録りだめておいたのを視聴。
板野サーカスを、@カメラワーク、Aミサイル、B広角レンズのキーワードから説明していて、この番組としてはこれまでにない内容の濃さ。以下、「 」内の発言は大意。
特に面白かったのは、実際に作画してみた「よくあるミサイル」と「板野ミサイル」の比較。
よくあるミサイルは進路変更が急激・鋭角で、逆に噴煙の動きに乏しい。板野ミサイルの方が進路変更が緩やかで自然なのが意外。
「噴煙を動かしてやることで、奥行きが表現できる。(下手くそな板野フォロワーは)巧くできないからやたらとミサイルの数を増やしたりメチャクチャに動かしてみるが、そうじゃないんです。一本でも二本でも、流れがキレイなら板野サーカスになるんです」
動きの激しさ速さばかりに気をとられがちだが、噴煙を動かすことで空間の奥行きを表現するのが、板野サーカスの神髄なのですな。
もう一つは、最新作「ブラスレイター」の演出を、修正前後の絵を見せて解説した場面。
「ミサイルを発射したあと、左下の空間が寂しいから、こうやって噴煙を手前に動かしてやる。噴煙が(画面手前に流れて)はけるのに合わせて、画面奥に(視線を誘導して)爆発させてやる」
アニメーターとは、絵描きと役者と監督とカメラマンと照明さんを合わせたような特殊技能者だと岡田斗司夫氏が言っていたが、板野さんの方法論は完全に演技指導の部類。
でも、板野さんは普通にジャパニメーションて言うんですね。
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