強制オプション

 
いらないモノ

 「並行輸入車」故の弊害は数多くありましたが、「強制オプション」もその一つ。
 本来、自動車の新車販売形態は「受注生産」です。お客さんが希望するモデル、グレード、色、そしてオプション等をディーラに告げ、それをもって製造し納車します。ところが実際には顧客の要望を全て聞き入れてから生産をはじめていたのでは納車時期が2ヶ月も3ヶ月も先になってしまいます。よって、一般的にメーカはある程度販売の見込めるモデル、グレード等を予測して製造しておき倉庫に保管しておきます。いわゆる「ストック」ですね。
 勿論輸入車も大手ディーラなどでは同じように「倉庫」にストックしますが、並行輸入車を扱うような「弱小代理店」では到底そのような企業体力はありません。
 そこで出てくるのは、「販売の見込めるグレード(オプション)の絞込み」です。
 イプシロンには本来、エアバッグもエアコン(クーラー)もアルミホイルもオプションです。日本の一般的なユーザの多くの好みがそうであるからなのでしょう。その代理店で販売する殆どのモデルにはこれらのオプションは全て事前に備わっていました。
 自分の好みのグレード、オプションを全て一から選ぶことも勿論出来ます。ただ、そうすると納車まで4〜6ヶ月かかるそうで前車(パンダ)の車検が2ヶ月後に迫っている私にはそんな猶予はありません。そこで、営業マンが薦めてきたのが「現在フィリピン沖航行中(ウソ)で、来週上陸予定の個体」でした。ようするに買い主の決まっていないクルマを適当な(ユーザが喜びそうな)オプションを付け前もって「輸入」してしまうのです。

 私のイプシロンには、運転席エアバッグ、エアコン、アルミホイル、ルーフアンテナ等が「強制オプション」で付いています。エアコンは妻のたっての希望だったのとエアバッグは安全面で必要かと思いますが、他のは私にとっては「いらないもの」です。

いらないモノ…



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