| 【オラフ・ステープルドン作品】 最後にして最初の人類 スターメイカー 火炎人類 シリウス |
||||
| 最後にして最初の人類 オラフ・ステープルドン 浜口稔訳 20億年後の〈最後の人類〉が現代の人類に語る遥かなる未来の歴史。数度の世界戦争を経てついに世界国家を実現するも、疫病の蔓延や地球規模の環境激変、火星生命体の侵入など、度重なる災禍によって退行した人類は、やがて再び進化の階梯を登り始める。人為的な超人類の創造と諸文明の興亡、果てしなき流れの果てに人類がたどり着いた場所とは……。20億年に及ぶ悠久の年代記を驚異の想像力と神話的ヴィジョンで描いて、アーサー・C・クラーク(『2001年宇宙の旅』)など、多方面に影響と衝撃を与えた伝説的名作。改訳文庫化。◆ちくま文庫 2024年6月刊 1650円(税込)[amazon] ◆装幀=山田英春 ◆国書刊行会 (2004) の改訳文庫化。
スターメイカー 肉体を離脱して精神だけの存在となった主人公は、地球を飛び立ち、時間と空間を超えて宇宙の彼方へと探索の旅に出る。棘皮人類、共棲人類、船人類、植物人類など、訪れた惑星世界で出会った独自の進化を遂げた奇妙な人類と諸文明の興亡、宇宙の生命の生成と流転、さらには至高の創造者〈スターメイカー〉との出会いまでを、壮大なスケールと驚くべきイマジネーションで描いた幻想の宇宙誌。そのあまりに冷たく美しいヴィジョンゆえに「耐えがたいほど壮麗な作品」(B・W・オールディス)と評された。H・G・ウェルズの正統を継ぐSFの古典にして、いまなお凌駕するもののない孤高の名作。その影響はアーサー・C・クラーク(『2001年宇宙の旅』)、スタニスワフ・レム(『ソラリス』)らSF作家にとどまらず、哲学者バートランド・ラッセル、物理学者フリーマン・ダイソンなど、多方面に及ぶ。ボルヘス、ヴァージニア・ウルフをはじめ多くの作家に絶賛された伝説の作品を全面改訳で贈る。 ◆ちくま文庫 2021年11月刊 1430円(税込)[amazon] ◆装幀=山田英春 ◆国書刊行会 (1990) の改訳文庫化。
火炎人類 オラフ・ステープルドン 浜口稔 編訳 カッスが山歩きの途中で拾った石を暖炉に投げ入れると、不思議な炎があがり、テレパシーで語りかけてきた。それは炎の形態をした知的生命体で、太陽系形成期に太陽から惑星とともに飛び出し、数十億年ものあいだ地球の石の中に閉じ込められていたのだ。火炎人類との対話を通して宇宙精神と生命の秘密に迫る表題中篇に、「現代の魔術師」「樹になった男」など、本邦初訳の珠玉の短篇群、『最後にして最初の人類』ラジオドラマ版、アーサー・C・クラークの依頼で惑星間協会で行なった講演「惑星間人類?」他を収録した傑作選。◆ちくま文庫 2025年9月刊 1540円 [amazon] ◆装幀=山田英春
シリウス オラフ・ステープルドン 中村能三訳 生理学実験により人工的に創造された高い知能を持つ超犬シリウスは、天才科学者トレローンの末娘プラクシーと共に育てられる。人間と同等の知性を獲得し、プラクシーとは強い愛情で結びつくが、噴出する野性が時に彼を悩ませた。やがて時局の悪化とともに、人々の異質な存在への敵意がシリウスに向けられていく。孤高の精神を宿した超犬の成長の軌跡と、それゆえの苦悩と葛藤を描いた感動の名作SF。解説 ヤマザキマリ ◆ちくま文庫 2025年7月刊 1430円(税込) [amazon] ◆装幀=山田英春 ◆早川書房 (1970/ハヤカワ文庫 1976) の復刊 |