フィリピントヨタ労組(TMPCWA)を支援する会
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TMPCWAからの報告

TMPCWA年末集会報告         2013年12月29日

去る1215日(日)、午前9時から午後1時まで、TMPCWAは、マニラ首都圏内モンテンルパ市のアラバング街区において、トヨタの不当解雇者のためのきわめて有意義な年末総会を開催した。

 

 正式の集会の開会に先立ち、解雇者のための朝食がTMPCWAによって用意された。遠方から他の参加者がやって来るのを待ちながら、TMPCWAは、「プロレタリアート」と題するプレゼンテーション・フィルムを上映した。これは、労働者がプロレタリアートであることの所以(ゆえん)を説く情報を示し、また労働者とフィリピン人民の真の英雄アンドレス・ボニファシオに率いられたフィリピンの歴史的革命についての思想を解雇者に教えるためのTMPCWAの教育プログラムの一環である。このドキュメンタリー・フィルムは、フィリピン人労働者の実状と、国民的解放と民主化のための人民闘争について説明するものであった。フィルムは、共通の善と利益の前進のために全ての労働者と抑圧されている人民の団結の重要性を解雇者に示す優れたドキュメンタリーとなっている。

 フィルム上映後、TMPCWA1年間の活動報告が、エド・クベロ委員長からなされた。1時間にわたる報告を受けて、出席者からの質疑応答に移った。TMPCWAからさらに、組合が展開した全ての活動の組合員の参加状況報告がなされた。これは組合の行動と活動に解雇者たちがどれほど頻繁に参加してきたかを、他の諸君に知ってもらうためであった。

 全ての組合員がその場で昼食用に食料を買いそれなりに寄与し合い、また別のある者たちは皆に分け与えられる食料品を持ってきた。これらは、闘争を前進させるための真の意味での団結の精神でTMPCWAの一人ひとりの組合員が表した、熱い団結の意思表示であった。

http://www.tmpcwa.org/GA-Dec15_2013_alabang.htm

http://www.tmpcwa.org/GA%20-%20Dec%2015_2013%20alqabang%20and%20bicutan.htm

 主要な討議の焦点の1つは、現在フィリピンの労働雇用省によって努力がなされ、これに対してトヨタによって執拗なILO勧告無視の悪あがきがなされている、ILO新勧告を実施させるためのキャンペーンを前進させることにあった。

 TMPCWAは、メトロポリタン銀行のオーナーでG・T・キャピタルの取締役兼CEOであり、日本トヨタのパートナーであるジョージ・ティー(銀行屋)を、フィリピンのアキノ政権と共に、互いにILO勧告を実施しないことに協力し合い、この解雇の黒幕そのものにほかならない、一番の組合潰し企業日本トヨタ自動車の指示に従っていることについて、その仮面を剥ぎ暴露していく対象に含めることを決議した。

 TMPCWAの力がきわめて限られているなかで、日本のフィリピントヨタ労組を支援する会からの助けにより、解雇者の家族たちになにがしかのクリスマスプレゼントの食品を配給することができた。

 TMPCWAの総会終了後、全員でジョージ・ティーの所有するトヨタのビクータンのディーラー(営業所とショールームがある)に行進していき、この行動は、トヨタとジョージ・ティーによる、国際労働基準法とりわけ結社の自由委員会から1年も前に発せられた国際労働機関の勧告を無視する執拗な悪あがきを暴露するための、TMPCWAによる画期的な行動であることを、彼等に対して抗議するとともに、公衆に告げ知らせていくために行った。

TMPCWA万歳!

労働者の基本的権利のために闘っている不当解雇者と家族の闘争万歳!

国際連帯万歳!

引き続き闘争を前進させよ!

ジョージ・ティーとトヨタの組合的視政策と1年以上にわたるILO勧告不実施を暴露せよ!

フィリピン政府はILO勧告を実施せよ!

TMPCWA闘争を引き続き支援されよ!


刑事事件勝利プレスリリース        2013年5月28日

12年目に入って、労働者はトヨタに対する勝利を獲得した! 

フィリピントヨタ労組(TMPCWA)委員長 エド・クベロ



トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション(フィリピントヨタ自動車)の嫌がらせに対する12年の長きに亘った闘争と不滅の警戒・抵抗の末に、フィリピントヨタ労組TMPCWAの指導者と組合員は、今日、フィリピントヨタ自動車に対する勝利を獲得した。会社側が、組合の指導者・組合員20名に対して告訴した刑事事件を取下げたからである。

今日、パラニャーケ市の首都圏地裁第78支部で、ラムゼイ・ドミンゴ・ピチャイ裁判長のもとで開催された司法紛争解決(JDR)の協議において、フィリピントヨタ社は、正義と、事件の即時却下を求める労働者の12年間にわたる一貫した闘争への対応として、TMPCWAの組合員に対する刑事事件を取り下げた。
 
パラニャーケ市の首都圏地裁第78支部のラムゼイ・ドミンゴ・ピチャイ裁判官は、TMPCWAの全被告組合員に対して提訴されていた事件番号No. 02−0620および02−0621の刑事事件を、永久に却下する裁判所命令を下した。事件の却下のほかに、裁判所は、全被告に対して発行されていた逮捕状の全てを取り消しまたは不問に付すことも命令した。

「我々は今日という日を、TMPCWAの組合員にとっての正義としてだけでなく、我が国の全労働者にとっても、きわめて画期的なかつ勝利の出来事であるとみなす。我々の人生の12年を要したこの闘いは、我々の今日のこの瞬間まで生きる信条になってきた、いろいろな教訓を我々に与えてくれた。トヨタ社と、我が指導者・組合員に対して提訴されたこのでっちあげ刑事事件を前にしての、我々の持続的な団結と粘り強さが、この勝利をもたらしたのである」と、フィリピントヨタ労組のエド・クベロ委員長は言った。

フィリピントヨタ自動車は、昨2012年11月に交付されたILO勧告によっても追い詰められていた。その勧告は、フィリピン政府とフィリピントヨタ社に対して、
1)不当解雇した労働者を職場復帰させること、それが不可能な場合は衡平な解決をすること、また
2)組合の執行委員・組合員対して提訴した全ての刑事事件を取り下げることを迫っている。
 
「しかしながら、我々は、この勝利は我々がトヨタに対して正義を求めている全闘争のほんの一部にすぎないこと、そしてまたこの勝利を我々は、我々自身の団結によってだけでなく、この闘争で我々に寄り添ってくれたフィリピン国内および世界各地の労働者からの支援と連帯のおかげで、獲得出来たのだと承知している」と、クベロ委員長は結んだ。



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命  令

私人告訴人ナポレオン・S・マニクラング・ジュニア、ルペルト・キナクマン・ジュニア、クリスオファー・F・トレテおよびレオロ・B・パジャリトが本2013年5月28日に提出した宣誓付き取下げ書が本裁判所に提出されている。

裁判所は、同取下げ書は、私人告訴人らによって任意に、かつそれがもたらす結果を知悉の上で、作成されたものであると確信する。

以上のことに鑑み、さらに検察は、私人告訴人らの直接かつ積極的な参加なしには、主役たる全被告の有罪を合理的な疑いを超えて証明することが出来ないことを考慮し、かつ検察員の申立により、また全被告の承諾のもとに、裁判所は、全被告(20名)に対して提訴された刑事事件No. 02-0620および02-0621を、永久に却下する。

裁判所は全当事者、即ち私人告訴人らおよび全被告に対して、平和裏に生活し、かつ互いにいかなる報復的および/または復讐的行為をとらないよう指示する。

裁判所はまた、全被告に対し発行されている全逮捕状について、もしなんらかのものが発行されているのであれば、これを取消しおよび/または不問に付すよう指示する。裁判所はさらに、全被告の現金による保釈金について、もしなんらかのものが納付されているのであれば、これを還付するよう指示する。

最後に裁判所は、以後の一切の公判について、もし期日指定されているものがあれば、これを取消すよう指示する。

以上のとおり命令する。

本2013年5月28日パラニャーケ市において、協議室にて。

裁判長ラムゼイ・ドミンゴ・G・ピチャイ


不当解雇に対するTMPCWAの闘い12周年   2013年3月15日

●2013年3月15日、TMPCWA(フィリピントヨタ労組)と不当解雇された労働者たちは、トヨタ自動車に対する1日抗議行動を成功裏に展開した。TMPCWAの233名プラス4名、そして彼らの家族の生存と暮らしに対してトヨタが行った“殺戮”の12周年を銘記するため、また不当解雇された労働者たちがトヨタによって行われたすべての不正に対して闘う決意であることをトヨタに示すために、この全1日の抗議行動は行われた。

●抗議行動は日本大使館から始まった。日本大使館には、フィリピンの労働者たちの権利を尊重するようトヨタを教育する義務があることを大使館に知らしめるためだ。TMPCWAは、事前に大使館へ会談を行うことを求める要請書を提出していたが、大使館の労働参事官平田氏は大使館前でのどんな抗議行動も望まないと言い、会談を中止してしまった。この行動は違法ではなく、労働者たちとフィリピン国民の憲法上の権利であるとTMPCWAは説明したが、平田大使館員は警察を呼ぶと脅かしたが、TMPCWAは抗議を続けた。警察は、大使館の指示に従って現場に到着すると、トヨタ・ロゴの画かれた抗議のプラカードを取り上げ始めた。





●次の抗議行動はメトロポリタン信託銀行のオーナーであり、フィリピントヨタ自動車の取締役会長でもあるジョージ・TY氏が所有するトヨタ販売店であるトヨタ・マニラ・ベイ前で行われた。この行動の間に、3人の男たちが、各々オートバイに乗って到着し、脅しを加えるためにそこにやって来たように思えた。彼らは、ジャケットとフェイスマスクとヘルメットをかぶっていた。不当解雇された労働者たちは男たちを立ち去らせ、男たちは仕方なく橋の下に移動して行き、そこから抗議を観察するだけだった。





●続いて労働雇用省の前で抗議行動を行った。ILO(国際労働機関)の多くの勧告が出ているにもかかわらず、何もしない労働雇用省を糾弾した。不当解雇された労働者たちは、彼らとその家族の12年間に亘る窮状を聴き届けようとしない労働雇用省長官をも糾弾し、再度この問題について行動するよう労働雇用省に思い起こさせた。





●抗議行動の最後は、ラグナのトヨタ・サンタローサ工場の前で行われた。TMPCWAがトヨタ工場付近に到着したとき、会社の警備員たちはすでに警棒と木の棍棒を持って待ち構え、抗議者たちを阻止した。トヨタ工場の管理総責任者は警備員たちに抗議者たちを強制的に立ち去らせるように命じた。しかし、TMPCWAとその組合員たちは抗議を続ける決意で臨んだ。TMPCWAは会社がすべての労働者に行った、特にトヨタが不当解雇した労働者たちとその家族に行ったすべての不正と搾取に対して、トヨタを糾弾し続けた。TMPCWAは世界中で1番の組合破壊者であるトヨタの象徴、そして不当解雇された労働者たちに正義を達成するためのTMPCWAの持続的闘いの象徴として、トヨタのロゴマークを燃やし、抗議行動を終了した。








フィリピントヨタ労組9年目のクリスマス・パーティ開催   2009年12月23日



2009 年12 月20 日、TMPCWA はTMPCWA の家族と組合員のために年末活動を行いました。
これは、特に不法に解雇された組合員たちと彼らの家族にとっては9 回目のクリスマスのお祝いです。
プログラムでは1 年間のTMPCWA 活動としてたとえば大量解雇事件を記念するためのトヨタ前での抗議行動、日本大使館前での抗議、その他労働雇用省や最高裁判所や控訴裁判所などの政府機関への抗議をおこなったこと;が報告されました。

トヨタに対する世界的な抗議日(グローバルキャンペーン)も行われ、日本トヨタに対する多くの抗議が日本のTMPCWA を支援する会によって行われました。
ILO の重要な活動についても議論され、特に9 月22〜29 日の高位使節団、12 月2〜4 日のフォローアップ、日本でのILO 自動車ワークショップに話が集中しました。
また、今年、10 月から11 月までドイツでの国際的な自動車労働者会議に、TMPCWAが参加したことの報告もありました。

組合員たちは非常に日本のTMPCWA を支援する会と全造船が作成したパワーポイントによる連帯メッセージを見て大変嬉しく感じました。
組合員たち彼らの家族は、非常に長い年月にわたっての多くの国からのTMPCWA の団結の様々の発展と、多くの国々のすべての支援者のいることに、大変喜びを感じました。
組合員の子どもたちは、プールで泳いで大はしゃぎでした。
子供らは、家族と組合員が持ち寄った食物に大満足でした。

このTMPCWA の年末の活動は、TMPCWA の全ての組合員が強い団結と、工場内で働いている組合員とTMPCWA の不法に解雇された組合員たちとの真の結束とを示した点で、もう一つの勝利のしるしです。
TMPCWA は、TMPCWA とトヨタ間の非常に長い争議に解決の可能性を見つけようとしているILOの努力を無視するトヨタの執拗な攻撃と尊大なふるまいに対して断固闘うと決心しています。
TMPCWA の組合員たちは、我々は勝利するまで闘いを続けるぞと、もう一度約束します!

意義あるクリスマスと闘いに満ちあふれる新年を!


大量解雇8年目の日、中央ターミナルとトヨタ前で抗議行動!    2009年3月19日
 翌日フィリピントヨタ工場で何が起こったか 「映像」をご覧ください!

2009年3月16日、TMPCWAは、2001年3月16日のTMPCWAの組合員233名に対して加えたトヨタ経営陣の違法解雇から8年が経ったことを刻印するため、抗議行動をおこなった。

抗議行動は、ラグーナ州サンタロサ市バリバゴ団地の公営交通中央ターミナルで午後2時頃から開始して、予定のプログラムを1時間展開し、トヨタが労働者に対して違法な活動を行ったこと、 そして今もなお引き続き労働者の権利を侵害していることを地域住民に知らせ暴露していった。

プログラム終了後、TMPCWAは、この日のTMPCWAの行動を支持して代表を派遣してきた他組合と共に、トヨタのサンタロサ工場前までプロング・サンタクルス街区の道路に沿ってデモ行進して行った。

工場内部の労働者も、それぞれ終業後にTMPCWAの行動を支持して違法解雇されている抗議行動者たちに加わってきた。

通勤用シャトルバスに乗っていたのに、TMPCWAの活動が格好良く展開されているのを目の当たりに見ていこうと、バスから降りてきた労働者たちもいた。

違法解雇を受けている労働者たちは、TMPCWAは今もなお闘争を持続していること、そして違法解雇組合員が大量失業によって8年間にわたり苦難にさらされてきたが、それでもなお闘いはこれからも持続していくのだということを、こうした労働者たちに示した。

多数の警察官がその場にやって来た。トヨタが、TMPCWAが来ていることを労働者たちが恐がるだろうからと考えて州警察に通報し援助を求めたのだ。労働者たちは警察官に向かって叫び声をあげてブーイングをし、またトヨタの命令など聞くことはないのだと叫んだ。

 


3月17日警官隊による工場内巡察!

工場内のTMPCWA組合員から3月19日発のメールで、16日の解雇8周年記念抗議行動の翌日の工場内の「事件」の情報と映像が送られてきた。

銃を携帯した制服警察官(複数)が工場内を巡察した。おそらく、工場内に警察の姿を見せ付けて労働者を脅すために会社がこの巡察をやったにちがいない。

工場内部のTMPCWA組合員から送られてきたビデオ映像が事実を明確に示している。
以下のYou-Tubeのウェブサイトをご覧あれ。
生々しい情景を見ることができる。 
http://www.youtube.com/watch?v=C8KVI_R-lh8

拳銃を所持した制服警官隊が工場内を巡察しています。多分会社の狙いは工場内を警官隊によって巡察することで働いている労働者たちを威嚇したのでしょう。

この巡察の状況をビデオ撮りしていた内部労働者の声が一つだけ入っています。
彼は「まるで戦争でも起こったような騒ぎだな・・・アハハ!」といってこの巡察を笑い飛ばしています。

これらの警察官たちは3月16日のTMPCWAの門前抗議行動を会社の工場操業管理本部員(かなり上級の管理職)が撮影したビデオで観察したそうです。LCO(上記工場操業管理本部員)も工場前でスピーチした発言者たち、特にエド、ベルそして工場内組合員たちをビデオに収めていたそうです。


街頭で抗議宣伝行動   2008年8月1日

「1988年に操業を開始したフィリピントヨタ社は、8月22日に創立20周年式典をマカティ・シャングリ・ラ・ホテルのリザル・グランド・ボールルームで行います。

式典の参加者名簿には招待客として大統領と閣僚、地方政府とDOLE高官、および軍隊とフィリピン国家警察幹部、そして日本のトヨタ社幹部、張富士夫会長・豊田章夫副社長の名前もあり、およそ1000名が掲載されています。

これに対し、8月1日にフィリピントヨタ労組は工場内組合員たちを含めて街頭で抗議宣伝行動を行いました。工場内組合員は「違法解雇されたTMPCWA組合員に正義を」とプリントされた黒のTシャツを着て参加しました。フィリピントヨタ労組のビラを紹介します。」

  フィリピントヨタ労組のビラ(和訳) (pdf) 
     トヨタの20周年 労働運動を搾取し抑圧してきた20年間






アロヨ政権、フィリピントヨタ労組に軍事的圧力!   2008年2月

※ 第202歩兵旅団 分遣隊によるTMPCWA攻撃を厳しく糾弾する! (2008/2/5)

                                        フィリピントヨタ労働組合
第202歩兵旅団分遣隊の設置

 我々は、去る2008年1月10日に、フィリピン陸軍第202歩兵旅団とフィリピン軍の軍人が、ラグナ州サンタロサ市サンタクルスバランガイ・プロングブックロッド・ディワ、サン・クリスピン・ストリート24区ブロック1にある我々の組合事務所の脇近くに、地域社会組織化と開発(略称「CODE」)を行うためとして駐留することを、市長が承認したことを知りました。第202歩兵旅団はホビト・パルパラン将軍を司令長官とする軍隊組織の1つであり、パルパランはグロリア・アロヨ政権下の750人以上に達する議員、牧師からジャーナリスト、組合指導者などに対する無法殺人、また活動家の行方不明の黒幕と名指されている人物である。

第202歩兵旅団分遣隊によるフィリピントヨタ労組への圧力

 2008年1月24日午前10時30分頃、名札を着けていない制服姿の3名の軍人がTMPCWAの組合事務所にやって来て、事務所に滞在している者全員の行き先を調べようとした。その時、事務所には、1つのベッドを借りているトヨタ労働者(実習生)1名だけしか残っていなかった。軍人たちは、恐れを抱いたこの実習生に、自分たち(軍)はこの組合事務所でKMU(5月1日運動)のデモで使われている旗のぼりはすべて作られているという情報を得ているがどうなのかと訊いてきた。制服軍人たちは居住者全員の名前を訊き出そうとし、軍人たちは彼に、事務所に滞在している者は全員働いているのかと、別の質問をしてきた。実習生は、そうです、皆なトヨタの労働者ですと答えた。軍人たちは、自分たちは、新人民軍の標識を着けた人間が何人かここに滞在しているという情報を得ている、と言ってきた。実習生は、そのことについては知りません、知っているのは、事務所に滞在している人たちは全員トヨタの労働者であるということだけです、と言った。

 2008年2月4日、制服軍人たちが再度TMPCWAの組合事務所にやって来た。滞在者は一人しかいなかったが、幸いなことに、居住者としての法的権利について知識があったので、軍人たちの中の一人の名前をなんとか聞き出すことが出来た。姓はサランドで、フィリピン陸軍から来ているということであった。現在もトヨタ内部で働いているこのTMPCWA組合員は、軍人たちを招じ入れることなく、どんな情報の聞き出しも許さなかった。この組合員は、偶然、この軍人たちが隣家の持ち主に尋ねているのを耳にした。隣人は、居住者たちは全員家を賃借していて、大家は遠いところに住んでいると答えていた。

トヨタの警察行動グループ配備と軍隊との結合

 トヨタ内部にも新しい動きが起きています。トヨタは以前から会社正面右に警察分遣隊(フィリピン国家警察)を置いてきた。これ自体がフィリピンでは特例だが、トヨタは昨年ラグナ工業団地警察支援グループ(LIPPAG=Laguna Industrial Park Police Assistance Group)の本部を会社内に配備した。我々TMPCWAが会社前で抗議行動を展開すると、そのたびに、フィリピン国家警察とラグナ工業団地警察行動グループとが、いち早く対応してくる。その有様は我々のホームページ上に掲載している写真から見て取ることが出来る。

 また、現在も会社内で働いているTMPCWA組合員に会社の警備員が漏らしたところによれば、第202歩兵旅団の軍人たちは、トヨタの構内に入ることが許され、殆どの時間、トヨタ社内にいることが見て取れるということです。

アロヨ政権の自由防衛作戦計画

 我々、TMPCWAの分析では、軍の駐留は、OPLAN BANTAY LAYA U(自由防衛作戦計画U)という政府の監視の一環としてなされているものであり、トヨタもまた、この監視の一環としてTMPCWAの活動に対する監視を行っているのである。自由防衛作戦計画Uでは、活動家や組合活動家を含めて、新人民軍(フィリピン共産党の軍隊)の烙印を押された容疑者は、すべて、アロヨ体制の反乱阻止計画の標的であるとされる。
南タガログ地域(ルソン島南部)の現状として、サンタロサは、多くの輸出加工区域を擁していることから莫大な利益を得ている第2の市となっており、この市にトヨタがある。南タガログ地域は、この地域に住む多くの民衆の根強い抵抗、とりわけ、多くの闘う組合が地域全体の中に今も健在であることから、自由防衛作戦計画U反乱阻止計画の、第2の標的にされているのである。

フィリピントヨタ労組とフィリピン労働運動へ攻撃

 労働組合の状況からは、軍事化は労働組合抑圧の一環をなしている。南タガログ地域ではそのように見て取ることが出来る。地域センターが3大闘争(ネスレ、日産、トヨタ闘争)を発表して以来、ここ数週間の間に多くの大衆動員が行われてきた。この闘争は、地域全体の民衆の間により一層知れわたるようになっている。
 トヨタ労組が、強い闘う組合であり、また反グロリア・アロヨ勢力であることはよく知られている。日産労組はトヨタ労組と地理的にも接近している。これが、今監視が強化されている理由である。

われわれは脅しに屈しない!

 組合事務所に対する軍の監視については、我々は、それは軍の通常の日常的任務ではなく、また特に地域社会区域の中に軍の分遣隊を配備するなどということにいたっては、通常の駐留ではない。軍隊は戦時においてだけ展開することが出来るのである。地域社会は地域社会である。今地域社会には戦争はなく、しかもこの地域社会は平和的である。現在、トヨタと政府は、一緒になって、TMPCWAに対し圧力と嫌がらせを加えているだけでなく、指導者たちの命までも脅かしているのである。トヨタがバランガイの役員に財政的援助を与えているために、バランガイの役員も我々がこの地に留まることを快く思っていない。

 強い圧力を受けてはいるが、我々は、地域社会から組合事務所を撤去することは出来ない。我々は、この種の嫌がらせとTMPCWAの指導者たちの命に対する脅しを暴露していく必要がある。そして、このような問題が起こった以上、我々は、TMPCWAの指導者として、より一層注意深くなるべきである。
 我々はトヨタ日本本社がこのフィリピントヨタ従業員と被解雇者からなるフィリピントヨタ労組への軍事的抑圧に対してどのような態度をとるか注視している。

 TMPCWAと労働組合に対する軍事的抑圧に反対し、暴露する!
 軍事的抑圧のためのトヨタ・地方政府・フィリピン陸軍の結託を許さない!
 フィリピン陸軍を配備するグロリア・アロヨ政府を糾弾する!
 サンタロサ市の地方政府を糾弾する!
 トヨタ日本本社とフィリピントヨタを糾弾する!

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・トヨタ自動車への申し入れ書 (2008/2/6)

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※ アロヨ政権、フィリピントヨタ労組に軍事的圧力! ( 2/12 フィリピントヨタ労組を支援する会)
    軍隊配備に関するサンタロサ市・市長からの要請書


TMPCWAの最新ビラ   2008年1月

・不安定な低賃金労働者への置き換えと外注化と下請化の攻撃!(ビラ 1/16)

・最高裁第二部の歪曲・逸脱・違憲判決の再検討申し立て!(ビラ 1/16, 1/28)


全組合員集会を開催   2007年12月16日

12月16日、フィリピントヨタ労組は全組合員集会を開催しました。
エド委員長から支援する会へ全組合員集会の報告とお礼が届きました。
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親愛なる支援する会の皆さんへ

 全組合員集会は、ジョリビーというファーストフード・レストランの部屋で1時から5時半まで、TMPCWA組合員の家族を含めざっと128名が出席して開催されました。
 集会は最高裁判決に集中しました。私達は、どうしてこんな判決が出されたのか、裁判闘争を進めるために我々はどうすべきなのかについて、組合員と家族に深く説明しました。
 フィリピンにおける労働者の歴史的闘争を記録した映像(「プロレタリアート」)を上映しました。こうして労働者と家族は、労働者の敵がフィリピン政府と司法制度をどのように操縦することが出来るようになっているのか、そして最も重要なこととして労働者が資本と地主のあらゆる攻撃をいかにして克服してきたのかを、理解することが出来ました。

 パマンティック−KMU(PAMANTIK−KMU)のロメオ・レガズピ議長とルス・バクロ書記長が出席してくれて、TMPCWAの組合員と家族に連帯の挨拶を述べました。ジュン・トレス君が日本の支援する会の連帯メッセージを読み上げました。全組合員集会で我々は、12月21日に最高裁で年内最後の行動を打ち上げることを決定しました。これはトヨタ、日産、ネスレに対する大きな行動になるでしょう。組合員と家族たちは大変喜んでいましたし、子供たちも大いに楽しみました。工場内外の組合員と家族たちが、引き続き闘い続けることを約束し合いました。TMPCWAはすべての組合員と家族に光栄ある良きクリスマスを祈りました。

 支援する会から連帯メッセージを送ってくれたことにあらためて厚くお礼を言います。 

エド・クベロ

  


東京総行動の日、フィリピンでもトヨタと日産などへ抗議行動   2007年11月30日

トヨタ東京本社前の抗議行動 11月30日東京総行動は、フィリピン現地での10月19日233名の解雇を擁護する最高裁不当判決を受けて行われた。この判決はこの争議がトヨタの団体交渉拒否から始まったという事実、233名の解雇がフィリピントヨタ労組の破壊を狙ったものであったことを完全に覆い隠した。この判決はフィリピン最高裁が多国籍企業トヨタの圧力に屈服し、フィリピンの働く者の権利を完全に投げ捨てるものであった。

 しかし、トヨタは、なんと!恥ずかしげもなく「この最高裁判決は知らない」などと、自分たちが多国籍企業として世界に責任を負っているのだという自覚のひとかけらもないことを暴露し続けている。
 世界の労働者・市民は、トヨタが自分の責任を取るまでトヨタの責任を決して忘れないし、トヨタへの抗議の声をあげ、それを拡大し続ける。
 トヨタ東京本社前には170名が参加して、この不当判決に対する抗議を行った。

エド委員長から
今日(2007年11月30日)サンタロサの日産とトヨタの工場前で撮った写真を数葉送ります。
テクノパーク(飛び地)の労働者も日産とトヨタの労働者の支援に加わりました。
トヨタの工場はこの行動の最後の目標となり、我々はキャンドルを灯しての行動を行いました。




 

  トヨタ工場前

 
            トヨタ工場前でキャンドルを灯しての抗議行動  


フィリピン最高裁、トヨタ233名の解雇を擁護!
   フィリピントヨタ労組 声明文を発表              

                                                    2007年11月12日
                                          フィリピントヨタ労組を支援する会事務局

 10月19日フィリピン最高裁は233名の被解雇者は違法ストをしたのだから解雇は合法である、高裁が支払いを命じた退職金も払う必要がないという、組合の意見を完全に無視し、会社側主張を全面的に受け入れた判決を下しました。

 この判決を下した裁判官はアロヨ政権によって新たに選ばれた裁判官たちです。この裁判官を選んだアロヨ政権は、東アジアで唯一国内でアメリカと一緒に反テロ戦争を行ってきました。また、政権発足以来軍部とともに議員やジャーナリスト、司祭も含む人権活動家、農業活動家、労組活動家などを七〇〇人以上も暗殺してきました。アロヨ政権は発足以来多国籍企業を擁護し、企業への批判的な労働組合潰しに積極的にかかわってきました。そのアロヨ政権によって選ばれた裁判官たちがフィリピントヨタ労組に憎しみに満ちた判決を書くことは不可避でした。

 被解雇労働者たちはこの判決でくじけていません。フィリピントヨタ労組は10月19日にフィリピン最高裁が下した不当な判決に対し、11月4日解雇者との合同会議を開催し、全員ががんばって闘い続けることを決議しました。 そして11月9日に、私たちが東京モーターショーでの宣伝を行ったその日に、フィリピン最高裁前で抗議行動を行いました。

フィリピントヨタ労組は声明を発表しました。この声明は長文ですが、判決を丁寧に批判しており非常に心のこもったものです。ぜひ一読されることを勧めたい。

 ※TMPCWAの声明 (2007/11/09)
 ※最高裁判決(抄訳) (2007/10/19)

フィリピン最高裁 解雇者との合同会議

 フィリピン最高裁前抗議行動 フィリピン最高裁前抗議行動


TMPCWA、フィリピン日本大使館へ申し入れ   2007年9月12日


  ※ 日本大使館への申入れ公式文書











    


TMPCWAホームページ最新記事の和訳   2007年8月5日

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8月3日 TMPCWA-ホームページ和訳

フィリピン、ラグナのトヨタの工場でTMPCWAがピケ

 フィリピン・トヨタは創業19周年の祝賀に合わせ、トヨタ・ヴィオスと呼ばれる新車を正式発表した。TMPCWAの執行委員と組合員たちは、これに合わせた適切な行動、すなわちトヨタ・サンタ・ロサ工場前でのピケ抗議行動を打ち上げることを決めた。

 このピケ抗議行動は、トヨタがフィリピンで自らの労働者に対して行っている犯罪を400人以上の訪問者に知らせるために行われた。なかでも最重要な犯罪はTMPCWAの組合員および指導者233名の不法解雇である。

 新車ラインから下ろされてくる間、トヨタの労働者たちはただただ会社に忠義立てすることしか知らないトヨタの監督者から、わずかの感謝のねぎらいもなく残酷に扱われていた。TMPCWA組合員のロウエル・デルガドは、トヨタの監督者とその警備員が協調していかに自らの労働者に対して振舞っているかをじかに目の当たりにした。監督者のマカリオ・タブソはピケ抗議行動中にTMPCWAが配布していたパンフレットを無理やり没収しようとした。彼は警備員の力を借りたにもかかわらず失敗した。

 その間、トヨタ・サンタ・ロサ工場の前での抗議を始める前からすでに、トヨタに金で雇われたかなりの数の警察官が、抗議活動を押しつぶそうと策し、抗議行動中の労働者に30分間だけ大目に見るという最後通牒を発した。

 抗議行動中の労働者たちはサンタ・ロサ警察署長のエスペシオ少佐とラグナ工業区警察諮問グループ長サロ少佐からの脅迫に対して、自分たちの地歩を堅持し踏みとどまった。
ピケ中の労働者たちはトヨタ工場の門を押し開け、工場内で働く仲間の労働者たちが外に出てきて彼らに加わるのを待った。

 「たとえ警察がこの抗議行動を蹴散らそうとも、我々は種々の抗議活動を継続していくであろう」と、TMPCWAのエド・クベロ委員長は警官隊に向って発言し、「トヨタ労働者たちはトヨタの反労働者政策に反対し続け、最終的には必ずやこの長期にわたる労働争議を決着させるであろう」と、クベロは付け加えて締めくくった。

 警察は最終的にあきらめ、集会を見張り、彼等の面前で延々と繰り広げられる演目に聞き入ることに甘んじた。


TMPCWAホームページ最新記事の和訳   2007年8月5日

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8月2日 TMPCWA-ホームページ和訳

フィリピン・トヨタ創業19周年、搾取と欺瞞の19周年

 トヨタのフィリピンでの操業は今や19年目を迎えている。その操業全体として、トヨタは自動車製造部門において販売高で総合一位の地位を維持することに成功した。しかもトヨタは業界内での市場総販売高の39.7%(2007年4月までの1年間)という驚くべき市場占有率を達成することができた。

 今年の半ばまで、トヨタはこの偉業、とりわけかつてナンバーワンであった、そして現在は2位の座に落ちた巨大企業ジェネラル・モーターズを打ち負かしたことを勝ち誇ってきた。

 しかしながら、トヨタは、自動車製造分野においてのみナンバーワンなのではない。世界クラスの「ナンバーワン組合潰し屋」としても良く知られているのである。とりわけ国内的なさらには国際的な労働機関でさえも尊重しないことで知られている。このことの具体的な例は、フィリピン最高裁や国際労働機関(ILO)の、TMPCWAの組合としての正統性についての命令や勧告を履行することをトヨタが引き続き拒否していることである。

 世界は今や、TMPCWAを唯一の交渉団体と宣言した労働雇用省(DOLE)の以前の2001年3月16日の決定を認めず、TMPCWAの組合員と執行委員233名に対するトヨタの不法な解雇のことを知っている。

 トヨタは、TMPCWAとトヨタ経営陣との団体交渉を命じた最高裁判決を無視しその代わりに前労働雇用省長官のパトリシア・サント・トマスおよび現長官のアルトゥロ・ブリオンの助けを借りて自らの組合を組織した。

 トヨタは、フィリピントヨタ内の正統な組合としてTMPCWAを認知することを要求する命令に従わなかったことに蓋をしてしまおうということでTMPCLOをでっち上げたのである。

トヨタの反労働者政策を暴露し、反対し続けよう!
TMPCLO、労働雇用省、トヨタの共謀を暴露し、反対しよう!
不法に解雇したフィリピン・トヨタ労働者を職場復帰させよ!
フィリピン最高裁判決とILO勧告を履行せよ!


TMPCWAホームページ最新記事の和訳   2007年6月20日

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6月20日 TMPCWA-ホームページ和訳

フィリピントヨタ労組 ILOを訪問

TMPCWAのエド・クベロ委員長は、日本のフィリピントヨタ労組を支援する会のメンバーである早川氏−全造船関東地協の書記長―とフランスからのポール氏と一緒に今年の5月28日〜6月2日の間、ILO(第96回理事会)を訪問した。

今年の訪問は、フィリピントヨタの紛争について理事会に参加している全てのILO代表に知らせ、且非常に長い労働者の争議がフィリピントヨタ社と労働雇用省(DOLE)の強い共謀故に、事態が紛糾していることを全ての参加者に知らせることであった。

そして会社のコントロール化にある御用組合―TMPCLOの承認とインチキの労働協約(CBA)の締結も。

ILO理事会の会議では多くの労働組合代表たちがすでに6年以上も経っているにも拘らず問題が今だに解決していないことを聞いて非常に驚き、それを信じることができなかった。

幾人かの代表たちには問題がすでに解決したと誤って伝えられていた。

我々が会った多くの代表たちはトヨタの傲慢な態度に非常に怒り、彼らはTMPCWAを支援し続けると約束した。

我々は国際金属労連―IMF本部の役員たちとも会う機会を持った。そして、我々の闘いの現在の状況を彼らに説明した。IMF本部は、TMPCWAの不法に解雇されたメンバーの職場復帰を支持し続けると約束した。

我々は、労働者たちに対するトヨタの反労働者的行動を暴露しTMPCWAを助けようとする進歩的国際的なジャーナリストからのインタビューも受けた。


TMPCWAホームページ最新記事の和訳   2007年4月4日

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4月4日 TMPCWA-ホームページ和訳

2007年3月28日から4月3日にかけて、TMPCWA委員長のエド・クベロ氏は日産労働組合(BANAL-OLALIA-KMU)副委員長のロデル・ディオラタ氏と共に日本の労働者たちの活動に参加し、トヨタ自動車東京本社および日産自動車東京本社前での抗議行動をするために来日した。一方フィリピン現地でも、TMPCWAとBANALの組合員たちがフィリピン労働雇用省の前で同時に抗議行動を行った。

エド・クベロ委員長と日本の支援グループはトヨタの東京本社を訪れ、トヨタ自動車経営陣に対し、TMPCWAとフィリピン・トヨタ社との間の労使紛争が未だに解決していないことを訴えた。また、エド・クベロ委員長は全ての日本人に対し、トヨタ自動車がフィリピン・トヨタ社内での長期にわたる争議を解決するために何もせず、かわりにTMPCWAの国際的な抗議運動をかわすために御用組合のTMPCLOを組織化して正式な組合として認定したことを知らせた。

トヨタ東京本社の代表も他のトヨタ関係者と同様の傲慢な態度を取り、彼らはフィリピン・トヨタ社において起きている事態についてはわからないのでTMPCWAの声明はトヨタ本社のトップに送られるとだけ回答した。

他方で、日産自動車ではロデル副委員長と日本の支援グループの訪問には極めて衝撃をうけた。ロデル副委員長と支援グループはフィリピン・日産における労働問題になんらかの行動をおこして解決をはかるよう求める要請書を日本の日産経営陣に手渡した。

日産の代表者はロデル副委員長と支援グループに対し、この案件を調査し要請書に対する回答をすることを約束した。

TMPCWAとBANALはフィリピンではほぼ同じ状況に直面している。フィリピン・日産は、144名のストライキ実行の労働者の職場復帰を命じる最高裁の決定を遵守せず、他方フィリピン・トヨタでも最高裁判決を遵守せず、またTMPCWAに有利な判断をしている国際労働機関(ILO)の勧告を無視し続けている。

TMPCWAとBANALは手を結びながら、世界の労働者と共に闘いを続けていくであろう。


TMPCWAホームページ最新記事の和訳 2件  2007年3月4日

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3月4日 TMPCWA-ホームページ和訳

TMPCWAの組合員、メルチョル・ゴンザーレスの手紙を掲載します。この手紙は、TMPCWAの証拠として援用し、2007年2月21日のストライキ通告の審理において、トヨタ経営側の新たな違反および工場内にいる組合員に対する会社からの継続的な攻撃の証拠としてすでに提出したものです。

会社側の法律顧問が我々に申し立てたTMPCWAに対する差別について経営側と協議するため、次回の審理は2007年3月14日に予定されています。

手紙の内容の要約

去る2007年1月24日、彼が工場内に携行したノート・パソコンについて話しがあるということで、およそ午後9時から10時の間、彼は上司からカローラの溶接ラインにあるカイゼン室に呼ばれました。

カイゼン室内の他の労働者たちは話の内容が微妙な問題なので外に出るように言われた。
メルチョルと先任グループ長のレオ・バラダード、そしてボニファチオ・ドゥレイの3名のみが部屋に残った。

その話し合いの中で、ドゥレイ氏は「アデル・トビアス(トヨタの課長)氏が、もしTMPCWAの組合員がミスをしたら必ず記録して直ちに措置を講じなければならないと監督者たちに指示しているのをお前は知らないのか?」と言った。

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3月4日 TMPCWA-ホームページ和訳

訳注:これはTMPCWAを唯一交渉団体と認めたDOLEの当初の決定について、その強制執行命令を出すよう、昨年のDOLE長官に対し申立を提出した事件に関するものです。内容は、一読して明らかなように、本件をTMPCLOの承認投票実施を認可した調停仲裁官シモネッテ・カルボラに配当したことは、公平性が期待できないから、この調停仲裁官が審査することを止めさせ、担当を編成しなおせと要求しているものです。)

2007年2月27日、TMPCWAは調停仲裁官シモネッテ・カルボカル自身が我々の強制執行命令の申立の件から身を引くことを求め、労働雇用省(DOLE-NCR)に職務停止の申立を提出した。

この強制執行命令を求める申立事件は2006年9月1日に労働雇用省長官室に対して提起したものであり、TMPCWAはトヨタで働く一般労働者の「唯一の交渉団体」であるという労働雇用省長官パトリシア・サント・トーマスの「最終的執行力のある決定」の関してのものである。

強制執行命令を出すように求めた申立は、次官アルトゥロ・ブリオンによって受理され、DOLE-NCRへ回付され、調停仲裁官カルボカルの担当として配当された。

その調停仲裁官カルボカルは、TMPCWAを有利とした前回の承認命令に違反してもう一つの承認投票の実施を認可する命令を出した、その同じ調停仲裁官である。

この調停仲裁官カルボカルはまた、会社に支配されたTMPLOを新たな唯一交渉団として承認した、その同じ調停仲裁官である。

2006年9月から職務停止の申立を行なうまで、調停仲裁官カルボカルは強制執行命令を発するよう求めるTMPCWAの申立に対して何の措置も取ってこなかった。これは事態を恣意的に支配しようとする明らかな偏向である。


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フィリピン共和国労働雇用省長官室(日本で言えば大臣官房)
マニラ、イントラムロス

フィリピントヨタ自動車における一般労働者間の組合承認投票申請の件

申立人:フィリピントヨタ労働組合(TMPCWA)
OS-A-4-27-99
(NCR-OD-M-9902-001)

使用者:フィリピントヨタ自動車

職務停止申し立て

下欄署名の申立人は貴庁にたいして以下のことを謹んで申し述べます。

1.2006年9月21日、すでに最終的かつ確定していた上記の題名の事案の決定に関して、申立人は執行命令を発するよう求める申し立てを行なった。

2.この申し立てを受けて、労働雇用省長官室はこの申し立てを調停仲裁官シモネッテ・カラボカルに担当させた。

3.調停仲裁官シモネット・カラボカルは、当申立人に有利な以前の実施命令に違反して、別の承認投票実施を認可する決定を発した調停仲裁官である。

4.この調停仲裁官は当申立人に有利な執行命令を発するうえで公平性を示すことが期待できない。

5.したがって、調停仲裁官カラボカルが最終的であった申立人を有利とする以前の承認実施命令があったにもかかわらず承認投票を命じた際に示した偏見は、職務停止の根拠となる。

申し立て内容

ここに以下のことを申し立てる。

調停仲裁官シモネッテ・カラボカルは本件に関するさらなる審理を行うことを禁じられると共に事件の担当を編成し直すこと。その他の公正な救済も求める。

マニラ市サンタロサにて  2007年2月27日 

エド・クベロ
TMPCWA委員長

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【備考】
上記の申立書は書留郵便により被申立人会社の担当代理人に送達する。手渡しは遠距離のために無理なので。

エド・クベロ


リト・アリガダの降格:経営陣の忠実な下僕への葬送歌  2007年2月4日 プログ

われわれはリト・アルガダの降格についてのビラの翻訳版(訳注:タガログ語のビラの英訳)を掲載します。

リト・アリガダの降格:経営陣の忠実な下僕への葬送歌

リト・アルガダに起こったことは明らかな降格であり、単なる職務の変更ではない。フィリピン・トヨタの人事部の筆頭副社長(部長)から、今や彼は生産部長になっている。

しかし、とりわけフィリピンで会社のイメージを傷つけてきたアリガダの経歴を全体として考えれば、降格は彼にとって叱責を加えられたものに他ならない。この会社幹部は解雇されるべきだった。フィリピン・トヨタの一般労働者およびその組合TMPCWAに対する彼の恥知らずな対応は、直ちに彼を会社から追放する十分以上の正当な理由である。

トヨタの労働者の大多数はこの展開について知らない。アリガダの降格がたいして重要ではないのか、それとも経営陣側が単にこの問題にだんまりを決め込んでいるのかは明らかではない。しかし、インチキでありまたTMPCLO(御用組合)とトヨタの経営陣側の間で多くの妥協がなされたCBA(労働協約)の締結署名の前にも、前のポストからの彼の更迭がなされていたことを考えれば、アリガダの業績は満足いくものからは程遠いものだったことが明らかになる。経営陣の上層部は彼等のこれまでお気に入りであった操り人形に用心しているかのようだ。この操り人形はもはやその主人を喜ばせられなくなったので、去らなくてはならなかったのだ。

遅かれ早かれ、降格に火がつくが、労働者にその兆候を見て取られないよう予防するために、アリガダは今回限りで管理職の地位を与えられ、マルセリーノ氏とその地位を共有している。ひとつのポストをめぐって二人が競わされているかっこうだが、そのどちらが生き残れるかは時間だけが知っている。

組合潰しの素人

TMPCWAの正統なる闘争に明確に理解を示しているトヨタの部品供給業者数社の一部の人事課長さんたちの好意により、TMPCWAはその委員長、エド・クベロに対するアリガダの個人攻撃について知ることができた。これらの人事課長さんたちが出席した会議から、マネージャー・組合員会議、調整会合、そしてトヨタの部品供給業者との会合さえも、TMPCWAとその執行委員の信用を失わせるために自ら促進したのはアリガダその人だったことがわかった。

アリガダの反労働者・反組合姿勢は驚くべきものがある。トヨタ内の組合のことに話題が及ぶときはいつも、アリガダは電池仕掛けのおもちゃの人形のように、TMPCWAが問題をおこしているに決まっていると即座に返答する。ほかのあやつり人形と同じように、彼が記憶している呪文にはいまでは意味がなくなった主張、つまりTMPCWAは共産主義者の組織であり、その委員長は共産主義者であるというものである。しかしほかのそのようなおもちゃと違い、アリガダは彼の生命や身体の安全に対する脅威があると主張している。

しかし、その操り人形が感じる生命についての恐怖は彼以外の多くのこの種の人物からは聞かれない。その作り出されたヒステリーのせいで、トヨタの門がいまや、正体不明の警備員や警察官によって厳重に防御され、各種の人々にともなわれている戦場のようになっているほどだ。ワイヤーの止め具の会社の人事課長によれば、この人はサンタロサの会社の周辺地域に入るところで何やら怖かったという。この会社の幹部によれば、警備員は通常の警備員ではなく、警備員のように見せている傭兵であったという。

いまだにアリガダを信じている人々にとっては、この不名誉な二流の組合潰し屋であることが判明した事実をもって何時までも彼を信用し続けることを見直すときに来ている。TMPCWAの正統なる努力を破壊することへのアリガダの固執は、フィリピンにいるトヨタの経営陣トップに正当な理由のない恐怖を生み出した。
労働組合主義はトヨタ、とりわけ日本のトヨタでは昔からあることなのであるから、その恐怖には正当な理由が無いのである。

2006年2月のインチキ承認投票の間、TMPCWAの組合員に対するアリガダの非人間的な扱いが、ほかならぬトヨタのトップレベルの代表者によって目撃された。アリガダのTMPCWAに対するほとんど狂信的な憎しみは、トヨタにおける労働争議を長期化させる役割を果たした。

TMPCWAから見れば、降格は十分ではない。もしこの組合潰しの素人がトヨタから完全に追放されるならば、トヨタの目的により良く寄与するだろう。この組合潰しの素人のおかげで、トヨタはいまや世界的な組合潰し企業として知られている。

TMPCWAはこれまで常に、フィリピンのトヨタ労働者が人間以下の状況に置かれているなかでのアリガダの役割について正しく評価してきた。IMFが同席した2006年2月のフィリピン・トヨタのトップとのTMPCWAの最後の交渉以来、TMPCWAの委員長はトヨタがアリガダを争議のはじめに追放していたなら、問題は今のレベルまでには達しなかっただろうと率直に言っている。

アリガダを解雇せよ! これはトヨタ労働者の一致した叫びである。

人間関係(Human Relation)という言葉がまさに示すように、TMPCWAは新しい人事(Human Relation)部長ティニ・アレヴァロ女史からのより人間的な扱いを望んでいる。TMPCWAは、フィリピン・トヨタ内での労働争議を解決する本当の努力がようやく軌道に乗りつつあると期待している。

アリガダを解雇せよ!

トヨタ経営陣は労働争議を解決せよ!


闘争はこれからも続いて行く  2007年2月1日

フィリピントヨタ労組自身のホームページの作動が悪いため一時的にTMPCWAブログを立ち上げました。
下記は2月1日付けTMPCWAブログの和訳です。
     フィリピントヨタ労組を支援する会

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2007年2月1日(木曜日)付  TMPCWAブログ
http://wwwtmpcwa.blogspot.com/

闘争はこれからも続いて行く

トヨタとその御用組合であるTMPCLOはすでにインチキのCBA(労働協約)を終え、TMPCWAの組合員による継続的な活動をのぞき、工場内から起こってくるその他の問題は存在しないが、TMPCWAの組合員に対する嫌がらせ、虐め、差別はいぜんとして存在する。

TMPCLOは、インチキCBAの批准署名をした一般労働者の過半数を獲得したと主張しているが、TMPCWAは一般労働者を組織化することをやめていない。我々はいぜんとして労働者からのより強力な支持を受けている。

TMPCLOは労働雇用省へのインチキCBAの登録のために573人あまりの批准署名を得たが、しかし依然として300人以上の、署名をしていない一般労働者がおり、彼らは御用組合のTMPCLOを組織する会社の本当の動機を暴露してくれるだろうとTMPCWAを頼りにしている。

批准署名をした労働者の多くはTMPCLOの指導を好んでいるわけではない。彼らは長い間据置かれていた諸手当が欲しかったので批准署名をしたが、御用組合の指導は好きではないのだという。これらの労働者の多くはCBAに署名する前にTMPCLOを抜けたかったが、TMPCLOのインチキ指導者たちはTMPCWAの組合員のように締結記念ボーナスをもらえなくなるぞと脅迫したのである。

TMPCLOの指導者とその中心人物たちと共に管理職組合も、一般労働者に対して批准署名をしなかったら2万5000ペソの締結記念ボーナスをもらえなくなるぞと脅迫した。

TMPCWAの組合員は批准署名をしないように立ち上がり、わずかばかりの金で労働者の本当の闘い、とりわけ不法に解雇されているTMPCWAの組合員の闘いを裏切るべきでないと皆に強く訴えた。

トヨタとその組合であるTMPCLOによるインチキCBAの締結署名の後、TMPCWAの組合員もまた締結記念ボーナスを受け取った。会社は、TMPCLOの指導者たちの要請により、TMPCLOの組合員でない一般労働者にも締結記念ボーナスを支給したといっている。TMPCWAの多くの組合員はこのことを聞いて笑い、TMPCLOの組合員の一部は、TMPCLOの指導者たちは、締結記念ボーナスをTMPCWAの組合員には絶対にもらえないようにしてやるからと言い切っていたので、激怒している。

もうひとつの事件は、人事部の筆頭副社長(部長)リト・アリガダがその地位を追われて製造部長に降格されたことである。このポストには二人の人物、マルセリノ氏とアリガダ氏が就くという事態になった。

恐らく会社側は、アリガダがもはや前のポストを担当するのにふさわしくないことを認めてしまったのであろう。しかしTMPCWAから見れば、会社がなすべき最良のことはトヨタからアリガダを追い出すことである。なぜなら彼は、最悪の組合潰し会社というトヨタのイメージを植えつけた人間の1人だからである。アリガダはまた労働者と経営陣の間に大きな問題を引き起こした連中の1人でもある。遅かれ早かれ、会社側がアリガダを会社から追い出すことは間違いないだろうと我々は思っている。

全ての支援者、友人、そして同志へ

我々のウェブサイトhttp://www.tmpcwa.org.にアップロードするうえでの技術的な問題のため、長い間最新情報を載せなかったことをお詫びします。我々の闘争の最新の展開をお知らせするために一時的にこのブログに掲載していきます。その間、ウェブサイトの復旧も行っているところです。限られたアクセスのなかで我々は最新情報を掲載するつもりです。
宜しくお願い致します。
TMPCWA


TMPCWAは成功裏に組合大会を行なう  2006年12月20日

去る2006年12月17日の日曜日、TMPCWAは工場内・外部の組合員たちにより、成功裏に組合大会を行なった。家族たちもまた、この組合の行動に加わった。
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大会では、組合はこの1年の労働者たちの闘いの成功についてその全べての進展を報告するとともにTMPCWAの今後の行動を討議した。

内・外部の組合員たちは、共に強い団結と組合への支持を表明し、会社と御用組合によってかすめ取られているTMPCWAの長い闘いの勝利を取り戻そうと誓い合った。

家族たちもまたTMPCWAへの強い支持を表明し、どんな方法によってでも闘い続ける組合を助けることを約束した。

TMPCWAの不法に解雇された組合員たちも非常に熱意に打たれ、特にこのクリスマスを苦境の中で迎えていても闘い続けると決意した。

不法に解雇された組合員たちは、質素な方法でしかクリスマスを祝うことができないけれども同じ方法ですでに5年も続けてきたのだから大丈夫であると言った。

彼らは、この間に、会社が常に不法に解雇された組合員たちに対して、闘いと引換え金銭支払の提案を受け入れるよう期待し続けてきたが、しかし、彼らは闘いを続けることを約束すると付け加えた。


IMFは労働者の職場復帰を支持することを決めた  2006年12月20日

IMFは、フィリピントヨタにおいて不法に解雇された労働者の職場復帰を支持することを決めた。

国際金属労連(IMF)は、不法に解雇されたTMPCWAの組合員労働者の職場復帰を支援するキャンペーンを続けることを決めた。この決定は、11月のIMFの執行委員会においてなされた。

TMPCWAの組合員たちは、トヨタ経営陣と御用組合が去る2006年12月6日インチキ労働協約に署名したけれども、この情報を聞いて非常にうれしく思っている。

TMPCWAは、IMFによって与えられた支援に、非常に感謝している。

このことは、TMPCWAとフィリピントヨタ労働者の闘いが世界の労働者の本物の利益を進める点で、全労働運動にとって非常に重要な闘いであることを明示するものであることにほかならない。

再度、TMPCWAはTMPCWAに対する支援の継続について、IMFおよび国内的国際的な全ての他の組織に感謝したいと思う。

国際的な団結万歳!


TMPCLOとトヨタ経営陣および彼等のインチキ労働協約の異常性  2006年11月30日

去る2006年11月24日、私達は、TMPCLOが、トヨタ経営陣とTMPCLOのインチキ指導部が合意したインチキ労働協約を批准するためとして、一般労働者の署名集めを始めているという記事を、私達のホームページに掲載しました。御用組合TMPCLOはまた、批准署名をしない労働者は締結記念ボーナスをもらえないというキャンペーンも行っています。

御用組合TMPCLOと経営陣は、2006年11月14日に全一般労働者の総会を設定しましたが、彼等はTMPCWAの組合員と指導者達が会場に入るのを阻みました。トヨタ経営陣は、TMPCLOが確実に一般労働者の署名を集められるよう、生産時間中を利用することを認めたのです。

去る2006年11月27日、トヨタ内部の私達の指導者達は、TMPCLOのある文書を入手しました。その内容は、2006年11月24日にこのインチキ労働協約の締結が設定されていることに関するものです。この文書はTMPCLOの書簡ですが、TMPCLO自身の組合員から私達に手渡されたものです。

一体全体、御用組合TMPCLOは、御用組合とトヨタ経営陣の交渉団が正式署名をしていない労働協約に対する一般労働者の批准署名を、どうやって集めることが出来たというのでしょうか。一体全体、労働協約の署名をしないのにどうして批准を先にやるなどということが出来るのでしょうか。法的には、批准の前に、まず先に両当事者が労働協約の署名をしなければならないのに、TMPCLOとトヨタ経営陣の場合はそうではないことが起こっています。これは、労働協約の批准にも異常なことが起こっていることを示しています。

御用組合TMPCLOとトヨタ経営陣は、労働協約交渉をあせっているだけでは足りず、労働者のマインドコントロールを図りTMPCLOの組合員にさせるために、労働協約の批准にも違法なことをやっているのです。御用組合TMPCLOとトヨタ経営陣は、労働協約の内容の背後に潜んでいる真実、とりわけ将来に控えている労働者の大量解雇から目をそらせています。これは、妥協的協約、御用組合と貪欲な経営陣の労働協約がまったくインチキなものであることを、明らかに示すものです。

以下は、TMPCLOのトヨタ経営陣宛て書簡です。
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トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション・レイバー・オーガニゼイション(TMPCLO)

2006年11月24日

総合管理本部 副本部長 ホセ・マリア・アリガダ殿
人事部副部長 クリステイーナ・フェ・アレヴァロ女史 経由

トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション・レイバー・オーガニゼイション
(TMPCLO)委員長 ウィルソン・ロモトス発

組合離席願いの件

最近完了しました労働協約交渉に合せて、当組合の執行委員である下記のチームメンバーが、経営陣との同協約の正式締結に出席出来るよう、今夕2006年11月24日(赤シフト/夜)、組合離席に入ることをお取り計らい下さるようお願い申し上げます。

当該チームメンバーは下記の通りです。

1. ラミル・マイロム          − MPD(訳注:製造計画部と思います。)
2. ジェイ・サグアン          − 塗装
3. オルランド・ヴィレガス  − 溶接
4. ロナルド・マナグイット  − 樹脂
5. ミヒャエル・クイント      − 品質保証部

本件に関する貴職の最大のご理解とご同意を期待しております。

委員長 ウィルソン・ロモトス発

写:   アンドレス・ラモス殿
        全当該関係課長


TMPCWAのためのもう一つの国会審議    2006年11月16日

11月15日、今なお続くトヨタ経営陣によるTMPCWAへの侵害事件について、国会の労働委員会での審議が行われた。

公聴会の審議は、労働委員会のバリナガ議員とアナクパウィス(労働者、農民、都市貧民を基盤とするパーティーリスト政党)を代表するラファエル・マリアノ議員がこの事件の調査を主導して行われた。雇用労働省(DOLE)を代表して主席したのはラグマン次官とパディラ次官、それと同省国家首都圏地方局のモンテファルコン仲裁委員であった。それからTMPCWAが出席した。

トヨタ経営陣は出頭せず、代りに、TMPCWAの事件は既に裁判所に懸かっているということを繰り返すだけの書簡を送って寄越した。

バリナガ議員が、TMPCWAの問題がどのように重大な問題になっているか、またなぜ労働雇用省はTMPCWAが依然としてトヨタにおける一般労働者を代表する現存の交渉団体であると主張しているときに別の組合を承認したのかと質した。省の代表者達は、会社の立場を擁護し、国の法律や労働法そのものの重要性を見ていないことをさらけ出して、会社の手先に成り下がっていることを示した。例えば、省の代表者は、TMPCWAの事件は高裁に係属中であり、それゆえ別の組合を承認したという言い訳をした。だが法律によれば、裁判所に係属中の事件があるときは、当該事件が決定済みにならないうちは、省は別の組合を承認することもその承認投票を実施することも出来ないのである。

1時間半以上にわたる委員会の聴聞審議の中で、労働雇用省はトヨタ経営陣との結託を暴露されてしまった。バリナガ議員が次回委員会審議に覚書を提出するよう動議を提出した。


違法なCBA(労働協約)交渉についての最新情報短信    2006年11月14日

今日11月14日、トヨタ内部の組合員と執行委員より報告されてきたところによれば、御用組合TMPCLOは、労働協約(CBA)の交渉は既に終りその批准手続を始めていると発表しているといいます。

一般労働者は、特典をもらいたいと思ってTMPCLO指導者からのこの知らせに大変興奮していますが、しかしまた彼等は心の中では交渉がどうまとまったのだろうかと、疑問も抱いています。労働者達は、交渉延期後いつ再開されたのか知らされないまま、今度はもう既に終ったと告げられているからです。

TMPCLOのインチキ指導部は、今、一般労働者に向って、「もしも労働者が協約の批准署名をしないなら、労働者は協約締結記念ボーナスをもらえなくなるぞ」というキャンペーンを行っています。

TMPCWAが労働協約案の内容と、妥協的な労働協約を手段にして労働者の解雇を合法化しようとする会社の将来計画を暴露して以来、TMPCLOの組合員が崩れ、一般労働者の中から多くの労働者がTMPCLOに対して脱退の意思表示をしているために、会社と御用組合TMPCLOは、大慌てでバタバタと交渉をまとめようとしているのでしょう。


またもやTMPCWAの指導者に嫌がらせ    2006年11月13日

去る11月12日、我が組合の(内部)副委員長ウェネシト・ウアヘル君より、彼に対する会社も嫌がらせが家族にまで拡大しているとの報告が来ました。

ウェニー君が私達に知らせてきたところによれば、彼の奥さんの甥がパートタイムで勉強をしているカトリック系技術専門学校にトヨタの会社が若い労働者の募集にやってきているそうです。この技術専門校が奥さんの甥に、授業料の残額4,000ペソを今週中に納入するよう強要してきたというのです。しかし、ウェニー君の奥さんが言うには、学校と甥の間では、2006年12月6日までに納入することで話がついていて、約束手形への署名もしているというのです。

この技術専門校は、男子のみを対象にしている有名カトリック校の一つです。事務局から手紙が送られてきたのですが、そこには甥の記録としてこんなことが書かれていたのです。すなわち、「TMPCWAの組合指導者ウェネシト・ウアヘル気付」と。

このことは、ウアヘル君がTMPCWAの強力な執行委員の一人であり、トヨタ工場内の全労働者に向って会社のやっている違法行為をきわめて活発に暴露しているために、トヨタの経営陣が我が指導者達への嫌がらせを拡大していることを示すものにほかなりません。

私達は、この事件を経営陣による新たな不当労働行為として含め、すでにそのリストに追加しており、これを今日11月13日の、国家斡旋調停審査会(NCMB)におけるストライキ通知に関する聴聞で明らかにしていきます。


トヨタ内部の我が組合指導者達にトヨタの嫌がらせ続く    2006年11月10日

ウェネシト・ウアヘル − TMPCWAの(内部)副委員長私達の組合の内部副委員長であるウェネシト・ウアヘル君によれば、彼は工場内で電話を使わせないという嫌がらせを受けていて、誰に架けることも誰からの電話に出ることも禁止されているということです。多くの組合員がウェニー君に電話したところ、副グループ長のアルドリン・リナングと先任グループ長のレオ・オナが、昨日(2006年11月9日)から、彼に電話の使用を禁止しているのだということでした。これは彼の所だけで起こっていることです。グループ長は、ウェニー君に電話を使わせないことを徹底するため、子機までも撤去してしまっているということです。ウェニー君の見るところでは、この新たな方針は課長のボビット・マーノから出ているのではないかと思われるということです。

会社から嫌がらせを受けているTMPCWAの指導者は、ウェニー君だけではありません。TMPCWAの別の執行委員であり、8月21日のDOLE(労働雇用省)前ピケで逮捕された執行委員の一人でもあるモナリト・ゲルテス君もまた、今日報告してきたことですが、会社は彼の病気欠勤を無許可欠勤に変えてしまったといいます。モナリト君の言うには、彼は病欠を取って医師の診断を受けるために病院に行ったのだということです。その記録を確認する医療証明書をもらってきているのに、上長はその証明書を認めないのだというのです。

彼等二人共、彼等に起きていることは、彼等の課長から、そして会社からの指示によるものに違いないと、強く感じていると訴えています。

TMPCWAは、会社の執拗な嫌がらせを強く糾弾します。私達は、TMPCWAの指導者達に対してだけでなく、私達のすべての組合員に対してなされる会社の執拗な違法活動に対して、必ず必要な措置をしていきますし、このことを法廷に持ち込んでいきます。

TMPCWAのすべての組合員に対するトヨタの執拗な嫌がらせを糾弾せよ!

(写真)
ウェネシト・ウアヘル − TMPCWAの(内部)副委員長
写真は労働雇用省前のピケの際に撮影したもの。


違法なCBA(労働協約)交渉についての最新情報    2006年11月4日

TMPCLOとトヨタ経営陣との違法なCBA(労働協約)交渉についての最新情報

去る2006年10月19日、御用組合は生産現場で一般労働者の職場集会を招集し、TMPCLOとトヨタ経営陣との交渉の最新状況を説明しました。

TMPCLOの副委員長エリカ・バスコンによれば、「CBAを望まない労働者がおり、しかもつらいことにその労働者の大半が彼等の組合員であるため、CBA交渉は延期された」ということです。

これは、TMPCWAの工場内の指導者達が、TMPCLOと経営陣との違法な活動と妥協的なCBA交渉について粘り強く暴露し続けてきた結果起こったことです。CBA案の政治的規定の内容についての暴露は、工場内の大きな話題になっています。

一般労働者の大半は、TMPCLOのCBA案の内容を知らず、TMPCLOの指導者達は彼等のCBA案の内容について話していません。

TMPCWAがパンフレットの配布と休憩時間中の職場集会、さらにはバス遊説と食堂遊説活動を通じて、この問題を取り上げ、一般労働者に説明したところ、多数のTMPCLO組合員が彼等の組合事務所に駆け込み、TMPCLOの指導者達に立ち向かいました。多くの労働者がこの問題で彼等の組合に脱退届を提出しています。交渉の延期が続く中、今もなお、TMPCLO組合員の崩れ現象が続いています。

現在までのところ、CBA交渉がいつ再開されるのかは誰も知りません。


約111名のトヨタ一般労働者が真実を求める申立を提出    2006年11月3日


去る2006年9月21日、約111名のトヨタの一般労働者が、「2006年2月16日の承認投票は、法的効力が無いとの宣言の申立」を提出しました。併せて、「トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイションとTMPCLOに対して、団体交渉を行うことを止めさせ、ないしは、本件請求人の権利が確定するまで、かつ団交拒否の不当労働行為事件のトヨタに対する労働仲裁委員の決定およびTMPCLOは御用組合であると宣言する件の同仲裁委員の決定があるまで一時停止させる旨の命令の交付を申立」を提出しました。

申立人らは、DOLE(労働雇用省)に次のような裁定を求めています。

A.  2006年2月16日の承認投票は、明らかに申立人らの権利を損なうことになるから、法的効力が無いと宣言すること。

B. トヨタとTMPCLOに対してもしも団交を開始したならばこれを行うことを止めさせ、ないしは、労働仲裁委員が、トヨタに対する不当労働行為救済申立の決定、およびTMPCLOに対する御用組合であるとする決定を行い、かつそれらの決定が最終的なものとなるまで一時停止させる旨命令すること。

TMPCLOの指導者達は、この申立書に署名したおよそ80名の労働者は自分達の組合員であると主張していますが、彼等はこれら80名もの労働者がこの行動を取ったことにびっくり仰天しています。TMPCLOの指導部は、これら80名の労働者に対して、(トヨタ経営陣とTMPCLOとの)CBA(労働協約)が締結されたならば必ず彼等を解雇することになるのであるから、組合を辞めるのか戻ってくるのかと発表し警告しています。

DOLEの第W地方局は、既に、全当事者に対して出席を義務付ける聴聞を2006年11月8日午前10時に設定しています。

TMPCWAは、トヨタ経営陣と御用組合TMPCLO双方からのいかなる嫌がらせにもひるむことなく申立書に署名した111名の一般労働者に敬意を表します。

万歳!


フィリピントヨタと御用組合TMPCLOが違法なCBA交渉を開始    2006年11月2日

闘いの最新情報:

DOLE(労働雇用省)新長官アルツーロ・ブリオンから交付された違法なDOLE決定を受けて、トヨタとその御用組合TMPCLOは違法な交渉を開始しました。

この違法な交渉については、TMPCWAによって、違法であるばかりでなく妥協的でもあると暴露されました。TMPCLOのCBA(労働協約)案の内容が、近い将来労働者を合法的に解雇することが出来るというものになっているからです。

トヨタ経営陣の長期計画が、TMPCLOのCBA案の政治的規定の中にこっそり潜り込められているのです。

来年2007年から始まる2010年までのトヨタ経営計画によれば、労働者比率は60/40すなわち契約労働者を60%、正規労働者を40%にしなければならないとされています。これはTMPCLOの後ろ盾を受けた会社の削減計画・要綱の一部です。

以下に、TMPCLOとトヨタ経営陣が、彼等の妥協的交渉合意によってすでに一致している目ぼしい規定をいくつか紹介します。

第U条−組合保証では、

「第4項.組合員籍の喪失−法律および判例に従うことを条件とするが、当組合は、以下の理由により当組合の組合員の解雇を会社に要求する権利を有するものとする」
として、
→ 組合がためらうことなく労働者を解雇できるのだという意味のことを述べています。
→ 組合員になった労働者は、彼/彼女がTMPCLOのCBA案に同意しあるいは署名し、
   そして批准をしたのだから解雇され得るのだというのです。
→ 何の違反も犯していない組合員でさえも、妥結された合意によって制裁を受ければ解雇され
   得るのです。

  「以下の理由による当組合からの除名
   − 当組合に対する不忠誠
   − 当組合への組合費およびその他の課金の故意の不納
   − 労働協約(CBA)の自由期間前に他の労働組織を組織しまたはこれに参加すること」
が解雇理由になると規定しているからです。

第V条長期在職権の保証の第6項と第Y条第5項 − これが会社の長期計画で目論まれている将来の労働者の解雇を具体化しているのです。

レイオフ規定において、新規の正規労働者は後入れ先出しによって影響を受ける可能性があります。古い正規労働者も影響を受けるでしょう(第V条第6項)。

第U条第4項で、組合は解雇に関連する一切の責任について会社を免責するという書面約束を会社に与えています。

TMPCWAは、経営陣とその御用組合のこのような反道徳的で不公正な考えに対して、闘います。

TMPCWAは契約労働者も含むすべての一般労働者のために闘うことが出来ます。TMPCLOとトヨタ経営陣は、私達の組合員を、無責任な組合TMPCLOと、貪欲な資本家と結託し、労働者の権利を自分達自身の利益のために妥協するそのインチキ指導部のもとに加入することを強制することは出来ません。

私達は、御用組合TMPCLOと貪欲なトヨタ経営陣の違法、反道徳的かつ妥協的なCBA交渉を引き続き暴露し、反対し、糾弾していきます。

TMPCLOの労働協約案(抜粋)

より詳しいTMPCLOの労働協約案要約と問題点


日本大使館前のピケット行動(IMFへの報告)    2006年9月12日

エド・クベロ 発

ブライアン・フレドリックス 宛

私達は日本大使館前でのピケット行動を成功裏に打ち上げました。私達は午前9時頃に開始し、12時正午に終了しました。ピケット行動には、TMPCWAの工場内外の労働者組合員と、TMPCWAの違法に解雇されている組合員の家族が参加しました。

CAR-AID連合がTMPCWA支援のため代表団を派遣してくれました(日産労働者の組合、京浜の労働組合、ホンダの労働組合、およびその他南タガログ地域の労働者達です)。MWAPも代表団と連帯メッセージを送ってきてくれました。メッセージは行動の最中にスポークスマンによって読み上げられました。

大使館からは労働担当事務官と経済担当事務官が、約1時間にわたり大使館内で私達(TMPCWAの指導者2名、CAR-AIDとMWAPの代表者、それに日本のフィリピントヨタ労組を支援する会の代表者2名)に応対してくれ、東京の外務省担当者と問題を協議することにすると約束してくれました。私達は、東京の協議の結果についてTMPCWAに必ず知らせてくれるよう要請しました。

違法に解雇されているTMPCWA組合員の職場復帰を支援するため日本大使館前での行動を展開するというIMFのキャンペーンを支えてくれた世界のすべての労働者に感謝します。

世界の労働者万歳!

↓ 日本大使館前抗議行動





  ↑ プラカードの和訳
   (左の英語)
    フィリピンで操業する日本企業による反労働者的政策の犠牲者全てに正義を!
       TMPCWA・全造船

   (右のタガログ語)
    日本大使館よ、トヨタの労働争議解決のための行動に加われ!


エド委員長の釈放後レポート    2006年8月19日

TMPCWAの指導者・組合員21名への逮捕と刑事犯罪デッチアゲ攻撃の真相

さる2006年8月16日午前9時30分頃、TMPCWAの執行委員と組合員達が労働雇用省(DOLE)に赴きました。私達が2006年7月14日に提出した再検討申立書に対する理由を付した命令書を発行してもらいたい旨の書状をアルツーロ・ブリオン長官に提出するためです。DOLEの警備員達は組合員達をDOLEの中に入れまいと強く拒否し、うち一人がいきなり銃を取り出して、5回も発射したのです。

私達は命の危険を感じて、7階まで駆け上がろうとしました。そこはブリオン長官の執務室があります。労働者達は口々に叫んで、自分達が警備員に撃たれようとしていると、DOLEの勤務員に告げました。すると突如、およそ50人の警察官が割り込んできて、警備員達と一緒になって、銃を手にして労働者達に襲いかかりました。組合員のうち5名が警察から殴られ蹴られ叩かれたために重傷を負いました。私達の中の21名が拘置所に連行される前に、医療手当てを受けるため病院(マニラ市民病院)に運ばれました。警察官は誰一人として名札を付けていませんでした。

拘置所では、一般収容セクションの主任取調官が、きわめて偏見をもって対応し、DOLEの警備職員の訴えは受理したのに、労働者達が申立てた訴えは受理しないという差別をしました。DOLEの警備員と警察の取調官は、TMPCWAの組合員と執行委員21名に対し、次の罪名でデッチアゲ告訴をすることを示し合わせていたのです。すなわち、軽傷害、暴行、財物損傷、不法侵入および扇動の罪です。

私達は全員、マニラの西部警察地区(WPD)に2夜3日間勾留され、ようやく2006年8月18日午後5時頃、処分保留で釈放されました。(訳注:処分保留の訳語を当てておきますが、元の英文はRFI (Released for Further Investigations)「さらに調査をするために釈放する」となっています。)

労働者達のうち、次の者が勾留されました。ED CUBELO, MELCHOR GONZALES, LARRY ORMILLA, ROMUALDO SIMBORIO, ROMMEL TOLENTINO, REYNALDO CUEVAS, CARLITO PALAMOS, JOHN FAJURA, PETRONIO TACLAN, ALEX CAALIM, FEDERICO TORRES, MANOLITO GERTES, ANGELO GAVARRA, ROWELL DELGADO, VIRGILIO COLANDOG, ROMMEL ARCETA, LESTER ATUN, RICKY BINDOL, JAYSON FAJILAGUTAN, JOSEPH ALICABO AND ROMMEL MARIANO, 。これらはすべてTMPCWAの組合員です。

事件の背後と事前の真実

TMPCWAがイムソン次官の違法な決定に対する再検討申立書を提出したのち、TMPCWAの組合員は、そのフォローアップを行うためにDOLEの庁舎内に入るのを、いつも遮られてきました。DOLEは常時ドアに施錠をし、私達のブリオン長官との面談の要請を聞き入れません。

このような状況であったので、私達は、私達が提出した再検討申立に対する結論が、すでに2006年7月31日出されていることを知りませんでした。私達は、2006年8月8日になってイムソン次官署名の書状の謄本を入手してびっくりしました。それはTMPCWAの再検討申立を最終的に却下することをエド・クベロに通知するというものだったのです。

私達にとって何がなんだか訳が分からなかったのは、どうしてDOLE長官はTMPCWAの適法かつ正式の再検討申立に対して、決定が最終的のものであることを通知するのに、エド・クベロと組合宛ての、DOLE長官の承認ありという、単なるイムソン次官の非公式書状をもって応えるというようなことをするのであろうか、ということでした。なぜ命令書でしないのか、どうして書状なのかということです。

8月4日、長官室は急遽「判決登録」を発しました。イムソン次官の6月29日の決定が最終かつ執行可能であることを確認するというものです。2006年7月14日、フィリピントヨタ経営陣は御用組合TMPCLOと団交協定交渉を開始しました。TMPCWAがすでに2004年以来最高裁の最終判決を持っているのに、なぜ会社は私達との交渉を強く拒否してきたのでしょうか。(訳注:「判決登録」とは、裁判所が判決を下す際に裁判官の書いた判決を判決原簿に登録することを指し、その登録を行ってから判決言渡しをします。したがって判決言渡しと同じことと考えてもよいでしょう。本件では行政庁である労働雇用省がその決定を発行するのに同じように決定原簿に登録して発行することを比喩的に指しているものと思われます。あるいは司法手続と連動していて、裁判所に持っていって判決として登録するようになっているのかもしれませんがそこまでは分かりません。)

このことがTMPCWAをDOLE長官のもとに赴いて、一片の書状ではなく命令書を発行してもらいたいという要請を記した書状を提出するように仕向けたのですが、しかしながらDOLE長官は、私達の要求を聞き入れるどころか私達を暴力的蹴散らしたのです。

トヨタ経営陣は、トヨタの全一般労働者の正統な唯一交渉団体としての、法的にも同義的にも根拠をもった、私達のきわめて基本的な権利を、じつに長期間にわたり無視し続けてきました。

TMPCWAの執行委員と組合員21名の釈放後、その同じ2006年8月18日の午後、私達は南部タガログ地区の支援者達と共に、トヨタのサンタロサ工場前まで行進し、糾弾抗議行動を展開しました。

TMPCWAは約束しました。DOLEとトヨタ経営陣がTMPCWAに対する彼等の違法で汚い企みを止めるその時が来るまで、私達は、逮捕を怖れることなく、再度、再々度、同じことを繰り返し行うであろうと。

トヨタとDOLEおよびTMPCLOとが結託した違法な反組合活動糾弾!

黄犬(イエロー=御用)組合TMPCLOとトヨタ経営陣の違法な妥協の産物である団交協定(CBA)糾弾!

違法に解雇された136名のTMPCWAの組合員と執行委員を職場復帰させよ!

原文(英語)


エド委員長ら21名全員釈放(釈放速報)    2006年8月18日

皆さんへ

ご心配をおかけしましたが、5時20分、勾留中だったフィリピントヨタ労組員21名全員が釈放されました。
暴行罪で起訴されるかどうか、昨日からガルシア弁護士が粘り強く交渉を続けていましたが、起訴されることなく釈放されることになりました。
エド委員長と話をしましたが、元気な声で安心しました。

エドからのメッセージ。
「いま、警察署の外にいます。これから、みんなでサンタロサ工場に抗議に向かいます。ご心配をおかけしました。負傷したメンバーも大丈夫です。
みなさまの支援と連帯に感謝します。
明日、休養をしてからあらためてメッセージをおおくりします。」

フィリピントヨタ労組を支援する会事務局
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フィリピントヨタ労組弾圧報告(支援する会) (8/18)

不当勾留を伝えるKMUニュース (8/16, 8/17)


フィリピントヨタ労働者逮捕される IMFニュース    2006年8月16日

TMPCWAの示威者達は、労働雇用省前での抗議中に、刑事犯のように扱われた。

フィリピン発。 国際金属労連は、少なくとも20名のトヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション・ワーカーズ・アソシエイション(TMPCWA)の組合員が、労働雇用省(DOLE)前での示威後に、当局により逮捕され、現在勾留されていることを知った。

示威は、会社側が後ろ盾になっているトヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション・レイバー・オーガニゼイション(TMPCLO)に、トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイションにおける唯一交渉権を認めると宣言したDOLEの最近の決定に対して抗議するためのものであった。

この決定は、フィリピントヨタにおける組合認知と、労働者の示威に対して違法に解雇された136名の労働者の職場復帰のために闘ってきたTMPCWAへの、新たな攻撃である。

IMFは、これら逮捕者の即時釈放を求める書状を、フィリピンの大統領に送った。

IMFとその傘下組織は、TMPCWA組合員の労働者の権利のための、現在続行中のキャンペーンを、これまで維持してきた。IMFキャンペーンのさらに詳しい情報については、www.imfmetal.org/toyotaphippinesを参照されたい。

[2006年8月16日] KP記者

原文(英語): Toyota Philippines workers arrested

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【アロヨ大統領宛て即時釈放を求める書状の和訳】

2006年8月16日
IMF発

フィリピン
グロリア・マカパガル・アロヨ大統領宛て

親愛なる大統領殿

国際金属労連は、労働雇用省(DOLE)の外での平和的抗議に、およそ20名のトヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション・ワーカーズ・アソシエイション(TMPCWA)の組合員が、当局により逮捕され、現在マニラ市のどこかの刑務所に勾留されていることを知りました。

私達は、これらの逮捕者の中に、TMPCWAのエド・クベロ委員長が入っているとの報告を受けています。IMFは、国際的に認められている労働権および人権によってその結社の自由の権利を保護されているこれらの労働組合主義者の、安全と福祉について深く憂慮するものです。

私達は、大統領が速やかに本件を解決し、不当に拘禁されている彼等全員の即時無条件釈放を政府に指示されるよう懇請致します。

敬具

国際金属労連
書記長 マルチェロ・マレンタッキー



フィリピントヨタ労組マニラ事務所が洪水被害     2006年7月30日

パソコン、書類などに被害!さらに台風が!

    

    

    


6月・7月反トヨタ世界キャンペーン 第一波 日本行動報告     2006年7月21日

日本の多国籍企業トヨタに対し、TMPCWAは日本にて抗議行動を行う

 

                                      TMPCWA委員長 エド・クベロ

TMPCWA委員長のエド・クベロと副委員長ウェネシト・アルヘルが、トヨタに対する抗議行動を実施するために「支援する会」の招きで日本を訪れた。これはIMFが打ち上げた反トヨタグローバルキャンペーンの一環として支援する会とTMPCWAによる行動が実現したものであり、TMPCWAを勝利とした最高裁判決に従わずTMPCWAとの交渉を拒否し続けるトヨタを糾弾するものである。今回の行動においてはトヨタ本社に対しILOによる4勧告‐1)136人の不当に解雇されたTMPCWA組合員および執行委員の復職、2)18人の組合員および執行委員に対するでっちあげ刑事事件の取り下げ、3)TMPCWAをトヨタ社の一般従業員による唯一の団体交渉権を持つ組合として認めること、4)長い間実施されていないCBA(労使協議)を開始すること−を尊重するよう強く求めた。

 

日本においてエド・クベロとウェネシト・アルヘルは数多くの集会に参加し、フィリピンにおいてトヨタが労働者に対しどのようなことを行っているのか、それを日本の人々から如何に隠し続けているのかを知らせてまわった。日本の多くの組織がTMPCWAへの支援を表明してくれ、7月17日のトヨタ本社前行動においては数多くの人々が参加してくれた。

 

東京、神奈川、愛知、大阪、そして大宮市において開催された集会は全て成功に終わり、出席した各組織は自分達の今後の活動としてTMPCWAのために大規模な抗議行動を打ち上げ、フィリピントヨタに働く労働者とTMPCWAが長く抱えている労働問題をより多くの日本の人々に広め、TMPCWAに対する継続的な支援を行うことを約束してくれた。

 

反トヨタキャンペーンは現在、フィリピントヨタ経営陣、トヨタ本社、そしてトヨタ経営陣の息がかかる御用組合に有利な判決を出したフィリピン政府・労働雇用省に対し抗議のEメールを送り続けている。

 

2006年7月22日にはTMPCWA組合員の一人が、オーストラリア金属労働組合(AMWU)の招きでオーストラリアに渡る。これはIMFによる反トヨタグローバルキャンペーンの一環としてオーストラリアが支援を表明し実現したものである。

 

TMPCWAとその国際的支援組織の全ては、トヨタによるフィリピンでの反組合活動を糾弾していくために、今後更に多くの抗議行動が起こることを期待している。

TMPCWAに対する支持と支援を。そして抗議の手紙の送付を。

国際的団結、万歳。

 

より詳しい情報をお探しの方は、IMFのウェブサイト、および日本レーバーネットのウェブサイトをご覧ください。

抗議メール送信・日本語サイト
  http://www.labornetjp.org/Campaign/2006/toyota/protest200607_html

抗議メール送信・英語サイト
 http://www.labornetjp.org/Campaign/2006/toyota_eng/protest200607_html

レーバーネット日本
  http://www.labornetjp.org/

IMFのウェブサイト
  http://www.imfmetal.org/main/index.cfm?id=47&l=2&cid=13914


エド委員長からのアピール・支援要請     2006年3月31日

親愛なるTMPCWAの友人および支援者の皆様へ

熱い挨拶を送ります!
TMPCWAの組合員達に代わって、私達の闘いへのご支援について皆様すべてに感謝いたします。
以下に、トヨタが違法に解雇したTMPCWAの組合員達の職場復帰を拒否して以来の新たな状況について、若干の情報を送ります。

状  況

2006年2月16日の承認投票以来現在に至るまでの間、労働雇用省からは結論が出されていません。御用組合TMPCLOは、経営陣の支援を受けたにもかかわらず、50%プラス1票の単純過半数を得ることが出来ませんでした。TMPCWAは、なんとか内部労働者から237票と、通謀している労働雇用省、トヨタ経営陣および御用組合TMPCLOからチャレンジ票に扱われているわけですが、違法に解雇されたTMPCWAの組合員達から89票を得ることが出来ました。

そのため、経営陣はIMFの努力によって、TMPCWAと交渉するためのテーブルに再び戻ってきました。IMFのマルチェロ・マレンタッキー書記長、ブライアン・フレドリックス書記次長およびアルナサラム南アジア太平洋地域部長のほか、南アフリカ、イギリス、タイ、オーストラリアおよび日本のIMF傘下のトヨタ関連組合が、TMPCWAの違法に解雇された組合員達の職場復帰を支援するため、フィリピンを来訪しました。IMFとTMPCWAは、交渉のテーブルにおいてトヨタ経営陣と対面し、2001年3月16日にトヨタから違法に解雇された最初の237名のうち、今なお踏みとどまっているおよそ136名のTMPCWA組合員の原職復帰を、強く主張しました。

原職復帰を話し合うため、TMPCWAと共に日本の東京で経営陣と面談しようというIMFの努力は、昨年2005年の8月に始まりました。この努力は、IMF−JCの手を介して2006年2月6日まで続けられましたが、会社側は、TMPCWAを有利とする3つの勧告がILOから出されており、さらにはフィリピンの一番高位の裁判所すなわち最高裁もまた、その2003年9月23日および2004年1月28日の最終判決で団交を開始せよとTMPCWAを勝訴させているにもかかわらず、解雇された組合員達を原職復帰させることを拒否しました。

2006年2月6日のTMPCWAと経営陣の面談交渉は、TMPCWAが、会社側は新たな承認投票をお膳立てする中でTMPCWAの完全破壊計画を仕上げるために交渉の場を利用しているに過ぎないと、見抜いた後の最後の面談となりました。そして、経営陣の肝煎り組合TMPCLOが単純過半数を獲得出来ず、承認投票問題が依然として裁判所に懸かったままの状態であることから、会社側は再度交渉を行うことに同意したのですが、しかし今回それは総本社から操縦されました。

状況は今や最悪となりつつあります。IMFは、労働協約について会社と交渉するための、ただし先ずは原職復帰について話し合うための、合同委員会を設置することで2つの組合(TMPCWAとTMPCLO)を結束させようとしました。TMPCWAは、他の組合に敬意を表し関係を構築して共に結束しようという提案に同意しましたが、しかし、TMPCLOの指導者達はあまりにもトヨタ経営陣寄りでした。トヨタとTMPCLOの指導者達の見解は同じで、裁判所に懸かっているチャレンジ票を開票せよということにあり、他方TMPCWAは会社との労働協約交渉を求めています。

TMPCWAは、投票後、我々が依然として現存する交渉団体なのであるからとして、即時の労働協約交渉を求める署名集めキャンペーンを行っています。ここ3週間で、解雇された組合員達を含め437の署名を集めましたが、そこから先は、TMPCLOに妨害されました。彼等は会社と一体となって、チャレンジ票を開票してもらいたいという、裁判所に提出するための新たな請願と署名集めを打ち出したからです。

私達は、TMPCWAのすべての支援者の皆さんとその他世界的組合組織に呼びかけて支援を求めており、IMFは国際的な暴露と強力な行動を展開することを明らかにし、連携を取っています。今や、世界のすべての労働者が共に助け合い、このきわめて長期化にわたるTMPCWAの闘いを助け正義を見出せるようにすべき時が来ました。なぜならば、フィリピントヨタ労働者の闘いは、強大な多国籍企業トヨタに対する世界の労働者の闘いであるからです。

この情報を貴方のすべての友人の皆さんに回していただくとともに、可能な支援について私達にメッセージを送ってください。
 tmpcwa@edsamail.com.ph,  tmpcwa1998@yahoo.com.

私達のウェブサイトを見てください。 www.tmpcwa.org

皆さんには最新情報と国際的に連携された行動についてお知らせし続けます。
以上ですが、よろしくお願いいたします。

国際的連帯を!

2006年3月31日

TMPCWA委員長  エド・クベロ


エド委員長からの礼状     2006年2月17日

TMPCWAの全ての友人及び支援者の皆様に最高の賞賛と最も温かい挨拶を送ります!

 皆さんが私たちに与えて下さった温かいご支援に対し、全ての皆さんに感謝します。
 TMPCWAの発したアピールが極めて短時日の限られた時間の緊急のものであったにもかかわらず、通謀者であるフィリピントヨタ、労働雇用省及び日本のトヨタに対して抗議文を送っていただきました。

 2006年2月13日から15日までの3日間に私たちはTMPCWAへの国内及び海外の各種個人及び組織の支援者と友人たちから803通ものEメールを受け取りました。
 この皆さんから寄せられた支援の数はフィリピントヨタの経営陣に過大なる脅威を与えるとともに、TMPCWAに対する会社側の非人道的、反労働者的活動のゆえに、TMPCWAがかえってますます多くの支援者を得ているという警告を与えました。そして又、多くの抗議文が労働雇用省にも圧力を加えました。

 さらにまた、フィリピントヨタの御用組合であるTMPCLOは昨日(2月16日)の承認投票に勝利することが出来なかったのです。彼らはTMPCWAよりも多くの得票を得たものの、有効投票数の50%プラス1票を獲得することが出来なかったのです。

 TMPCWAは依然として全ての一般労働者のための交渉団体であり、闘い続けます。それゆえに皆さん全てに私たちの貴重な闘いに引き続きご支援下さるよう要請します。
 今回の素晴らしいご支援に対し、皆さん全てに重ねて感謝します。
 連帯のうちに。

エド・クベロ
TMPCWA委員長

選挙結果及び近況報告(承認選挙闘争の写真を含む) 2/17

選挙結果報告のTMPCWA ビラ(和訳) 2/20   (原文:タガログ語)

緊急抗議要請     2006年2月13日

TMPCWAの支援者そして友人の皆さん
TMPCWAの支援を続けてくださっている方々へ、TMPCWAより温かく戦闘的なご挨拶をさせて頂きます。

私たちTMPCWAの闘争に関して、この間6ヶ月以上も最新情報をお送りできなかったことをお詫びします。新たに予定された承認選挙に対し、我々は国際的組織からの広範な支援を頂きながら集中的キャンペーンを行いました。その圧力により、フィリピントヨタ経営陣はTMPCWAとの交渉の席につかざるを得なくなり、昨年の8月以降、日本において数回にわたり交渉の会合が開かれてきました。

会社側は、この交渉の実施を他に漏らさないよう、特にTMPCWAの海外の支援者に漏らさないよう要請をしてきました。我々は、TMPCWAは誠実であり、会社側との交渉にいつでも応じる用意があることを示すために、その要請に同意せざるを得ませんでした。

2005年12月12日に行われた交渉時、我々は会社側に対し233人の不当に解雇された従業員の復職問題を解決するよう要求し、次回の交渉時に具体的な返答を出してくることを強く求めました。

そして2005年12月17日、労働雇用省長官が承認選挙を実施する決定を下したのです。労働雇用省は続いて、強行的に2006年2月1日に審理を実施し、その際に2月16日の承認選挙実施を最終決定しました。その上で、すなわち承認選挙日を設定した後で、会社側はTMPCWAとの会合を持ってきました。

いくつかの国際的組織も同席して2月3日に行われたその会合の際、会社側から2件の提案が示されました。1つめは追加の支払いを伴う補償金と研修プログラムを提供するというもの、もう一つは、自動車機械工としての研修の提供と、解雇者に対し会社が 自己のディーラーや営業所、または海外で働けるよう新しい職を準備する、というものでした。

更に2月4日の会社側との交渉の際には、TMPCの前社長、田畑延明氏が前回話し合われた復職についての話しはせず、代わりに「パッケージ補償」の話を持ち出しました。その内容は、解雇されたTMPCWAの組合員が自動車機械工になれるよう6ヶ月の研修を受けられるとするが、まずその研修を受けるための試験に合格しなければならない、としています。研修費用は会社側が負担するとしています。

しかし、これらの提案の効力を発揮させるためには、不当に解雇されたTMPCWAの組合員が、まず自分達の解雇は正当であることを認め受け入れるという合意書にサインをしなければならないというのです。田畑元社長は、これがTMPCWAが受け入れられる最後の交渉のチャンスだとし、会社側はこの提案を決して取り下げないことを強く主張しました。

その提案は、ILOによる勧告からははるかに遠い内容です。我々の組合員はその提案に非常に不満で失望をかくせないでおり、全員が一致団結して闘争を続ける覚悟を決めています。そして会社側がその立場を押し通す限り、我々は交渉を続けないことで結束しています。我々が要求しているのは復職なのです。国の法律のいかなる規定も犯してはいないのです。我々は、会社側はTMPCWAと誠意を持って交渉を行っておらず、ただTMPCWAを愚弄しているだけであることを見抜いています。我々は、会社側は、我々の組織とその行動を鎮めるためにこの交渉を利用したのだと感じています。

会社側は我々との交渉を続ける一方で、自分達が後押しし組織した組合、TMPCLOを通してTMPCWAを崩壊させるという絶望的な大計画を実行に移してきました。彼らは労働雇用省と共謀し、承認選挙の即時実施を追求しているのです。

2月6日、TMPCWAは労働雇用省首都圏地方局庁舎前においてピケ抗議行動を行いました。調停仲裁官シモネッテ・カラボカルと審理官ロウルデス・チン双方による不当な覚書に抗議するためです。その労働雇用省の役人2人は、トヨタ経営陣の影響により、2月1日に開かれた選挙前会議において承認選挙の日程、規則、仕組み、そして正式投票者名簿に及ぶまで全てを早急に最終決定したのです。

承認選挙は2月16日と設定されました。我々は高裁に訴訟(一時差止命令申請を伴う再考慮申し立て)を提起しその決定を待っているのであるから選挙前会議開催日を延期すべきであるとの申立てを彼等の事務所に提出したにも関わらずにです。労働雇用省の調停仲裁官と審理官は、結託して233人の不当に解雇された組合員をチャレンジ票(投票無資格者票)と決める一方で、レベル5から8の従業員(最高裁判決によると管理職レベル)に一般従業員として投票することを許可しました。

我々の2月6日の実力的な抗議行動の間、労働雇用省の首都圏部長リカルド・マルティネスは、組合の執行委員が彼の事務所に入り話し合いをする許可を与えてくれました。その話し合いにおいて、我々はこの不当で強行的な調停仲裁官の決定の押し付けを訂正するよう求め、新たに選挙前会議を招集するよう要求しました。彼は必要な措置を講ずると言いました。この日の抗議行動によって、トヨタ工場での投票者名簿の送達には遅れが生じました。

2月8日朝、我々は調停仲裁官カラボカルの決定の変更がされたかどうかを確認しようと部長に会うために再び労働雇用省首都圏部の事務所に行きました。しかしその間誰一人として我々を助けようとしておらず、事務所スタッフによると、職員らは誰もこのきわめて物議をかもしそうなトヨタの案件にかかわりたくないと言っていることが判明しました。結局調停仲裁官カラボカルからの新しい文書(覚書)を彼女のスタッフを通して我々が手にしたのは午後になってからでした。彼女は自身の最初の決定を変えていました。彼女は、解雇された組合員らが適法に投票することを許可し、レベル5−8の投票者をチャレンジ票(投票無資格者票)と指定しました。これらの変更を我々は自分達の実力的な行動の成果であると捉えました。

しかしその次の日、調停仲裁官カラボカルは、突然自身の命令を改変し、TMPCWAの解雇者は投票を許可される、但しその票は区別され、最高裁で係争中となっている訴訟が終了してから票として数えられる、と命令してきたのです。これは明らかに労働雇用省の不条理な措置です。トヨタがなんらかの関与をしていると我々には分っています。

トヨタ工場内では、会社の役員らがTMPCLOを率い、監督職組合長アンヘル・ディマランタ、経営陣の代理人フランシスコ・メロ、および数名のマネジャーや部長などが我々の組合員を侮辱し、心理戦争を挑み、TMPCWAの組合員でない者たちをTMPCLOに投票するよう強制しています。彼らはトヨタが持つ全ての時間と資源をTMPCLOのためのキャンペーンに費やしているのです。しかし工場内にいる、我々の組合のリーダーと組合員達は団結し、TMPCWAのみがトヨタの一般従業員のなかで唯一、全ての従業員の利益のために闘う本当の組合であるとの立場を堅持しています。

我々は現在、トヨタ、TMPCLO、TMPCSU(監督職組合)、そしてそれらの手先に対する大規模抗議行動の真っ只中におり、全ての現場労働者と事務所従業員一人一人に密着して、この人達をオルグし、影響を与え、TMPCWAへ投票するよう働きかけています。

2月10日、我々は労働雇用省首都圏部事務所前において再び抗議のピケを張り、承認選挙実施の中止を要求しました。法律に従えば、TMPCWAは存在し承認されているのです。しかし労働雇用省の地方局長、調停仲裁官らの担当官、そして審理官のロウルデス・チンは、我々から身を隠し、職員もまたこの問題の起こりそうなトヨタの案件には首を突っ込みたくないといって、敢えて火中の栗を拾おうとする者はいないのです。

我々はTMPCWAを支援してくださっている国内、国外の個人の方々、団体の方々全てに呼びかけます。我々のトヨタに対する不屈の闘争をぜひ支援してください。

労働雇用省、フィリピントヨタ、そして日本のトヨタ自動車に対し、抗議の手紙を送ってください。そして彼らがTMPCWAに対し行っている、卑劣な行動の数々を暴き、非難し、抗議してください。

また我々は、支持声明とともに、一般従業員に対する2月16日の承認選挙においてTMPCWAへ投票するようとの呼びかけを送っていただけるよう皆さんに求めたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

労働者階級万歳!
ED G. CUBELO
President - TMPCWA
February 13, 2006
                        抗議メールはこちらから


フランストヨタCGT労組からTMPCWA大会への連帯メッセージ 2005年12月18日

  私達はまず、トヨタと闘うフィリピンの仲間達の勇気と粘り強さが見られた喜びを伝えたいと思います。
   そして、彼らの闘いを支援したり、知らせたりする人々(男性と女性たち)にも心からの兄弟的な挨拶を送ります。

 フランストヨタ社で働く労働者たちと組合の状況はとても厳しいです。労働者たちの現状は悪化していくばかりです。会社は2006.02.13 から夜勤制度を導入する計画しているので、私達の労働条件は益々悪化されていくようです。
 しかし、労働者たちは共同で自分たちの要求を出す事を恐れていても、私達の組合に加入する人数が増えています。
 また、組合の声が益々響き渡り、私達のチラシを読んでくれる労働者の数は増えていくのは明らかです。組合の代表たちは職場を廻る時、快く迎えてくれる人の数は増えています。
 その上、最近、2人の仲間の不当解雇を裁判に訴えた結果、勝利の判決を勝ち取ることが出来ました。地元の新聞、radioとテレビはその判決を報道してくれました。

 結局、私達は元気に頑張っています。なぜなら、今一時的に労働者階級が経営者によって圧迫されているとしても、明日、世界中の労働者たちは頭を上げて自分達の権利を守るために闘うようになると信じるからです。
 皆さん、頑張ってください。そして、また、近いうちに。
                          Toyota・CGTの代表、 Eric PECQUEURとJerome HIRSON  

エド委員長からの礼状     2005年9月8日

TMPCWAの友人と支援者の皆様へ

 フィリピントヨタと労働雇用省へ抗議文を送ることにより、積極的にTMPCWAを支援し、迅速に対応してくださった皆様に対して感謝の意を申し上げたいと思います。
 TMPCWAにはCC宛てで、まだまだたくさんの抗議文が届いています。

 当キャンペーンはとても効果的なものでした。
 労働雇用省には、一方的な決定を非難する何百通もの抗議文がアメリカ、ヨーロッパ、日本、インド、オーストラリア、台湾、香港、フィリピンから届き、圧力を感じた労働雇用省は、トヨタ支配下の組合であるTMPCLOの承認選挙を認める 一方的な決定を出した仲裁人、ジョン・フレデリック・デ・ジオスを解雇しました。
この仲裁人は2005年8月1日に辞任に追い込まれました。

TMCPWAを支援してくださり、ありがとうございました!
皆様との国際的な団結において!

エド・クベロ
TMPCWA代表

注: TMPCWAへ確認したところ、仲裁人は辞任させられたものの、
    承認選挙の決定は覆されてはいないとのことである。


フィリピントヨタ・フィリピン政府への抗議とTMPCWAへ激励のお願い  2005年8月

【あらゆる団体、グループ、個人に訴える!】
 「即時、団交を行え」とのILO勧告・フィリピン最高裁判決を無視し続けて来たフィリピントヨタ社は、つい最近になって汚い手でフィリピン政府を抱き込んで、団体交渉権の再承認選挙を行う命令を得ました。

 TMPCLOというトヨタの御用組合を日本のトヨタ労連が後押しをし、自動車総連・IMF−JCまでもが支援を始めました。承認選挙はTMPCWA(フィリピントヨタ労組)とTMPCLO(御用組合)との間で8月中にも争われる予定です。現場労働者の過半数の票を得た方が団交権を得ることになります。

 再度のお願いです。フィリピントヨタ社とフィリピン政府への抗議文送付とフィリピントヨタ労組への激励文送付をお願いします。

抗議・激励メールはこちらから  要請文


エド委員長から現地最新情報     2005年7月29日

*** フィリピントヨタと御用組合がTMPCWA潰しキャンペーン開始 ***

雇用労働省の承認投票実施の命令が出される2−3週間前から、御用組合TMPCLOの幹部は、全員、固定シフトに入りましたし、トヨタ経営陣は御用組合に全面的な支援を与えて、一般労働者全員との密着を図るようにさせると共に、TMPCWAの内部指導者に対しては、彼等がTMPCWAの活動のために休憩時間中に会議に出席したり会合に参加したりするのを出来ないようにするため、休憩時間の振替を押し付けることによって、孤立化を謀ってきました。

エンジェル・ディマランタの率いる監督者組合の全組合員が、すべての正規一般労働者と契約労働者に対して、TMPCWAの組合員達は、全員、怠け者の労働者であり、会社の施設を暴力的に破壊しているのだという、反TMPCWAの噂をばら撒いています。彼等はまた、承認投票においてはTMPCLOを支持すべきであるとのキャンペーンも行っています。

トヨタ経営陣は、またもや、TMPCWAの承認投票前に使った戦術と同様の、ボスとのじかの触れ合い(personal touch ni boss / P.T. ni Boss)を開始しました。前回と異なる点は、すべての契約労働者が経営陣から、P.T. ni Bossに参加するための予算をもらっていることです。

P.T. ni Bossの性格は次のとおりです。すなわち、生産ラインのあらゆるセクションの労働者が、管理者・監督者からある場所(タダで飲み食いさせてもらえるビアハウス、ナイトクラブ、パブハウス、大型レストラン)に連れ出され、そこで御用組合TMPCLOへの投票を洗脳されるのです。

会社はまた、バスケットボール、ビリヤード、バレーボール、ダーツなどのレクレーション・トーナメントを再開し始めましたし、労働者の注意を逸らすために、社内での「カラオケ」も再開しました。

会社とTMPCLOは、TMPCWA潰しとTMPCLO支持のキャンペーンの別の手段として、社長との誕生日昼食会も利用しています。

トヨタ経営陣とTMPCLOは、わが組合は承認投票を受けて立つ用意があるとのTMPCWAのパンフレットにショックを受けて、事態の統制のために「危機管理チーム」を立ち上げています。

以上現状のすべてです。


労働雇用省が御用組合の承認選挙申請を認める旨の決定  (2005年7月11日)

2005年7月11日、TMPCWAの顧問弁護士事務所は、DOLE―すなわち労働雇用省より、トヨタ経営陣の御用組合(トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレーション・レイバー・オーガニゼイションTMPCLO)が提出した承認投票申請を認める旨の決定を、受け取りました。このニュースはトヨタの工場内部でも、瞬く間に駆け巡りました。

調停・仲裁委員の決定が出される前に、トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレーションの執行副社長デイヴィッド・ゴー博士が、TMPCWAの全組合員の氏名をリストアップせよと、2005年7月8日に、LMC(Labor-Management Council労使評議会)に指示するとともに、投票の実施を準備せよとLMCに指示したとの情報が、私達の有力な内部組合員からもたらされています。

労働雇用省の決定の背景には、トヨタにおける真の労働組合主義が燃え広がり、一般労働者からの根強い支持を獲得し続けていることによって、トヨタ経営陣がTMPCWAという真の労働組合の破壊に失敗したという、その真実を覆い隠すために、トヨタと労働雇用省とLMCとTMPCLOとの共謀と馴れ合いによって予め仕組まれた計画の一端が伺われます。

トヨタ経営陣は、ますます大きくかつ強くなりつつある、労働者の国際的団結の絶えることなき支持に、真剣に悩んできました。また経営陣は、TMPCWA組合との交渉開始の差止を解除した、フィリピン最高裁の最終決定を尊重しないフィリピン・トヨタを非難するTMPCWAの国際的支持者の抗議行動を恐れてきました。

トヨタ経営陣は、ILO(国際労働機関)が、不当解雇を受けた233名の労働者のうち167名ほどの労働者の復職、組合の承認およびを組合との交渉開始の勧告を、執行して来るのではないかと恐れています。

トヨタ経営陣は、この国で起こりつつある一大政治的危機の事態の只中において、同時に上記の決定をスピードアップすることを決定しました。経営陣は、もしもフィリピンの現大統領がその職を追放されることになれば、新政府の指導力はTMPCWAに対するトヨタの立場を弱体化するであろうと想定してきました。

TMPCWAでは、不服申立を提出しはしますが、上に記したとおり、トヨタ経営陣の予め仕組んだ計画ですから、労働雇用省は承認投票の実施をなおも進めるであろうと、読んでいます。

承認投票が実施され、経営陣の御用組合がこの投票に成功するようなことになれば、過去4年間にわたるTMPCWAの一切の勝利と苦闘が水泡に帰してしまいます。

日本のトヨタ本社は、現在係争中の労働争議を、8月までに終結したいと思っており、そのためにこの汚い承認選挙実施の陰謀をスピードアップしているのです。

TMPCWAは、トヨタ資本のこの計画を打ち負かすためのあらゆる方策を検討しているところです。

可能性について

労働雇用省の決定には、承認投票が実施された場合、労働者が選ぶべき3つの選択肢を挙げています。

1.トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレーション・レイバー・オーガニゼイション(TMPCLO)
2.トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレーション・ワーカーズ・アソシエイション(TMPCWA)
3.組合なし

私達は、承認投票に参加する可能性も見ています。TMPCWAがこの承認投票で再び勝利したならば、可能性としては、会社はその工場内に真の労働組合主義を望まないがゆえに、トヨタ資本は依然としてTMPCWAを受け入れ承認しないことがありうるということを、全労働者にむかって実証してみせたいと欲しています。もしもこの事が事実として起きたならば、労働者を喚起し、組織し、結集することがより一層容易になるでしょう。

このような状況下で、馴れ合い勢力は野合し、御用組合への投票運動のためのより多くの署名集めにやっきになっています。会社は、私達が昨年保釈金を支払った期間がすでに切れたことを理由に、全組合員の逮捕状の発行を要求しています。経営陣のこの作戦は、私達の組合員とその他の内部労働者の結束固めに注ぐ私達の力を分断する可能性があると、目下私達はみています。

即時可能な行動

労働雇用省の決定を非難するとともに、決定から「手を離すこと」を求め、代わってTMPCWAとの交渉を開始せよとのフィリピン最高裁の決定を尊重し、あわせてILO勧告を尊重せよとの抗議の手紙を、フィリピン・トヨタに出して下さい。

承認投票手続を後援したり実施したりしないよう非難する抗議の手紙を労働雇用省に出して下さい。

また皆さんは、貴方方の組織の名前で、労働者の真の利益を促進するために闘ってきた、TMPCWAの長期にわたる真の闘争を信じ支持する旨の、フィリピン・トヨタ労働者向けの貴方方の声明やビラを送って下さることも出来ます。それを私達に送って頂ければ、私達がコピーをマスプリして、工場の内部で配布します。(私達はそのための若干のカンパも必要としています。)

資本家とその御用組合の馴れ合い御用組合指導者達の汚い陰謀を曝露し、これに反対するため、来週以降、少なくとも週2,3回の頻度でチラシを配布します。

以上の理由により、TMPCWAのすべての仲間および支援者に、この状況を乗り越えるためのあらゆる方法での支援を差し伸べて下さるよう、訴える次第です。

フィリピントヨタ労組


エド委員長からの通信     2005年6月25日

*** 再度の嫌がらせ ***

 レスター・アトン氏及び妻のフロデリザ・アトンさん(Lester・Atun&Flor・Atun)と子供たち。
もう一人の子は生後まもなく生育不良で治療費が無くて手の施しようが無く、悲痛の内に子供の死を迎え自分の庭に亡骸を埋葬せざるを得なかった夫婦です。
 彼らはTMPCWAの最も活発な活動家で奥さんも家族グループに加わってTMPCWAの争議を支援しています。

 2005年6月22日、彼等夫婦は突然警察官たちとPOSO(公共安全治安事務所)の係官によって強制的に逮捕されました。
 夫婦はビデオレンタルショップ(サリサリストアー)を開いていて、警官は全てのヴィデオCDを押収しました。
 何の捜索令状、逮捕状無しでです。二人は村のPOSO事務所に連行されて尋問を受けました。 POSOは海賊版VCDを売買することを禁止する委員会通知を彼らに示しました。 違法売買は大きな店を含めてどこでもまた行商人たちによって行われていたが、二人は違法な売買はしていません。
彼らだけが逮捕されたのでした。

 VCDは警官とPOSOの役員によって抵当に付されました。それらを取り戻すには5,000ペソが必要と言われました。彼らには到底そのような大金を用意することは不可能です。レンタルを続けなければ彼らの家族は日々の食事にありつけません。
 長い尋問の後、二人は釈放されました。が、彼らのVCDのオリジナルコピーだけが戻ってきただけであった。
 これら100枚はレスター氏がトヨタで働いていた時に取得したものであった。
二人は警察とPOSOによる違法な逮捕と強奪で立件されそうになったのであった。


エド委員長からの通信     2005年5月26日

  5/24の国家調停委員会(NCMB)の聴聞会にはマラビラ弁護士と会社の代理人が出席した。私はトヨタが依然として労使協議を拒否し続けていることに対して、労働省が何等かの行動を行うべきであると意見表明した。次回は6/14である。
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「支援する会」からの若干の説明
 国家調停斡旋委員会は05年4月19日無条件での「団体交渉開始」の修正案を提示した。しかし会社は回答を保留したまま逃げ回っている。ジュネーブILOに出かけた奥田の日本帰国を待ってでもいるのだろうか?


エド委員長からの通信     2005年5月24日

 月曜日(5/23)の朝、バタンガス州のサント・トーマスと言う町(マニラから約4時間)で、組合員のエリクソン・モンテロ氏が警察に逮捕された。彼はジプニー(乗り合い自動車)の運転士で、客待ちの間に捕まった。彼は町から遠く離れた警察の中央情報守備本部に連行された。警察は古い逮捕状を行使した。彼は逮捕時に我々に連絡してきたので、彼は拘置されなかった。幸いにも我々は裁判所の命令書をもっていた。裁判所の放免命令書と逮捕解除命令書の元本コピーを持って、我々はバタンガスの警察本部に彼を引き取りに行った。
 これもトヨタによる我々への嫌がらせの一つである。
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「支援する会」からの若干の説明
 フィリピントヨタは、団体交渉を拒否し続けているばかりでなく、233人の組合員を解雇し、26人の組合員を2001年3月のピケのときに「威圧した」という理由で刑事告訴した。この告訴を受けて警察は26人を刑事起訴し、組合員は保釈金を払って拘留を免れている。そして、この保釈金は毎年徴収され、一旦納めた保釈金は戻ってこない。 その上、保釈金をきちんと納めていても上記のような嫌がらせが断続的に繰り返されている。


「フィリピントヨタ労組を支援する会」年次総会へのメッセージ     2005年5月

 全ての友人と「フィリピントヨタ労組を支援する会」の皆様に最大限の称賛を送ります!

 まず始めに、TMPCWAに属するトヨタ労働者の闘いに対する皆様の日頃からのご支援とご信頼に心より感謝申し上げます。

 私達の国籍は違いますが、そのことが皆様より絶え間なくご支援をいただく障害にはなりませんでした。それどころか、労働者間の国際交流の絆は更に活発となり強固なものとなっています。

 皆様からは私たちの闘いに対し多大なご協力をいただき、皆様なくしては世界中の国々にTMPCWAの価値ある闘いを伝え広めることは出来ませんでした。非人道的で労働者を無視したトヨタ資本主義のシステムは、フィリピン最高裁判所やILOがTMPCWAを支持しているというにも関わらず、資本家たちには認知されず気にもとめられていません。

 TMPCWAの闘いの正当性および、TMPCWAと全造船の連帯は、日本の労働者・市民からだけでなく、フィリピンの労働者・市民からも称賛を受けています。マニラ首都圏と南タガログ地方で連携を組む団体の間では、TMPCWAは国際的な活動を行う団体として知られるようになりました。

 帝国主義的グローバリズムの現行のシステムのもと、フィリピンの労働者と日本の労働者の置かれている状況は、そうかけ離れたものではありません。賃金や福利厚生、権利などに関して、労働者と市民を無視した不当なシステムがまかりとおっています。

 これに関連して、先日世界中で行われたメーデーでは、「支援する会」の年次総会でも思い起こされることと思いますが、労働者たちの勝利の記憶を新たにしました。労働者たちは、労働者の体の限界を超える8時間以上の労働を極限まで強いられていた状況から自由を獲得しました。

 トヨタとの闘いはまた、私たちにとっての挑戦となります。弾圧されている労働者を相変わらず利用し続ける高圧的なトヨタや他の巨大資本化たちとの闘いを勝利に導き、労働者の直面している現状を開放するための不屈の闘いです。
 ここフィリピンのトヨタ労働者たちより絶え間ない感謝の気持ちを送ります!

 「フィリピントヨタ労組を支援する会」万歳!
 世界中の労働者、万歳!

TMPCWAを代表して    エド・クベロ


新事務所     2005年4月

 工場の統合という理由からと、TMPCWAの組合員間のコミュニケーションを容易にすることを目的に、サンタ・ロサのトヨタの近くに別の事務所を設けようとのニーズがあり、組合員の協力により新しい事務所を設立しました。
 組合員は、新しい組合事務所を借りるのに貢献してくれました。新事務所には2つの部屋があり、1つは事務所に滞在する3人の組合員用の部屋で、もう1つは教育のための部屋としました。

サンタ・ロサの私たちの住所は以下の通りです。
  Block 3, Lot 11, Buldod Diwa Village, Coral na Bato, Barangay
  Pulong Sta Cruz, Sta Rosa City

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