mixiから転載。
○ 『はがない』
どうでもいいけど、これ近年まれに見る秀逸な略称だな。確かに『僕友』じゃ平凡すぎる。
1話を観ててっきり西田亜沙子女史が参加しているのかと思ったら違ってて驚いた。『電波女と青春男』とそっくりの絵柄なんだもの。ああそうか、原作イラストを同じブリキ氏が手がけているからか。
何に感心しているのかと言いますと、いまや優秀なアニメーターの手にかかれば、他人の絵柄を模倣してアニメートしてしまうなど苦もなく-と言うと語弊があるか、やろうと思えばできてしまうのだなあ、ということである。
小学生のころ、アニメ版『パタリロ!』を観て魔夜峰央の絵が動いてる、と驚愕したものだが。つまりあの頃は、原作者の絵が動いているのはそれだけで驚きの対象だったのだ。
んで、いわゆる作画崩壊騒ぎについて、「昔は毎週絵が違うのが当たり前だった」という言論は、事実ではあっても彼らに対して有効な言論ではあるま
いと思っている。作ってた方も、それが望ましい状態と思っていたわけではないでしょう。「許容される」と「望ましい」の間には、結構大きな開きがある。
○ 『ファースト・スクワッド』
もともとロシアのミュージシャンのPVで、やけに「ジャパニメーション」ぽいなあと思ったら4℃制作だった、といういわく付きのもの。ひっそりとOVAになっていた。
これがもう、昔懐かしいOVAそのもの。60分という時間といい、オレ様設定といい、ハンパに高いクオリティといい、決着の付かないラストといい、80年代テイスト全開。メカがCGなのと女の子が日本刀振り回していることを除けば。
○ 『ベン・トー』
バカバカしいことを大真面目にやるコンセプト自体はまあいいのだが、その結果、面白さにも可笑しさにもカッコ良さにも到達していない気がする。
比べるのも酷だが、しりあがり寿の『流星課長』を思い出した。こういう作品なら、あれくらい突き抜けてしまわないとダメなんじゃないの?
私は板垣伸の演出作品を面白いと思ったことがないので、多少偏見が混じってるかも知れないが。
○ 『ペルソナ4』
監督が松本淳じゃない時点であまり期待はしていなかったが。書き文字とか感嘆符とか、予告編では見ていたけれどまさか本編でもやるとは。 岸誠二はなぜだか、深刻であるべき場面に妙なボケを入れたがる。それが笑えるならいいんだけど、ちっともおかしくないんだもん。この書き文字表現も、その種の「夾雑物」の延長にある。
○ 『UN-GO』
安吾と言えば『堕落論』だから、もっと退廃的な話になるのかと思いきややけに健全な探偵ものとして始まった。
しかし坂口安吾の引用は、「戦後」という時代を象徴的に表すための道具立てと思われる。水島精二監督はあまり作家性を語られることがないが、妙に「戦争」にこだわる。旧『ハガレン』のクライマックスの舞台を、強引にナチス台頭期のドイツに持ってきたり。
『ハガレン』『00』『UN-GO』は、それぞれ戦前・戦中・戦後を描く三部作として見るのが正しいかも知れない。
○ ところで、『アニメスタイル』2号をやっと読み終わった(3号はまだ手つかず)のだが、赤根和樹監督インタビューが特に面白かった。あの作品のあのシーンについて監督自身の考えが聞けたのは貴重。
○ 『それ町』DVD版OP
『アニメスタイル』のお奨めにしたがってレンタルで観てみた。なるほど、ホントに初見でも判るくらいオンエア版と違う。
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