| 【アントニイ・バークリー/フランシス・アイルズ/A・B・コックス作品】 レイトン・コートの謎 第二の銃声 最上階の殺人 ジャンピング・ジェニイ ウィッチフォード毒殺事件 ロジャー・シェリンガムとヴェインの謎 絹靴下殺人事件 地下室の殺人 被告の女性に関しては プリーストリー氏の問題 |
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【レイトン・コートの謎】 ある夏の日の朝、裕福な実業家スタンワース氏の額を撃ち抜かれた死体が、田舎屋敷レイトン・コートの書斎で発見された。現場はドアも窓も施錠された密室状態で遺書も残されており、警察の見解は自殺に傾いていたが、死体のある奇妙な点に目をとめた滞在客のひとり、作家ロジャー・シェリンガムは殺人説を主張、アマチュア探偵の名乗りをあげる。年下の友人アレックをワトスン役に指名し、自信満々で事件の調査に取りかかったが……。名探偵の想像力溢れる推理と軽快なユーモア、フェアプレイ宣言。英国探偵小説黄金期の巨匠バークリーの記念すべき第一作。文庫化。◆創元推理文庫 2023年8月刊 1100円(税込) [amazon] ◆装画=牛尾篤/装幀=本山木犀・折原若緒 ◆解説=法月綸太郎/羽柴壮一 ※『レイトン・コートの謎』 (国書刊行会、2002) の文庫化。
【第二の銃声】 探偵作家ジョン・ヒルヤードの邸で開かれたハウス・パーティの催しで、近隣の作家たちを集めて行なわれた犯人当ての殺人劇の最中、被害者役の男が本物の死体となって発見された。殺されたのはプレイボーイとして悪名高い人物で、パーティには彼の死を願う人物が揃っていた。事件当時の状況から窮地に立たされたゲストのひとり、ピンカートン氏は、警察の嫌疑をはらすため、アマチュア探偵として高名な同窓の友人ロジャー・シェリンガムに助けを求めた。現場付近で聞こえた二発の銃声をめぐって錯綜する証言と、予想外の展開に紛糾する検死審問。二転三転する論証の末にシェリンガムがたどりついた驚くべき結論とは?「人間性の謎」 に重きをおいた新しいミステリの方向性を提唱した序文でも有名な、黄金時代探偵小説の巨匠バークリーの里程標的名作。文庫化。 ◆創元推理文庫 2011年2月刊 本体940円 [amazon] ◆装画=牛尾篤/装幀=本山木犀 ◆解説=巽昌章 ※『第二の銃声』 (国書刊行会、1994) の文庫化。
【最上階の殺人】 閑静な住宅街、四階建て住宅モンマス・マンションの最上階で高齢女性の絞殺死体が発見されたとの報を受け、モーズビー首席警部率いる捜査班は現場に急行した。室内はひどく荒らされ、裏庭に面した窓に脱出用のロープが下がっている状況から、警察は物盗りの犯行と断定、犯罪記録部のリストの中から容疑者を絞り込んでいく。しかし警察の捜査を実地に見学するため同行した作家ロジャー・シェリンガムは、幾つかの点に着目して建物内に真犯人がいると睨み、被害者の姪ステラを秘書に雇うと住人たちの調査に乗り出した。探偵小説本来の謎解きの魅力と、才気溢れるユーモア、痛烈な批評精神が奇跡的な融合を果たしたシリーズ屈指の傑作。新訳刊行。◆創元推理文庫 2024年2月刊 1100円 [amazon] ◆装画=牛尾篤/装幀=本山木犀・折原若緒 ◆解説=阿津川辰海/「バークリーvs.ヴァン・ダイン」真田啓介 【地下室の殺人】 新居に越してきた新婚夫妻が地下室の床下から掘り出したのは、若い女性の腐乱死体だった。被害者の身元も分からず糸口さえつかめぬ事件に、スコットランド・ヤードは全力をあげて捜査を開始した。モーズビー首席警部の地道な捜査を描く「被害者探し」の前段から、名探偵ロジャー・シェリンガムの登場を待って物語は新たな展開をみせる。探偵小説の可能性を追求しつづけるバークリーが、作中作の技巧を用いてプロット上の実験を試みた、『最上階の殺人』と双璧をなす円熟期の傑作。◆創元推理文庫 2024年12月刊 1100円 [amazon] ◆装画=牛尾篤/装幀=本山木犀・折原若緒 ◆解説=大山誠一郎/真田啓介 ※『地下室の殺人』(国書刊行会、1998)の文庫化。 【ジャンピング・ジェニイ】 ◆創元推理文庫 2009年10月刊 1012円(税込) [amazon] ◆装画=牛尾篤/装幀=本山木犀 ◆解説=川出正樹 ※『ジャンピング・ジェニイ』 (国書刊行会、2001) の文庫化。
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