This is the Musical Box
Genesis B&C Originals

 最初に買ったのは高校一年の時、黄色いオビの付いたシングルジャケットのFoxtrotだった。圧倒的に素晴らしい内容だった。それからすっかりGenesisの虜になってしまった。あれからもう30年 最初の日本盤から英盤、CD、リマスターCD、オリジナル盤へと買い替えて行った。思えば無駄なことをしたものだ。(いったい、いくら遣ったんだろう)そのかわり、オリジナルで良い音をこの歳になってからまた新鮮な気持ちで楽しめるのだから、まぁ文句は言うまい。今年の夏にはSACDの5.1chフォーマットでリリースが予定されているそうだ。

 オークションなどではオリジナル怪情報も出回っていて、初回盤を特定するのが困難という声もあり、英でのオリジナルをまとめて公開することにしました。私がこれまでに得た情報を元にしていますので、間違いもあるかもしれません。間違いや、何かご存知の情報がありましたら、こちら(最後の1を消して)へお願いします。

                           Genesis Phonogram Originals
                           From Genesis To Revelation
                                 Trespass
                                Nursery Cryme
                                  Foxtrot
                                   Live
                           Selling England By The Pound
                         The Lamb Lies Down On Broadway
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cover (front)
mono/stereo hole

 
 

背クレジット

lyric insert

 
 
 
 
 
 
mono open red decca label
stereo un-boxed (wide band)label
stereo boxed (narrow band)label

From Genesis To Revelation
Decca LK 4990(mono)   Mar.1969
      SKL4990(stereo)


 DECCA以前に自主製作で400枚販売したという噂もあり、(mono/stereoかは不明)これが事実だとすれば こちらが初版ということになります。ここではDECCAリリースのものを取り上げます。

ジャケット

 黒地に金文字 右上にDECCAマーク、表にラミネート貼り(Deccaの場合はClarifoilと呼ぶのが正しい)初回のジャケット裏右上には mono/stereo を判別する丸穴があります。(初回のジャケットはmono/stereo共用)レイトのジャケットには丸穴がなく、SKL4990のステレオのみの表記。(この頃にはすでにmonoは無かったようです)

インサート

 白地に朱色文字の歌詞カードが付きます。これはレイトに至るまでずっと同じもののようです。

レーベル

 monoはオープンレッドデッカ、stereoはunboxed(クラシックではwide bandと呼ばれ、同じ意味)青レーベルが初回です。2ndプレスはmono/stereoともにboxed Decca(narrow band)となり、レーベルのクレジットが数種類存在します。文字数が少ないものから多いものに移行したようです。boxedではレーベルの大きさがひと廻り小さくなります。

マトリクス
mono   ARL-8839P-1B/ARL-8840P-1B
stereo ZAL-8839P-1W/ZAL-8840P-2W

 DeccaではARLはmono用のプリフィックスでZALがstereo用、枝番のあとのアルファベットはディスクカッターのイニシャルと言われていますが、真偽のほどは不明です。monoは不明ですが、stereoはboxedレーベルになってもずっと同じマトリクスです。

内袋(インナーバッグ)

 入れ替っている可能性もあるので断言できませんが、stereo UNBOXEDレーベルには MADE IN ENGLAND Patent No. 1,072,844のものが、BOXEDレーベルには同じデザインですが、MADE IN ENGLAND R.S. 左下に5-73と記されたものが付属していました。

 monoは写真のもので、周囲が赤い帯のものです。
MADE IN ENGLAND R.S. と表記されています。

**stereoにもmonoと同じデザインの周囲が青いデザインのものがあります。monoの赤袋にもstereoと同じ四隅だけ赤いものがあります。前後関係は不明です。

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mono inner bag
stereo inner bag #1
stereo inner bag #1

cover front
cover inside #1
cover inside #2
credit (B&C)
credit (Phonogram)
lyric insert
1st edition(pink scroll small P1970) label
small P1970
big P1970
inner bag

Trespass Charisma/B&C CAS-1020 Oct.1970
  ジャケット

 見開きテクスチャー加工(見開きの内側もテクスチャー)のジャケット背中にはクレジットがありません。印刷はE.J.Day 背中の幅が2種類あって、広いもの(ワイドスパイン)と通常のものがあります。外観からよくわからない場合は見開きの内側を見ると違いが一目瞭然です。通常のものは折り目の谷の部分が盛り上がっていて、ワイドのものは谷の部分が平たくなっています。版下は同じで、加工の工程が違うだけのようです。

 どちらが初回なのか?これには確たる証拠がありません。Charisma/B&Cには70年9月から12月リリースされたものにだけワイドタイプのジャケットが存在します。その前後は通常の折り方のものです。ワイドのものは内ジャケの部分がどれもシワになっていて、出来損ないのように見えます。折り幅が表と内側が同じでこのまま折れば当然内側がシワになってしまいます。推測ですが、70年9月頃に作り方を変更しようとして(コストダウン?別発注?)失敗し、71年以降は結局元に戻したのではないかと思います。

 盤との組み合わせからしても、どちらが初回とは言い難いところがあります。ただ、ワイドタイプは71年以降は発見されていませんから、70年12月以前のものと言えそうです。通常タイプはリリース時からずっと最後まで続いています。

 2ndレーベルの頃からテクスチャー加工がなくなりますが、B&C時代のものは版下はすっとE.J.Dayのままです。Phonogramに移行後はHowars製となり、内側のscrollマークはそのままで、B&Cのクレジットが消えます。その後はMad Hatterに変わります。また、Phonogram以降は背中にバンド名とタイトル、番号が入ります。 

インサート
 初回には灰色の紙に印刷されたものが付いています。再発になると白地の紙になります。

レーベル
 初回のものはPink Scrollです。余談ですが、イギリスでは Big Mad Hatter のことも pink label と呼ぶ人が多いようです。(Small Mad Hatter は Brown Label)買うときにはっきりしない場合は、solid pink and white scroll Label not mad hatter? と確認するのが無難です。リム下のクレジットがあるタイプで、このアルバムには初期型のリム下クレジットが無いレーベルは存在しないようです。

 TrespassはPink Scrollだけではなく、レーベル左側にある P1970の文字が2種類あります。2つを比較すると文字が小さく、字体が太いものと文字が大きく、字体が細いものがあります。70年10月の発売時期の前後を確認してみると、確かに小太字のクレジットの方が古く、以後、大細字クレジットに移行しています。Trespassはちょうどこの切り換えの時期で、他のB&C/Charismaでこれが混在している盤は他にありません。厄介なことにTrespassだけが混在しています。

 これもどちらが初回か特定できませんが、ジャケットと同じで、小太字のものであれば同じく70年12月より前のプレスと言えるかもしれません。

 実際にワイドジャケットに大細字レーベルが入っているものもあるし、通常ジャケットに小太字レーベルの組み合わせもあります。盤が入れ替っていることも否定できませんが、これまでの経験からどちらとも言えない というのが私の見解です。
70年10月のリリース時に通常ジャケットと大細字レーベルもあったとしか思えないのです。

 レーベルのピンクは71年頃から薄いピンクになっていきます。薄いピンクのものは71年以前には発見されていないので、濃いピンクのものであれば71年以前のプレスと言えそうです。

**厳密に言えばリム下クレジットの無い初期 pink scrollが最も濃く、リムなしの少し薄いピンク、後期の薄いピンクと3段階に分かれますが、Trespassは最初期の濃いタイプはありませんから中期、後期タイプの2種類となります。

マトリクス
CAS1020A-2U
CAS1020B-2U

 EMIのカッティングでpink scrollレーベルではこの一種類しかありません。次のbig madhatterに至るまで2U/2Uがあり、2U/3Uと移行します。Phonogram以降はPolydor/Phillips系のマトリクスコードになります。

内袋(インナーバッグ)

 白い穴のないタイプのものが初回です。PATENT No.1,125,555 のものと PATENTS APPLIED FORの2種類あります。また、EMIのインナーに入ったものもあるようです。

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credit inner #1
credit inner #2

cover front
1st edition (pink scroll) label

Nursery Cryme Charisma/B&C CAS1052 Nov.1971 ジャケット

 見開きテクスチャー加工、内側はテクスチャー加工ありません。ジャケット背中にクレジットがあります。印刷はE.J.Day レーベルがBig Mad Hatter に変わるとジャケットのテクスチャーがなくなります。(版下は同じ)

レーベル

 初回のものはPink Scrollです。繰り返しますが、くれぐれも Pink Label に飛びつかないように。リム下のクレジットがあるタイプで、このアルバムにはリム下クレジットが無いレーベルは存在しないようです。後期プレスのものは薄いピンクのものになります。

 私は見たことがありませんが、pink scrollレーベルには大変レアなツアーの日程が印刷された"Tour Label”が存在するそうです。

インサート
 付属していません。

マトリクス
CAS1052A-1U 手書き HILTOP
CAS1052B-2U 手書き JB

 EMIのカッティングでB&Cリリースのものはレイトレーベルのsmall madhatterに至るまでこの一種類しかありません。実に5年近くに渡って同じマスターの盤がプレスされ続けたことになり、よくもったものだと感心します。これも Old King Cole の神通力か?

内袋(インナーバッグ)

 白い穴のないタイプのものが初回です。Pink Scroll盤にもFoxtrotと同じ赤のカンパニースリーヴが付いているものもありますが、広告の内容がMad Hatterレーベルのもので、明らかにレイトです
 
 

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cover front

左から白文字、赤文字、白ヌキ
credit inner (B&C)
credit inner(Phonogram)
1st edition (big mad hatter) label


inner bag #1


Foxtrot Charisma/B&C CAS1058 Oct.1972

ジャケット


 見開きテクスチャー加工、内側はテクスチャー加工ありません。ジャケット背中にクレジットがあります。印刷はE.J.Day セカンドプレスからはテクスチャーがなくなります。(版下は同じ)Phonogramになると背中が白ヌキになり、印刷が Howars製になり、版下のE.J.Dayの部分が修正されています。

 背中文字が赤色が初回とされていますが、白文字のものも存在します。白いのは赤が日焼けで退色したようにも見えますが、退色したものは赤のインクが微量でも残っているのですが、全く赤の形跡がなく、最初から白文字だったように見えるものが複数ありました。このジャケットには全て1U/1Uの盤が入っていました。(もちろん盤が差し替えられた可能性もあります)赤文字のものにはマトリクスが進んでいるものもあります。

 推測ですが、最初白文字で印刷したものが、絵の下地と同系の色で文字が読めずにクレームで赤に修正したのではないでしょうか?このクレームは後々まで後をひいて、Phonogramになってからはバッサリ白く抜いたのではないかと思います。というわけで、私は白文字のものが初回版ではないかと考えています。(日焼けで退色した可能性も高いのではありますが)

 ジャケットの紙質は初回のものは厚手で、レイトになるとテクスチャーでも薄手のものが使われています。背中が白文字のものは全て厚手のジャケットですからこれも初回の根拠になるかもしれません。

 5/6 *** Pink Islandさんから情報を頂きました。

EJ.Dayの部分がBruin B.V.Zaandamに黒塗りで書き換えられたテクスチャージャケットがあるそうです。背中も文字は黒文字とのこと。盤は英B&C Big Mad Hatterで、マトリクスも同じ。白内袋で印刷会社クレジットと、背中黒文字以外は英オリジナルと全く同じということです。レイトのものとは明らかに違うオランダジャケということになります。(レイトは盤がオランダプレス)一時的にどっと売れてジャケット製造が追いつかずにオランダに増版発注したのかもしれませんね。***

レーベル

 このアルバムのひとつ前 Lidisfarne の Dingly DellからCharismaはBig Mad Hatterレーベルになります。

インサート
 付属していません。

マトリクス
CAS1058A-1U 手書きporky
CAS1058B-1U 手書きpecko

 EMIのカッティングでGeorge Peckhamのカッティングサインがあります。同じレーベルで2U,3Uの盤も存在します。

内袋(インナーバッグ)

 赤いカンパニースリーヴが付くものが多いようです。これも2種類あり、廉価盤のperspectiveシリーズが載っている方が若いカンパニースリーヴです。白い穴のない通常タイプのものもありますがどちらが初回とは言えないと思います。
 
 
 
inner bag #2

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cover front

1st edition (big mad hatter) label


credit (cover back) B&C E.J.Day 
   
 
top:1st,2nd issue/bottom 3rd issue


left 2nd,3rd issue/right 1st issue



charisma live giants sticker


Genesis Live  Charisma/B&C CLASS 1 Aug.1973 ジャケット

 シングルジャケットで、印刷はE.J.Day セカンドプレスからはJames Upton製になります。元々廉価盤とはいえ、あまりにもチャチな造りです。Phonogram以降の再発ではさすがにラミネートが施されました。

 赤い廉価盤のステッカーが貼ってあります。初回盤にはほとんど貼ってあったようです。貼ってないから初回ではない とは言えません。買ってすぐにキレイに剥がしたかもしれないし、最初から貼ってないものもあったかもしれません。

'04/10/30追記
 Refugeeさんから色味の違うジャケットがあるとのご指摘があって、見せてもらいました。赤のインクが切れたようなセピア色に近いもの(これはエラーの類かも)とGenesis Liveのロゴ色がPhonogram版に近い薄い青色のものがありました。この薄い青のものは裏の文字が微妙に黄色味かかっています。このジャケットには1U/1Uが入っていたとのことです。ひょっとするとこれが初回?といっても版下は同じもので、色校の違い程度です。どちらも初回発売時にはあったかもしれませんし、もっとはっきりした初版の証拠が見つかれば報告したいと思います。

レーベル

 Foxtrotと同じく Big Madhatterです。
ピンクの濃いものと薄いものがあります。どちらが初回とは言えないようです。

マトリクス
CLASS 1A-1U
CLASS 1B-1U

 EMIのカッティングで2Uの盤にはGeorge Peckhamのカッティングサインがあります。(1Uにはなし)音質の傾向から、1Uも彼のカッティングではないかと思います。
 
 

  credit (cover back) Phonogram 
     (James Upton)

07/05/20追記

 最近入手したマザー・スタンパーの若い盤についていたジャケットを見て、B&CリリースEJDayのジャケットに少なくとも3種類の版があることがわかった。手元にB&C/EJDayのジャケットが10枚くらいあるが、若いマザー・スタンパーの盤のが初回だとすると、(これも複数確認)おそらく下記の順番だと推測されます。

1版 表上 Genesis Live のロゴの色が薄い青。
裏右側 Richard Macphail の下段が who left us April 1973
裏の左にあるピーターの小話の NAME の上3行のところ、
最下部から手前2行に段が付いている

2版 Genesis Live のロゴ色は薄青のままだが、
Richard Macphail の下段が who left April 1973 となり、
ジャケ裏のピーターの小話の段付はなしに修正されている

3版 2版で修正されたジャケ裏は同じだが、
Genesis Live のロゴ色が紫っぽい色に変化する。
画像では青っぽいが実物はもう少し紫が強い。 


                  left 2nd,3rd issue  /  right 1st issue







07/11/5追記

 右上に黒いステッカーが貼ってあるジャケットを入手した。これまで見たことがないステッカーだ。同じシリーズのLindisfarneにもこのステッカーがあるのかもしれない。Foxtrotと同じ赤インナーバックが付いていたが、何かの間違いだろう。ジャケット裏のクレジットはusなし段差なしの2版、表のロゴ色も紫っぽいやつだ。このステッカー付きが初版だったらえらいことになるところだった(笑)。

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cover front
credit (cover back) B&C E.J.Day
1st edition (big mad hatter) label

*** 初回かどうかわかりませんが、女王の顔がピーターに差し替えられたポンド札が付いているものがあります。(ブートLPのRarestに使われたもの)これって初回のオマケでしょうか?
入手次第、写真をupします。

2005.11.03追記

これが問題のポンド札 やっと入手しました はずでしたが、実はこれ2種類あって、プロモーション用に作ったものと、ファンクラブで複製したのがあるようです。写真はファンクラブ製のもので、あちこち印刷が潰れてしまってます。プロモーション版の方がザラっとした本物の札の手触りで印刷も鮮明のようです。いずれにしても盤に付属していたものではなく、英初版のオマケではないことは間違いないようです。左上のFC6060も米盤のものだし...
詳しくは genesismuseum.com をご覧ください
 


Selling England By The Pound 
              Charisma/B&C CAS1074 Sep.1973   ジャケット

 シングルジャケットで、印刷はE.J.Day 2版からは James Upton 製になります。薄いクリーム色でラミネートもなく、大変汚れやすく、痛みやすいものです。美品で残っているものは非常に少ないと思います。

**後期B&C(Small Madhatte)のジャケットで G&L製のものを入手しました。ということは、James Uptonは3版ということになります。

レーベル

 Foxtrotと同じく Big Madhatterです。
B&Cの後期プレスではSmall Madhatterもあります。
厄介なことにオリジナルレーベルを使ったオランダ盤もありますのでご注意!

インサート

 緑色の厚紙のものが初回とされています。
回を重ねるごとに紙が薄くなってゆき、色も濃紺になります。これまで5種類のバリエーションを確認しています。最後には付属しなくなります。

 緑色の歌詞が印刷されたインナーバックが存在し、これには全て初回マトリクスの盤が入っていました。厚紙緑にはセカンドプレスの盤もあります。私見ではインナーバックから簡易型のカードに移行したのではないかと思っています。

 この他に朱色の厚紙インサートも存在します。

マトリクス
CAS1074A-1U 手書きporky
CAS1074B-2U 手書きpecko
EMIのカッティングでGeorge Peckhamのカッティングサインがあります。同じレーベルで 3U,4Uの盤も存在します。
 
inner lyric bag
four variations of inner lyric sheets
左端が厚紙タイプ、右端は濃紺色
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cover front
credit cover inside (Bruin B.V. B&C) 
inner bag top open
inner bag #2
1st edition (small mad hatter) label
1st edition (1B,2B)picture label

ad insert for CGS101

CGS101 credit

EJ Day credit

regular company ad inner bag

regular CAIB
Made in Great Britain

The Lamb Lies Down On Broadway
             Charisma/B&C CGS1 Nov.1974   ジャケット

 全世界統一ジャケット。レコード盤の重さまでも指定されたというレコード会社泣かせの曰く付きの逸品・・・(重さを比べてみました こちら)そのせいで日本フォノグラムはジャケットを手抜きできずに(日フォノの簡略ジャケはあまりにも有名!)当時2枚組みとしては破格の4,400円となってしまった。元々売れてなかったGenesisの不人気に更に拍車をかけてしまった・・・

 仕様は2枚組み見開き白地の大変汚れやすく、痛みやすいものです。初回は見開き内側の右側中央付近にMarketed by B and C Records Limited... Printed and Made by Bruin B.V.Zaandam/Holland 表記のあるオランダ製のものです。

 この全世界統一版下が日本でも使用され、日本盤ではずっとレイトに至るまでB&C Bruin B.V.Zaandam/Holland クレジットが残っています。

 B&Cで英国製のジャケットもあります。このジャケットには Phonogramプレスの盤が入っており、74年11月にリリースされたものはオランダ印刷のジャケットだったと思われます。

 PhonogramになってからはB&Cの部分が消され、右下にPHONOGRAMのロゴマークが入りますが、B.V.Zaandam/Holland は本文中に残ったままです。

インナーバック

 トップオープンのレコードの取り出し口に段が付いているものが初回です。Phonogram 以降は段が付いていません。わりとしっかりした厚紙ですが、B&Cでもレイトになると薄紙のものがあります。

レーベル

 Charismaが配給をB&CからPhonogramに変更したのは75年5月移行リリースのものからです。このアルバムは発売が74年11月ですから、B&Cが初回となります。Phonogramは半年以上あとのプレスで、マトリクスがPhonogram系列のものになっています。従って、オリジナルリリースはB&Cとなります。

。Side2 と Side4 がピクチャーレーベルになっています。Side1 と Side3 は small madhatter です。リム下のクレジットが 2種類あり、MARKETED BY B&C RECORDS のものと、MANUFACTURED AND DISTRIBUTEDBY B&C RECORDS LTD となっています。
私が確認した限りでは、Side2のマトリクスが3Uのものが MANUFACTURED 表記となっています。

 英初回レーベルを使用したオランダ盤が存在します。これはジャケットも初回のもので、外観からは全く見分けがつかず、大変厄介です。必ずマトリクスを確認しましょう。

マトリクス
CG 1A-2U 手書きporky X JOHNNiE
CG 1B-2U 手書きpecko(CG 1B-3U 手書きpecko)
CG 2A-2U 手書きpecko
CG 2B-2U 手書きporky

 EMIのカッティングでGeorge Peckhamのカッティングサインがあります。Side2は3Uの盤もあります。(3Uの方が内周いっぱいまで切ってあります)音質は甲乙つけ難いです。
 
 
MARKETED BY B&C credit on the rim
MANUFACTURED AND DISTRIBUTED BY B&C credit

2005.11.03追記

 何枚も買っているとヘンなものにぶち当ることがあります。最近入手したやつには赤のカンパニーアドインサートが付いていました。インナーバッグは元々あったのでわざわざインサートにしたのでしょう。デザインは同時期のアドインナーバックと同じで、両面印刷のエンボス紙になっています。長年このアルバムを見てきましたが、これは初めて見ました。印刷のボケ具合から既発のインナーバック用版下を流用したようですが、右下にEJ Dayがクレジットされています。(通常のインナーバックはEJDayがなく、MADE IN GREAT BRITAINとなっています)

それくらいなら単なるアドインサートで済ませられますが、致命的なのはしっかりCGS101と印刷されているのです。カタログ番号が付いているということは、カンパニーアドとはいえ、CGS101用の立派な付属品です。White Albumのポートレイトの保護紙よりもはるかに確かな完品の条件ということになります。とはいえ、これが付いているものは他に見たことがなく、相当にレアだと思いますが。今度紙ジャケでリイシューするときは是非付属させてほしいものです。

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Phonogram Originals
From Genesis To Revelation
Trespass
Nursery Cryme
Foxtrot
Live
Selling England By The Pound
The Lamb Lies Down On Broadway
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最終更新日: 2007年11月5日 06時00分