天然だしと化学調味料【調味料(アミノ酸等)】

食の安全を考える会 野本健司

【かつお節】

本来のかつお節は、成形し、一旦煮たあとで3日ほどかけて薪で乾燥され、旨みがしっかり封じ込められるが、一般市場品のほとんどが電気や重油などでごく短時間(数時間)で乾燥される。そうするとせっかくの旨み成分がぬけてしまう。そこで煮る工程のときに化学調味料を添加する事になるが、加工助剤とみなされ製品に表示される事はない。また、ここで使用された煮汁からカツオエキスが作られることが多い。この場合にもキャリーオーバーとなり、化学調味料は表示されない。また、削られている一般製品は、最終段階のカビ付けを行う前の荒節を削っており、香りも旨みも落ちる。(生活クラブのかつお節は全て3日間かけた薪乾燥です。“かつお細削り”はカビ付け後の荒節を削ったもの。“かつお厚削り”と“混合けずり節”は薪乾燥の荒節。) 

【煮干し】
一般市場品では製造工程の段階で酸化防止剤(BHA下記参照)が使用され、加工助剤という事で表示されない場合が多い。これは、生魚から加工の間での鮮度管理がずさんであったり、もともとの魚の鮮度が悪かったりするためで、新鮮な生魚をきちんとした管理で煮干しにした場合には本来必要のないものである。(生活クラブの煮干はBHA等無添加)また、お腹のほうに曲がっているものは鮮度がよく、背中のほうに曲がっているものは鮮度が悪い。 

【調味料(アミノ酸等)】
いわゆる化学調味料(味の素、ハイミー、いの一番など)のこと。主なものには、L−グルタミン酸ナトリウム、核酸系のイノシン酸ナトリウムやグアニル酸ナトリウムなどがある。67物質がこの中に入るが、全て一括表示される。現在は殆ど醗酵法で作られる。

毒性:中華料理症候群(一回の食事で1.5g〜12g摂取すると顔面圧迫感、灼熱感、手足のしびれなどを起こす)。脳への影響、網膜への影響の恐れがある。加熱すると変異原性、発ガン性物質が生じる。ナトリウム分なので塩分のとりすぎになる。自然のアミノ酸の一つがグルタミン酸だが、化学的に作られたグルタミン酸ナトリウムとは別の物質であるところがミソ。 

味○素の作り方−(さとうきびから味○素ってほんと?)

砂糖工場では、サトウキビから、砂糖を取る → その残りから三温糖を取る → タール状の
           最終廃糖ができる。 → 味○素の工場へ

味○素工場では、廃糖に微生物Corynebacterium glutamicumなど)を接種し、3037℃、PH6
           8で約40時間培養すると3050%のグルタミン酸が蓄積する → イオン交換樹脂法
    で精製する → 水酸化ナトリウムを入れ中和する → 濃縮して結晶させ、乾燥し完
           成。核酸系も微生物が違うが、ほぼ同様の作り方。結晶化するときにも化学薬品が用いら

      れるといわれるが、使用された化学薬品をそのままに製品化されるところにも問題がある。 

【酸化防止剤】
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)魚の干物やパーム油原料に添加され表示されない。
近年パーム油に使用する場合は没食子酸に変わってきている。

毒性:発ガン性がある。動物実験で消化管出血、潰癌形成、肝臓うっ血。

 

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