![]() 上段左から日本盤4枚、USプロモ,UKプロモ 下 UK初回5枚、UK2nd |
最初に買ったのは1976年冬 日本盤だった。とにかくカッコよかった。惚れた。しばらくして英盤を買ったのだが日本盤とまた違う傾向の音でこれはこれで楽しめた。それから20年ほどしてオリジナルはgreenlabelと知り、早速買い求めた。聴いてみるとどういうわけか、やたらと歪む。盤に問題があるようには見えない。音質そのものは素晴らしいのだが、どうにもこの歪みが我慢できない。仕方なくもう一枚買った。これも同じ。やっぱり歪む。なんでや!!もう頭にきた。こうなりゃ当たりが出るまで買ってやる!(納豆クジじゃあるまいし... まぁ高くないから買えるのだけど)
もちろんCDもリリース後すぐに買って聴いてみました。音は下のアナログのどれよりもダメでした。マスタリングに愛情がない。(SACDでも出れば別でしょうか?)
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![]() Japan 1st issue P-8368W (グリーンレーベルが初回かも?) |
最初に買ったのがこれ。日本盤 2300円。特に不満があるわけでもなく、ジャケットも見開きで(英盤よりも作りがいいかもしれない)阿修羅オビ(これがまた味があっていいんです)和田栄司氏のライナーノートも。結局これが最初で最後のGreensladeの日本盤になってしまったが。あとで判ったのだが音は悪くない。むしろUK1stに近い音質だ。録音そのものはイマイチサエない。シンバルも伸びきらないし、全体的にモッサリした印象だ。反面、曲も演奏も全てがどれも死ぬほどカッコいい。A1のイントロからして何度聴いてもシビれる、最後のSundanceなんかもう辛抱たまらん。加速するインタープレイが最高だ!(内容を言い出すとキリがないからやめときます)後に2000円盤も買ってみたが大差なかった。日本盤は優秀だなぁ... 04/11/27 追記
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それからほどなくして、やはり英盤が欲しい と買ったのがこれ。ジャケットの紙がペラペラで、あまりありがたみがなかった。ワーナーパイオニアのジャケットの方が重厚でありがたみがある。(ジェネシスとえらい違いだ) 音は日本盤と比べるとすっきりさわやか。シンバルもスカっと伸びて、逆にベースがスカスカ...
あとで知ったのだが、レーベルの右2時あたりにワーナーのマークがある。これは1975年夏頃以降の特徴だ。つまりそれ以降のプレスということになる。(ファーストプレスと同じマトリクスでワーナーロゴのないburbankレーベルもあります) マトリクスはCBS系のもので、K46207A2/K46207B2 どちらも1を消して2を打ち直してある。
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![]() UK 1st issue K46207 greenl label |
そしてついに買えたオリジナル盤。買ったときは本当に嬉しかったですね。盤には porky/peckoのサインが!こりゃ期待できるぞ!ところがである...だめ。サーフェースノイズがすごい。ザーザー。歪みも凄い。凄すぎる。これじゃとても聴けない。音質が悪くないだけに許せない。きっとこれは個体差で歪まないものがあるに違いない。ボチボチ買い直すか... しかし何度買っても似たようなもの。これは元がダメなのか?欠陥商品じゃないの?こんなもん売るなよ〜 とヤケクソで買い続けた...が何枚買っても大差なし。 もうダメか もうやめようか...(ここまで来てやめられるか!) マトリクスはK46207A1/K46207B1 どこから見てもファーストプレス。greenlabelはすべて同じである。ジャケットは上のburbankと比べるとひと廻り小さい。背中の文字はロジャー・ディーン風の筆記体だ。 |
![]() US Promo BS2698 white label |
もうUKはだめかも。実際に日本盤の方がいいわけだし。こうなりゃUS買ってみよう。USのプロモ盤を買ってみた。レーベルは白だ。ラッキー(何が?) で、肝心の音は...だめだなこりゃ。鮮度は悪くないけど、なんかスカスカで馬力がない。高くないからいいものの、これで$100もしたら泣きますよ。 2枚買ってみたが全く同じだった... マトリクスは 手書きで
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![]() US Test Press |
次に目にとまったのがこれ。USのテストプレス。何故かCOLUMBIAのラベル(これどういうことでしょうね?)経験上、テストなら通常盤よりも良い可能性が高い。買うしかない。で、マトリクス見てみるとUSプロモと全く同じ。細部に至るまで同じ。音も同じ。だめだこりゃ... で、また英greenlabelを買い続ける蟻地獄状態に逆戻り...少しずつ状態が違うのがなんとも悩ましい |
![]() UK Test Press K46207 |
もう諦めかけてた頃、ebayに出ていたコレを発見。これこそ最終手段。リーサルウェポン。これでダメなら諦めもつく。本家のテストプレス。これに優るものはあるまい。結果、やはりテストは偉大であった。歪みもほとんどなく、なにより音が瑞々しい。これこそ、長年頭に描いていた音だ。それ以上かもしれない。ああ、もう買わなくてすむ...と思ったら、Sundanceのイントロのピアノが少し歪む。これくらいは我慢するか マトリクスは初回と同じ 諦めきれずにその後greenlabelを2枚買った。これも完璧ではないがSundanceが歪まない盤に当たった。もうやめよう。キリがない! けどもう少し掘ってみよう...と今日に至っております。おしまい。 |
おまけ
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日本盤に付いていたライナーノート。紙も緑色で気が利いてる。ライナーの内容は素晴らしい。一読の価値あります。当然セカンドも出ると期待したが、以来一枚もリリースされることはなかった。 |
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背中の違い 上が英初回、下はワーナーロゴのあるセカンドプレス。初回は筆記体でセカンドは活字になっている。また、左側の寸法の違いはずれているわけではなく、ジャケットの底を合わせてから上の部分を撮ったものです。つまり、上の長さ(ジャケットの高さ)がこれだけ違いがあります。初回のジャケットはレコードがぎりぎり入るくらい小さいのです。 |
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2004.9.23追記
アルカンジェロから紙ジャケットが出た。今回はリマスターし直したとのこと。アルカンジェロではリマスターの効果を検証する試聴会も行われたようで、(行けなかったが)今度の音質はかなり期待できそうだ。HPを見て頂いた方から発売されているのを聞いて、早速入手してみた。(ちゃんとお金払って買ったんです。少しは言わせてもらいます) ジャケット:
ディスク:
お値段:
音質:
音質が完全に変質している。どのマスターを使ったのか知らないが、どういう音質なんだろうこれは???えげつないイコライジングのせいでシンバル潰れまくり、タムはペコパコで情けない。肝心のキーボード類の音色はダーティでmessだ。おまけに平面的で広がりがない 音が伸びない。これでは我慢して2分と聴いていられない。 どう言えばこの音を説明できるのか?
はっきりいって前回のCDの方がはるかにオリジナルに近い音質だ。(ボケボケだけど)これならカーステレオに放り込んで聴ける。今回のは何か間違いがあったとしか思えない。CCCDのように故意にジッターを増やして伝送系にショぼいアンプでも使えばこんな音になるのか?今時のブートの方がはるかに高品位だぞ 間違ってもこれがGreensladeだとは思わないでほしい。こんなんじゃないんだよ。 セカンドも同じ傾向でした。一聴して我慢できない。なんでこうなっちゃう?
へたに手を加えずにレコードをCDRに焼いたほうがはるかにマシのような気がする。実際、50年以上前のフルトヴェングラーのレコードをCDRに焼いて売って商売している人がいる。レコード会社から正式に出ているCDがいかに音が悪いかということなのだろう。特に60年以前のマスターテープは保磁力が弱く、年数とともに音質が劣化してしまう。気の抜けたテープから作った最新CDよりも当時カッティングされたレコードの方が音がいいのは当然といえば当然なのだ。 追記:8/28 BRAIN初版(greenlabel)を入手した。日記にも少し書いたが、鮮度や低音の量感は若干後退するものの、シャキっとしていて素晴らしい音質だ。これはこれでたまに聴きたくなるレコードだ。お勧めできる。 ジャケットはパラフィンのような膜でコーティングされている。印刷の発色も悪くない。
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![]() 英オリジナル5枚、右下のみドイツBRAIN盤 |
ここから先は日本盤がない。ファーストに続き、セカンドも結構悲惨だったかもしれない。最初に買ったオリジナル(?)はなんか音がサエない。ファースト以上にサエない音だった。ジャケットのわりにあんまりだ... しかし、内容は素晴らしすぎる出来で、すぐにゾッコンになった。タイトル曲の美しすぎる展開から、インストの傑作A2、マカロクのドラムソロをフューチャーしたB1、バンド史上最高のインタープレイを含むB2など聴き所は多い。ファーストとはまた趣の違う傑作だ。なのにこのショボい音はなんだ?もっといい音の盤はないのか? というわけで、何枚か買ってみることにした。ファーストで貧乏には慣れてしまったし...
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![]() ![]() UK test press ![]() テストに付いてたバイオ |
最初に買ったのがA5/B4というマトリクスのもの。どうにもこうにもサエなかった。このアルバムはこういうもんだとずっと思っていた。しかし、このアルバムにA1/B1のものがあるという。聴いてみると別世界。あのサエない音が全然違うのである。すっきり霧が晴れたように爽やかですらある。2回目で当たった。これでいいんだ...おしまい のはずだった... burbankレーベルが初回。greenもあるという噂があるが、誰も見たことがない。あるかもしれない。クリーム色の77年頃のレーベルでもずっと同じジャケットが使われている。 初回のマトリクスは一度打ったものを消して、横に新たに打ち直してある。で、消したマトリクスをよく見ると
K46207A1 ん?これどこかで...ファーストの番号だわ
しかし、上には上がある。たまたま入手したテストプレスを聴いてしまうともう通常盤は聴く気になれない。最高と思っていた通常盤の音が粗っぽく感じてしまう。霧が晴れたような音色は麻薬だ。もうだめ。マトリクスはK46207A1/B1 これを消さずに正しいK46259はまだ刻まれていない。この番号だとファーストアルバムになるのだが中身はセカンドというわけのわからんテストプレスであった。カッターのサイン porkyとBILBOの違いで中身が違うという厄介なやつだ。 その後きれいなリング跡のないジャケットが欲しくて何枚か買ってみたが、A1/B4とかA5/B1とか、わけがわからん組み合わせが多数... もうやめよう...抵抗は無意味だ。 あ、ドイツBRAIN盤ですが、緑レーベルとオレンジがあります。ジャケットはラミネートで綺麗だけど、印刷が荒れていて毒々しい色で好きになれない。
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![]() 左 英ラミネート 右ラミネートなし |
最初に買ったのがいきなり当たりだった。前の2枚と全く音が違う。超ハイファイで、これほど音のいいレコードも珍しい ってくらい素晴らしい録音なのだ。このアルバムからエンジニアが交代していて Gregg Jackmanが起用されている。おまけに最初に買ったのがラミネートのマトリクスA1/B1という文句のつけようが無いやつでこれを1976年に買ってからずっと聴いている。好きなアルバムなので何枚かバックアップとして買ったがどれもマトリクスA1/B1でラミネートだった。後にラミネートのないジャケットがあると聞いて、それも買ってみたがマトリクスは同じくA1/B1だった。このアルバムに関してはA1/B1以外のものを見たことがない。アルバムの内容はもうGreenslade史上最高傑作と言いたいくらい。ゲストも豪華で、ジャケットはKEEFときてる。これさえあれば無人島も怖くない。 というわけで、これについてはテストプレスさえ入手できればもう思い残すことはない... |
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![]() 左から 英2nd、初回2枚 |
がらっと雰囲気が変わった4thアルバム。Tony Reevesが抜け、Martin Brileyにメンバーチェンジしている。この人ギターまで弾く。というわけで、ハードな曲調になってヴォーカルもゴールデンスランバーからオー・ダーリンになっちゃって... とはいえ、これも素晴らしいアルバムだ。ジャケの印象が良くないので人気がないが、インストの名曲 Catalan ではデイヴの爽快なクラビネットのソロが聴ける。A2,B1も好きな曲だ。前作と同じく、Gregg Jackmanの録音で、音質も悪くない。これまた、最初に買ったのがワーナーロゴのない初回レーベルで1st pressだったのだが... |
![]() UK 1st issue Burbank w/o warner logo
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最初からいきなり当たりを引いた。ワーナーロゴのない初回盤。もういいでしょ。音質は3rdに比べるとなんか荒っぽい。こういう作りだから仕方ないんだろうな と マトリクスは
ワーナーロゴ付きもクリームWBもずっと同じマトリクス。クリームレーベルの頃はジャケットにツヤ出し加工がしてある。
Peckamらしいパンチの効いた張りのある音で、こういう音にしたかったんだろうなと思わせる音質だ。 porkyはいいんだけど、Prime Cutはあまりいい印象がない。Prime Cutがあるのは大抵セカンドプレスか再発と相場が決まっている。でもこれしかないんだから、こういうのもあり だろうと思っていた。 で、どうでもよかったのだが、テストプレスを入手して仰天した。マトリクスが
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![]() UK初回3枚 |
グループ解散後に出たデイヴ名義のソロ。実質的内容はGreensladeのまま。ドラムはサイモン・フィリップス。内容も録音も素晴らしく、英盤しかないから、これを買えばOK。できればインサート付きを。リリース当時に買ってからずっと惚れている。 |
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この時期はワーナーロゴ付きしかないからこれでOK。マトリクスもこれしかないと思う。つまりどれを買っても当たり。 マトリクスは
文句のつけようのない素晴らしい音質。
聴いてみた。やはりテストは偉大だった。マトリクスがひとつ上がったような音だ。あとはもうマスターテープしかない。聴けるわけがないけど(笑)。
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