『サンダーバード55/GOGO』の公開記念で、いろいろな企画をしているスターチャンネル。これはその一環で放送された、放送50周年記念制作のドキュメンタリー。当時のスタッフが、老朽化で解体間近のスタジオを訪れて思い出話を披露してくれる。
中で一番印象深かったのが、『サンダーバード』の後番組『キャプテン・スカーレット』の人形をめぐる証言。
『サンダーバード』では頭でっかちだった人形が、『キャプテン・スカーレット』ではより人間に近い頭身に「改良」されたのだが。
『キャプテン・スカーレット』監督・脚本レオ・イートン
「人間の頭身に近づけたことで皆喜んでいたのを覚えている。だが人形師は別だ。コントロールできずに嫌がっていた。頭がクルクル動くんだ」
監督ケン・ターナー
「リアルになったことで制約も増えたんだ。人形には許されるバカげた動きが全く許されなくなった」
『スーパーカー』人形制作&操作・特撮ロジャー・ウッドバーン
「ジェリー(アンダーソン)へ常に言ってた。“人形は人形だ。人間のフリは厳禁”。リアリティを求めようとするからだ」
「人形の強みはデフォルメできることだ。そこをジェリーは分かってなかった」
ジェリー・アンダーソンの息子ジェイミー・アンダーソン
「人形との仕事を父は嫌ってた。だがもし父が人形の仕事を恥じてなければ、あのクオリティには到達しなかったろう。負の感情がプラスに作用したんだ」
「人形は人形だ」を「アニメは絵だ」に入れ替えても通用する警句だろう。
リアリティを求めるばかりが進歩ではない。
今年は昨年よりも頑張って更新していこうと思います。
皆様、今年もよろしく。
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