【内容見本でみる国書刊行会 第12回】


《ロシア・アヴァンギャルド》 全8巻 (1988-1995)。
「今世紀初頭、ロシアを駆けぬけた芸術革命――
政治革命と連動し、芸術にまったく新たな可能性を切り拓いた未完の実験――
その全貌を世界で初めて一堂に集成」



テアトル(演劇)、キノ(映画)、コンストルクツィア(構成主義)、
ポエジア(詩)、フォルマリズム、レフ(左翼芸術戦線)、ファクト(事実の文学)。
20世紀初頭のロシアにあって、社会革命とも複雑に絡まりあいながら、
あらゆる芸術の一大実験の坩堝と化したアヴァンギャルド芸術運動の全貌を明らかにしたコレクション。

複雑な折り方の内容見本は、すべて開くと裏面がポスターの様になっていて、
椅子に坐った坊主頭のマヤコフスキーが鋭い視線を送っている写真と
平野甲賀氏 (装丁) の描き文字タイトル、ロシア語の組み合せがカッコいいのだが、
スキャナーに入りきらないので残念ながらお見せすることができない。
推薦文は江川卓、篠田正浩、佐藤信、池田浩士の各氏。
「なんという壮観だろう。ここには世紀初めのロシアのあくまで激しく自己表現を求めた
芸術的感覚と芸術的思考が、その生まの形のままで展示されている」(江川卓氏)
「私たちはロシア・アヴァンギャルドが現代芸術のすべての課題に挑戦していたことに
新たな衝撃を受けるはずである」(篠田正浩氏)

                                            

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