赴任してきた若き医者、市長の息子、銀行家などの思惑と人間模様をつぶさに描き 「英国最高の小説」 と賞される名作。生誕二百年を迎えるジョージ・エリオットの代表長篇、刊行開始。廣野由美子訳
(光文社古典新訳文庫 1534円)[amazon]

プラトン 『テアイテトス』
「知識とは何か?」 を主題に、老哲学者ソクラテスが、老幾何学者のテオドロスと十代半ばの天才数学者テアイテトスを相手に対話する。知覚や記憶、推論、判断、考えについて議論が展開される中期プラトンを代表する作品。詳細な解説付き。渡辺邦夫訳
(光文社古典新訳文庫 1210円)[amazon]

M・R・ラインハート 『大いなる過失』
〈論創海外ミステリ〉
館で催されるカクテルパーティーで怪死を遂げる男。連鎖する死の真相はいかに? 名作 「螺旋階段」 の著者ラインハートが放つ極上のミステリ。服部寿美子訳
(論創社 3888円)[amazon]