| 1月25日 ◆1874年のこの日、『人間の絆』 『雨』 『月と六ペンス』 など数々の名作で知られる英国の小説家W・サマセット・モームがパリで生まれる。ミステリの分野では、それまでの “外套と短剣” 式の冒険活劇を排して、英国情報部での実体験をもとに諜報部員のリアルな生態を描き、スパイ小説に新機軸をうちだした 『アシェンデン』 (1928) をあげるべきだろう。その流れは30年代に入ってグレアム・グリーン、エリック・アンブラーに受け継がれていく。モーム自身の英国情報部時代については、田中一郎 『秘密諜報部員サマセット・モーム』 (河出書房新社) という本も出た。短篇 「密林の足跡」 (『アー・キン』 収録) も、探偵小説的要素のある作としてしばしば名前の挙がる作品。一方で同時代のオカルティスト、アレイスター・クロウリーをモデルにした 『魔術師』 のような小説も書いているところが面白い。 ◆1882年のこの日、『ダロウェイ夫人』『灯台へ』のヴァージニア・ウルフがロンドンで生まれる。父親は著名な文芸批評家レズリー・スティーヴン。ブルームズベリー・グループの一員として、「意識の流れ」の手法を取り入れるなど実験的なモダニズム文学で評価されたが、犬の伝記の体裁をとった『フラッシュ』、男性から女性に変容し3世紀にわたって生き続ける青年貴族の物語『オーランドー』のような作品もある。 ◆1983年のこの日、『陽気な容疑者たち』 『大誘拐』 『遠きに目ありて』 の天藤真が死去。 |