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幅広?

 前輪もしくは後輪同士の車輪の間隔の事です。イプシロンのは前後とも「1,405mm」。(スペック参照)
 この数字だけを見ると特に広いとは感じられませんが、縦方向の「ホイルベース」と比べると実はかなりの「幅広」なのです。
 イプシロンのホイルベース(HB)は「2,380o」。縦(HB)対横(トレッド:Tr)の比率は「1.694:1」(1:1で正方形)となり、同じシャーシィの旧型フィアット・プントがHB「2,450o」、Tr「1,369」で「1.790:1」となる事を考えると随分胴の短いクルマにだと言う事がおわかりでしょう。

上から望むとよく分かります

 「幅広」の場合の利点は、やはり横方向の安定性、すなわちコーナリング性能が良くなる事でしょうか。反面欠点は縦方向に短くなる為、直進安定性は劣るかもしれません。
 メーカ側がどのような意図でこのようなパッケージにしたか分かりませんが、そう言えば一昔前まで「ランチア」と言えば「デルタ」や「ストラトス」に代表されるラリー。ラリーではF1などのオン・ロード・レースよりもコーナリング性能が重視されるのは言うまでもありません。

ラリー界の「名車」、ストラトス

 同じシーャシィのプントとの「差別化」を図る上でブランド・イメージとも連携させつつ、あえて「ずんぐりむっくり」なこのようなパッケージになったのかもしれません。


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