いや年明けてからこっち殺人的に忙しかったもんで。ようやく一段落したのでぼちぼち再開します。
と思ったら、更新のしかた忘れてた。
○ 時間ができたのでさっそく、『羊の木』『劇場版マジンガーZ INFINITY』『スリー・ビルボード』とまとめて観てきた。
『映画芸術』がアニメハブりたくなる気持ちが少し解った。
『羊の木』原作者二人のコメントが味わい深い。
パンフから抜粋
山上たつひこ
喜劇であれ、悲劇であれ、ホラーであれ、ドラマには張りつめた空気がなくてはならない。上質の虚構を作り出そうとする意思が発する緊張感である。
いがらしみきお
全編とおして画面の緊張感が素晴らしいと思います。原作よりもさらに焦点を絞ったため、その分、熱くなり、焦げ、煙を上げ、冷たい炎を発して燃えているような映画になりました。
キーワードは緊張感。
その通り、全編通して一瞬たりともゆるみのない凄い映画だった。
○ 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』
京アニは、作品ごとに個別に課題を与えている、と思う。さしずめ本作の課題は、TVシリーズにどこまで圧倒的な情報量を詰め込めるか、だろう。
ヴァイオレットのスカートの後ろ側のデザインとか、よく動かす気になるものである。
問題は、その情報量で何を語るのかだ。驚くべきことに本作は、「人を殺した者はその後の人生をいかに生きるか」という、イーストウッドが一貫して追及しているテーマに果敢に挑戦している。
たかが-あえて言うが、たかがラノベ原作の深夜アニメが、この重厚なテーマを描ききることができたらそれこそ快挙である。期待したい。
○ 『さよならの朝に約束の花をかざろう』
知人とこの映画のことを話していて、「美人で若くて年とらない母親に懸想する話」とまとめたら、それ『999』じゃね?ということになった。
冗談はさておき、敬意をもって接すべき映画、だと思う。
とは言え、気になる点が多々ある。
長老様はやっぱり履いていないのか?
繁殖期のイオルフはマキアとレイリア二人しかいないのか?
終盤のマキア神出鬼没過ぎない?(テンポ優先でつないだからだろうが、いかになんでも削りすぎだろう)
以上は揚げ足取りの部類だが、以下は真面目にひっかかるところ。
一つ目は、性愛というものをまるっきり排除している点。
二つ目は、エリアルが実の両親にまったく関心を示さない点。
三つ目は、イゾルとレイリアの関係を掘り下げればいいのに、という点。
四つ目は、クリムはなぜ撃たれたくらいであの場を離れてしまうのか、という点。
最後に、ヒビオルという魅力的な設定があまり生きていない点。
四つ目の点を少し補足すると、レイリアと一緒に死ぬ気だったんじゃないのか?というのが疑問なのだ。「あの場を離れてしまうから一緒に死ぬ資格がないのだ」という解釈は可能だが、クリムに厳しすぎるのではないか。
詰まるところ、作者はこれらの点には関心がないのだろう。であるならば、私もこの映画にあまり関心が持てない。
この映画が面白かったという人に、ぜひ『ビガイルド 欲望のめざめ』もお勧めしたい。
なお、ドラゴン的なクリーチャー(作中ではレナトか)が作画で動くの久しぶりに見て嬉しかった。
○ とりあえず、今期真面目に観ている作品(継続除く)。
『バジリスク 桜花忍法帖』
『CITRUS』
『オーバーロードⅡ』
『ダーリン・イン・ザ・フランキス』
『恋は雨上がりのように』
『Fate/EXTRA Last Encore』
○ 『デビルマン crybaby』は未見。Netflixに魂を売ってなるものかと意地を張ってしまって。
○ 『ポプテピピック』は1話Aパートで諦めた。最近の若い人のやることは分かんないや。
ついで言うと、「女子高生と○○」はもうホント要らん。女子高生と南極とか女子高生とキャンプとか。
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