さて、導入が終わりました。それでは、使ってみましょう。まずは受信から。これはのボタンを押すことによって行われます。…どうですか?…って導入したばかりで普通受信するものはないですよね。「メールはありません」というダイヤログボックスが出るはずです。
メールを書く
というわけで、自分で自分にメールを送って、自分で受信してみることにしましょう。メールを書くには、まずを押します。すると…
というウインドウが開きます。これはアドレス帳みたいなもので、これを使うことによって、アドレスを直接手で打ちこまずに済ませることができます。何も設定をしていなければ、このような画面になっているはずです。住所録の使い方はまた後にすることにして、今回はアドレスは手で打ちこむことにしましょう。何もせずに、OKのボタンを押してください。
メモ帳が起動するはずです。しかも、すでに文字が書いてありますね。このメモ帳を使って、メールを書くのです。
注:もし、「メモ帳が起動しません。ystemRoot%\notepad.exe を実行できません。エラーコード: 0002」のようなエラーが出た場合は、電信八号 FAQ 集を見てみてください。もしくは、電信八号初心者講座・エディタを選ぶを見て、使用するエディタを変更してもよいです。
メールは、大きく分けて2つの部分に分けられます。それはヘッダと本文です。ヘッダは、メールの宛先などを書く部分で、本文はメールの内容を書く部分です。電信八号では、この2つは"--------"で分けられます。ではまずヘッダから説明をしていきましょう。
ヘッダの説明
先程も言いましたように、ヘッダはメールの宛先などを書く部分です。ヘッダはFrom、Toなどのヘッダーフィールドと呼ばれるものに分けられます。とりあえず、上に書かれているものだけでも見てみましょう。
- From
Fromフィールドには、このメールを出そうと思った人(つまりあなたですね)のアドレスを書きます。電信八号により、最初に設定した「メールアドレス」と「実名」がこのフィールドにあらかじめ書かれますが、「実名」部分は手書きで変更しても構いません。
- To
Toフィールドには、このメールを送る人のアドレスを書きます。Toフィールドにはアドレスは複数書けるので(書き方は後で説明します)、同じメールを複数の人に一度に送ることができます。
- Cc
Ccフィールドは、Toフィールドに書いて送るほどその人にとってそのメールが重要でない、と思われる人のアドレスを書く欄です。ここに書いた人のところにもメールが届きます。
一応、Toフィールドなし、Ccフィールドのみというメールを出すこともできます。あまり意味はないと思いますが…。 - Bcc
Toフィールド、Ccフィールドに書いた内容は、送り先の人も読むことができます。つまり、
To: hoge <hoge@boo.hoo.woo>, humya <humya@boo.hoo.woo>
なんて書いた場合、hogeさんにはこのメールを自分以外にhumyaさんに送ったことが、humyaさんには自分以外にhogeさんに送ったことがわかってしまうわけです。
これを避ける仕組みがBccです。Bccにアドレスを書かれた人にもメールは届くのですが、メールが届く過程でBccの内容は消されてしまい、そのメールを受け取った人には見えなくなるのです。すなわち…
To: hoge <hoge@boo.hoo.woo>, humya <humya@boo.hoo.woo>
Bcc: poo <poo@boo.hoo.woo>
となっていた場合、hogeさんはhumyaさん、humyaさんはhogeさんにもメールが送られたことがわかる…というのは同じですが、hogeさん、humyaさんには、実はpooさんにも同じメールが送られていた…ということはわからないのです。一方、pooさんには、このメールがhogeさんとhumyaさんに送られていたことがわかります。hogeさんとhumyaさんのアドレスがToフィールドに書かれていたからです。…ちなみに、一応Toなし、Bccのみというメールを出すことも可能ではあります。しかしそういう場合には、Toフィールドに自分宛のアドレスを書くというのが無難でしょう。
注意:V32.1.3.1以前の電信八号では、メールを中継するサーバのセッティングによっては、Bccフィールドに記述しても他の人にアドレスが見られてしまう(Bccフィールドが消えずに送られてしまう)という現象が起こるようです。V32.1.4.1以降の電信八号でこの問題は解決されました。
- Subject
Subjectフィールドは題を書く場所です。あまり長すぎず、簡潔に題は書きましょう。この欄には漢字も使えます。他のフィールドで漢字が使える場所については、後で書きます。
ヘッダはこんなところです。実際はまだまだありますが、とりあえずこれだけ知っておけば大丈夫でしょう。それでは、実際にヘッダにアドレスや題を書きこんでみましょう。
アドレスの書き方
アドレスは、
hoge@boo.hoo.woo
とアドレスだけを書く方法と、
ほげさん <hoge@boo.hoo.woo>
や
"Mr. Hoge" <hoge@boo.hoo.woo>
等名前を一緒に書く方法があります。
アドレスのみをかく前者の場合はいいですよね。エディタ(今回はメモ帳ですね)を使って、目的のヘッダフィールドに直接書き足すだけです。To:などの、:の後には半角スペースを入れましょう(なくてもかまいませんが)。アドレスは半角文字でなくてはいけません。また、@マークの右側(この例ではboo.hoo.woo)は大文字小文字どちらでも構いませんが、@マークの左側(この例ではhoge)は、大文字小文字は区別されるルールになっています…とはいえ、アドレス全部において大文字小文字を区別した方が無難でしょう。
後者の場合、見て分かるとおり、まず名前(漢字も使用可能です)を書いて、その後に<>でアドレスを囲んで書きます。名前と<>の間の半角スペースはなくても構いませんが、あった方が読みやすくなるでしょう。
…ここで「なぜMr. Hogeだけ""で囲むのか」という疑問がわいたと思います。それは、「Mr.Hoge」が、"."を含んでいたからです。
名前の部分には比較的自由に文字を書くことができますが、()<>@,;:\".[]などの文字は使えません。これらの文字を含む文字列を名前で使うには、""で囲む必要があるのです。
…さらに、""で囲んでも"\の2つはそのままでは使えません。その2つを使うには、\"、\\と""の中に書く必要があります。…もっとも、こんな文字は名前に使わないのがいちばんいいのですが…。
…さて。ヘッダの説明のところで、Toフィールドにはアドレスは複数書ける、といいました。その書き方も説明しましょう。…といっても実は簡単で、,で区切るだけです。
hoge@boo.hoo.woo, ぷ〜さん <poo@boo.hoo.woo>
等と書きます。コンマの後には半角スペースを入れた方が読みやすいでしょう(なくてもかまいません)。なお、Ccフィールドや、Bccフィールドにも複数アドレスは書けます。一方、Fromフィールドには原則として1つしかアドレスは書けません(正確には複数書くことは認められているのですが、その場合はSenderフィールドも書かなくてはいけなくなります。とりあえずFromフィールドには1つしかアドレスは書けないと覚えておいて問題はないでしょう)。
アドレスの書き方はこれくらいでいいでしょう。…書けましたか?今回は自分に出すのですから、Fromフィールドの内容をToフィールドにコピーすればOKですね。
…もし、誤ってヘッダを消してしまった場合は、また書き足せばOKです。ただし同じヘッダーフィールドを2つ書いたりはしないように。また、フィールドネーム(To、Fromなどのこと)の大文字小文字は区別しないのでどのように書いても構いません(fROmとかでも構いません。そうする意味はありませんが)。1行に複数のヘッダーフィールドを書いてはいけません。逆に1つのフィールドは2行以上にまたがらないようにもしてください(下のメモ帳の例のように「見かけ上」またがっている場合は問題はありません。フィールド内に改行を入れないという意味です)。ヘッダに関しては、電信八号が仕様に沿った整形をするので行の長さを気にする必要はありません。
あと、ヘッダには空行(フィールドネームも何も書いてない行)を作ってはいけません。気をつけてください。
題と本文を書く
では、題と本文を書きましょう。題には上で述べた通り、日本語が使えます。本文は、"--------"の後に書きます。もちろんこちらにも日本語が書けます。ただし、ヘッダ、本文両方とも、メールには半角カナは使わないようにしてください。これは電信八号に限らずすべてのメーラーにおいて言えることですので、気をつけてください。
電信八号では、ヘッダと本文を--------("-"が8個)で分けています。なので、この行は消さないようにしてください。もし誤って消してしまった時は、書き直せばOKです。その場合、ヘッダの最後の行の下にすぐ書くようにしてください。ヘッダに空行を入れてはいけません。
本文には、"abcd..."などの半角文字で60〜76文字毎位に改行を入れてください。「あいう…」などの全角文字では30〜38文字位ですね。
…ここで気を付けなくてはいけないのは、メモ帳には「右端で折り返す」という機能があることです。メニューの「編集」→「右端で折り返す」にチェックが入っている場合、
と改行が入っているものが、ウィンドウの横幅が小さくなると、
のように、画面の端で折り返されてしまうのです。しかも折り返された所には、実際には改行は入っていません。これには注意してください。自分では改行をいれたつもりになっても、相手には1行につながった文章が長々と送られる恐れがあるからです。これは、ウィンドウの横幅を広くするか、「右端で折り返す」のチェックを外すようにすることで解決できます。
補足:例え相手側が自動的に長い行を折り返して表示する仕様のメーラーを使っていたとしても、長い行のメールは送ってはいけません。メーラーはよくても、メールを配達する役目をするSMTPサーバというものが長い行のメールに対応していない可能性があるためです。
それでは、既に書かれている文字を消して、文章を書いて…。
…こんなものでいいでしょうか。では、メニューの「ファイル」→「上書き保存」(名前をつけて保存ではありません)をしてからメモ帳を閉じましょう。
すると電信八号からこんなダイアログボックスが出ます。「送信」を押すと即座に送信できますが…ここはまず「OUT.FLDへ」を選んでください。すると、OUT.FLDにメールが移ったことが電信八号で確認できると思います。
OUT.FLDは下書き中のメールや、送信済みのメールなどが入る場所です。OUT.FLDにあるメールをクリックして選択し、を押すことで書いておいたメールを再び編集することができるようになります。そして文章を書きなおし、再び保存する…を繰り返してメールを完成させるわけです。
ところで、すでにOUT.FLDに入っているメールを書き直して上書き保存し、エディタを終了させると、
…というダイヤログボックスが出ます。そのまま送信しない時は「OUT.FLDへ」ボタンか「中断」ボタンを押してください。なお、「中断」ボタンは「送信を中断する」という意味で、押してもエディタによる編集結果は破棄されません。気をつけてください。
補足:「OUT.FLDへ」ボタンを押すと編集したメールはOUT.FLDに格納され、「中断」のボタンを押すとメールはもともとそれがあったフォルダに格納されます。「OUT.FLDへ」はOUT.FLD以外の、送信系のフォルダに入っているメールを編集した後にOUT.FLDに移動させたい時などに使います。OUT.FLDにあるメールを編集している場合は、「中断」ボタンによって格納される「もともとそれがあったフォルダ」がOUT.FLDなので、「OUT.FLDへ」と「中断」は同じ意味になります。ちなみに「送信系のフォルダ」とは、送信するために下書きをしている状態のメールや、送信し終わったメールなどを保存するフォルダのことです。
…さて、書き終わりましたか?では、送信です!まず、インターネットに接続してください。次に、送るべきメールをシングルクリックでOUT.FLDから選択し、を押し、「選択されているメールを送信しますか?」というダイヤログボックスに「はい」と答えます。
すると、上にあるダイヤログとほぼ同じものが出て最終確認をしてきます。違いは「添付」ボタンも選択不能になっているところです。もし、添付ファイルをつけたい場合は、もっと前に添付ファイルをつける作業を行ってください。
さて、このダイヤログボックスで「送信」を選ぶと、送信が始まります。…どうですか?うまくいきましたか?うまくいったら、さっそく今送ったメールを受信してみましょう。