庭球場の情事
南北漢字 作
----------- 3 対戦 ----------- 大きな歓声と拍手の中、南のサーブで試合が始まった。 試合が始まると、観客も押し黙って黄色いテニスボールを追うコート上の2人に目を輝かせる。 短いスコートの裾を翻して、2人の女子大生がコート上を飛び跳ねている。 2人ともすらっと長い脚であるが、鮎川のやや小麦色で筋肉質の脚に比べ、浅倉南の脚は乳白色で柔らかく引き締っている。 真っ白な太腿のほとんどが露出して、血管が透き通るようなその太腿は、やや細めであったが十分に健康的である。 ラケットを振る度にヒップを覆っているスコートが捲れ上がリ、純白のアンダースコートが覗く。 観客は、幾重ものフリルのついたアンダースコートに熱い視線を注ぐ。 最初のゲームは南が奪取した。 通常でもサービス側にアドバンテージがあるうえに、先に2ポイント与えられているので一層有利には違いなかった。 しかし、さすがに鮎川の球足は重く鋭かった。 何とか、このゲームは「40−30」から1ポイントを奪ったのである。 観客席から失望の溜息が漏れる。 鮎川も男性を惹きつける女性には違いないが、浅倉南が醸し出す清純さと可憐さの魅力には遠く及ばない。 これまで焦らされた分、今日こそは、浅倉が恥辱に震える姿を見てみたい。 ここに集まっている男達は、皆その期待を込めて参加しているのだった。 鮎川が線審のところへ歩み寄った。 鮎川が無念そうに自らの手でアンダースコートを脱いでいく。 白いアンダースコートを足首から外すと、それを線審に渡した。 孝太郎はゾクッした。 ある程度の予想はしていたが、これはただのテニスの試合ではない。 浅倉も納得したうえで出場しているのだろうか。 もしそうであれば、何か弱みを掴まれているに違いない。 それが何であるかは分からないが、何とか救ってやりたい。 そんなことを考えているうちに、鮎川のサーブで第2ゲームが始まった。 鮎川がサーブやレシーブをするとき、薄いピンクの下着がブルーのスコートの裾から覗く。 しかし、鮎川はスコートの乱れを気にせずテニスに集中している。 それも当然である。 そんなことに気を奪われていては、一層大きな恥辱を味わなくてはならないのだから…。 第2ゲームは鮎川が支配した。 さすがにプロのサーブだけあって、浅倉はラケットに触れるのが精一杯という状況だった。 浅倉はこのゲーム、1ポイントしか奪えなかった。 浅倉がゆっくり線審の所へ近づいていく。 しばらく立ちつくしていたが、やがて観念したようにスコートの中に手を入れた。 ゆっくり捲れあがるスコートから覗く白い太腿に、観客の視線が集中する。 泣きそうな面持ちで、フリルで飾られたアンダースコートに手を掛ける。 そして、何かを決意したようにゆっくり足首まで下ろしていった。 恥ずかしさで頬がみるみる赤く染まっていく。 観客席から大きな歓声と拍手が沸きあがる。 そのなかで、孝太郎は思わず叫んでしまった。 「やめろ!!やめさせろ!!」 しかし、その声は男達の欲望の歓声にかき消されてしまう その時、2人の黒服の男が焦ったように孝太郎のところへ駆け寄ってきた。 脇腹の辺りがチクッとする。 1人の男がアイスピックを孝太郎の脇腹にあてがっている。 「ちょっと、困りますね。そういうことを大きな声で言われては… これ以上、妨害を続けるようでしたら即座に退場していただきます。」 黒服の声は丁寧ではあったが、有無を言わせない響きがある。 「もう、妨害はしませんね。」 念を押された。 孝太郎は頷くしかなかった。 それからは、黒服の視線を背中に感じたまま観戦することになった。 浅倉がアンダースコートを両脚から通す時、スコートの裾からはっきりと純白の下着が覗いた。 最近の女子大生で白い下着を着用している者は少なくなってきた。 南の友達もベージュとかピンク系を愛用している。 しかし、南は白が大好きで、所有している下着もほとんどが白系統である。 純白の下着を身に纏うと、心も真っ白なキャンバスのように純粋でいられるように思える。 観客は、清純さを醸し出す白い下着に満足した。 そして、これから清純そのものの女性が恥ずかしさに耐えていく姿を想像して、陰湿な期待に胸を躍らすのだった。 第3ゲームが始まった。 短いスコートからアンダースコートがちらちら覗くのも、男達にとってはテニス観戦の大きな楽しみである。 元々テニスウェアは、アンダースコートを見せる前提でデザインされている。 実際、美人のテニス選手の廻りには多くのカメラマンが集まリ、その瞬間を狙っている。 アンダースコートが露になった写真が、男性週刊誌のグラビアを飾ることも多い。 それが、眼前ではとびきり美人の女子大生が、スコートの下は下着だけでテニスをしているのである。 想像するだけでも興奮する場面だ。 今、それが現実のものとなっている。 膝上30センチスコートが翻り、若々しく健康的な太腿が付け根まで露出する。 その付け根を覆っているのは、薄い布地だけである。 なんとも艶やかな眺めで、それだけでも観客の眼を大いに楽しませてくれる。 そして、試合はまだ始まったばかりであり、これからもっと刺激的な場面が待ち受けているのである。 観客は、浅倉の健康美に輝く長い脚、細い足首、官能的な太腿に熱い視線を浴びせる。 プレーの度に、スコートが大胆に捲れ上がり純白のパンティが露出する。 すぐスコートを手で押さえる仕草が清純さを醸し出す。 このゲーム、浅倉にサービス権があったにもにも係わらず、するどいレシーブを繰り出した鮎川が獲った。 浅倉が眼を伏せて線審の所へゆっくり歩いていく。 線審が冷たい口調で言った。 「上着を脱いでください。」 南に拒絶することは出来ない。 今日が最後の試合なのである。 ここで逃げ出してしまえば、これまでのことが全て水の泡となる。 南は、美貌を歪めしなやかな指をテニスウェアの釦に掛けた。 恥じらいで指が震えるのか、うまく外れない。 やっと2つ目の釦が外されると、胸の谷間が覗く。 誰もが固唾を呑んで見守っている。 清楚だが豊かな知性と感情を内に秘めている淑女の、恥ずかしげな仕草が男たちの欲情をそそる。 浅倉は頬を朱に染め、ためらいがちにウェアの上着をゆっくりと持ち上げていく。 白く艶やかな柔肌が露出していく。 若さと清涼感が漂っている。 やっとの思いで脱いだテニスウェアの上着を線審に渡した。 ブラジャーに包まれた若々しい隆起が露わになり、引き締まった腰、縦長の臍までが観客の眼に晒された。 なよやかで美しい肩先に食い込む細いストラップが男たちの胸を熱くする。 ブラジャーもパンティとお揃いの純白で、控えめに刺繍が施されてある。 日に焼けていない乳白色の肌に、清楚な純白のブラジャーが映える。 上半身ブラジャーだけとなった浅倉は、胸に向けられた突き刺すような観客の視線を感じ、その透けるような肌を小刻みに震わせている。 両腕で胸を庇って、頬を赤らめる姿がまた嗜虐心を煽る。 上向きの形の良い桃乳をぴっちり包み込んでいるブラジャーはCカップである。 高校3年のときから同じサイズだ。 しかし、達也と結ばれてから不思議とCカップでは少しきつい感じもしてきて、サイズを1つあげようかなと考えていたところであった。 この下着は、達也がプレゼントしてくれたものである。 アメリカへ出発する前の日、達也が恥ずかしそうに渡してくれた。 今日この下着を纏ってきたのは、達也に守ってもらいたいとの願いも込められている。 南は、手で胸元を覆いながらコートへ戻っていった。 線審から鮎川にボールが渡され、第4ゲームが始まった。 純白のブラジャーだけの上半身と短いスコートでテニスに熱中している浅倉は、なんとも新鮮で官能的だ。 ブラジャーのストラップをぴっちり食い込ませたすべすべした肩のラインが、観客の欲情をそそる。 時々、ブラジャーのストラップが外れ、まばゆい胸の膨らみが露出しそうになるが、試合中はそれを直す余裕はない。 観客の興奮は高まり、浅倉の胸元に眼が釘付けになる。 このゲーム、南はレシーブ側であったにも係わらず善戦した。 しかし、サービス側に与えられたメリットは大きく、デュースに持ち込んだが結局落としてしまった。 浅倉が俯きながら線審の所へ歩み寄ると、線審から先程脱いだばかりのテニスウェアの上着が手渡された。 これを纏うだけなら有り難いのだが、その後、何をしなければならないのかこれまでの試合の経験から南は知っている。 南は、その上着を素早く着用した。 襟元の釦をすることは許されていない。 「ブラジャーを外してください。」 南の肩がピクッと動いた。 予想していたとはいえ、線審からそう告げられると躰が強張った。 南が、3ゲーム落としたのは今回が初めてである。 これまでも、試合が均衡するようにサービス側に利点があったにもかかわらず、上着を脱ぐだけで勝利する事が出来た。 アンダースコートを脱ぐだけで、勝利を納めたこともあった。 しかし、今回は立場が逆転している。 決心がつかず、両手を握りしめたままでいると、線審がやや大きめの声で苛立った様に急かす。 「このままだと試合放棄とみなしますよ。」 「我慢するのよ、たっちゃんのためよ…」 羞恥に堪えながら自分に言い聞かせると、握りしめた両手を解き放った。 手を背中に廻し、両手でブラジャーのホックを探し当てた。 意を決して、ウェアの上からブラジャーのホックを外した。 やや間があった後、ぴっちり締まっていたブラジャーがふわっと緩んだ。 器用に両手をストラップから抜くと、まだ肌の温もりを残すブラジャーを線審に渡した。 線審が、あたかも戦利品を手にしたかのように両手を挙げてブラジャーを観客にかざすと、これまで以上に大きな拍手と歓声が湧き上がる。 南は恥ずかしさのあまり、両手で胸を押さえた。 それだけでは許されなかった。 「両手を上に挙げてください。」 線審の声に促され、南はおずおずと両手を胸から離していく。 すると、線審がいつ運びこんだのかハンディシャワーの水流を南の胸の辺りにめがけて向けて浴びせる。 「あっ、やめて…」 南は、あわてて胸を押さえ、恥かしげに身をよじり水流をなんとか避けようとする。 しかし、既に上着はたっぷりと水分を含んでしまって、肌にぴったり吸い付くような感じになっている。 観客からは、まるで、薄手のシースルーを着ているようにも見える。 水滴に濡れた頬には、艶やかに輝く黒髪がほつれている。 絹糸のように細い髪の毛の何本かが、口元に掛かる。 煽情的な姿を呈しながら、南は左手で胸を押えてコートへ戻った。 第5ゲームは南がサービス側だった。 ラケットを右手で持ち、左手で胸を隠しているが、試合が始まるとその手を外すしかなかった。 片手で戦って、とても勝てる相手でないことはよく分かっている。 サーブを打つ体勢に入り、左手を胸から離すと観客からため息が漏れる。 ウェアの胸元が広く開き、そこから白雪のようなふくらみの裾野が覗いている。 躰を動かす度に胸元が開けて、裾野の露出が大きくなり胸の谷間まで晒される。 水を含んだウェアはぴったり肌に貼り付き、乳房の形全体が露わになってしまう。 決して大きくはないが、乳房の形のよさは上着越しからでも分かる。 ブラジャーを外しても、上向きの型崩れしない円錐型をしている。 その先には布地越しに薄っすらと乳首の輪郭も見えている。 乳房を剥き出しにするよりも、かえってそそられる眺めかもしれない。 男達の欲望の視線が胸に集中する。 南は必死だった。 このままでは、敗れてしまう。 そうなれば、今以上の恥辱を味わわなくてはならない。 胸の隆起を観客に晒す羞恥に耐えながら、的確なサーブを相手コートに打ち込んだ。 幸運にも鮎川のレシーブミスも重なり、このゲームは相手に1ポイントしか与えず奪取することができた。 鮎川が上着を脱いで次のゲームが始まった。 鮎川のフロントホックのブラジャーは薄いピンク色で、乳房も浅倉より一回り大きい。 たぶん、Eカップ位だろう。 ブラジャーを付けていても、プレーの度に胸がゆらゆら揺れている。 南が1歳年上だが、肉体的には鮎川が成熟しているように伺われる。 このゲームは鮎川の鋭いサーブがコートの隅によく決まり、南は落としてしまった。 南は、気弱そうな眼差しをコートへ落とし、いじらしく左手で胸を隠しながら線審に近づいた。 「スコートを脱いでください。」 冷たい口調で線審が告げる。 南は躊躇した。 スコートをとれば、女性にとってもっとも恥ずかしい部分を、ごく小さな下着に包まれただけで、観客の前に露出してしまうのだ。 線審の眼が催促している。 「命令に従わなければ、恥ずかしいビデオが世間に広まってしまう。そうなったら…」 観念する他はなかった。 「ここで私が我慢すれば…。もう少しの我慢よ…」 南は崩れそうになる気持ちを健気に奮い立たせる。 南は、観客の欲望の視線を浴びながら、真横についたスコートのホックに指を掛けた。 手はそこで止まり、何度かその視線は救いを求めるように彷徨ったが、やがて諦めたかのようにホックを外した。 ファスナーをゆっくり下げていく。 あとはスコートを降ろすだけだ。 しかし、そうしたら下半身を覆うのはショーツだけになってしまう…。 南はまた躊躇する。 華奢な肩が波打つ。 「どうしました。」 線審は催促しながらも、南が恥じらい、ためらう様子を楽しんでいるようであった。 「分かりました…。」 南は、羞恥に頬を真っ赤に染めながら、眼を固く瞑ってスコートをゆっくりと降ろしていった。 だが、どうしても途中でためらい、眉間を悲しげに曇らせる。 そんな初々しい恥じらいに、男達は興奮をさらに高める。 徐々に純白のパンティが現れ、優美な下肢のラインと抜けるような白い太腿が露わになる。 南は、1分程ほどかけて、ようやくスコートを細腰から足元へ滑らせていった。 「おおっ…」 一斉にどよめきが湧き上った。 先程まで、スコートからちらりちらり覗いていた下着が、その全容を顕わした。 眩しいばかりに純白のシンプルなセミビキニタイプのパンティである。 派手なレース等はなく、控えめな刺繍が浅倉の清純さを物語っていた。 柔らかで薄い布地に包まれた桃尻は、張りがあり吊り上がっている。 「ついにショーツを見られてしまった…」 南は、左手で胸を右手で股間を庇いながら立ち尽くした。 羞恥に必死に耐えながらパンティ1枚の下半身を晒す浅倉の姿に、観客は突き上げてくる情欲を抑えることが出来ない。 純白のパンティと、そこから伸びる乳白色の太腿に突き刺すような視線を嫌と言うほど浴びせる。 南は、自分の躰が観客のいやらしい欲望の餌食になっている事を肌で実感した。 「恥ずかしい、死ぬほど…」 大きな羞恥が心の底から込み上げてくる。 「さあ、次のゲームを始めますよ。」 線審に促され、南は重い足取りでコートへ戻っていった。 できるだけ、上着の裾を下げてパンティを隠そうとするが、そうすると水に濡れた上着が一層乳房を浮き出させてしまう。 観客は、浅倉の純情な仕草さに嗜虐心を募らせるのだった。 ----------- 4 決着 ----------- 南のサーブで第7ゲームが始まった。 パンティ姿になると、脚がすらりと長くて抜群のプロポーションをしていることが良く分かる。 浅倉が力を込めるたび、パンティに包まれた格好よく引き締まった桃尻が持ち上がり、形の良さがいやというほど強調される。 乙女の花園を覆い隠す純白のパンティの、微かな恥丘の盛り上がりが溜息を誘う。 なんと煽情的な眺めだろうか。 浅倉は、男達の欲望に満ちた視線を一身に浴び、コート上で下着姿の舞を続けなければならなかった。 このゲームなんとか南は奪うことができた。 そして、ブラジャーを取った鮎川のサーブで第8ゲームが始まった。 鮎川は、今まで胸を押さえていたブラジャーが取れたため、乳房が大きく揺れて調子が掴めないのだろう。 ダブルフォールトを2回も侵してしまい、自滅する形で南に勝利が転がり込んできた。 そして次の第9ゲームもサーブ側の利点を生かして南は勝ち取った。 観客から、失望の大きな溜息が漏れる。 これまでの4回の催しは、浅倉が勝ち続けてきたため観客には不満が燻っていた。 今回こそは浅倉が恥辱にまみれるところを観察したいという気持ちで、会員達は参加していた。 浅倉の相手がプロのテニス選手ということで、一層期待も膨らんでいた。 ところが、あと1ゲームで浅倉が勝利を掴むところまできてしまっている。 鮎川が悔しそうに、線審に近づいていった。 そして、テニスのスコートと交換に、ピンク色のパンティを線審に渡した。 孝太郎は、相変わらずすぐ後ろに黒服の視線を感じながら、どうすることもできず試合を眺めていた。 今は、浅倉の勝利で早くこの試合が終わってくれることを祈るだけであった。 「あと1ゲームだわ、あと1ゲームで悪夢から解放されるんだわ…」 南は、観客の視線を胸や股間に痛いほど感じながら、そう心の奥で言った。 第10ゲームが始まった。 しかし、さすがに鮎川もプロだけのことはある。 プロがアマチュアに負ける訳にはいかない。 鋭いサーブが次々と決まって、南に1ポイントも与えず、ゲームポイントを5対5のタイに持ち込んだ。 南は、線審からスコートを渡され、そのスコートを素早く身に付けた。 線審の声が「下着を取ってください。」と告げる。 浅倉が眼を瞑りながら、震える手をスコートの中に入れると、さすがに観客席も静かになる。 南は、パンティのゴム部分に手をかけたがどうしてもその手が動かない。 「たっちゃん、助けて!!」 南は心の中で叫んだ。 達也からプレゼントされた下着が躰から離れると、もう達也には助けてもらえない。 そんな、不安が心をよぎる。 「早く、脱いでください。」 やや苛立った、線審の声が聞こえる。 逃げ出すことは、もう出来ないのだ。 「もうちょっとだけ頑張るのよ、みなみ…」 心を決め、南は、ゆっくりとその手を動かし始めた。 きつく眼を閉じた聖女のあどけなさを残す顔立ちが、羞恥で紅潮する。 観客は、固唾を飲んで見守っている。 清純な女性が羞恥に耐えながら下着を脱ぐ姿は、男心をくすぐる。 それはどんなに長くかかってもよい。 長くかかればかかるほどその興奮は増していく。 南は口元を強く結んで恥辱のストリップを披露した。 奥歯を噛み締め、震える手でゆっくりと薄布を剥いでいった 南はやっとの思いで、膝の上までパンティを下げた。 しかし、そこでまた手が止まってしまう。 「もうちょっとですよ。」 線審が南を促す。 「ああっ」 溜息をついて、流麗な眉を曇らせる。 南は意を決するように線審を睨みながら、覚悟を決めて足首まで一気に降ろした。 男達の歓声が、コート内に充満した。 焦らされた分、その悦びも大きい。 足首に絡まるパンティをゆっくり片足ずつ抜き取る。 そして最後の抵抗を示すように、脱いだパンティを両手で硬く握り締めた。 「浅倉さん、パンティをこちらに頂きましょうか…」 「ああっ、はいっ…」 南はまだ温もりの残るパンティを線審に差し出した。 そして、唯一下半身を覆っているスコートの裾を押さえながらコートに戻った。 最終ゲームが始まった。 この試合では、タイブレークはない。 このゲームを獲ったものが勝者となる。 幸いにして、南はサービス側である。 しかし、下着をつけていない心細さは想像以上である。 すらりと長い脚は、スコートによって、ぴちぴちした太腿の付け根近くまでむき出しなのである。 思い切ったサーブが打てず、簡単にリターンエースを奪われてしまった。 「30−15」主審の声が聞こえる。 次のサーブはやや力強かったが、リターンされたボールをミスしてしまった。 「30オール」 これまでなら、簡単に返せていたボールだが、足を大きく踏み出してラケットを振ることができない。 どうしても、足幅が狭まってしまう。 観客の興奮は絶頂に達していた。 情智大学のヒロインである浅倉南が、下着も付けずテニスをしているのである。 サーブやレシーブのとき、短いスコートが捲れ上がり真っ白な桃尻全体が露出する。 もう少しスカートが捲れればと、期待を込めた視線を投げかける。 コートの反対側では、白い太腿の根元に黒い若草がそよいでいるのが見え隠れしている。 観客は、一瞬の隙も逃がさぬようににその部分に射るような視線を浴びせかける。 さすがに、南も下着を付けていないのを気にしてはいられなかった。 力強いサーブがコートの隅に決まり、鮎川のリターンがネットに掛かかった。 「40−30」 主審が告げると、観客席から大きな溜息が漏れる。 大きな金額ではあったが、特別会員達は眼の保養を十分させて貰ってはいた。 しかし、もう少し、情智大学のヒロインが羞恥に喘ぐ姿を見てみたい。 男の欲望とはそんなものである。 「あと1ポイントだわ」 南は背筋を伸ばし、高くトスを上げる。 そして、スコートが捲れ上がるもの気にせず、渾身のサーブを放った。 黄色いボールは南の想いを乗せて、コートギリギリに決まった。 鮎川はボールに触ることも出来なかった。 「終わった!!」 そう思ったとき、体中の力が抜けていくのが分かった。 その時、主審の冷たい声が聞こえた。 「フォールト、サカンドサービス浅倉」 南は一瞬何のことか分からなかった。 気を取り直し抗議しようと思ったが、すぐ線審からボールが投げ返された。 「早くゲームを始めてください。」 主審の有無を言わせぬ声が飛んできた。 動揺を抑え切れず放ったボールは、ネットに掛かりデュースになった。 もう、南には気持ちを切り替える余裕はなかった。 その後、2ポイントを続けて落とした。 頭が混乱して、どんなサーブを打ったか、それさえも覚えていない。 「勝者、鮎川。」 遠くで主審の声が聞こえた。 観客は、大嬉びである。 薄く目を開き、呆然としている浅倉に、観客は嗜虐的な興奮を覚える。 これから、まだ純情な浅倉南の恥辱に震える姿を見れるのだ。 司会がマイクを手に取り、告げた。 「手に汗を握るとても素晴らしい試合でした。それでは、勝者の鮎川さんには退場していただきます。 そして敗者の浅倉さんには、もう少しお付き合いをお願います。」