【レオ・ペルッツの本】 テュルリュパン どこに転がっていくの、林檎ちゃん アンチクリストの誕生 最後の審判の巨匠 ボリバル侯爵 スウェーデンの騎士 聖ペテロの雪 夜毎に石の橋の下で 第三の魔弾 |
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【テュルリュパン】 ある運命の話 レオ・ペルッツ 垂野創一郎訳 1642年、ルイ13世時代のパリ。宰相リシュリュー枢機卿は生涯最後の大仕事として貴族勢力の一掃を決意し、秘かに革命の陰謀をめぐらしていた。一方、運命がその企てを阻止するために選んだのはテュルリュパンという名の愚か者、自らを高貴の生まれと信じる町の床屋だった……。フランス革命の150年前に共和革命が画策されていた、しかもその首謀者は時の権力者リシュリューその人だった、という途方もない奇想。時計仕掛めいたプロットがきりきり動いて、物語は転がり落ちるように展開していく。ボルヘス、カルヴィーノ、グレアム・グリーンらを虜にした稀代のストーリーテラーによる伝奇歴史小説。付録として、同時代のペルッツ評価を刷新したアルフレート・ポルガーの『テュルリュパン』評を併録。
【どこに転がっていくの、林檎ちゃん】 レオ・ペルッツ 垂野創一郎訳 元オーストリア陸軍少尉ヴィトーリンは、大戦中にロシア軍の捕虜収容所で司令官セリュコフに受けた屈辱が忘れられず、彼と決着をつけるため、ウィーンからひとりロシアへと舞い戻った。革命後の混乱のなか、姿を消したセリュコフを探し求めて旅を続けるヴィトーリン。ロシアとヨーロッパを股にかけた壮大な追跡行の果てに、彼を待っていたものとは……。 |
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【アンチクリストの誕生】 レオ・ペルッツ 垂野創一郎訳 ある夜不思議な夢を見たパレルモの靴直しは、夢判断によって生まれたばかりの子供が偽預言者アンチクリストだという確信を抱く。思い悩んだ男がとった行動は……二転三転する展開が読者を翻弄する表題中篇「アンチクリストの誕生」。他に、ロシア十月革命時の暗号解読を題材にした「主よ、われを憐れみたまえ」、代々月を恐れ憎んできた一族の物語「月は笑う」、降霊術奇譚「ボタンを押すだけで」など、全8編を収録。物語の魔術師レオ・ペルッツの魅力が凝縮された傑作中短篇集。
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