密室の生贄

作:Ringo


色白の体に汗が光り、見事なラインのヒップがゆっくりと上下する。
曜子はセックスの後の脱力感に浸っていた。

彼とは、近くの喫茶店でよく顔を合わせる間柄だった。
服装から、ビジネスマンだろうと想像したが、それ以上の事は知らなかった。
密かに、身なりが良く背の高い彼に憧れていた曜子は、彼が初めて声をかけてくれた
時、内心は小躍りしたいほど嬉しかった。
まだ知り合ってから何日も経っていなかったが、はやく彼と親しくなりたいと思って
いた曜子は、彼がホテルに誘ってくれた時、迷うことなくこれに同意した。

後でもう一度してほしい、曜子は今、そう思っていた。

と、そこへホテルのドアを叩く音がする。
「何も頼んでいないのに、一体、誰だろう?」と、曜子が不思議に思っていると、素
早く対応に出た彼が、10人ほどの中年の男を連れて入ってくる。
なにが起きたのか解らず、シーツを引き寄せ、膝を抱えて怯えている曜子を後目に、
彼は、男たちから分厚い封筒を受け取ると、彼女のバックと服を持って、そそくさと
部屋を出ていってしまった。

男たちが服を脱ぎだした時、曜子はようやく事の実態を知った。
曜子は金で売られたのだ。
顔は人並みの曜子だったが、スタイルはグラビアアイドルができるほどで、商品とし
ては申し分なかった。
男たちは皆、曜子の裸を眺めては下卑た笑いを浮かべている。
一人の男がスポーツバックを置き、中から太いバイブや、見たことのない機具を沢山
取りだしはじめる。
曜子は部屋から逃げ出そうと思ったが、自分の服も金も無い事に、その時気がつい
た。

上がれるだけの数の男が、ペニスをしごきながらベッドに載ってきた時、曜子は恐怖
から悲鳴をあげた。
だが、このホテルでは声が外に漏れることはない。
男たちがスローモーションの様に、ゆっくりと曜子に迫る。

何本もの手が、曜子の長く美しい脚を押し拡げ、涎を垂らした舌が、陰唇の割れ目や
アヌス、内ももなどをところかまわず舐め回す。
すぐに、先を争って上と下から伸ばされた舌が、いっぱいに開かれた曜子のピンク色
の身体の内部で暴れ回りはじめる。
同時に、ローションを滴らされた曜子の身体を、女の体を知りつくした男たちの手が
這いまわる。
男たちの手は曜子の広く張り出した腰骨をゆっくりと撫で回し、細く括れたウェスト
を何回か上下した後、白く豊かな胸を下から揉み上げていた。
すでに曜子の口には、入りきらないほどの太さのペニスが喉の奥まで差し込まれてい
て、ゆっくりと動かされている。
ベッドの横では、あぶれた男が、曜子の手にむりやりペニスを握らせてしごいてい
た。
男たちは、執拗な愛撫を繰り返しながら、眼を輝かせ、自分たちの目の前で身悶えし
ながら跳ねる、この美しい生贄の身体を眺めていた。
部屋には口を塞がれた曜子の「むぐうぅ・・うぅ、うむっーーっ!、んーーーっ!
!」というこもった声と、男たちの舌を動かすびちゃびちゃという湿った音だけが聞
こえていた。
ベッドの上では歓喜の表情を浮かべた男たちが、先程から海老反りになって達し続け
ている曜子の体に、2本目のバイブを挿入しようとしていた。
男たちは中年特有のしつこさで、たっぷりと時間をかけて曜子の体を楽しむつもりな
のだ。


それから数時間後、曜子は気絶したように薄目を開け、身体を痙攣させながら、それ
でもまだ、男たちに犯され続けていた。
曜子の口からは「やめて・・お願い・・もう・・やめて」と、譫言のような呟きが漏
れ続けている。
男たちは其々、食事を摂ったりテレビを見たりしながら時間を過ごし、股間が大きく
なり射精をしたくなると、かわるがわるベッドに上がり、曜子の身体にペニスを挿入
した。
ふだん、見飽きた妻の身体にはぴくりとも反応しない男たちのペニスは、今まで目に
したことのないほど完璧な曜子の身体に、何度も勃起を繰り返し、溜まっていたすべ
ての精液を吐き出そうとしていた。
男たちは、曜子の身体が自分たちの精液で汚れると、曜子を風呂に入れ、汚れを落と
した後ベッドに戻して、その身体を使い続ける。
すでに曜子の身体には、何十回も精液が注ぎ込まれていた。

男の中の一人が、持っていたビデオカメラをテレビに接続して映像の確認を始めた。
映し出された映像は、数時間前のこの部屋のもので、曜子に沢山の男が群がっている
ところだ。
とたんに、これをみていた男たちの目つきが変わり、食い入るように画面をみつめな
がら自分の股間を扱きはじめる。
そして、また次々にベッドに上がっていった。


部屋に曜子の「いやぁーーーッ!」という泣き声のような悲鳴が響いた。



終わり

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