注目の近刊

10月24日刊
小森収編 『短編ミステリの二百年 1』
江戸川乱歩編 『世界推理短編傑作集』 刊行から五十余年。創元推理文庫が21世紀の世に問う、新たなる一大アンソロジー。およそ二百年にわたる短編ミステリの歴史を彩る名作を選出、全6巻に集成。第1巻にはモームやフォークナーなどの文豪、サキやビアスといった短編の名手、ウールリッチやコリアなど新聞・雑誌で活躍した俊才による珠玉の12編を、すべて新訳で収録し、編者の評論とともに贈る。深町眞理子 他訳
(創元推理文庫 予価1430円)[amazon]

10月24日刊
レネ・デンフィールド 『チャイルド・ファインダー 雪の少女
雪と氷に覆われた山。両親の車に乗っていた五歳の少女は、外に出て……次の瞬間消えていた。折しも降り始めた雪は吹雪となり、捜索を困難にした。三年の月日が虚しく過ぎたが、あきらめきれない両親は、行方不明の子ども専門の探偵ナオミに最後の望みを託した。生きていようが死んでいようが、必ず見つけ出す。深い森に閉ざされた山を相手にナオミの戦いが始まる。細美遙子訳
(創元推理文庫 予価1210円)[amazon]

10月24日刊
デイヴィッド・ラミレス 『果てなき護り 上・下
地球を離れて347年目の世代宇宙船《ノア》。巨大な船内では数万以上の乗員全員が超能力を駆使し、豊かで平穏な生活を営んでいた。だがその陰で、ミンチ状の死体が次々と密かに発見される。都市計画官ハナは、捜査官バレンズとともに能力を駆使して事件の真相を追い始める。新鋭が放つ傑作宇宙SF。中村仁美訳
(創元SF文庫 予価各1144円)[amazon]

10月24日刊
アーサー・コナン・ドイル 『恐怖の谷』
ホームズのもとに届いた暗号の手紙。解読するも、時同じくして、サセックス州の小村にある館の主が殺害された。事件の背後にはモリアーティ教授の影。捜査に乗り出したホームズは、過去に事件の鍵を見出す。駒月雅子訳
(角川文庫 770円)[amazon]

10月24日刊
ウィリアム・シェイクスピア 『新訳 アテネのタイモン』
アテネの貴族のタイモンは、気前よく散財しすぎて破産。金が尽きるや非情になる友人らを前に、人間世界に絶望する。隠居した森の洞窟で大金を見つけ、唯一の友アルキビアデスのアテネ復讐に力を貸すが――。河合祥一郎訳
(角川文庫 予価748円)[amazon]

10月24日刊
トーマス・C・フォスター 『大学教授のように小説を読む方法 増補新版
キリスト教の象徴、性的暗喩、天気や病気の使い方…。小説の筋を楽しむだけでなく、一歩踏み込んで読み解くための27のヒント。矢倉尚子訳
(白水社 予価3850円)[amazon]

10月24日刊
渡辺京二 『夢ひらく彼方へ ファンタジーの周辺 下
英国の児童文学の黄金期を探り、さらには 「アーサー王物語」 「エッダとサガ」、ケルトの妖精譚、ウィリアム・モリス、チェスタトンなど、ファンタジーの古層をたどる。なぜ人は物語を求めるのだろうか。熊本の橙書店での14回の講義の書籍化。
(亜紀書房 予価1870円)[amazon]

10月25日刊
ケヴィン・ブラウンロウ 『サイレント映画の黄金時代』
〈サイレント映画〉の魅惑と巨大な謎を解き明かす記念碑的名著、ついに邦訳。スターや名監督、脚本家、キャメラマン等へのインタビューと精緻な資料調査で、サイレント映画の豊饒なる世界が鮮やかに甦る。「ページをめくるごとに貴重な映画史的資料の数々に目をみはりつつ、読めば読むほどその映画的な、あまりに映画的なエピソード、証言、実録の面白さに魅せられ、映画を愛し、映画に愛される幸福感にみたされてくる驚異の大冊」――山田宏一。宮本高晴訳 内容
(国書刊行会 予価9680円)[amazon]

10月25日刊
林奕含 『房思琪(ファンスーチー)の初恋の楽園』
房思琪は高級マンションに住む13歳の文学好きな美少女。国語教師から性的虐待を受ける関係に陥り……。台湾社会の闇を抉る衝撃作。
泉京鹿訳
(白水社 予価2200円)[amazon]

10月25日発売
大阪圭吉 『沙漠の伏魔殿 大阪圭吉 単行本未収録作品集 3
《収録内容》 ・花嫁の塑像/氷 /沙漠の伏魔殿/人外神秘境/主なき貯金/現代小説 山は微笑む/濱田彌兵衛/創作喜劇台本 軍事郵便(一幕)/エッセイ・ハガキ回答・アンケート
※10月25日 神田古本まつりで販売開始/11月5日 通販開始
(盛林堂ミステリアス文庫 1600円)

10月25日刊
ミヒャエル・エンデ 『ミヒャエル・エンデ生誕九〇年記念版 鏡のなかの鏡 迷宮
ミヒャエル・エンデが父エトガー・エンデに捧げた代表作を、生誕90周年の記念版として新訳で刊行。夢の中の出来事のような謎めいた幻想譚30篇と、画家であった父エトガーの不思議な魅力に満ちた絵画とが、互いに響き合うようにして構成されている本書は、父と子の共同作業によって築かれた物語の「迷宮」である。田村都志夫訳
(岩波書店 5280円)[amazon]

10月26日刊
ジェイムズ・ブランチ・キャベル 『ジャーゲン』
〈マニュエル伝〉 行き掛かりに哀れな悪魔を助けた質屋ジャーゲン。返礼にと突如消された口うるさい妻を、周りに言われてしぶしぶ取り戻す旅に出る。奇想天外摩訶不思議な異世界を、当代一流の口八丁と権謀術数を武器に快進する、愛と冒険の喜劇的ロマンス。挿絵フランク・C・パペ。中野善夫訳。
(国書刊行会 予価3960円)[amazon]

10月27日刊

泉鏡花 『龍蜂集』 澁澤龍彦編
〈澁澤龍彦 泉鏡花セレクション1〉 澁澤龍彦生前に企画されながらも実現を見ずに終った幻の選集が、半世紀の歳月を経てついに刊行。我が国最高の幻想作家・鏡花の膨大な作品から、澁澤ならではの鑑識眼が選び抜いた約50篇を4巻で構成。解説=山尾悠子
(国書刊行会 予価9680円)[amazon]

10月27日刊
『映画監督 神代辰巳』
『四畳半襖の裏張り』 『赫い髪の女』 など数々の日活ロマンポルノの傑作、70年代日本映画ベスト作 『青春の蹉跌』 をのこした伝説の監督、神代辰巳の全貌。今までの神代作品評論、インタビュー、対談などを集成、神代組スタッフ・キャストへの新規インタビューや書き下ろし評論、未映画化脚本も収録、B5判・680頁の巨大ヴォリュームでおくる、初にして決定版、空前絶後のクマシロ大全。
(国書刊行会 予価13,200円)[amazon]

10月29日刊
ジェフリー・アーチャー 『運命のコイン 上・下
戸田裕之訳
(新潮文庫 予価各880円)[amazon]

10月29日予定
四方田犬彦 『女王の肖像 切手蒐集の秘かな愉しみ』
さらば帝国、植民地。されど切手は後まで残る。英国ヴィクトリア女王の肖像から始まり、国家の名刺であるとともに、人を堕落させ、広大な幻をも現出させる蠱惑的な紙片、郵便切手をめぐるエッセイ集。
(工作舎 予価2750円)[amazon]


10月30日刊

ウラジーミル・ナボコフ 『ロリータ 魅惑者』
20世紀文学を代表する最高傑作「ロリータ」改訂版と、その原型となった中篇「魅惑者」を収録。若島正・後藤篤訳。〈ナボコフ・コレクション〉全5巻完結。
(新潮社 予価5830円)[amazon]

10月30日刊
リチャード・パワーズ 『オーバーストーリー』
アメリカに最後に残る未開の森を守るため木に「召命」された人々。生態系の破壊に抵抗するその闘いを描く、ピュリッツァー賞受賞作。木原善彦訳
(新潮社 予価4730円)[amazon]

10月30日刊
福永武彦・中村真一郎・丸谷才一 『深夜の散歩 ミステリの愉しみ
深夜、男は一冊の推理小説にそっと手をのばす。そこで彼は書物のなかを出掛ける。走ったり、ひと休みしたり、時々は欠伸したりしながら、いい気になって歩き廻っていると、そのうちにあたりは白々と明けてくる。真犯人を捕まえるまでは、この散歩を途中で止められないのだ――。文学者にして推理小説愛読家である三人による読書エッセイ。推理小説を読み解く愉しさを軽やかに、時に衒学的に語り尽くす歴史的名著が甦る。
(創元推理文庫 予価1210円)[amazon]

10月30日刊
フレッド・ヴァルガス 『ネプチューンの影』
アダムスベルグ署長は、古い連続殺人事件のひとつとしか思えない事件の報に接する。ネプチューンの三つ叉槍の刺し傷のある死体。しかし、彼が追っていた容疑者はすでに死亡したはず……?! 亡霊? 模倣犯? かつて、アダムスベルグの弟が恋人殺しの容疑をかけられ姿を消した事件も同じ刺し傷だった。一人の高名な判事が真犯人だと主張するアダムスベルグは、なんと自らも新たな事件に巻き込まれる。CWAインターナショナルダガー受賞。田中千春訳
(創元推理文庫 予価1540円)[amazon]

10月30日刊
ネレ・ノイハウス 『生者と死者に告ぐ』
犬の散歩中の女が突如射殺された。ライフルで80メートルの距離から正確に頭部を狙撃されたのだ。翌日、森に建つ邸宅で、女が頭部を撃たれて死亡。数日後、若い男が心臓を撃ち抜かれる。そして警察署に“仕置き人”と名乗る人物から、死亡告知が届く。犯人の目的は? 被害者たちの“見えない繋がり”とは? 刑事オリヴァーとピアが連続殺人事件に挑む。酒寄進一訳
(創元推理文庫 予価1650円)[amazon]

10月30日刊
ディアドリ・サリバン 『目覚めの森の美女 森と水の14の物語
「シンデレラ」「赤ずきん」「ラプンツェル」「ヘンゼルとグレーテル」「ルンペルシュテルツキン」「フェアとブラウンとトレンブリング三姉妹」「白雪姫」……14のよく知られたおとぎ話をひねりを加え再話した、血と陰謀、裏切りと魅惑の匂いが漂う短編集。アイルランドのYA三賞受賞。ダークで美しく、力強い幻想譚。田中亜希子訳
(東京創元社 予価2420円)[amazon]

10月30日刊
朝里樹 『歴史人物怪異談事典』
歴史の舞台裏に隠された、  人と、人ならざる者たちの邂逅の記録。紀元前から昭和時代までに活躍した500人以上の歴史人物にまつわる怪異談を紹介するエピソード事典。
(幻冬舎 予価2200円)[amazon]

10月31日刊
礒崎純一 『龍彦親王航海記 澁澤龍彦伝
作家の最晩年に編集者として謦咳に接した著者による初の伝記。未公開資料と知られざる逸話を交えながら、不世出の異才の生涯を辿る。
(白水社 予価4400円)[amazon]


ヘンリー・ミラー 『冷暖房完備の悪夢』
〈ヘンリー・ミラー・コレクション〉
金澤智訳
(水声社 予価3348円)[honto]


▼11月刊

11月2日刊
由良君美編 『イギリス怪談集』
居住者が次々と死ぬ家、宿泊者が連続して身投げする蒸気船の客室、幽霊屋敷で見つかった化物の正体とは――。怪談の本場イギリスから傑作だけを選んだアンソロジー。復刊
(河出文庫 予価1100円)[amazon]

11月2日刊
中野美代子・武田雅哉編 『中国怪談集』
人肉食、ゾンビ、神童が書いた宇宙図鑑、中華マジックリアリズムの代表作、中国共産党の機関誌記事、そして『阿Q正伝』。怪談の概念を超越した、他に類を見ない圧倒的な奇書。復刊
(河出文庫 予価1100円)[amazon]

11月2日刊
種村季弘編 『日本怪談集 奇妙な場所
妻子の体が半分になって死んでしまう家、尻子玉を奪いあう河童……、日本文学史に残る怪談の中から新旧の傑作だけを選りすぐった怪談アンソロジー。復刊
(河出文庫 予価1100円)[amazon]

11月2日刊
種村季弘編 『日本怪談集 取り憑く霊
江戸川乱歩、芥川龍之介、三島由紀夫、藤沢周平、小松左京など、錚々たる作家たちの傑作短篇を収録。科学では説明のつかない、掛け値なしに怖い究極の怪談アンソロジー。復刊
(河出文庫 予価1100円)[amazon]

11月2日刊
トム・クランシー/S・ピチェニック 『北朝鮮急襲 上・下
伏見威蕃訳
(扶桑社ミステリー 予価1012円)[amazon]

11月5日刊
安藤礼二 『迷宮と宇宙』
平田篤胤とエドガー・アラン・ポーをめぐる 「二つの『死者の書』」 から始まり、ポーの多面性を繙きながら、鏡花、谷崎、土方、乱歩、三島、澁澤へと論が展開する 「I 迷宮と宇宙」 6編。折口を通底におきながら、賢治と久作を手繰りよせる 「II 胎児の夢」 2編。最後に、ポーからボードレールに及ぶ 「III 批評とは何か」 で、「解釈」(翻訳) そして 「創作」 について分析し、批評の世界を切り拓く。
(羽鳥書店 予価3080円)[amazon]

11月5日刊
イアン・ネイサン 『スティーヴン・キング MOVIE & TV コンプリートガイド』(仮)
恐怖の帝王スティーヴン・キング原作の映像化作品すべてを収録。『キャリー』(1976)から『シャイニング』の続編で最新作『ドクター・スリープ』(2019)まで。関係者への取材やキング自身のコメント、数百点に及ぶ写真で作品を紹介。入間眞訳
(竹書房 予価4400円)[amazon]

11月6日刊
ジェイムズ・A・マクラフリン 『熊の皮』
地元から遠いアパラチア山脈の自然保護地区で職を得たライス・ムーア。ある日、胆嚢を切り取られた熊の死体が発見される。熊の臓器は闇市場で高額で取引されている。密猟犯を追うライスは、そのせいで過去に逃れてきた因縁の相手に所在を気付かれてしまい……。青木千鶴訳
(ハヤカワ・ミステリ 予価2090円)[amazon]

11月6日刊
スザンナ・ジョーン 『アースクエイクバード』
東京湾で女性の死体が発見され、被害者の友人ルーシーは事情聴取を受けるが。日本が舞台の傑作ミステリ。英国推理作家協会賞受賞。阿尾正子訳
(ハヤカワ・ミステリ文庫 予価880円)[amazon]

11月6日刊
ユッシ・エーズラ・オールスン 『特捜部Q 自撮りする女たち 上・下
新旧双方の事件を捜査する事態になるも、予算不足で特捜部は解体の危機、アシスタントのローセは絶不調。一体どうなる特捜部Q! 吉田奈保子訳
(ハヤカワ・ミステリ文庫 予価各946円)[amazon]

11月6日刊
ジョン・ル・カレ 『スパイたちの遺産』
引退した元スパイのギラムは、冷戦期のある作戦の因縁で、英国情報部に呼び出される。半世紀を経て放たれた『寒い国』の続篇。加賀山卓朗訳
(ハヤカワ文庫NV 予価1100円)[amazon]

11月6日刊
チャールズ・ブラント 『アイリッシュマン 上・下
「ペンキ塗り」は殺しの隠語。米20世紀史の裏で暗躍したマフィアヒットマンが壮絶な半生を自ら語る映画化原作ノンフィクション。高橋知子訳
(ハヤカワ文庫NF 予価各880円)[amazon]

11月7日刊
ジェフリー・ディーヴァー 『煽動者 上・下
犯人逃亡の責任を負って左遷されたダンスは、集団パニックによる無差別殺人を追う。シリーズ中屈指のドンデン返しを仕掛けた傑作。池田真紀子訳
(文春文庫 予価各913円)[amazon]

11月7日刊
都筑道夫 『紙の罠』
都筑作品でも人気の“近藤・土方シリーズ”が遂に復活。贋札作りをめぐり巻き起こる奇想天外アクション小説。二転三転する物語の結末は予測不能。日下三蔵編
(ちくま文庫 予価836円)[amazon]

11月7日刊
中村禎里 『河童の日本史』
ぬめり、水かき、悪戯にキュウリ。異色の生物学者が、時代ごと地域ごとの民間伝承や古典文献を精査。<実証分析的>空想生物学。
(ちくま学芸文庫 予価1760円)[amazon]

11月7日刊
プリーモ・レーヴィ 『溺れるものと救われるもの』
自らのアウシュヴィッツ体験を描いた 『これが人間か』 から約40年、記憶の風化を恐れたレーヴィは、改めてその体験を極限まで考え抜き、分析し、苦闘の末に本書をまとめた。だが刊行の1年後、彼は自ら死を選ぶ。 世界中の哲学者、歴史家が、アウシュヴィッツを語る上で欠かせないとした名著の文庫化。竹山博英訳
(朝日文庫 予価780円)[amazon]

11月7日刊

『飛鳥高探偵小説選Ⅴ』
〈論創ミステリ叢書〉
長編「ガラスの檻」を巻頭に、デビュー直後の短編「湖」から断筆直前の単行本未収録中編「プルタバの流れ」まで全16作を収録。日本推理小説文壇最長老、飛鳥高の探偵小説集第5弾にして集大成。
(論創社 予価4400円)[amazon]

11月8日刊
『どこか、安心できる場所で 新しいイタリアの文学』 パオロ・コニェッティ他
エーコ、タブッキ、カルヴィーノだけじゃない、もっと新しいイタリアの文学がここにある。本邦初、21世紀イタリア短篇アンソロジー。13人の作家(うち12人が日本初紹介)による15の物語。関口英子・橋本勝雄・アンドレア・ラオス編。飯田亮介・中嶋浩郎・越前貴美子・粒良麻央訳。収録内容
(国書刊行会 予価2640円)[amazon]

11月8日刊

キム・ヘジン 『中央駅』
路上生活者となった若い男、同じく路上で暮らしながら、毎晩、際限なく酒をあおる病気持ちの女。ホームレスがたむろする中央駅を舞台に、二人の運命は交錯する。『娘について』のキム・ヘジンによる、どん底に堕とされた男女の哀切な愛を描き出す長編小説。生田美保訳
(彩流社 予価2090円)[amazon]

11月8日刊
江戸川乱歩文庫リニューアル版
『妖虫』
(春陽堂文庫 1089円)[amazon]
『緑衣の鬼』 (春陽堂文庫 1089円)[amazon]

11月9日刊
トーマス・ベルンハルト 『破滅者』
代表作 『消去』 の数年前に書かれた 『ヴィトゲンシュタインの甥』 と 『破滅者』 を一冊にして新たに刊行。『破滅者』はグレン・グールドを主要登場人物にしたもの、『甥』 は、おじのルートヴィヒともども数奇な生涯を生きたウィトゲンシュタイン家の最後の人を描く。音楽小説であり、著者の真骨頂をしるす抱腹絶倒の書。岩下眞好訳
(みすず書房 予価6050円)[amazon]

11月9日刊
J・M・クッツェー 『続・世界文学論集』
北と南、女性と男性、人間と動物……モラルの根源を物語で追究してきたノーベル賞作家による近作エッセー集。ゲーテ、クライスト、ホーソーンらの誰もが知る古典小説から、ズヴェーヴォ、ヴァルザー、ネミロフスキーの問題作、そしてP.ホワイト、ナイポールの名作まで、実作者ならではの分析と独自の角度から論じる、ちょっと類のない本。田尻芳樹訳
(みすず書房 予価5500円)[amazon]

11月9日刊
アラン・ムーア/エディ・キャンベル(画) 『フロム・ヘル 新装合本
19世紀末ロンドン、切り裂きジャック事件を描いたグラフィック・ノベルの傑作。柳下毅一郎訳
(みすず書房 予価5060円)[amazon]

11月9日刊
『ウェールズ語原典訳 マビノギオン』
アーサー王物語を含む、ウェールズの神話、伝承がおさめられた古典物語集であるマビノギオンをウェールズ語原典から翻訳。詳細な註解と解説を加え、中世ウェールズの思索と世界観を浮き彫りにする。森野聡子編訳
(原書房 予価5400円)[amazon]

11月11日刊
『中世思想原典集成 精選7 中世後期の神秘思想』 上智大学中世思想研究所 編訳・監修
平凡社ライブラリー創刊25周年企画『中世思想原典集成』文庫化全7巻完結。本巻は13~15世紀の神秘家たちのパノラマ。エックハルトからクザーヌスまで。
(平凡社ライブラリー 2640円)[amazon]

11月12日刊
ジョージ・エリオット 『ミドルマーチ 2』
金策に失敗したフレッド・ヴィンシーは、意中の女性メアリを含むガース家の人々を窮地に立たせてしまう。フェザストーン老人の遺言をめぐる騒動の思わぬ結末、ドロシアとカソーボンの夫婦生活の危機など、人間関係が発展していく第2巻。廣野由美子訳
(光文社古典新訳文庫)[amazon]

11月12日刊
吉野作造 『憲政の本義、その有終の美』
主権の所在をあえて問わない人民のための政治、いわゆる「民本主義」を唱道した吉野作造の代表作。当時の藩閥政治を批判し、国家の根本である憲法の本来的な意義を考察するとともに、立憲政治にむけて国民一般の「知徳」が重要だと説く。山田博雄訳
(光文社古典新訳文庫)[amazon]

11月13日刊
網野善彦・石井進・ 笠松宏至・勝俣鎭夫 『中世の罪と罰』
「お前の母さん……」 「家を焼く」 「ミヽヲキリ、ハナヲソグ」 「死骸敵対」 「都市鎌倉」 「盗み」 「夜討ち」 「博奕」 「未進と身代」 「身曳きと“いましめ”」 10篇のまごうかたなき珠玉の論考が、近くて遠い中世日本の謎めいた魅力を次々に描き出す。稀代の歴史家たちが、ただ一度、一堂に会して究極の問いに挑んだ伝説的名著。
(講談社学術文庫 予価1265円)[amazon]

11月14日刊
『ポルトガル短篇小説傑作選 よみがえるルーススの声ルイ・ズィンク・黒澤直俊編
ジョゼ・ルイス・ペイショット、ドゥルセ・マリア・カルドーゾ、リカルド・アドルフォ、ジョルジュ・デ・セナなど重鎮から新鋭まで、ポルトガル現代文学の魅力を存分に示す12人の作家たちによる珠玉の掌篇集。収録内容
(現代企画室 予価2420円)[amazon]

11月14日予定
エリカ・ダイアン・ラパポート 『お買い物は楽しむため 近現代イギリスの消費文化とジェンダー(仮)
中・上流階級の女性の娯楽、社交生活、政治の拠点となったロンドンのウェストエンド。百貨店の誕生から、既婚女性財産法、フェミニストの運動、演劇と女性のショッピング、ショーウィンドウを破壊した女性参政権運動まで。19世紀~20世紀初めのロンドンで、女性たちがどのように「家庭」から「街」に飛び出し、ショッピングを楽しむようになったのかを明らかにする。目次
(彩流社 予価5184円)[amazon]

11月16日刊
カルロス・フエンテス 『アルテミオ・クルスの死』
大地主の私生児として生まれ、混血の伯父に育てられて革命軍に参加し、政略結婚によって財産の基礎をつくり、政治を巧みに利用してマスコミを含む多くの企業を所有する。.メキシコ革命の動乱を生き抜いて経済界の大立者に成り上がった男アルテミオ・クルスの栄光と悲惨。現代ラテンアメリカ文学の最重要作。木村榮一訳
(岩波文庫 1320円)[amazon]

11月16日刊
ヘルマン・バール 『世紀末ウイーン文化評論集』
「彼は実は絵を描いたのではなかった。見ることそのものを描いたのだ」 批判の渦中にあった画家クリムトを擁護し続けた評論家ヘルマン・バール。文学や演劇、美術や音楽など多方面にわたる評論を発表し、世紀末ウィーン文化の結節点に位置したこの人物の代表的な文章を精選。本邦初の評論集。西村雅樹編訳
(岩波文庫 1320円)[amazon]

11月16日刊
マルセル・プルースト 『失われた時を求めて 14 見出された時 II』
長い療養生活を経て、ゲルマント大公邸のパーティーに赴いた「私」は驚愕した。時は人びとの外見を変え、記憶を風化させ、社交界の勢力図を一新していた。老いを痛感する「私」の前に、サン=ルーの娘はあたかも歳月の結晶のように現れ、いまこそ「作品」に取りかかるときだと迫る。全巻の人名・地名・作品名を網羅した索引を付す。(全14冊完結)。吉川一義訳
(岩波文庫 1650円)[amazon]

11月19日刊
山田英春 『風景の石パエジナ 不思議で奇麗な石の本
石に閉じ込められた都市の廃墟や古代の風景――風景石パエジナに焦点を当て、その言語に尽くし難い魅力を存分に伝える、今までにないヴィジュアル本が登場。メディチ家やハプスブルク家はじめ、王侯貴族の間でもかつて大流行した、「失われた世界が閉じ込められた謎の石」の一大図鑑。
(創元社 予価1980円)[amazon]

11月19日刊
エトガル・ケレット/アサフ・ハヌカ (画) 『ピッツェリア・カミカゼ』
自殺者が集まる世界でかつての恋人を探すハイムは「意味のない奇跡」に満ちたサマーキャンプにたどり着く。傑作グラフィックノベル。母袋夏生訳
(河出書房新社 予価3190円)[amazon]

11月19日刊
サミュエル・ベケット 『名づけられないもの』
20世紀最大の作家による到達点 「小説三部作」 ついに完結。はたしてこれも小説であるのか。ベケット没後30年、フランス語からの個人新訳第3弾。 宇野邦一訳
(河出書房新社 予価2970円)[amazon]

11月20日刊
スーザン・オーリアン 『炎の中の図書館』
1986年にロサンゼルス中央図書館で火災が発生。200万冊の蔵書のうち40万冊が焼け、70万冊が損傷した。この火災の経緯を軸に、放火犯として逮捕された男の半生、図書館の歴史、公共空間としての図書館の存在意義を語る、本と図書館好き必読のドキュメント。羽田詩津子訳
(早川書房 予価2860円)[amazon]

11月20日刊
デレク・クンスケン 『量子魔術師』
驚異の量子解析力をもつ詐欺師ベリサリウスは、厳重警戒なワームホールゲートに宇宙艦隊を密かに通過させる仕事を依頼されるが!? 金子司訳
(ハヤカワ文庫SF 予価1386円)[amazon]

11月20日刊
イーデン・フィルポッツ 『赤毛のレドメイン家』
六月の日暮れどき、ダートムアの採石場で、スコットランド・ヤードの刑事ブレンドンは、絶世の美女とすれ違った。数日後、ブレンドンはその女性から助けを請う手紙を受けとる。夫が、彼女の叔父ロバート・レドメインに殺されたらしいというのだ……。レドメイン家をめぐる奇怪な事件は、美しい万華鏡のようにその姿を変化させつづけ、やがて驚愕の真相へ。江戸川乱歩が激賞した名作が新訳で登場。武藤崇恵訳
(創元推理文庫 予価1320円)[amazon]

11月20日刊
東雅夫編 『平成怪奇小説傑作集 3』
ホラー・ジャパネスクと怪談実話で幕を開けた平成の怪奇小説シーンは、やがて多くの人気作家や異色作家を巻きこみながら、幻想と怪奇と恐怖の絢爛たる坩堝(るつぼ)を形成してゆく。平成の30年間に生み出された名作佳品を、全3巻に精選収録する最新のアンソロジー。
(創元推理文庫 予価1430円)[amazon]

11月20日刊
『ガラン版 千一夜物語 3』
「こぶ男の物語」 の続きで、殺人の罪を着せられた三人の一人、仕立屋が語るおしゃべりな床屋と、その五人の兄たちの抱腹絶倒の物語。また、ペルシアの王族の貴公子とカリフお気に入りの美女との許されざる恋の物語、なかなか結婚しない王子と王女が数奇な運命を経て恋に落ち、結ばれるまでの不思議で面白い物語が語られる。西尾哲夫訳
(岩波書店 3850円)[amazon]

11月20日刊
ピーター・メイル 『南仏プロヴァンスの25年 あの頃と今』
英国人作家が見出し、世界中が魅了された「豊かで美味しい」南仏プロヴァンス。あの頃と今、25年を振り返った著者の遺作。池央耿訳
(河出書房新社 予価1760円)[amazon]

11月21日刊
シモーヌ・ヴェイユ 『神を待ちのぞむ』
〈須賀敦子の本棚〉自分にとって 「灯台のような存在」 と言い、「息もできないほど感動」 した須賀。思想の核心を徹底的につきつめ不滅の輝きを放つ名作。今村純子訳
(河出書房新社 予価2700円)[amazon]

11月29日刊
ジャナ・デリオン 『生きるか死ぬかの町長選挙』
町長不在となったシンフルの町に、二週間前から身分を偽り住んでいるCIA秘密工作員のフォーチュンは、これまでの縁から町長選挙に立候補した婦人会の会長アイダ・ベルを手伝うことに。ところが、公開討論会が終わった直後、対立候補のテッドが殺されてしまう。大人気〈ワニ町〉シリーズ最新刊。島村浩子訳
(創元推理文庫 予価1188円)[amazon]

11月20日刊
ポール・アダム 『ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器』
名ヴァイオリン職人のジャンニは、ヴァイオリン製作学校の講師でもある。20年前の教え子であるノルウェー人のリカルドが講演を行い、その夜に殺害されてしまう。そして彼が持っていたヴァイオリンに似た楽器ハルダンゲル・フィドルが消えていた。犯人はなぜ値打ちのない楽器を奪ったのか? 殺人と楽器の謎を追って、ジャンニは友人の刑事とノルウェーへ旅立つ。青木悦子訳
(創元推理文庫 予価1188円)[amazon]

11月20日刊
ギヨーム・ミュッソ 『パリのアパルトマン』
元刑事マデリンと劇作家ガスパールは偶然、同じ不動産サイトでパリの一軒家を予約するが、ダブルブッキングが判明。一歩も譲らない二人だったが、その家が1年前ニューヨークで急死した天才画家ローレンツのアトリエと知ると、彼らは画家とその作品に惹かれていき、未発見の3枚の遺作の行方を探し始める。吉田恒雄訳
(集英社文庫 予価1265円)[amazon]

11月21日刊
横溝正史 『完本 人形佐七捕物帳 第1巻』
横溝正史がもっとも多くの作品を残した捕物帳 「人形佐七」 シリーズ。残されたすべての作品を収めた決定版全集。江戸を舞台に、人形のような色男である佐七が繰り広げる推理劇。戦前~戦後に書き継がれた妖艶・怪奇・戦慄の作の全貌を知らしめる。全10巻。
(春陽堂書店 予価3240円)[amazon]

11月22日刊
『夜ふけに読みたい へんてこなイギリスのおとぎ話』 和爾桃子・吉澤康子編訳
人気の海外童話読本、待望の続刊!つい夜ふかししてしまう楽しいおとぎ話を、イギリス生まれの2匹の猫がわかりやすく案内。読み聞かせにはもちろん、大人が読んでも楽しい。
(平凡社 予価2200円)[amazon]

11月26日刊
ジョージ・ソーンダーズ 『十二月の十日』
中世テーマパークで働く若者、賞金で奇妙な庭の装飾を買う父親、薬物実験のモルモット……ダメ人間たちの何気ない日常を笑いとSF的想像力で描く最重要アメリカ作家のベストセラー短篇集。岸本佐知子訳
(河出書房新社 予価2420円)[amazon]

11月26日刊
マリオ・バルガス=リョサ 『プリンストン大学で文学/政治を語る バルガス=リョサ特別講義(仮)
キューバ革命、ペルー大統領選、ドミニカの独裁政治、シャルリ・エブドのテロなど、ノーベル賞作家が自らの足跡も交えて政治・暴力と文学の密接な関係を語り尽くす、刺激に満ちた講義録。立林良一訳
(河出書房新社 予価3080円)[amazon]

11月26日刊
トリスタン・コルビエール 『アムール・ジョーヌ』
〈ルリユール叢書〉 闇(よる)が来る、子供よ、火花を盗む者! もう夜もなく、昼もない。中原中也の愛した呪われた詩人コルビエールと海の男の子守唄……中也はコルビエールに何を見たのか。解答は、その詩のなかに。あの名高き、アンドレ・ブルトンをして、シュールリアリズムの先駆けと言わしめた 『黄色い恋』 の、本邦初となる全訳完全版。小澤真=訳
(幻戯書房 予価6160円)[amazon]

11月26日刊
ポール・ヴェルレーヌ 『呪われた詩人たち』
〈ルリユール叢書〉 コルビエール、ランボー、マラルメらを世に知らしめ、同時代人の蒙を開き、次代に甚大な影響をもたらした詩人ヴェルレーヌによる画期的評論。鈴木信太郎訳(1951年)以来の新訳であり、原書初版の初の完全翻訳。倉方健作訳
(幻戯書房 予価3520円)[amazon]

11月27日刊
ドメニコ・スタルノーネ 『靴ひも』
四十年を経ても癒やされぬ不貞の傷跡。家族は素晴らしく、そして恐ろしい。ジュンパ・ラヒリが惚れ込み、英訳して絶賛された衝撃作。関口英子訳
(新潮社 予価2090円)[amazon]

11月27日刊
ジャン・スタロバンスキー 『告発と誘惑 ジャン=ジャック・ルソー論
〈叢書ウニベルシタス〉
文芸批評の名著『透明と障害』と対をなす、著者最晩年に刊行されたルソー論。『社会契約論』 『エミール』 『夢想』 の作家が、堕落した文明社会を激しく告発し、原初の幸福へと誘惑することで多くの熱狂的読者を獲得した行程を、新しい雄弁とレトリックの創造に注目して鮮やかに描き出す。民主主義と近代文学の時代はいかにして開かれたのか? 浜名優美・井上櫻子訳
(法政大学出版局 予価4620円)[amazon]

11月28日刊
山口雅也 『ミッドナイツ 《狂騒の八〇年代》作品集成
『生ける屍の死』(1989)の長編デビュー前に発表したミステリ、SF、冒険小説、音楽小説、青春小説、ホラー、実話推理、ファンタジー、実験小説、ジャズエッセイ、戯曲などを集大成。全42篇を単行本初収録。作家生活35周年記念デラックス・エディション。
(講談社 予価3960円)[amazon]

11月28日刊
岡本綺堂 『半七捕物帳 江戸探偵怪異譚
宮部みゆき編
(新潮文庫nex 予価605円)[amazon]

11月28日刊
ジッド/マルセル・プルースト 『ソドムの目ざめ』
(仮)
(新潮文庫 予価825円)[amazon]

11月28日刊
ライマン・フランク・ボーム 『サンタクロースくんの冒険』
畔柳和代訳
(新潮文庫nex 605円)[amazon]

11月29日刊
エドワード・ケアリー 『おちび』
マリーは小さな女の子。父の死後、母と共に蠟で人体のパーツを作る医師のところに住み込むが、そのあまりのリアルさに敬虔なクリスチャンである母は耐えられずに自殺、残されたマリーが医師の手伝いをすることに。やがてパリに行き、ルイ16世の妹に仕えるが、パリには革命の嵐が……。古屋美登里訳
(東京創元社 予価4400円)[amazon]

11月29日刊
アデリーヌ・デュドネ 『本当の人生』
〈海外文学セレクション〉
狩猟が趣味のDV男の父、夫の顔色を窺うだけの母。少女は明るい弟と無邪気な日々を送っていたが、ある日、恐ろしい事故を目撃してから弟は笑わなくなり、父の剥製部屋にこもって小動物をいじめたりするようになってしまう。十歳の少女は、現実をリセットしたいと思う。あの事故をなかったことにしたい……。利発な少女は弟の笑顔をとりもどせるのか? 藤田真利子訳
(東京創元社 予価1760円)[amazon]

11月29日刊
北村薫 『謎物語 あるいは物語の謎
子どもの頃に読んだ童話や昔ばなしに、スクリーンに映し出される奔馬の姿に、『吾輩は猫である』のなかの一文に――本格ミステリをこよなく愛する著者は、多岐に亘る読書や経験のなかから、鮮やかな手つきでミステリのきらめきを探りだす。当代随一の読み巧者が、謎を見つける楽しさ、そして解き明かす面白さを教えてくれるミステリ・エッセイ。
(創元推理文庫 予価880円)[amazon]

11月予定
ベルトン・コッブ 『ある醜聞』
〈論創海外ミステリ〉 非業の死を遂げたロンドン警視庁の女性職員。その背後には警察内部の醜聞が隠されていた……。事件を追うブライアン・アーミテージ警部補は真相を明らかにできるのか? 菱山美穂訳
(論創社 予価2420円)[amazon]


▼12月刊

12月3日刊
John Curran 《The Hooded Gunman: A History of Collins Crime Club》
クリスティー、クロフツ、P・マクドナルド、マーシュ、ブレイクらの人気作家を擁し、1930年から94年までに2000点ものミステリを出版した、英国コリンズ社《クライム・クラブ》叢書の歴史を夥しいジャケット図版(カラー)と共にたどる。内容
(Collins)[amazon]

12月3日刊
北原尚彦/えのころ工房(絵) 『シャーロック・ホームズ語辞典 ホームズにまつわる言葉をイラストと豆知識でパイプ片手に読み解く
世界一有名と言っても過言ではない名探偵シャーロック・ホームズ。コナン・ドイルの原作小説に出てくる主要な登場人物やホームズ愛好の品、名セリフはもちろん、映画やドラマ、アニメやお芝居、ゲームなど、あらゆるジャンルからホームズにまつわる案件を50音順に辞典形式で紹介。
(誠文堂新光社 予価1760円)[amazon]

12月4日刊
ウォルター・モズリイ 『ダウン・ザ・リバー・アントゥ・ザ・シー』
身に覚えのない罪を着せられて、ニューヨーク市警を馘になった刑事。十年後、私立探偵となった彼は、かつての自分と同じように冤罪で苦しむジャーナリストの事件を引き受ける。一方、自身の事件についても新たな事実が浮上し……。エドガー賞受賞の傑作ミステリ。田村義進訳
(ハヤカワ・ミステリ 予価2090円)[amazon]

12月4日刊
ディトマー・アーサー・ヴェアー 『時空大戦 4』
人類は滅亡した。ワルキューレは異星人との戦争が始まる前の時代にタイムマシン搭載航宙母艦を送り、勝利をつかもうとするが……。月岡小穂訳
(ハヤカワ文庫SF 予価990円)[amazon]

12月4日刊
テッド・チャン 『息吹』
「あなたの人生の物語」 で世界的にブレイクしたテッド・チャン。待望の最新作品集がついに刊行。『千夜一夜物語』 の枠組みを使い、科学的にあり得るタイムトラベルを描いた 「商人と錬金術師の門」 をはじめ、各賞受賞作9篇を収録。大森望訳
(早川書房 予価2200円)[amazon]

12月4日刊
ダヴィド・ラーゲルクランツ 『ミレニアム 6 上・下
双子の妹にして宿敵カミラとの対決の後、ドラゴン・タトゥーの女リスベット・サランデルは完全に姿を消していた。だが、ミカエルには彼女を再び探す理由が!……。リスベットを待ち受ける、人生最大にして最悪の試練! 世界を揺るがせた六部作、ここに終幕。ヘレンハルメ美穂訳
(早川書房 予価各1650円)[amazon]

12月4日刊
E L・ジェイムズ 『ミスター 上・下
思いがけず伯爵位を継ぐことになったプレーボーイのマキシムは、自宅のピアノを演奏していた謎めいた美女にすっかり魅惑される。彼女アレシアは何者なのか、そして、彼女を狙う邪悪な影からマキシムはアレシアを守ることができるのか? 愛と情熱のサスペンス。石原未奈子訳
(早川書房 予価各1540円)[amazon]

12月4日刊
ジェシカ・タウンゼント 『ネバームーア モリガン・クロウの挑戦
9歳の少女モリガン・クロウは夕暮れに生まれたため呪われた少女とされ、この世のすべての不幸が彼女のせいとされていた。ある日現れた謎の男ジュピターに導かれ秘密の魔法都市ネバ―ムーアに来た彼女は特技を持つ数多くの子供たちと競争する試練を課される。田辺千幸訳
(早川書房 予価1980円)[amazon]

12月6日刊
ジグムント ミウォシェフスキ 『一抹の真実』
古都サンドミエシュのシナゴーグで見つかった女性の遺体は咽喉を幾重にも切り開かれ、体中の血を抜かれて真っ白になっていた。ワルシャワから新天地に赴任した傷心の検察官シャツキは、久しぶりの大きな事件に意気込むが、やがて第二の遺体が……。田口俊樹訳
(小学館文庫 予価1210円)[amazon]

12月刊
フョードル・ドストエフスキー 『賭博者』
亀山郁夫訳
(光文社古典新訳文庫)[amazon]

12月刊
アンリ・ミュルジェール 『ラ・ボエーム』
1840年代パリを舞台に、詩人ロドルフ、音楽家ショナール、画家マルセル、哲学者コリーヌらの自由放埒な生活を描く小説。貧乏芸術家たちの恋、笑い、議論で綴られる生の真髄! オペラ 『ラ・ボエーム』、ミュージカル 『レント』 などの原作。辻村永樹訳
(光文社古典新訳文庫)[amazon]

12月発売
《ミステリーズ!》 vol.98
今村昌弘のシリーズ新作短編や特別対談で贈る、映画『屍人荘の殺人』公開記念特集号。市川憂人の読切「レッドデビルは知らない」後編掲載のほか、倉知淳、福田和代ら好評連載。
(東京創元社)[amazon]

12月12日刊
野村胡堂 『銭形平次捕物控 傑作集三 暗号・謎解き篇
不朽の名作 『銭形平次捕物控』。数多ある作品群の中から、テーマ毎に6篇を選定し収録した傑作選第三弾。明神下の岡っ引・平次親分とガラッ八こと八五郎が、江戸で起きる難事件の絵解きに挑む。
(双葉文庫 予価682円)[amazon]

12月15日刊
森田健司 『奇妙な瓦版の世界 江戸のアングラ版画(仮)
江戸のゴシップ紙!? 嘘か真か? 江戸を沸かせた大事件簿100。江戸時代、違法出版物として毎日数多く発行された「瓦版」は、庶民の好奇心を満たすメディアとして人気を博した。黒船来航、戊辰戦争などの歴史的出来事から、敵討ちに天災地変、はては人魚の目撃情報まで、硬軟自在なネタで庶民を夢中にした瓦版を解説とあわせて掲載。
(青幻舎 予価2750円)[amazon]

12月刊
ギュスターヴ・フローベール 『サラムボー
中條屋進訳
(岩波文庫)[amazon]

12月刊
『ラテンアメリカ民話集』 三原幸久編訳
(岩波文庫)[amazon]

12月19日刊
ジェイムズ・デラーギー 『55番目』
田舎の警察署に連続殺人鬼から逃げだしたという血まみれの男が駆け込んできた。55番目の犠牲者になるところだったというが……。田畑あや子訳
(ハヤカワ・ミステリ文庫 予価1100円)[amazon]

12月19日刊
エレナ・フェッランテ 『失われた女の子』
生まれ育った故郷を抜け出したいと願ったふたりの少女がいた――エレナは街を出るが、恋の果てに帰ってくる。一方リラは、故郷で実業家として成功するが。ニューヨーク・タイムズ紙やタイム誌の年間ベストに選出。世界中の読書家を虜にした四部作、ついに完結。飯田亮介訳
(早川書房 予価2530円)[amazon]

12月26日刊
ルーシャス・シェパード『タボリンの鱗 竜のグリオール短篇集(仮)
「SFが読みたい!2019年版」 海外篇第2位となった、『竜のグリオールに絵を描いた男』 に続く〈竜のグリオール〉シリーズ短篇集第2弾。内田昌之訳
(竹書房文庫 予価1210円)[amazon]

12月30日刊
J・S・フレッチャー 『バービカンの秘密』
〈論創海外ミステリ〉 中川美穂子訳
(論創社 予価3740円)[amazon]

12月刊
ジェイムズ・ブランチ・キャベル 『イヴのことを少し』
〈マニュエル伝〉 赤毛の青年ジェラルドが先祖ドム・マニュエルのロマンスを執筆中、悪霊が現われ、お前の肉体に乗り移ってお前の現世を引き受けてやろうと言う。人妻イヴリンとの関係に手を焼いていたジェラルドは申し出を受け入れる。さらに以前の魔術仲間から銀の馬カルキを贈られ、彼は勇んで彼方の都アンタンに向かう。あらゆる神の終着地であるかの地を統べる文献学匠になり代わり、その王座に座るつもりなのだ……。人生に対する深い洞察とユーモアに満ち、真の知性に裏打ちされた 「大人のためのファンタジイ」。挿絵=フランク・C・パペ。垂野創一郎訳
(国書刊行会)[amazon]

12月刊

エリック・マコーマック 『雲』
旅先で見つけた一冊の書物には、19世紀にスコットランドの村で起きた悲惨な出来事が書かれていた。かつて彼は職を探して、その村を訪れたが、そこで出会った女性との愛と裏切りは、彼に重くのしかかっていた。書物を読み、自らの魂の奥底に辿り着き、自らの亡霊にめぐり会う。幻想小説とミステリとゴシック小説の魅力を併せ持つ、著者渾身の一冊。柴田元幸訳
(東京創元社)[amazon]

12月刊
エリカ・スワイラー 『魔法のサーカスと奇跡の本』
図書館員のサイモンへ、未知の書籍商から一冊の本が送られてきた。18世紀のサーカス団長の日誌で、母方の祖母の署名があった。姿隠しの術を使う少年、マーメイドの少女、悲劇を暗示するタロット占い師。さまざまな人物が登場するこの本によって、サイモンは祖母と母親を含む母方の女性が、いずれも若くして7月24日に溺死していたと知る。いにしえの本と呪われた一族をめぐる物語。小林浩子訳
(東京創元社)[amazon]

12月刊
ヒュー・ウォルポール 『銀の仮面』
孤独な中年女性ソニアは、ある日家の前に倒れていた美しい青年を家へ招き入れる。文無しで家族も養えないほど困窮したその青年は、芸術に優れた鑑識眼を発揮し、また立ち居振る舞いも洗練されたものだった。徐々に青年は彼女の生活に立ち入り始め……江戸川乱歩が〈奇妙な味〉の傑作と評した名品 「銀の仮面」 ほか全13篇。繊細な技巧が編み出す恐怖と不安に満ちた傑作集。国書刊行会版に新訳2篇を追加。倉阪鬼一郎編訳
(創元推理文庫)[amazon]

12月刊
ジョン・ディクスン・カー 『四つの凶器』
結婚を目前に控えたラルフ・ダグラスは、元愛人のローズとの関係に片を付けるためパリ近郊の別荘へ向かった。しかし、彼が別荘に到着した時、ローズは既に寝室で事切れていた。部屋には、カミソリ、ピストル、睡眠薬、短剣が。多すぎる凶器の謎に、引退した元予審判事アンリ・バンコランが解決に乗り出す。シリーズ掉尾を飾る力作。和爾桃子訳
(創元推理文庫)[amazon]

12月刊
マーサ・ウェルズ 『マーダーボット・ダイアリー 上・下(仮)
かつて大事件を起こしたがその記憶を消されている人型警備ユニットの“弊機”は、密かに自らをハッキングして自由になり、所有主である保険会社での任務を続けている。ある惑星資源調査隊の警備任務に派遣された弊機は、プログラムと契約に従って依頼主を守ろうとするが……。ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞のトリプルクラウン&2年連続ヒューゴー賞受賞の傑作登場。中原尚哉訳
(創元SF文庫)[amazon]

12月予定
横溝正史 『完本 人形佐七捕物帳 第2巻』
(春陽堂書店 予価3240円)[amazon]

冬発売予定
《季刊 幻想と怪奇》 創刊号
特集<ヴィクトリアン・ワンダーランド>(仮)
(新紀元社)

12月以降刊
マティアス・ボーストレム 『〈ホームズ〉から〈シャーロック〉へ』
ないとうふみこ・中村久里子訳
(作品社 予価6380円)[amazon]

▼2020年1月以降刊

1月7日刊
スタニスワフ・レム 『完全な真空』

『新しい宇宙創造説』、『ロビンソン物語』、『誤謬としての文化』など、<存在しない書物>をユーモラスに読み解く究極の書評集。沼野充義他訳
(河出文庫 予価1375円)[amazon]

1月予定
フアン・パブロ・ビジャロボス 『犬売ります』
画家になりたかった老タコス屋のテオは、アドルノ『美の理論』を引用し人生問題を解決している。彼とマンションのロビーで読書会を主催するフランチェスカ、革命家で八百屋の女将ジュリエットの三角関係を軸にモルモン教の青年、毛沢東主義者、テオの家族や愛犬、動物愛護協会の役人、ゴキブリ集団らがメキシコ・シティーで繰り広げる虚々実々のメタフィクション。平田渡訳
(水声社 予価3024円)[honto]


予定表に出たり消えたり(そのうち何とかなるだろう)

『怪奇鳥獣図巻 大陸からやって来た異形の鬼神たち伊藤清司=監修
白澤、龍馬、九尾狐、狒狒、貘……全76種の中国妖怪カタログ「怪奇鳥獣図巻」。中国古代の博物誌 『山海経』 からの引用を中心に、江戸の無名の絵師によって描かれた極彩色の絵巻物。その全貌をオールカラーで初公開。復刊
(工作舎 予価3456円)[amazon]

小栗虫太郎 『小栗虫太郎エッセイ』
(河出書房新社 予価2376円)[amazon]