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. 北アルプス 蝶ヶ岳〜常念岳 雪山縦走 日程: 2008.05.03〜05 |
| 上高地出発 今回はななこさんリーダーに、ほぼ新人の4人、計5人での山行。すずともは槍ヶ岳に登ったことがあるそうだが、カズさん、浅井(2人)は初の北アルプス、しかも冬山ということで、ななこさんがシンプルなコースを選んでくれた。 新宿初の夜行バスに乗り、上高地に着いたのは5時45分。バスターミナルの広場で、さっそく朝飯をとる。建物は不自然なほど立派で、ゴミ箱も完備してあった。標高は1505m。バスではさすがにぐっすりとは眠れず、頭がボーっとしている・・・。いかにも屈強な山男の一団が、ピッケル片手(もう?)に歩いていた。「みんな早くああなれるといいね〜」とななこさん。ちょっと期待しすぎでしょう。早くは無理ですよ。それにしても、カズさんのザックがパツンパツンで、すんごい重そう。25キロあるとかで、一人で立ち上がるのも困難な状態。何が入っているのか・・・。 河童橋で記念撮影などしながら、梓川沿いを歩く。とんがった明神岳がかっこいい。景色も雄大で、ぼんやりと感動する。道すがら、中年男性に「用具会社の山行ですか?」と聞かれた。どうやら、ななこさん以外は同じザックを背負ってるのを見て、オスプレーの回し者だと勘違いされたようだ。ちょっと気恥ずかしい。 「あそこまで登るんだよ!」とななこさんが指差した山は、そうとう遠いぞ。果たしてたどり着けるのか! |
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| 登山開始 8時、徳沢で水を補給。天候は晴れ。ななこさん以外はみな晴れ人間らしく、4人もいるのだから当然のようにピーカンだ。日焼け止めを塗りスパッツを履き、2677mの蝶ヶ岳を目指して登り始める。最初は樹林帯の急登で、シラビソやダケカンバの原生林に、多少の残雪があった。傾斜はまあまあキツく、上を見ても下を見ても同じ景色が続く。 しばらく歩くと、各自のコンディションが分かってきた。ななこさんは別として、浅井2人は先週の三ツ峠で体が慣れているようで、とりあえず普通。しかもアミノ酸でドーピングOK。カズさんも先週丹沢を歩いているが、なにせザックが重いようで、ちょっとキツそう。すずともは本格的な登山は久しぶりとかで、これまたしんどそうだった。よってのんびりめで歩く。きっちり50分ごとに10分休み、各自行動食をとりながら登る。シジュウカラの鳴き声が美しい。やたらとヘリが飛んでいた。 |
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| 蝶ヶ岳到着 長塀尾根はすっかり雪(腐った)で、展望のない道をひたすら歩く。2564の長塀山ピークも越え、ヒイヒイ言いながら登り続けること6時間。14時になろうかというころ、蝶ヶ岳山頂手前で突如開けた場所に出た。先頭のななこさんに追いつくと、目の前に穂高連峰が全開で聳えている。デカイ!!北西には槍ヶ岳もはっきりと見える!・・・あまりの絶景に大感動、別世界にいるかのようだった。前穂、奥穂、北穂、涸沢・・・3000mを越える山々の荘厳な姿。手を伸ばせば届きそうだ・・・。実はこの時、皆すでにへばりきっていたが、疲労などどこへやらかわるがわる写真を撮り、しばし眺望を堪能した。 蝶ヶ岳ヒュッテはすぐ近くで、直ちにテントを設営する。大きい方には女性陣が、小さい方にはイケメンズが寝ることに。テント(大)で乾杯する。里から持ってきたエビスの黒・・・うまい!しかし高所では酔いが回るらしく、浅井(も)は即ダウンした。いまでもあの時の味を覚えてるけど、美味しかったなあ。 |
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| 蝶ヶ岳の夜 17時、夕食はななこさん特製のあったかシチュー。ベーコンがたっぷり入って、うまいのなんの。「やっぱりななこさんのご飯はすごい」とすずとも。ピーマンと昆布の和え物も美味しかった。カズさんはスルメをあぶり、これがまたうまい。酒の飲めないななこさんが一番喜んでいる。・・・さて、ここで道具マスター、カズさんの知恵を紹介しよう。山にはつきものの「ロールペーパー」。食事時や生理現象などに必須のアイテムだが、ばらけたり、ふやけたりと扱いは難しい。そこで!写真のようにガムテームで外側をぐるぐる巻きにすると、それらが一気に解決するのです。使う時は内側から引くとするする出るし、ビニールに入れて持ち運べば防水も完璧。みんなでお世話になりました!・・・というわけで夜は更け、20時ころ就寝。「マーライオン」の話では、一同お腹がよじれるほど笑った。 |
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| 2日目の朝 4時半。すずともが早起きして、朝の穂高を写真に収めてくれた。朝食はベーグル。チーズとキュウリ、ウィンナーで食べた。結構ボリュームもあり、うまい。はるか安曇野の町並みを横目にテン場を後にする。さて、15分ほど歩くと妙な場所に人だかりが・・・近づくと、ハイマツの中になんと特別天然記念物、ライチョウがいた!しかも、毛が中途半端に冬バージョンだ。一同驚き、写真を撮りまくる。2400m以上の高地に生息する、絶滅危惧種のライチョウ。かつて山岳信仰と結びつき、「神の使者」とされていたライチョウ・・・。一番興奮していたのはすずともで、不思議なダンスで彼らの警戒を解こうとしている。ななこさんも「食っちゃうぞー!」と大はしゃぎだ。「捕まりますよ!」とすずとも。ななこさんを恐れたのか、ライチョウは飛んでいってしまった。飛ぶ姿も珍しいとのことで、納得して歩き始める。 |
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| 常念岳へ しばらくは穏やかな稜線が続いた。天候は相変わらず良いが、正直言って絶景にも飽きてきた。少しガスでも出ていれば風情もあろうに、とにかく全部見えてしまうのだ。このあとは多少のミックスもあるからと、7時50分、蝶槍でアイゼンを付ける。2592、2512と2つのピークを越え、常念を目指した。浅井(ひ)はアイゼンを信用しきれないのか雪に慣れないのか、岩場の通過に時間がかかる。部分的に急な傾斜があり、浮き石の上を歩く時などみな細心の注意を払った。ななこさんからも「ゆっくり!」の声がかかる。5メートルほどのトラバースも、一人ずつ慎重に通過。85Lのザックはやはり重く、一同疲労の色が濃い。休憩中も、雪屁に乗らないよう注意する。 蝶ヶ岳のテン場から歩くこと5時間半、ついに常念岳山頂(2857m)に到達。しばらくぶりの大展望に、感激する。穂高や槍はもちろん、北に大天井岳や燕岳、南に蝶ヶ岳への稜線など、北アルプスを一望にする。もはや言葉にならない。やっぱり山頂はいい。イワヒバリも祝福にやって来たようだ。他にも15人ほどの登山者がいただろうか。写真を撮り合い、歓談する。浅井(も)の頭のなでは、NHK「日本の名峰」のテーマが鳴り響いていた。あと、ブルックナーの交響曲も。ベタベタで恥ずかしいが、止まらない。すずともが美味しそうにメンチカツを食べていた。 |
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| 常念小屋テント場 山頂から常念小屋まで、1時間下る。傾斜がきつく、写真で見るとほぼ40度あった。数名の単独山スキーヤーとすれ違う。なにか自由のオーラが漂っていて、「一人もいいかも」と初めて思った。 13時半、常念小屋に到着。テントは小屋から少し離れた場所に張った。槍を中心に眺望が開け、テントの前には山しかない。相変わらずドピーカンで、リゾート地のような雰囲気を醸し出している。小屋で1本500円のスーパードライを買い込み、ぐいっと飲みほした。もう、幸せすぎる。カズさんはビーチにいるかのように日光浴だ。ガスバーナーでスルメを焼いてくれ、ビールがさらに進む。これ以上、何を望むだろう?女性陣は、小屋の受付にイケメンがいるとかで騒いでいる・・・。 1時間ほどリゾートすると、少し体を動かしたくなってきた。すぐ北に、ころあいの山がある。「登ろうかな」と言うと、飲んでるからと浅井(ひ)に反対されるが、ななこさんは「自己責任」と許可を出してくれた。危なそうなところはないし、大丈夫だろうと登り始める。正直、ほろ酔いの頭が熱く、すぐに息があがりしんどい。3〜40分かけてゆっくり登り、山頂に着いた。 一人ぼんやりと、槍から穂高へと続く偉容の前に佇む。あたりには人影がなく、物音一つしない。うーむ・・・山ってなんだ?・・・登山歴半年に満たない初心者には、目の前の景観を飲み込むことでいっぱいいっぱいである。自分がなぜ山に登っているのかも、山が好きなのかどうかも分からなかった。大天井方面からのパーティが目の前を通る。中高年の男女の顔を、しげしげと見つめた。みな疲れきった表情をしている。だが、負けまいと闘っているようにも見えた・・・。なんだか、親しみを感じた。相変わらず一人ぼっちだったが、山ではみな一人だった。山頂の眺望は、いつまで見続けても飽きなかった。 |
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常念の夜 下山 |
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世田谷すばる山の会 . |