後継車


モデルチェンジ

 2003年にモデルチェンジしたイプシロンもそうですが、クルマが新型に「モデルチェンジ」する場合の殆どが、旧型に比べ大きくなってしまいます。
 先日、満を持して登場した新型トヨタ・ヴィッツも車幅が1690mmと、カローラやプレミオなどとほぼ一緒になってしまいました。先に何度も書いていますが、私個人的には日本で扱うクルマのベストザイズは幅が1650mm程度と思っているので、まことに残念でなりません。
 しかし、この「肥大化」は、製作者側および実際に購入するユーザからすれば致し方の無いことなのかもしれません。

新型「ヴィッツ」

 人は皆常に上を目指していたいモノです。特にクルマのような「ステイタスシンボル」性の高いモノを買い換える場合は、できれば元のよりも「上級」でありたいと思います。
 ただより上級のモノであれば上位車種を選べばよいのですが、あまり劇的な変化は望んでおらずまた、金銭的にも現実的ではない人も多く存在します。
 すなわち、「そろそろ旧くなったのでクルマを買い換えたい、今のと同じもがいいがそれでは進歩がないので、新型の『ちょっと贅沢』になったのであれば価格も手ごろだし…」と、言うことになるのでしょう。
 もっとも生産者側とすれば、ただ単純に「新型」を開発する際に、「旧型」よりも優れたモノを造ろうとすれば自ずと旧型よりも「上級」になってしまうのかもしれません。

 この現象、独国VWのゴルフが最も顕著でわかり易いでしょう。
 1970年代にジウジアーロのデザインで一世を風靡した初代のゴルフはいわゆるリッターカーでした。それが30年経った今では車幅は1700mmを裕に超え排気量も3,000ccオーバとなる、堂々とした3ナンバー車になってしまいました。
 かつて初代ゴルフに乗っていた当時20歳代の若者が、その後も脈々とゴルフを乗り継ぎ、現在50歳を過ぎた大人になっても乗っていられる、と言う事なのでしょう。
 最ボトムであったゴルフの下にはポロが出来、更にその下にルポが出来ました。ルポさえもかつての初代ゴルフよりも大きくなったとは言え、こうやって「ゴルフ」の精神は受け継がれていくのかもしれません。

VW最ボトム「ルポ」

 そう言えば、ヴィッツの場合も「パッソ」なる弟分がありました。
 「これからはパッソをエントリモデルとして購入いただき、これまでのエントリモデル・ヴィッツからの買い替えでヴィッツを選んでいただいても、今度のはエントリモデルじゃないので大丈夫ですよ」と、言う事なのでしょう。
 であれば、新型イプシロンの「弟分」を出していただきたい。

かつてのY10のような…


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