クルマの商品名には大きく分けて二種類あると思っています。 ひとつはそのクルマの雰囲気を踏襲し、比較的覚えやすい、言わば「ニックネーム」のような名前。もうひとつが雰囲気とは全く関係なく、定められた「ネーミングルール」にのっとって極めてビジネスライク的に英数字を並べるだけの名前。前者が「カローラ」や「クラウン」など国産車に良く見られ、後者は「(BMW)320i」や「(Peugeot)206cc」等、比較的輸入車に多く採用されているように思います。 ![]() ミニ(名は体を現す?) 私個人的には、どんな名前であろうと関係ありませんが、ただ中には口にするのも恥ずかしいような名前もあるようです。特に国産車。 元々横文字圏ではない日本のクルマに英語やそれに順ずるネーミングをつけているのですから、どうしてもムリが出てしまうのですが、例えば「レジェンド」や「スカイライン」等はちょっと口にするのが小っ恥ずかしくなってしまいます。また、英語がワカラナイので言われるまで気付きませんでしたが、セイン・カミュ曰く「セドリック」は恥ずかしくて顔が赤くなってしまうような名前なのだそうです。訳(やく)は忘れてしまいましたがおそらく、極めてつんく♂的なセンスなのでしょう。 ![]() 「セフィーロ」なんてのもありました さて、Yはどうなのでしょう? 旧型(我が家の)はアルファベット一文字なので「コード」型と言えるかもしれませんが、読み方が「λ(ラムダ)」や「(δ)デルタ」等と同じギリシャ文字読みとなっているので「ニックネーム」型とも言えます。特に新型に至っては「Ypsilon」と完全に意味をもつようになっています。 先にも書きましたが私個人的にはあまり気にしません。例えばイプシロンが「Dream」とか言うみっともない名前だとしても購入に至ったと思いますし、前車の「パンダ」は好きな名前ではありませんでしたがその魅力は陰ることはありませんでした。 中には、「折角の名前なのだから親しみやすく、イメージの沸きやすい名前がイイ」と言うヒトも居ますが、却ってそのクルマのイメージを束縛しているとも言えないでしょうか。 話しは少し脱線しますが、絵画のタイトルには情景をそのまま表現したような名前が付くことが多くあります。 「○○の種を撒く農夫」 とか、 「○○からみた風景」 とか、 「自画像」 等、「そのままやん!」と言ったものばかり。 ![]() 名画「落穂ひろい」 これは作者の意向として、題名により固定化されたイメージを持って、絵を見てもらいたくない為に、ただ状況を説明する「だけ」のネーミングになっているそうです。 話は戻ってクルマの名前の話。 日本国内の場合、英数字のコードネームだと少しマニアックなイメージがあるようです。たしかに「スカイライン」と言われればフツーですが、「R32」等と言われると少しオタクっぽく感じられます。 それに所詮日本は英語圏ではありません。意味の持たない英数字の羅列では覚えづらいのでしょう。 そういえば、光岡自動車に「我流(がりゅう)」なんてのがありましたねぇ♪ ![]() 「大蛇(オロチ)」ってのも凄いけど… |