ジャック・ロンドン Jack London (1876-1916)
アメリカの作家。サンフランシスコで生まれる。家計を助けるため少年時代から新聞配達や缶詰工場で働き、牡蠣泥棒で悪名を馳せた後、アザラシ猟の船に乗り込み、浮浪者(ホーボー)となり全米を放浪、ゴールドラッシュに沸くアラスカにも赴いた。やがて短篇や詩、記事、評論などの投稿を始め、『野性の呼び声』(1903)で一躍流行作家となる。アラスカや南洋を舞台にした作品、動物小説、社会小説、ボクシング物、SF、幻想小説、ルポルタージュなど、多彩な作品で世界的名声を得た。他の代表作に『海の狼』『白い牙』『鉄の踵』『マーティン・イーデン』、短篇に「火を熾す」「生の掟」「一枚のステーキ」「影と光」など。創作、旅行、農園経営と精力的な活動を続けたが、長年の過労と大酒で健康を害し、1916年に尿毒症と鎮痛薬モルヒネの過剰摂取により死去。
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