三菱自動車


哀!リコール隠し

 実家がかの国内最大企業・トヨタ自動車の「お膝元」にも関わらず、一度もトヨタ車が家のクルマとなった事がありません。私がこれまで所有したフィアットとランチアは別にして、実家のクルマは私の覚えている限り、ミニ・キャブ、デリカ、ミラージュ、ランサーと、全て三菱車です。
 そのカラクリはご想像にお任せするとして、昨今の「リコール隠し」には幻滅してしまいました。

嗚呼!三菱自動車

 クルマは性能が重視される工業製品の中では、珍しく「イメージ」が先行する商品です。先のリコール隠し発覚を前後して、各地で走行中の火災など、不具合が多発していますが、実はこの程度の「故障」は他のメーカでも日常茶飯事として起きていることなのです。
 三菱自動車だけが「リコール隠し」で槍玉に挙げられ、多く報道されているため耳にする機会が多いだけで、ほぼ同じ数の「事故」は発生しているそうです。
 かと言って、三菱自動車を擁護するつもりはありません。やはり製品に対する「イメージ」は重要で、

  「壊れるかもしれない」

と思うクルマを高いカネを出して購入する気にはならないでしょう。安心して運転できないでしょう。
 今回の一連の問題は三菱自動車社内の体質の問題と言われています。恐らくそうでしょう。「リコール隠し」を行ったのは一部の社員(組織)かも知れませんが、やはりそれらを厳しく見る(監視する)「目」を社内に持っていなかったのが問題だったと思います。

 個人的には三菱自動車のクルマは好きです。
 トヨタや日産・本田等には無い、妙な魅力があります。トヨタや日産は、日本のスタンダードになってしまっているため、また本田は少し「子供っぽい」ため、三菱自動車のような、「一風変わった」クルマ造りに興味をそそられます。

ヘン顔

 実家にあったミラージュやランサーは、免許取得直後自分のクルマのように乗り回していました。特にミラージュは素晴らしいクルマで、このMT(マニュアル・トランスミッション)車が今の私にクルマの運転の楽しさを教えてくれたような気がします。

ミラージュ(1985年頃製)

 騒動のあおりを受けてか、残念ながら今の三菱自動車には魅力的なクルマがありません。かつてはベストセラーカーとなったパジェロもその大きくなりすぎた図体のため、RVファンから総スカンにあい、ミラージュ/ランサーは一部の「走り屋」の為だけのクルマと成り下がっています。
 しかし「再生三菱」として、次期パジェロがこれまでの「パジェロi.o.」サイズに小さくなったり、コルトをベースにまじめな小型車を出してくるなど、ちょっと明るい未来も覗けます。
 特にパジェロは、SUVにして3リットルと「太り過ぎ」たので、このサイズダウンは誠にもって好ましい。

 未だ、国産車を購入の候補に上げる予定も無い私ですが、ちょっと気まぐれに、1.5リットルくらいのパジェロなんて、なかなか魅力的に感じてしまいます。

パジェロi.o.


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