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      【胸の火は消えず】 
       
      メイ・シンクレア 
      南條竹則編訳 
       
       
       死してなお朽ちることなき情欲の炎、永遠に繰り返される罪――孤独な女性が堕ちた愛の地獄を描く 「胸の火は消えず」。地方史編纂の仕事で陰鬱な窪地の家に下宿した男が、その家で少女の幽霊に遭遇する
      「仲介者」。他者を癒す不思議な力をもつ女性に襲いかかる魔の恐怖と霊的闘争を描いて圧倒的な 「水晶の瑕」 他、全11篇を収録。女性の深層心理や性の問題に取り組み、そこから生じる仮借なき恐怖を精妙な筆で綴った異色怪談から、死後の世界や心優しき幽霊の登場する軽妙な作品まで、再評価著しいメイ・シンクレアの怪奇小説を集大成。ジャン・ド・ボッシェールの原書挿絵を多数掲載。 
       
      ◆創元推理文庫 2014年2月刊 本体1260円 [amazon] ◆装丁=中島かほる ◆装画=北川健次 
       
      
        
          
             【収録作品】  
            胸の火は消えず 
            形見の品 
            水晶の瑕 
            証拠の性質 
            死者が知っていたら 
            被害者 
            絶対者の発見 
            マハトマの物語 
            ジョーンズのカルマ 
            仲介者 
            希望荘 
             解説 
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            メイ・シンクレア (1863-1946) 
            イギリスの作家。『オードリー・クレイヴン』(1897)、『聖火』 (1904) 等の小説で作家的地位を確立、人気作家となる。伝記 『ブロンテ三姉妹』
            や詩集もある。「意識の流れ」 という語を初めて文学に用いたことでも知られる。1914年に心霊研究協会に入会、幽霊や心霊学への関心を深める。1910-20年代に発表した怪奇短篇を
            『不気味な物語』 (23)、『仲介者その他の物語』 (31) にまとめている。 
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