大菩薩 北尾根(下降)(大菩薩)

日 程: 2018年 4月21日(土)
山域: 大菩薩 北尾根
形式: 読図ハイ キング
メ ンバー: ななこ(CL)ざく テッチー カオリン
記録: ななこ
集合:
JR中央線 塩山駅
行程: 塩 山駅7:22(タクシー利用)〜福ちゃん荘8:15〜大菩薩連嶺9:05〜北尾根分岐(9:21)〜P1840(10:20)〜P1708(11: 13)〜P1590分岐(12:04)〜P1490(12:50)〜P1343三角点(13:30)〜小室川出合(14:56)〜林道歩き(15:28) 〜丹波バス停(17:16)(全行程約9時間分)


以 前よりずっと歩いてみたかった大菩薩北尾根である。1ヶ月前に周辺山域の芦沢山を歩いて偵察もしてきた。ただ今シーズンの天候は日々の気温差が激しいため 残雪の情報が難しいということで周辺の山小屋に電話すると、まだ時期が1ヶ月早いとかアイゼン要とか超A級難ルートを登りならともかく初見で日帰りで下ること は無謀と散々脅されてしまった。ちょっと不安になったが増々興味津々でパワーがわき上がってくる。でも2人初心者もいるので補助ロープなど万全の装備とて いねいなルートのチェックに繋がっていったので良しとしよう。

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当 日、塩山駅に7:22到着。稀に見る登山日和となり予報では真夏日の気温らしい。予約したタクシー(6000円)で福ちゃん荘着8:07。なんと 1700mまで上がってしまったのだ。かつてあたりまえのように裂石より歩いてきたが今日初めての舗装道路でりっぱな道に驚かされてしまった。中高年のメン バーだからこそ使える知恵、体力温存である。

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唐松尾根に歩み始める



8: 15唐松尾根に歩き始める。本日の全行程時間は約9時間半とみて久しぶりのロング。とはいっても全て下り。考えてみると最近の読図山行は下りが多い気がし てきたがこれも中高年の知恵のなせる技とでも言っておこう。絵はがきのような富士山、南アルプスを背にひたすらピッチをあげて9:00に稜線にでた。 山頂、登山道周辺にも雪は全くなく北尾根付近もほんのちょっとだけ。この1週間の晴天続きで一気に融けてしまったようだ。

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大菩薩嶺

北尾根へ足を踏み入れる

登山道が少し下り出し大きくカーブしてくる辺りで北東方向へコンパスを全員であわせてスパッツを付け原生林の倒木が多い広めの尾根へ足を踏み入れる9:21。今日は天気がよいのでさほどでもないが、ガスっていたらこの周辺はけっこう神経を使うと思う。

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P1840
P1840


左から登ってP1840に10:20到着。小休憩後70mほど大岩を慎重に下るとスズタケがぼちぼち現れた。
カオリンとテッチーは薮こぎが初めてということでサングラス、首にタオル巻いて、ヘルメット装着。テッチーは今回買ってきたゴーグルをメガネの上からしっかり付けている。せっかくなので写真を撮る。あまりのダサさに大笑いしていざスズタケ群に突っ込んでいった。

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があれっ、これだけ?って感じで終了。

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そ の後いくつか岩場を巻いたり直登したり広い尾根を進んでP1708に11:13到着。やがて広いピークでなんとなく北西へ繋がる尾根に引き込ま れて行ってしまったと気づく。10mの等高線の中での小さなピークは記されていないし10度曲がっていてもやはり表現されてない。なので見渡せる目標にな る山は北方向の飛竜山だなと頭に入れて歩いていたが、南アルプスが視野に入ってきたので、コンパスで確認していると後ろからザクのちょっと待ったの声が聞 こえたので足をとめる。 右に大きな尾根を発見。ピークから20mくらい下がった位置より正しい尾根へトラバースしてコンパスで方向確認。進行方向に飛竜山をとらえたのでこの尾根 だと確信する。他のメンバーは登り返してコンパスで修正してから合流。ついやりがちなミス。ピークで小休憩後になんとなく歩き始めてしまったことを反省。 こ こが1回目のルートミスであった。

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P1708



広 い尾根で小さなアップダウンや岩の巻きを繰り返してルートを捜しながら進んで行く先頭者にとっては、つい方向を見失いがちになるので2番手3番手 が常にコンパスでの確認を担ってもらうと助かる。そしてまた2回目のルートミスを1650m地点でしてしまった。だだっ広い地形ではどうしても はっきりした尾根に引き込まれてしまう。10mくらい下ると、崩壊部分をかかえた急斜面でおかしいと足を止めコンパスで確認すると東方向へ入り込んでいると 気づく。左にりっぱな尾根が目に入った。トラバース可能なのでそのまま正解の尾根へ戻る。途中テッチー、カオリン、ざくの3人が樹々の間から 見えたので「そっちの尾根が正解だからちょっと待ってて行くから。」と叫んだが反応がない。もう一度大声で叫ぶと「私達は違うパーティーです!」と返って きた。よく見ると逆ルートからのパーティーのようだ。やはりあっちの尾根が正解と確信。ピークまで登り返していたテッチー、カオリン、ざく達がパー ティーと会話を交わしている様子がみえた。

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1650m地点で2回目のルートミス

飛龍山を望む

帰 宅後この2回迷った箇所P1708周辺を見直してみたら、なかなかどうして手 応えのある地形。ついやってしまいがちなミスだなと感じた。でも修正をなんどもくりかえしながら進んで行くのが読図山行の醍醐味だと私は考えているのでこ れで良しとする。ハラハラもドキドキもせず上手に歩いてもおもしろくなくない?もちろんケースバイケース、持ち時間や歩くスピード、クライミングの力、 地図を読む力、メンバーシップが絡んでくることは心得ておかなければ。

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これから進む尾根とその向こうにサカリ山
1600m付近 方向が北東へ変わる分岐

次 の1600m付近は、ルートの要チェック箇所と目ぼしをつけていた2つのうちのひとつである。方向が北東へ変わる分岐であることは頭にあったので問題 なくクリアー。進んでから振り返ると黄色いテープが木に巻いてあった。さて2回ミスったのでここから先はていねいに進もう。

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ま たスズタケが現れるがたいしたことない。登ってすぐ左に道?また右に道。巡視路?そしてP1490のコルに「林班界標61/65」が現れ た。周辺アセビが生い茂る下で小休憩。水をゴクゴク飲む。日差しが強く4月とは思えない今日の陽気である。歩き始めた足下にはイワウチワの花がひとつふ たつ、いのしし?の糞の固まりの中で咲いていた。「糞でずいぶん栄養がきいて花が咲いてるんだろうね」と言いながらカオリンがそれに顔を近づけて写真を撮っ ていた。強い日差しはアセビの木々にさえぎられて、快適に歩いていく。

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P1490手前のコル「林班界標61/65」

アセビ

こ こから次の地点1343mまでは北東方面をめざす。深山の中で小鳥のさえずり聞きながら、時々木々のあいまから飛竜山の2峰が青空の中で見え隠れし、なん と気持ちのよい季節なんだろうと実感。

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1490m
1490m
イワウチワ

P1343三角点13:30着。今回のルート2つ目の要注意チェックポイントであるがまずは休憩をとる。

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P1343三角点 P1343三角点

ここも広い尾根での下りルート探しである。本日の核心部 とふんでいた。偵察して時間をかけて地図をガンミし、しっかりざくと検討する。進行方向50mは崖を含んだ急斜面。危険なので、とりあえ ず左に延びている尾根を少し下ってから安全そうな箇所よりトラバースして右の尾根に取り付く、というルートに決める。

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P1343から左(北)に延びている尾根を少し下る
イワウチワ


岩がらみの急な尾根を慎重に下りながら右へのトラバース 地点を捜す。ルンゼっぽい急斜面に大量の落ち葉で覆われていてなかなかポイントが決めにくい。下からごうごうと沢の大きな音が響いてくるのでそろそろ トラバースしなくちゃとあせっているとかすかな踏み跡をひとつ発見。さきほどの登りパーティーのものか?やっぱりここしかないだろうとふんで落ち葉の 急斜面を慎重に両手を山側斜面につきながら進む。ほどなく尾根の安全圏に着いた。ちょっと距離をおいてテッチー、カオリン、ざくの順番で到着。緊張がとれる。振り返って「登り ルートならどこ行きます?」とテッチーが尋ねてきたので、「やっぱり同じルートを選ぶだろうね。」と返した。

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落ち葉の急斜面を慎重にトラバースする



ここからは気持ちのよい広々としたブナの樹林帯となりその所々にピンクのミツバツツジの花がかわいらしく咲いているが、そろそろ終わりのようだ。高度が下がってくるとさわやかな空気が生暖かくなりムッとしてきた。

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ブナの樹林帯の広い尾根
ミツバツツジ


足も疲労を感じ始めてるがそうも言っていられない。出合いま では気が抜けない急斜面が待っているだろうと考えながら歩いていると突然行き止まりとなり、左右に尾根が現れた。まず左の尾根を偵察でちょっと降りてみると黒川鶏 冠山が迫ってきた。なので現在地は1130m付近かな?右の尾根にトラバースして後ろから降りてきたテッチーにスマホで高度を確認してもらったらやはり P1130であった。もうここまで下ってきてたのかあ。時計をみると14:24。けっこういいペースで進んできたとホッと息をついた。

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北尾根の取り付きポイント「林班界標60/65」のプレート

ほどなく「林班界標60/65」のプレートを発見。ここが北 尾根の取り付きポイントになるであろう。
踏み外したら谷へ真っ逆さまのつづら折りの急斜面の林道を慎重に下ってようやく泉水谷にかかる木の橋がみえ た。ここが小室川出合14:56到着。以前から来てみたかった山域に身をおいて大満足である。橋の下で釣りをしている人に何が釣れ るか尋ねるとなにもぜんぜんと返答。それでもカップルなので楽しそうにはしゃいでいた。私達はおじゃまにならないように反対側で沢の水で顔や汚れた手を 洗ったりしてしばらくのんびり過ごした。


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つづら折りの林道
小室川出合付近


ここから2時間の林道歩きを始めたのが15:28。道路に 出ると入り口に「小室向中継点」の木の柱が立っていた。ゆるく下っていくきれいな舗装道路へ進む。両サイドの山々の新緑が光を受 け輝いて美しい。「きれいだねえ、谷が深いねえ。」なんておしゃべりしながら歩いたので思ったほどつらくない2時間歩きとなった。

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泉水谷を渡る
小室向中継点


丹波バス停に17:16到着で本日の山行は終了。バス時 間まで1時間もあるので前回お世話になった村役場でまたトイレをお借りした。おなじように感じの良い対応で気持ちがよかった。日帰りで大菩薩から来 たと答えると「へえ〜」とのけぞっていらしたのが増々心地よかった。のめこいの湯バス停まで私はコーラ、3人はビール片手に歩いた。ここでまたテッチーが 私に「コーラをまるでビールのような飲み方ですよね!」といつものようにちょっかいをだした。ロングルートではあったが天気とタクシー利用とメンバーに感 謝。

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