みなさん、初めまして。ぽいと申すものです。このページでは電信八号を使ってみようかなと思い立った人の負担を減らすことを目的に、電信八号の導入と簡単な使用法を説明しようと思います。
ところで電信八号ってなんじゃらほい?
電信八号は、OutlookExpress等を代表とするメーラーの一種です。これを使うことによって、インターネットにおけるメールのやりとりをすることができます。
電信八号は他のメーラーと比べてどこがいいの?
これは人によって意見がいろいろあると思うので個人的な意見となってしまうのですが…
- なんといってもフリーであるということ
自分にとってはこれが一番重要でした(^^;
- 文章の見たままを送れるところ
これがOutlookを始めとしたフリーのメーラーの中で電信八号を選んだ最も大きな理由です。電信八号はメールの本文について、送信時に1行の文字数を○○にする…などという整形を行いません。それはメールを書く時に、書く人が行うのです。そうすることにより、送ってみたら変なところで改行がされてしまったとかいう困った事態を起こすことがなくなります。送る前に整形結果を見ることができるというのはメールを送る側にとってはかなりの安心感になるものです。…逆に言うとその整形する手間は書く人にいってしまうのですが…
- メールを書くエディタを選べる
そこでこの長所が生きてきます。電信八号ではメールを書くエディタ(※)が選べるので、自分にあった整形機能を持ったエディタを選べばよいのです。これはメーラー御仕着せの整形機能に従わなくてよいということも意味します。禁則処理にこだわりたい人などは禁則処理が充実したエディタを選べばいいわけです。
※エディタ…文字を書いたり編集したりするソフトのことです。簡易ワープロと思っていただければよいかと思います。メモ帳もエディタの一つです。 - メールの保存形式が1メール1ファイルであり、さらにテキスト形式である
メール一通一通がテキストファイルなので、コピーしてメール以外の用途に使いまわしたりバックアップをとったりすることが簡単です。そんなに機会はないかもしれませんが、テキスト形式だからメーラーを使わずに保存されているメールを読むこともできます。このような柔軟性の高さは安心感につながります。
強力なテンプレート機能
ただ雛型が使えるというだけでなく、メールを送る相手等によって使用するメールの雛型を自動的に変えることができます。
とりあえず個人的に感じる電八の魅力はこんなところですね。
注…今までここに「レジストリを使用していないので、アンインストールはファイルをフォルダごと削除するだけと簡単です。」という記述がありましたが、実際はエクスプローラのファイルタイプを追加していることに気づきました。また、若干のデータをレジストリに書きこんでいることもわかりました。というわけですので、レジストリを使用していないというのは誤りでした。申し訳ありませんでした。
なお、アンインストールに関しましては、電信八号初心者講座・Tipsの「アンインストールについて」を参照してください。
では導入
…今まで見てきて、電信八号を使ってみたくなりましたよね?ね?ね?…というわけで、電信八号をインストールしてみましょう。
最初に注意していただきたいのは、電信八号は拡張子として.can、.fld、.aliを使用する、ということです。もしすでにこれらの拡張子を持つファイルを使っているソフトを使用している場合、問題が起こる場合があります。そういうことがないかどうか、まず確認をしてみてください。
それが終わりましたら、http://denshin8.jp/に行って、電信八号をダウンロードします。…取ってきましたか?ではそのファイルは複数のファイルがまとめて圧縮されているものなので、LHA形式のファイルが解凍できるソフトを使って解凍します。「解凍ソフトってなに?」という方は、インターネット関係のことが書いてある雑誌で、CD-ROMがついているものを立ち読みしてみましょう。大抵のものには「付録CD-ROMの使い方」みたいなところに解凍ソフトについての説明が書いてあると思います。また、Vectorなどオンラインソフトがダウンロードできるサイトに行っていろいろ解凍ソフトを探してみるのもよいでしょう(なお、Vectorでは「アーカイブユーティリティ」という名前で解凍ソフトが一つの場所にまとめられています)。とりあえず、ここでは解凍ソフトの使い方はわかっているものとして話をすすめます。
解凍したら、できたファイルを適当なフォルダに入れましょう。入れるフォルダの場所はどこでも構いません。…言うまでもありませんが、すでにファイルがいろいろ入っているフォルダに入れるのはやめましょう。c:\den8など、電信八号専用のフォルダを作り、そこに解凍したファイルを入れるのがいいです。また、c:\Program Filesなど、スペースの入ったフォルダは使用しない方が無難です。
さて、これで準備完了。Denshin8.exeをダブルクリックして起動してみましょう!すると…
↑こんな感じの画面が出ます。OKボタンをクリックし、早速設定を行いましょう。
OKボタンをクリックすると、下のようなウインドウが開きます。
マウスでそれぞれのテキストボックスやチェックボックスをクリックすることで、以下のように記入する内容の説明が下の解説の欄に表示されます。それを見ながら、設定をしていきましょう。
以下、各項目について簡単な解説をします。
設定の名前
電信八号は、複数のアカウント(我々が使用しているメールアドレスと考えて問題ありません)ごとに設定を行うことができます。そのため、他のアカウントに対する設定と区別するために、この欄で設定の名前をつけます。自分の好きな名前をつけましょう。
なお、アカウントの追加削除は左のリストの「アカウント」を選択し、アカウント管理の表示にすることで行えます。
巡回先
電信八号には複数のアカウントに送られてきたメールを次々に受信する巡回受信という機能があるのですが、その巡回受信の機能を使った時にこのアカウントに送られてきたメールを受信するか否かという設定です。今はチェックを外したままでかまいません。
POP3サーバ
プロバイダから教えてもらったアドレスを入れます。
自ホスト名
モデムを使ってインターネットに接続する場合は別に何を書いても構いません。とはいえ漢字などは避けてアルファベットのみにするのが無難です。LANを通じてサーバに接続する時などは、コンピュータ名をここに設定します。モデムを使っている時には何を設定しても構わないので、常にこの欄はコンピュータ名にしておくのが無難でしょう。コンピュータ名は、以下のようにして調べます。
Windowsのスタートメニューからコントロールパネルを開く
使用しているOSがWindowsXPの場合は「パフォーマンスとメンテナンス」を開く
「システム」を開く
「コンピュータ名」タブをクリック
開いたウィンドウの「変更」をクリック
「コンピュータ名」の欄に書かれた文字列がコンピュータ名です(下の図ではhoge)
POPログイン名
これもプロバイダから知らされていると思うので、それを書きこみましょう。…ちなみに、うちのプロバイダでは「POPアカウント」と書かれていました。呼び方がプロバイダごとにちょっと違うかもしれないので、そこらへんは勘で(汗)入れてみてください。
PPPログイン名とは違う場合があるので注意してください。PPPログイン名とは、ダイヤルアップネットワークで設定するユーザ名のことです。POPパスワード
POPログイン名と同様、プロバイダから知らされているはずです。
これもPPPパスワード(ダイヤルアップネットワークで設定するパスワード)と違う場合があるので注意しましょう。APOPを使用する
普通、POPパスワードは暗号化されずに、平文(ひらぶん)のまま送られます。つまり、パスワードが"abcde"だったら、"abcde"という文字列がネットワーク上に流れてしまうわけです。当然通信経路の途中に悪意をもったユーザがいた場合、パスワードを見られてしまうことになります。APOPはそのパスワードを暗号化してやりとりする方式です。これにはメールサーバが対応している必要があるので対応しているかどうか確認し、対応している場合はチェックを入れましょう。
パスワードが平文で送られてしまうという話ですが、普通は自分が使っているPCがつながっているプロバイダのネットワークとメールサーバがつながっているネットワークは同じものであるので、あまり気にする必要はないかと思われます(それでも暗号化ができるならもちろん暗号化すべきです)。ただ、別のプロバイダを利用してインターネットに接続し、そこからいつも使っているメールサーバに接続する…といったような場合には、パスワードがインターネット上に流れてしまうので、暗号化せずに使うのは危険なことになります。
受信後もサーバ上にメールを残す
ここにチェックを入れると、メールサーバからメールを取ってきても、メールサーバ上にメールのデータが残り続けます。電信八号では、今まで受信したメールが何かということについて記憶しているので、この場合でも受信操作をする度に同じメールを取ってきてしまう…ということはありません。が、そのまま放っておくと、メールサーバの容量いっぱいにメールがたまってしまうことになり、メールサーバが新しいメールを受け取れなくなってしまうことになりますので注意が必要です。とりあえずチェックしないままにしておきましょう。
SMTPサーバ
プロバイダから教えてもらったアドレスを入れます。
SMTPポート
プロバイダによってはSMTPポートの値が指定されていることがあります。その場合はその値をここに入れてください。特に指定されていない場合は最初からここに記入されている25のままでよいです。
送信前に受信が必要
プロバイダによってはメール送信の前に受信操作が必要な場合があります。その場合にはここにチェックを入れることで、メールを送れるようになります。(※ここで受信操作が必要と書きましたが、正確にはメールをメールサーバから取ってこなくともメールサーバへログインできればよいので、電信八号ではログインのみを行い、メールを取ってくるということはしません。つまり、メール送信したいだけで受信はしたくないという時に、メールも自動で取ってきてしまうということにはなりません)
SMTPサーバも認証する
プロバイダによってはメール送信の際にも認証が必要なSMTP-AUTHという仕組みを使っている場合があります。その場合はここにチェックを入れ、ユーザ名、パスワードを入れ、認証方式を選択してください(通常は自動選択で問題ありません)。
送信時にMessage-Idを付ける
これにはチェックを入れておいてください。
メールアドレス
あなたのメールアドレスを入れましょう。
実名
メールには、ヘッダと呼ばれるメールの宛先や送った人のアドレスなどが書かれる部分があるのですが、その送った人のアドレスが、例えばあなたのメールアドレスがhoge@boo.hoo.wooで、この実名の欄に書かれたものがkobutaだった場合、kobuta <hoge@boo.hoo.woo>となります。とりあえず、あなたの名前、あるいはハンドル(あだな)を書きましょう。
DENSHIN8.iniのバックアップをとる(別の名前でコピーしておくという意味。万が一変な操作をしてしまった時などのため)。
DENSHIN8.iniをエディタ(メモ帳など)で開く。
次に、[(「この設定の名前」欄に設定した名前)]という部分を見つける。例えば「この設定の名前」にhogeと設定したサーバーの設定で、実名に長すぎる名前を入れて起動できなくなったとしたら、DENSHIN8.iniの中で[hoge]と書かれた部分を探す。
その下にRealName…と書かれた行があるので、その行を削除し、保存した後エディタを終了させる。
電信八号を起動する(Denshin8.exeを起動する)。
メニューから、「設定」→「サーバ別の設定」を選び、消えている「実名」の部分を書き直す。
きちんと動作していることを確認してからバックアップを削除する(残しておいても構いません)。
以上です。できるだけこれをやらずにすむように、実名の欄は長くなりすぎないよう特に注意して設定をしてください。また、最新の電信八号にバージョンアップすることを強くお勧めします。最新の電信八号では、これ以外にも様々な不具合が修正されています。
- これ以外
とりあえずはこのままにしましょう。
さて、これで設定が終わりました。OKボタンをクリックで、設定完了です。
無事起動しました。
画面が開いたら、を押して「設定」ウィンドウを開いて、左のリストから「送信」を選び、「X-My-Real-Login-Nameヘッダを付加する」にチェックがついていたら外して「OK」を押してください。チェックが外れていた場合はそのまま「キャンセル」を押してもらって構いません。
これで準備完了です。さて、これから使っていきましょう。