漢方薬のエキス剤とか煎じ薬とは何ですか?

漢方薬はもともと何種類かの生薬を組み合わせて、煮出して濾しとって服用するものです。工場でこうして煎じたものを、コーヒーからインスタントコーヒーを作るようにエキス化したものをエキス製剤といって、顆粒や細粒の状態になって製品化されます。錠剤もあります。こうすることで保管しやすく、携帯や服用しやすくなりますが、製品化するため、最初から組み合わせや分量を決めておかなければなりません。医療保険が使えるエキス剤として148種類の漢方製剤が指定されています。市販で手に入るエキス製剤もさらに多くの種類があります。

一方、煎じ薬は、使う生薬、組み合わせ、分量を、目的や状態に応じて、自在に決められます。エキス剤が既製服だとすると、煎じ薬は寸法取りして注文するテーラーメイドの服だということになります。煎じ薬に使う生薬も、ほとんどのものは医療保険が使えます。煎じ薬は、自分で煎じて濾しとる必要があり、手間がかかるのは事実です。ただ、1日1回、1日分をまとめて煎じて作り置きして、何回かに分けて飲んでもらいますので、慣れてしまえばそれほど負担ではありません。。

2018年05月11日