ジェラルド・カーシュ作品】
壜の中の手記 廃墟の歌声
壜の中の手記

ジェラルド・カーシュ
西崎憲・駒月雅子・吉村満美子・若島正訳

こんな話を信じてもいいものだろうか? 無人島で発見された奇怪な白骨に秘められた哀しくも恐ろしい愛の物語「豚の島の女王」をはじめ、アメリカ文学史上最大のミステリ、作家アンブローズ・ビアスの失踪を題材に不気味な幻想譚を創造したエドガー賞受賞作「壜の中の手記」、18世紀英国の漁師の網にかかった極彩色の怪物の正体を探る「ブライトンの怪物」、世界を股にかける死の商人サーレクのグロテスクな野望と恐るべき結末「死はわが同志」他、異色作家カーシュの途方もない奇想と恐怖、ねじれたユーモアに満ちた短篇傑作選。

【収録作品】
豚の島の女王/黄金の河/ねじくれた骨/凍れる美女/骨のない人間/壜の中の手記/ブライトンの怪物/破滅の種子/壁のない部屋で/時計収集家の王/狂える花/死こそわが同志
※カーシュ小伝 (西崎憲)

創元推理文庫 2026年6月刊 1210円(税込) [amazon]

◆解説
 穂村弘
◆装幀 山田英春/装画 磯良一

※角川文庫版(2006)の復刊

ジェラルド・カーシュ (1911-1968)
イギリスの小説家。用心棒、パン屋、レスラー、新聞記者などの職を転々としながら文筆生活に入り、ミステリ、SF、怪奇小説、戦争小説など、幅広いジャンルにまたがる夥しい作品を発表した。長篇 『夜と街』 は二度映画化され (ジュールス・ダッシンの 《街の野獣》 はフィルム・ノワールの古典として名高い)、奔放な想像力と独創的なアイディア、特異なスタイルをもったその短篇には、エラリイ・クイーンやハーラン・エリスンといった目利きたちが熱烈な賛辞を寄せている。


廃墟の歌声

ジェラルド・カーシュ

好野理恵・渦巻栗・狩野一郎・西崎憲・吉村満美子訳

神の怒りに触れて滅んだ古代都市アンナンの廃墟に巣くう不気味な生き物、16世紀フランスに生まれ、4世紀ものあいだ戦場から戦場へと渡り歩いてきた不死身の男、ハンガリーの荒野に聳える巨石に隠された秘密、チェスを憎悪する悪魔、殺人狂の邪悪な魂に精神の闘いを挑む精神科医、捕まえた者の願いを一つだけかなえるという魔法の魚――さまざまな声で語られる、にわかには信じがたい奇妙な物語の数々。変幻自在、不可能を可能にする語り口で「悪魔のプリンス」の異名をとる異色作家ジェラルド・カーシュの傑作選。新訳6篇を含む新編集版。

【収録作品】
廃墟の歌声/クックー伍長の身の上話/乞食の石/無学なシモンの書簡/一匙の偶然/盤上の悪魔/ミス・トリヴァーのおもてなし/飲酒の弊害/魚のお告げ +新訳6篇
※ジェラルド・カーシュ、あるいは語り/騙りの天才(羽柴壮一)

創元推理文庫 2026年9月予定 予価1430円(税込) [amazon]

◆解説
◆装幀 山田英春/装画 磯良一

※晶文社版(2003)の増補・再編集版