KAWADE MYSTERY

◆発行=河出書房新社
◆四六判・上製ジャケット装
◆装丁=和田誠


10ドルだって大金だ
ジャック・リッチー
アララテのアプルビイ
マイクル・イネス
物しか書けなかった物書き
ロバート・トゥーイ
ウォンドルズ・パーヴァの謎
グラディス・ミッチェル
ダイアルAを回せ
ジャック・リッチー
ナツメグの味
ジョン・コリア
不思議なミッキー・フィン
エリオット・ポール
道化の町
ジェイムズ・パウエル
ポドロ島
L・P・ハートリー
ランポール弁護に立つ

ジョン・モーティマー

ポジオリ教授の冒険
T・S・ストリブリング

※本体価格(税別)表示


10ドルだって大金だ
The Enormous $10 and Other Stories

ジャック・リッチー
藤村裕美・白須清美・谷崎由依・好野理恵訳

2006年10月刊 2000円 [amazon] 品切

結婚三か月、そろそろ妻を殺す頃合だ。金目当てに大富豪の娘と結婚した私は計画を実行に移そうとするが、邪魔者が次々に現れて事態は思わぬ方向へ……妻殺しを企む男を待つ皮肉な展開 「妻を殺さば」、紛失した毒物の捜索に出かけた警部補が無邪気な子供たちに翻弄される 「毒薬であそぼう」、金庫の中の“余分な”10ドル札をめぐって二転三転する 「10ドルだって大金だ」、迷探偵ターンバックル部長刑事シリーズなど、全14篇を収録。軽妙なユーモアと巧みなストーリーテリングで人気を博した短篇ミステリの名手ジャック・リッチーの傑作集。

【収録内容】 妻を殺さば/毒薬であそぼう/10ドルだって大金だ/50セントの殺人/とっておきの場所/世界の片隅で/円周率は殺しの番号/誰が貴婦人を手に入れたか/キッド・カーデュラ/誰も教えてくれない/可能性の問題/ウィリンガーの苦境/殺人の環/第五の墓

ジャック・リッチー (1922-1983)
アメリカの作家。生涯に350篇以上の作品を残した短篇ミステリのスペシャリスト。ヒッチコックのお気に入りでもあった。無駄を徹底的にそぎ落とした簡潔なスタイルは、クイーン、バウチャー、ウェストレイク、プロンジーニなど、作家の間にもファンが多い。邦訳短篇集 『クライム・マシン』(晶文社) は各種年間ベスト・アンケートで上位にランクイン、大好評を博した。文庫版傑作集 『クライム・マシン』 『カーデュラ探偵社』
◆ジャック・リッチーの小宇宙

週刊文春 ミステリーベスト10 第5位
このミステリーがすごい!2007 第14位


朝日新聞、讀賣新聞、毎日新聞、週刊文春、ダ・ヴィンチ、ダカーポ他でも紹介。

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アララテのアプルビイ

Appleby on Ararat (1941)

マイクル・イネス

今本渉訳

2006年12月刊 1900円 [amazon]
品切

南太平洋を航行中の客船のサンデッキで乗客たちが話に興じるなか、牧師のホッポ氏が言った。「クジラが見えますよ」――だが、それはクジラではなかった。ドイツ軍Uボートの攻撃を受けた船はたちまち沈没、生き残った六人の乗客は吹き飛ばされたデッキに乗って漂流したあげく、ジャングルの密生する孤島に流れ着く。そして 『ロビンソン・クルーソー』 ばりの無人島生活が始まったが……。船に乗り合わせたアプルビイ警部が南海の孤島で繰り広げる奇妙な冒険。奇想天外な設定、読者の意表をつくオフビートな展開はイネス・ミステリの真骨頂。

マイクル・イネス (1906-1994)
イギリスの作家、英文学教授。シェイクスピア研究など学究生活の傍ら、『学長の死』(東京創元社、絶版)、『ハムレット復讐せよ』、『ある詩人への挽歌』(現代教養文庫)、『ストップ・プレス』 など、アプルビイ警部シリーズを中心に、40冊以上のミステリを発表。英国ファルス・ミステリの巨匠。

◆マイクル・イネス作品リスト

◆知られざる巨匠たち

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物しか書けなかった物書き
The Man Who Could Only Write Things

ロバート・トゥーイ 
法月綸太郎編
小鷹信光・小梨直・清野泉・谷崎由依・山本光伸
2007年2月刊 2400円 [amazon]

品切

タイプしたものが物質化してしまう怪現象に遭遇したアル中気味の作家の悲喜劇 「物しか書けなかった物書き」、帰宅途中で死体にヒッチハイクされた男のたどる奇妙な運命を描いた異色篇 「予定変更」、酒場で飛び切りの美女に声をかけられた映画俳優がジェットコースター式冒険活劇に巻き込まれてしまう 「ハリウッド万歳」、自分をお払い箱にしようとする作者の企みに気づいた小説中の私立探偵の奮闘ぶりを描くメタフィクション風ハードボイルド・パロディ 「いやしい街を…」 など、奇抜なアイデア、不条理なまでのナンセンス・ユーモアが異彩をはなつ短篇作家トゥーイの傑作14篇。

【収録内容】 おきまりの捜査/階段はこわい/そこは空気も澄んで/物しか書けなかった物書き/拳銃つかい/支払い期日が過ぎて/家の中の馬/いやしい街を…/ハリウッド万歳/墓場から出て/予定変更/犯罪の傑作/八百長/オーハイで朝食を
◇ロバート・トゥーイのおかしなおかしなおかしな世界 (法月綸太郎)

ロバート・トゥーイ (1923- )
アメリカの短篇作家。空軍勤務、美術学校を経て、カリフォルニア大学バークリー校を卒業。保険調査員、タクシー運転手、高校教師など様々な職業を転々とし、1957年に短篇 「死を呼ぶトラブル」 で作家デビュー。以後、《EQMM》 《ヒッチコック・マガジン》 を中心に活躍。その一風変ったクライム・ストーリーは、大御所批評家A・バウチャーに 「ナンセンス・ミステリの新ジャンルを開拓した」 と評された。MWA賞の最優秀短篇部門に3度ノミネートされている。

このミステリーがすごい!2008 第4位

このミステリが読みたい!2008 第14位

「トゥーイの短編の魅力はドアを開けたら壁だったという意想外の驚きを楽しむもの」 ――鎌田三平氏評(ダカーポ4/4号)

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ウォンドルズ・パーヴァの謎

The Mystery of a Butcher's Shop (1929)

グラディス・ミッチェル
清野泉訳


2007年4月刊 2200円 [amazon] 品切

「遺言状を書きかえたい」 というセスリー氏に呼ばれた弁護士がウォンドルズ・パーヴァ村に赴くと、屋敷の者は「セスリー氏はアメリカに行った」 という。弁護士は狐につままれるが、その翌日、隣町の肉屋で、牛肉を吊るす鉤にぶらさげられた首なし死体が発見される。やがて海岸の崖の穴から人間の頭蓋骨がみつかり、村の素人芸術家に粘土で肉付けしてもらうと、そこから現れたのは……。エクセントリックな村人たち、グルーサムな殺人事件と長閑な村の日常の対比が素晴らしい、英国ヴィレッジ・ミステリの傑作。名探偵ミセス・ブラッドリー登場。

グラディス・ミッチェル (1901-1983)
イギリスの作家。70冊以上の長篇本格ミステリを発表、「黄金時代最後の作家」 とも呼ばれたが、その作品はときに過激なユーモアに満ち、「伝統的」 探偵小説からの逸脱も辞さない英国ファルス派を代表する巨匠でもある。『ソルトマーシュの殺人』 『月が昇るとき』 の紹介によって、あらためてミステリ・ファンの注目を集めつつある。

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ダイアルAを回せ
Dial an Alibi and Other Stories

ジャック・リッチー

駒月雅子・武藤崇恵・藤村裕美・好野理恵訳

2007年9月刊
 2000円 [amazon] 品切

スキャンダル雑誌の発行主のボディガードが、記事の犠牲者たちにボス殺しを持ちかけられる 「正義の味方」、下院議員候補の野心家の夫人から依頼を受けた腕利きの殺し屋が思わぬ事態に巻き込まれる 「政治の道は殺人へ」 他、夜しか営業しない私立探偵カーデュラ、迷探偵ターンバックル部長刑事シリーズなど、『10ドルだって大金だ』 で好評を博した短篇ミステリの名手ジャック・リッチーの傑作15篇を収録。

【収録内容】 正義の味方/政治の道は殺人へ/いまから十分間/動かぬ証拠/フェアプレイ/殺人はいかが?/三階のクローゼット/カーデュラと盗癖者/カーデュラ野球場へ行く/カーデュラと昨日消えた男/未決陪審/二十三個の茶色の紙袋/殺し屋を探せ/ダイアルAを回せ/グリッグスリー文書

ジャック・リッチー (1922-1983)
アメリカの作家。生涯に350篇以上の作品を残した短篇ミステリのスペシャリスト。ヒッチコックのお気に入りでもあった。無駄を徹底的にそぎ落とした簡潔なスタイルは、クイーン、バウチャー、ウェストレイク、プロンジーニなど、作家の間にもファンが多い。邦訳短篇集 『クライム・マシン』 『カーデュラ探偵社』
◆ジャック・リッチーの小宇宙

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ナツメグの味
The Touch of Nutmeg Makes It and Other Stories


ジョン・コリア
垂野創一郎・小池滋・吉村満美子・和爾桃子訳


2007年
11月刊 2000円 [amazon]

そのカクテルには秘訣があった。ほんの一つまみのナツメグが……。さりげない会話に秘められた冷ややかな狂気をえがく表題作、マネキン人形に恋した孤独な青年の物語 「特別配達」、人語を話す怪鳥が若夫婦の幸福を脅かす 「猛禽」、夜の百貨店に巣くう影のような人々の世界 「宵待草」 など、素晴らしい技巧と洗練されたユーモア、辛辣な皮肉、簡潔な描写の中に悪魔的な笑いと奇想を凝縮した異色作家コリアの傑作集。

【収録内容】 ナツメグの味/特別配達/異説アメリカの悲劇/魔女の金/猛禽/だから、ビールジーなんていないんだ/宵待草/夜だ! 青春だ! パリだ! 見ろ、月も出てる!/遅すぎた来訪/葦毛の馬の美女/壜詰めパーティ/頼みの綱/悪魔に憑かれたアンジェラ/地獄行き途中下車/魔王とジョージとロージー/ひめやかに甲虫は歩む/船から落ちた男
◇解説:『ナツメグの味』 の余白に (垂野創一郎)

ジョン・コリア (1901-1980)
イギリスの作家。詩人を志し、滞英中の西脇順三郎とも交友があった。1920年代に短篇を書き始め、奇想小説 『モンキー・ワイフ』 (30) で批評家の注目を集める。その後アメリカに渡り、《ニューヨーカー》 等に作品を発表、短篇作家として地位を固める。40年代にはハリウッドで映画の脚本に専念。自選短篇集 《Fancies and Goodnights》 (51) でMWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞、国際幻想文学賞を受賞。その洗練された文章、鋭い人間観察と奔放な奇想、ときに残酷なまでのユーモアは、ダール、エリンらの 「異色作家」 に先駆けている。

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不思議なミッキー・フィン
The Mysterious Mickey Finn (1939)

エリオット・ポール
今本渉訳


2008年1月刊 2400円 [amazon]

パリ訪問中のアメリカの億万長者ヒューゴー・ワイス氏が姿を消した。重要人物の失踪にパリ警視庁は総動員体制で取り組むが、錯綜する情報に現場は大混乱。モンパルナスの芸術家たちを後援するワイス氏の危機に、若きディレッタント、ホーマー・エヴァンズは仲間たちと共に捜査に乗り出す。そんななか、ついに殺人事件が……。大戦間のパリを活写し、吉田健一も絶賛したユーモアミステリ・シリーズ第一作。

エリオット・ポール (1891-1958)
アメリカの作家・ジャーナリスト。第1次大戦に従軍、戦後パリに住み着き、文芸雑誌等の編集に携わり、第2次大戦中、パリ陥落前に帰国。大戦間・戦時中のパリやスペインの滞在記を著し有名になる。「パリのアメリカ人」 ホーマー・エヴァンズと仲間たちが活躍する探偵小説も人気を博し、長篇8作、中篇1作が書かれた。第2作 『ルーヴルの怪事件』 (東京創元社) の邦訳があるが現在は絶版。

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道化の町
A Dirge for Clowntwon and Other Stories

ジェイムズ・パウエル
森英俊編/白須清美・宮脇孝雄訳


2008年3月刊 2200円 [amazon] 品切

道化師ばかりが暮らす町クラウンタウンで発生した殺人事件。被害者はもちろん道化師、凶器は投げつけられた毒入りパイ。事件の報を受けた殺人課のボゾ警部は、ぶかぶかのバギー・パンツに先の長い黄色い靴をはき、付け鼻をつけて現場へと向かう。EQMM読者賞を獲得した表題作ほか、ジャックが豆の木の上から持ち帰った魔法のめんどりの盗難事件、世界各国の無能なスパイを集めたバスで起きた連続殺人など、スラップスティックとファンタジーに満ちた当代随一のユーモア・ミステリの名手パウエル、本邦初の傑作集。

【収録内容】 最近のニュース/ミスター・ニュージェントへの遺産/プードルの暗号/オランウータンの王/詩人とロバ/魔法の国の盗人/時間の鍵穴/アルトドルフ症候群/死の不寝番/愚か者のバス/折り紙のヘラジカ/道化の町
◇ミステリに魅せられたユーモア作家(森英俊)

ジェイムズ・パウエル (1932- )
カナダの作家。教師、雑誌編集者を経て、1966年に 《EQMM》 でデビュー。4代にわたって探偵社を経営するアンブローズ・ギャネロン、カナダ騎馬警官隊のメイナード・ブロック巡査部長代理など、多くのシリーズ・キャラクターを擁して、ユーモアに富んだ短篇ミステリを書きつづけている。アラビアン・ナイトや童話の世界を舞台にしたファンタスティックな作品、一連のクリスマス・ミステリでも知られる。

このミステリーがすごい!2009 第16位
本格ミステリ・ベスト10 2009 第8位

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ポドロ島

L・P・ハートリー
今本渉訳


2008年6月刊 2200円 [amazon] 品切

「もし捕まえられないなら、この手で殺すまでだわ」――ヴェネチア沖の小島にピクニックに出かけた男女が遭遇する不気味な出来事を描いた怪奇短篇の名作 「ポドロ島」 ほか、小説家が謎の読者からの手紙に脅かされる 「W・S」、棺の蒐集家の最新の掘り出し物は墓掘りから埋葬までを自動で行なう機械仕掛けの棺だった……ブラックユーモアに満ちた 「動く棺桶」 など、全12篇。心の闇にひそむ妄執や不可解な殺意、ドッペルゲンガーの怪異を精妙な筆致で描く、心理小説の名手による異色恐怖小説集。

【収録内容】 ポドロ島/動く棺桶/足から先に/持ち主の交代/思いつき/島/夜の怪/毒壜/合図/W・S/パンパス草の茂み/愛し合う部屋

L・P・ハートリー 1895-1972)
イギリスの作家。オックスフォード大学を卒業、20代で評論家・短篇作家として出発。第2次大戦後、自伝的長篇三部作 『小海老とイソギンチャク』 『第六天国』 『ユースタスとヒルダ』 (1944-47) で注目を集める。『恋を覗く少年』 (53) は 「完璧な小説」 と批評家の絶賛を浴びてベストセラーとなり、ジョゼフ・ロージー監督、ハロルド・ピンター脚本で映画化された (『恋』)。その怪奇短篇はしばしば 「英語で書かれた最も洗練された幽霊譚」 と評される。「ポドロ島」 「W・S」 「豪州から来たお客」 などは怪奇小説アンソロジーの定番的名作。

人間心理の闇を描く怪奇小説――若島正氏評(毎日新聞7/20)
わけがわからない怖さ――河合祥一郎氏評(讀賣新聞7/20)

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ランポール弁護に立つ

ジョン・モーティマー

千葉康樹訳


2008年8月刊 2400円 [amazon] 品切

刑事事件専門の初老の法廷弁護士ホレス・ランポールのもとに持ち込まれるさまざまな事件。個性的な法曹界の面々や家族とのユーモアあふれるやり取り、人生の機微をとらえた大人の味わいで、英国で絶大な人気を誇る法廷ミステリ・シリーズ第一集。強盗容疑で起訴された犯罪者一家の少年を弁護する 「ランポールと跡継ぎたち」 ほか全6篇。

【収録内容】 ランポールと跡継ぎたち/ランポールとヒッピーたち/ランポールと下院議員/ランポールと人妻/ランポールと学識深き同僚たち/ランポールと闇の紳士たち

ジョン・モーティマー (1923- 2009)
イギリスの作家。ロンドン生まれ。オックスフォード大学卒業後、弁護士業の傍ら、映画・舞台・テレビ・ラジオの脚本家、小説家として多方面に活躍。1975年開始の法廷弁護士ホレス・ランポールのTVドラマは好評を博し、自ら小説化、30年以上にわたる人気シリーズとなった。ノンシリーズ長篇の翻訳に 『告発者』 (ハヤカワ・ミステリ)がある。映画脚本に 《バニー・レークは行方不明》 《ジョンとメリー》 《ムッソリーニとお茶を》 など。

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ポジオリ教授の冒険
Dr. Poggioli: Criminologist

T・S・ストリブリング
霜島義明訳

2008年11月刊 2400円 [amazon] 品切

『カリブ諸島の手がかり』 でミステリ・ファンを虜にした名探偵ポジオリ教授が帰ってきた。『カリブ諸島』 番外篇ともいうべき 「パンパタールの真珠」 を巻頭に、姿なき脅迫者に怯える男に助けを求められ、ポジオリが超自然的な事件に遭遇する力作中篇 「つきまとう影」、失踪した女性が残した一枚の写真から驚くべき真相を解き明かす 「尾行」 など、長く雑誌に埋もれていた幻の第2期シリーズを集大成。

【収録内容】 パンパタールの真珠/つきまとう影/チン・リーの復活/銃弾/海外電報/ピンクの柱廊/プライベート・ジャングル/尾行/新聞
T・S・ストリブリング (1881-1965)
アメリカ、テネシー州に生まれる。教師、弁護士、雑誌編集者などを経て、南米、ヨーロッパを転々としながら作家デビュー。アメリカ南部を舞台にした一連の作品で注目をあび、『ストア』 (32)でピュリッツアー賞を受賞。心理学者ポジオリ教授が、カリブ海の島々で奇怪な事件に遭遇する 『カリブ諸島の手がかり』 (河出文庫) は里程標的短篇集として高く評価され、戦後、エラリイ・クイーンの求めに応じて復活したシリーズは 『ポジオリ教授の事件簿』 (翔泳社) にまとめられている。今回紹介するのはその間を埋める作品群。

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