食品添加物の補足説明

 

【調味料】

いわゆる化学調味料のこと。(味○素)

主なものには、L−グルタミン酸ナトリウム、核酸系のイノシン酸ナトリウムやグアニル酸ナトリウム などがある。67物質がこの中に入るが、全て一括表示される。現在は殆ど醗酵法で作られる。

 

−味○素の作り方−

砂糖工場では、サトウキビから、砂糖を取る → その残りから三温糖を取る → タール状の
  最終廃糖ができる。 → 味○素の工場へ

味○素工場では、廃糖に微生物(Corynebacterium glutamicumなど)を接種し、3037℃、PH6
  〜
8で約40時間培養すると3050%のグルタミン酸が蓄積する → イオン交換樹脂法
    で精製する → 水酸化ナトリウムを入れ中和する → 濃縮して結晶させ、乾燥し完
  成。核酸系も微生物が違うが、ほぼ同様の作り方。

 

【着色料】

発ガン性のある、タール系色素は、原料が石油製品の副産物ナフサから作られる、れっきとした石油化学製品で、環境ホルモン作用も懸念される。

天然系の着色料も発ガン性のある有機溶剤(プロピレングリコールなど)で抽出されたものが殆ど。抽出する化学物質の性質(PHなど)によって、おなじ原材料から様々な色が作り出される。

例)コチニール → 赤、だいだい、赤紫

  クチナシ  → 黄、青、赤

 

【発色剤】

発色剤と表示されていれば、亜硝酸ナトリウムのこと。

−発色剤のメカニズム−

肉などの中には、ヘモグロビンやミオグロビンという赤い成分があるが、これらは酸化しやすく、酸化することでメトヘモグロビンやメトミオグロビンという黒ずんだ物質に変化する。だから肉は黒く変色する。

発色剤を入れると、これらの物質がニトロソヘモグロビンやニトロソミオグロビンに変化する。この物質は赤く、なおかつ安定した物質なので、赤さが持続することになる。

 

【保存料】

安息香酸(ナトリウム)は、微生物の呼吸酵素系に障害を起し、その増殖を抑制する。PHが低い
  ほうが抗菌力は強い。細菌や酵母に有効だが、カビには弱い。

ソルビン酸(ナトリウム)は、微生物の脱水素酵素系の阻害によって、その増殖を抑制する。PH
  が低いほうが抗菌力は強い。幅広く使われる。

 

【防カビ剤】

OPP(オルトフェニルフェノール)柑橘類に使用される。特にカビのムコール類に強い効果を
  持つ。

DP(ジフェニール)柑橘類に使用される。特に緑かカビ、青カビに有効。

TBZ(チアベンダゾール)柑橘類およびバナナに使用される。アメリカ産オレンジには多用さ
  れる。

 

【酸化防止剤】

BHA(ブチルヒドロキシアニソール)パーム油原料に添加され、表示されない。最近は没食子
  酸に変わってきている。

BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)水に溶けない。製品に直接噴霧もしくは、原料油脂に直
  接添加する。熱に対しても安定性がある。

 

【漂白剤】

漂白剤と表示されていれば、亜硫酸ナトリウムのことだが、製造工程で加工助罪として使用される場合が多く、その場合にはこのほかに、発ガン性の強い過酸化水素なども使用される。

野菜、果物、魚などの生鮮品に使用されることが多く、あまり表示されない。ドライフルーツぐらいが表示されている。

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