中国麻将・手作りと戦略 点差を考えて打つ |
中国麻将・手作りと戦略 一色三歩高と清竜 |
■ 中国麻将・手作りと戦略 役よりツモ上がり |
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先のページでは、ツモ上がりの方が圧倒的に破壊力がある(効果が高い)ことを説明しました。 |
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でも、数字遊びに終始してたし、実践的な説明はなかったわ。 ここではツモ上がりを目指すための具体的な説明を実際の牌例を出していきましょう。 |
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そうですね。 では以前、大三元のところで説明した牌で説明してみましょう。 たとえば、ポンして聴牌したこの牌で何を切り出すかといった問題です。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 2筒を切り出して、中と3筒のシャンポン待ち…。日本麻雀なら当然こうでしょう。 2筒切り ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 3筒と中のシャンポン待ち。待ち牌は3筒、白、各2枚の計4枚。 しかし、シャンポン待ちは期待が低く、ツモの可能性は低いといわざるを得ません。 中は場合によっては出てくるとも思いますが、大三元+混一色で94点の出上がりは、24点役のツモ上がり程度の破壊力しかありません。 オーラスなどで、小三元の出上がりでは勝てないが、大三元なら勝てる状況なら、シャンポン待ちもよいかと思います。 しかし、通常時はここで3筒を切り出し、1−4−7の3面待ちにして、ツモりやすい形にする手をおすすめします。 3筒切り ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 1筒、4筒、7筒の3面待ち。待ち牌は1筒、4筒、7筒で計11枚。 手役は、小三元+混一色の70点が確定(1筒,7筒で上がれば連六も複合)ですが、筒子の3面待ちでツモ上がりする可能性は先ほどよりもかなり大きくなるでしょう。 ツモれば他家との点数差は差し引き300点以上になり、この試合の勝敗をほぼ決定づける点数といえます。 また、出上がりであってもトップ直撃など点数を減らしたいところからの振り込みであれば充分に威力を発揮します。 あたり牌が他家より切り出されても、他家の手の進みが遅そうならしばらく見逃してツモ(または直撃をとりたい対局者からの振り込み)に賭けるのもよいでしょう。 |
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このときに中をツモってきたら、美鈴ならどうする? |
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私ならツモ(中)切りか発切りで3面待ちを維持しますね。 2筒か6筒を切って、ノベタンの待ちにするのもありますが、そうするくらいなら先ほどの時点でシャンポン待ちにしていたはずです。 捨牌などの場の状況にも寄りますが…、ノベタンはシャンポン待ちよりはツモる可能性が上がるとはいえ、3面待ちを崩してまで大三元にする価値はないかなと思います。 |
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もちろん、いつもツモの方がよいってわけではないわ。 大三元と小三元は、どちらも高い役ですから、待ち牌の多い聴牌に受ける狙いが有効だったけど、安めを選ぶと点数が著しく低くなる場合は役を優先させるべきね。 たとえば、緑一色ね。 |
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たとえば、この牌で何を切るか、です。![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() もちろん、5索切りが正解です。 3−6索のシャンポン待ちになりますが、緑一色+碰碰和+混一色が確定。 ツモ上がりなら三暗刻、出上がりでも双暗刻になり、3索の方で上がれれば一色三節高も複合します。 最も安い形でも102点の手役です。 待ちを広くするなら、6索切り(2,3,4,5,7索待ち)などもあります。 しかし、高めの5索(一色三歩高が複合)であっても25点役(一色三歩高+混一色+箭刻+自摸)止まりです。 安めですと、ツモっても9点もあります。 |
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前述の2倍・4倍の法則の通り、役の素点が4倍以上あればツモ上がりだからといって点数的に有利になることはないわ。 こういうときは素直に高い役を狙うべきね。 役の素点が2倍くらいあれば、出上がりでも高い役になるほうを狙うのは、悪くないと思うわ。 たとえば、全不靠。数牌も字牌も揃っていない聴牌では、高めで組合竜の複合か七星不靠になるわ。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 待ち牌は、9索、南、中。9索だと組合竜が複合。 ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 待ち牌は、8筒、6索、北。北だと上位役の七星不靠。 全不靠は、3面待ちで聴牌としては好形よ。 だからツモれば安めでも上がるとしても、高めなら出上がりでもいいと思うわ。 ただ、ここまでの話はあくまでも点数の上の話ね。 実際の点数状況によっては、安くても上がりやすさを最優先にすることもあるはず。 全不靠でも、安めの出上がりでも上がる方がよい場面というのはあるわ。 たとえばオーラスでトップまたはトップから44点差未満のような場合ね(12点役の出上がりなら、誰に対しても44点差未満はひっくり返せる)。日本麻雀でも、「東場で大きくリードしたら南場は軽い手でいこう」とか、「トップのオーラスだからノミ手で軽く流す」ということがあるでしょう? |
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中国麻将は点数の考え方がちょっと違うだけで、状況にあった戦略(打ち方)をするのはどんなゲームでも同じです。 全不靠は少々特殊ですが、実際の手牌では8点の条件が厳しいため待ちを広げる余地がないことが普通です。 捨牌を選べるようなことは少なく、聴牌しても上がれるのは1牌(片上がり)のような場面の方が圧倒的に多いと思います。 ただ、今回説明したようなことを頭の片隅にでも入れておいて頂ければ、どこかで役に立つかもしれません。 |
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