3月15日
◆紀元前44年のこの日、ローマ帝国の独裁官ユリウス・カエサルが、マルクス・ブルトゥス、カッシウスらによって暗殺される。ソーントン・ワイルダー『三月十五日 カエサルの最期』(みすず書房)は暗殺までの8ヶ月を描いた書簡体小説。
◆1902年のこの日、リリアン・デ・ラ・トーレがニューヨーク市で生まれる。『消えたエリザベス』は18世紀の実在事件の謎解きに挑戦した歴史ミステリの古典だが、辞書編纂者・批評家のサミュエル・ジョンスン博士を探偵役に、その伝記作者ジェイムズ・ボズウェルがワトスン役をつとめる短篇シリーズも4冊残している。
◆1923年のこの日、挿絵画家・石原豪人が島根県簸川郡大杜町で生まれる。児童書、少年誌のグラビア頁などで、妖怪、怪獣、怪人、幽霊、怪異現象などを異様な迫力で描き、昭和の子供たちに強烈なインパクトを与えた。少女誌で乱歩の少年探偵団物『魔法人形』『塔上の奇術師』などの挿絵も手がけている。林月光名義でSM雑誌でも活躍した。その画業の一端は『石原豪人』(河出書房新社)にまとめられている。竹熊健太郎によるインタビュー(『箆棒な人々』 収録)も面白い。
◆1937年のこの日、H・P・ラヴクラフトが故郷プロヴィデンスで腸癌のため死去。享年46。
◆2010年のこの日、洋画家の勝呂忠が間質性肺炎で死去。享年83。ハヤカワ・ミステリの表紙画をその初期から長年にわたって手掛けた。《エラリイ・クイーンズ・ミステリマガジン》日本版の表紙も創刊号(1956)から担当、MWA(アメリカ探偵作家クラブ)美術賞を受賞している。その油彩抽象画は当時の読者に新鮮な印象を与え、「ミステリ」 のイメージアップに大きく貢献した。