ハイブリッド車「プリウス」のことは以前書きました。そのプリウスが平成15年9月にモデルチェンジ。新しく「3ナンバー」になって登場です。 その「新・プリウス」を、知人が購入したとは聞いていたのですが、先日それを間近で眺めることのできる機会があったのでその「インプレッション」。 と言っても運転する事はおろか助手席に座ることも無かったので、「近くで見た感想」です。 ![]() 「新」プリウス 3ナンバーになったこともありやはり「大きい」と感じてしまいますが、それ以上に目の当たりにした印象では「(長)×(幅)×(高)」の実測値よりも大きく感じられました。これは、プリウスに限らず最近のトヨタ車のみならず昨今の乗用車全般に言えることかもしれませんが、ノーズ(鼻先)が短く背が高く、キャビンが広いいわゆる「ずんぐり」したカタチの為、そう感じるのかもしれません。 前述の「カローラ・フィールダー」も、先代・先々代のと比べ、外形サイズはあまり変わらないのにも関わらず、「大きく」感じるのはやはりその「キャビンの広さ」故の事なのでしょう。 このカタチには賛否両論分かれるところだと思いますが、私個人的には、まず「好き」か「キライ」かと訊かれれば「キライ」と答えますが、「いい」か「わるい」かと訊かれれば「いい」と答えるかもしれません。 基本的に「保守的」な私は、このようなメリハリの無いモノスペースな「前衛的」なデザインは好みではないのですが、逆にいえば、これまでのような「旧世代」のデザインから脱却したような、いかにもこのクルマに似合っているような気がします。 このクルマ、単純なカタチかと思っていましたが意外に凝っているようです。 まじまじ眺めていて気付いたのですが、ルーフ(屋根)の真中がなんともビミョーに凹んでいます。これは恐らく空気抵抗「低減」の効果があるのでしょう。そう言えば、マツダのRX-7も凹んでいました。 旧型もモノスペース的なデザインでしたが、こちらはノッチ・トランクを備えた「セダン」でしたが、新型は完全なハッチバックです。それも昨今人気の「ワゴン」のような垂直に立ったハッチではなく、どちらかというとかつての「クウペ」に使われた、「リフトバック」スタイル。 なぜこのようなデザインになったのか真意は不明ですが、やはり先の「空気抵抗」を減らすことが主な目的となっているのでは無いでしょうか?あとは「ワゴン」という、「生活臭」を嫌っての事だと思います。 こちらは案外普通でした。その中でも最も目に付いたのは「シフトレバー」でしょうか? 従来のフロアから伸びているものではなく、ダッシュボードから生えている様は、かついての「タッカートウペイド」を思わせます。小ぶりでアームも短く「レバー」と言うよりも「スイッチ」と言った感じ。これも「自動車」と言うよりも「電気製品」に近い為でしょうか? 最近はハイブリッド車や高級車に限らず備えられていますが、プリウスも当然のように「スマートエントリキー」でした。 これは従来の機械式(溝式)のキーでは無く、暗号化された電波(磁波?)によりドアの施/開錠やエンジンスタートを行うもので、エンジンスタートはカギそのものでは無くその横にある「ボタン」を押すことにより始動します。 ![]() 未来のクルマの始動はこんなカンジ? その他の内装類は特にガソリン車と相違ないように思います。ただやはりプリウス「らしい」近未来的な前衛的なデザインになっていました。 ハイブリッドとは直接関係ありませんが、当然のようにナビが備え付けられ、ボタンひとつでそこがバックモニタに変わり、場合によってはボタンひとつで自動的に車庫入れまでやってくれるとか。 いや〜、ニンゲンがダメになりそうです。 頭ではわかっているつもりだったのですが、実感としてどうしても違和感があったのが静過ぎる「音」でした。 普段であればクルマの(排気)音で家の前に到着した事に気付くのですが、このときはいきなりドアの開く音がして、「あれっ、いつの間に?」と驚いてしまいました。また更に帰り際、見送る時には、クルマは進んで(走って)いるのにエンジンの音が全くせず、タイヤがアスファルトを踏む音と、僅かながらのモータの音しか聞こえません。「拍子抜け」と言う言葉が適切かどうかは判りませんが、どうもいつもの「お見送り」の風景とは違うような…。 訊いたところ、ここまで総燃費はおおよそ22、3km/Lだそうです。 大騒ぎしている割には大したことは無いように思えますがこの際このことはあまり関係ないのでしょう。これまで捨てていた電気エネルギーを使うことにより、少しだけ(と言っても30%以上!)ガソリンを節約でき、かつ静かで、最も重要なのは環境に対する「姿勢」にユーザはお金を払うのだと思います。 |