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       引き潮 
      Ebb-Tide 
       
      ロバート・ルイス・スティーヴンスン 
      ロイド・オズボーン 駒月雅子訳 
       
       
       南太平洋タヒチの浜辺にたむろする三人の食いつめた男たち。大学出のヘリック、商船の元船長デイヴィス、ロンドン下町育ちのヒュイッシュ――不運という絆で結ばれた三人は天然痘の発生で欠員が出た帆船の乗組員に雇われる。どん底からの脱出を願う彼らは、船を盗んで南米へ逃げ、積荷を売りさばこうと企むが、酒浸りの船長デイヴィスの下、嵐に遭遇して早くも計画に暗雲が。さらにこの船には彼らの知らない秘密が隠されていた……。 
      『宝島』 の文豪スティーヴンスンが南太平洋の雄大な自然を背景に描く、冒険者たちの苦闘と葛藤の物語。コナン・ドイルが 「お気に入りの海洋小説」
      に選び、チェスタトンやボルヘスも愛読した知られざる逸品。本邦初訳。 
       
      ◆国書刊行会 2017年8月刊 2500円(税別) [amazon] [honto] 
       
      ◆装丁=山田英春 ◆装画=影山徹 
      ◆四六変型・上製 
       
       
      
        
          
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             ロバート・ルイス・スティーヴンスン 
            1850年、スコットランド、エディンバラの著名な灯台技師の家に生まれる。エディンバラ大学で土木工学と法律を学び、弁護士の資格をとるが、やがて文筆活動を開始し、『新アラビア夜話』
            (1882)、『宝島』 (1883)、『ジキル博士とハイド氏』 (1886)、『誘拐されて』(1886) などの傑作を発表、世界的な人気作家となる。晩年は病と闘いながら南太平洋の各地を訪問、サモアに居を定め、1894年、同地で没する。 
             
            ロイド・オズボーン 
            1868年、サンフランシスコに生まれる。スティーヴンスンの妻ファニーが先夫との間にもうけた息子。名作 『宝島』 は、義父スティーヴンスンが少年時代のロイドに語った物語がもとになっている。スティーヴンスンとの合作に、『箱ちがい』 (1889)、『難破船』 (1892)、『引き潮』 (1894)がある。1947年死去。 
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