輸入食品を考える
1. 私たちの食べ物は確保されているの?

a 国内自給率は?


カロリーベースでみると…
 昭和40年73% → 
平成13年40%
主食用穀物(米類、麦類、豆類など)では…
 昭和40年80% → 
平成13年60%(飼料用含む場合28%)
(平成12年:米91.5%、
大豆4.6%、小麦10.8%
肉類(牛、豚、鶏など)では…
 昭和40年90% → 
平成12年52%
野菜類では…
 昭和40年100% → 
平成12年82%
どこから輸入されるの?
 1位アメリカ 2位中国 3位台湾 4位オーストラリア 5位タイ ……

b 生鮮野菜の輸入量は激増中!

輸入量は急増中!
 平成2年94万6千トン → 平成6年166万2千トン
             → 
平成12年300万2千トンに!!(約3.2倍)
どんなものが輸入されるの?
 タマネギ、ブロッコリー、アスパラガス、カボチャ、レタス、セロリ、サトイモ、レンコン、シイタケ、ニンジン……
(根茎類は約16倍に!)
日本人は規格に厳しい?
 大きさ、重さ、色、形などを一定の規格でしか受け付けないので、天候などの影響で規格にあてはまらないものが、大量に破棄されている。

2. 輸入食品は安全なの?

 ジャガイモの芽止め剤は1000倍に規制緩和された。不安の残る放射処理(コバルト60など)のものも出回り、後から調べようもない。アメリカでは牛肉へも放射線処理が許可。
 穀物などは防虫剤(レルダンなど)を直接ふり混ぜ、輸送され出荷され、そのまま加工食品(豆腐、納豆、味噌、醤油、パンなど)に使われてゆく。
 果物類はポストハーベスト(殺菌剤、防カビ剤)の王様! 真っ黄色でヘタだけは真っ青なレモンや、柑橘類にはOPP、TBZ、DP、イマザリル、2−4Dなどなど… ヘタを青く保つためだけに2−4D(枯葉剤)が使われているなんて! リンゴ、ダークチェリーなども… 殺菌剤や防カビ剤のプールにつけられ、農薬のシャワーを浴び、しつこくポストハーベストされた上に、殺菌剤や防カビ剤入りのワックスをかけて、簡単には落ちないようにして出荷される… バナナも、ポストハーベストされ、輸送されてきたものをさらに青酸ガスで燻蒸し、倉庫で保存。追熟のためもう一度燻蒸して出荷される。

有機リン系農薬の毒性は?
 肝臓異常、脳波異常、記憶力低下、心臓異常、平衡感覚障害、目の異常、しびれ、知覚低下

鮮魚だって不安はいっぱい!
 酸化防止剤を使って処理されたサバ、漂白処理された白身魚 などなどきりがない…

3. いろんな形で輸入される!

a ありとあらゆる加工処理がされて輸入されてくるものたち

 完全に火を通したもの、半分火を通したもの
 カットしたもの、完全にマッシュしたもの、荒くマッシュしたもの
 エビフライの尻尾だけ火を通し赤くしたもの
 完全に揚げられた天ぷらやフライ
 何年でもつかえる野積みの塩蔵品類(山菜、梅干し、しょうが、ラッキョウなど)
〜港で例の野積になっている塩蔵野菜を見た(10年ものもある)〜

b 「国産品」に化けていくものたち
 素焼きにされたセンベイ → 新潟名産コシヒカリ100%手焼きせんべい?
 生きたまま輸入される牛たち → 松阪牛?、黒毛和牛?
 野積みにされている山菜たち → 長野産山菜瓶詰め?

c 私は食べたくないものたち
 インドや中国から輸入される髪の毛の行く先は?
 食用ミミズは何になるの?
 beef100% バリュー価格!
 蚕の糞は何のため?

2003.4 食の安全を考える会 野本