フイリピントヨタ労組(TMPCWA)闘争年表 (要約)
                                                    フィリピトヨタ労組を支援する会

月日 項目 内 容
1988   フィリピン
 トヨタ再建
フイリピントヨタ操業開始。社長・福田健。 トヨタ出資比率34%、,三井物産6%、
メトロバンク51%。 従業員1500人、工場労働者900人 
1998 4. 組合結成 TMPCWA、上部団体を持たない独立組合として労働雇用省に登録、承認
2000 3.8 団交権獲得 TMPCWA、唯一交渉権を獲得するための組合承認選挙実施、承認される(5年有効)
  トヨタ
団体交渉拒否
会社側、団体交渉を拒否し、労働雇用省・地方事務所へ選挙無効の訴え。
理由は投票者の内105人が監督職と見なされ、開票されなかったこと。
7.8   関東地協ユニオンヨコスカ、フィリピン訪問、組合員と交流
2001 2.21,22,
23
  無開票者105人の業務内容尋問の公聴会へ組合が大動員
3.16 233人解雇 労働雇用省長官、組合勝利の裁定、会社側の異議は受け付けないと申し渡し。
会社側、2月22日、23日の「無断欠勤」を理由に、227人解雇、64人停職処分
3.28  ストライキ
生産ストップ
組合、二週間のストライキ、700人が参加し、生産ストップ
刑事告訴・起訴 会社の告発に基づき、「重大な威圧行為」等3件で26人の組合員刑事起訴される
4.2  トヨタ
 政府へ圧力 
トヨタ本社、フイリピントヨタの労働争議発生と生産の停止を公式に発表。
会社側、労働関係委員会(NLRC)にスト違法の訴え、アロヨ大統領に会見、圧力。
「争議の早期解決がなければ、フイリピン撤退もありうる」
4.9 マスコミ報道、トヨタを含む日系11社、労働雇用省、貿易産業省へ
「労働争議が解決しなければ投資を撤退する」
4.10 政府
 スト中止命令
労働雇用庁長官、「重要産業」の理由で、スト中止・職場復帰の裁定命令
4.19 日本で
 闘いの開始
フイリピントヨタ労組エド・クベロ委員長来日
4.23 トヨタ東京本社抗議行動、25団体(高教組、国労、全港湾など)、150人参加
5.27 愛知県豊田地区でフイリピン・トヨタを支援する労働者・市民が宣伝とカンパ開始。
以後年1回のトヨタ本社抗議行動と年数回の東京本社抗議行動。
5.23,28   ビクータン・サンタロサ両工場でピケ実施。
5.28、ガードマンの暴行で組合員7人負傷、ガードマン、ショットガン6発発砲
7.11 団交権仮差止判決 フイリピン高裁、TMPCWAの団体交渉権を一時差止める判決
7.30 激励団訪問 神奈川地域労働運動交流、早川団長のもと13人の激励団フイリピンへ
7.31 日本大使館前抗議行動150人を超える。「日刊マニラ」紙掲載
8.9 解雇有効判決 中央労働関係委員会、2.22,23公聴会動員、5.23,28門前ピケを「違法スト」「解雇正当」と決定
2003 6.30 高裁再裁定、「ストは違法」「解雇者には退職金を払え」
9.24 最高裁、団交権有効判決 フィリピン最高裁、TMPCWAの唯一交渉権を認める「高裁仮差止」無効の決定
11 ILO勧告 ILO「結社の自由委員会」フイリピン政府へ勧告、「解雇された労働者を再び雇い、
刑事責任の追及を中止し、団体交渉を行う」ための必要な措置の実施を求める。
2004年第二次勧告、2005年第三次勧告でTMPCWAを擁護。
2004 3.4   TMPCWAと「フイリピントヨタ労組を支援する会」、日本外務省に対しトヨタを
「OECD多国籍企業ガイドライン違反」で訴える
6.1‐11 フランストヨタCGT労組訪問 エド委員長、フランス人一人、日本人三人でジュネーブILO訪問。
2005年、2006年も訪問。
6.7‐8 フランスCGT本部、CGTトヨタ労組訪問
9.16 全造船加盟 TMPCWA、全造船機械労働組合関東地協に加盟
2005 1.11   フィリピン下院議会、「トヨタの不当労働行為についての決議」に向け調査開始
3.4 スト通告 フィリピントヨタ労組団体交渉を要求してストライキの通知。
4.19労働雇用省国家調停斡旋委員会「団体交渉開始」斡旋案提示。
トヨタ回答を引延ばす。
2.8 労働雇用省
 御用組合
 CE承認
フィリピントヨタ第三組合TMPCLO、団体交渉権獲得のための承認選挙(CE)申請。
6.30、フィリピン労働雇用省、御用組合の承認選挙(CE)申請を法手続きを無視して承認。
労働雇用省の「団体交渉開始斡旋案」を実質的に破棄し、トヨタを救済。
しかし,国際的批判が集中し,選挙実施のための予備会議先送りされて半年間開かれず。
2.10 全造船関東
 労働委申立

県労委
 求釈明    
全造船関東地協、トヨタの不当労働行為について神奈川県労働委員会に救済申立。
神奈川県労働委員会、11.21までに5回の調査。
審問に移るかどうかをめぐって、県労委二回の求釈明。
 1.フィリピンの事件に日本法を適用する理由があるのか。
 2.日本のトヨタにフィリピントヨタ従業員に対する使用者性があるのか。
8.23- IMF本部動く
 交渉始まる
8月23日から25日にかけてIMF書記局、IMF・JC、TMPCWAとフィリピントヨタの初めての交渉。以後秘密でIMF・JCが仲介する交渉が行われるが具体的提案出ず。
11.21 11月國際金属労連(IMF)マレンタッキ書記長、フィリピントヨタなど日本の
多国籍企業問題で、IMF・JCの対応を叱咤激励(機関誌「メタル・ワールド」)。
12月12日第三回交渉でTMPCWA原職復帰問題での具体的提案を厳しく要求。
12.17 労働雇用省
 CE手続き開始
労働雇用省、承認投票(CE)手続き開始の決定。
2006.2.1予備会議でTMPCWA欠席のままCE実施日を2月16日に決定。
2006 1.6 インドトヨタ
 不当労・スト
インドトヨタで3人の解雇撤回を要求し労働組合1550人のストライキ。
トヨタ、8日ロックアウト、11日一部操業再開。16日から地方政府の仲介で労使交渉。
1.22 全トヨタ労組
 結成
トヨタ自動車、デンソー、アイシン精機、JTEKTの6人の労働者によって
全トヨタ労働組合(略称「全ト・ユニオン」)が結成された。
1.13

2.8

5.
8.4
8.22

12.20
県労委
却下か審問か


団体署名
県労委、却下
中労委へ
 再審査申立
中労委、棄却
全造船関東地協、神奈川県労働委員会へ「トヨタの使用者性」を証明する回答を提出。
第6回調査が行われたが、次回日程不明。多国籍企業の国境を越えた最初の不当労働行為を扱う事案であるため、県労委審問開始を決断できず。
5月神奈川県労働委員会に対する「審問開始」を求める団体署名。約800通。
神奈川県労働委員会、救済申し立て却下。
中労委へ再審査申し立て。

中央労働委員会、再審査申し立て棄却
2.2-3 IMFJC仲介交渉
 決裂
2月3日IMF・JCフィリピントヨタ案をTMPCWAに提示。TMPCWA直接交渉を要求。
2月3日フィリピントヨタ、最終案だとして、同様の原職復帰を拒否する案を提示。
TMPCWAフィリピントヨタ案を拒否し、交渉決裂。
2.16 承認投票
 勝者なし
御用組合424、TMPCWA237, NoUnion8, 無効8、未開表被解雇者票89、
未開票監督者121。
実質的な会社主催投票にもかかわらず、御用組合有効投票数の過半数に達せず。
3.15


3.16
IMF本部


トヨタ労組会議
IMF書記局がTMPCWA、御用組合に「原職復帰を優先課題とし、原職復帰・
労働協約交渉でのブッリジ共闘」(御用組合月末に拒否回答)と
「トヨタ労組世界会議への参加」を提案。
 (1)被解雇者の原職復帰を最優先とする、
 (2)トヨタが欠席した場合反トヨタ世界キャンペーンを決定。
御用組合欠席。
3.17 交渉決裂 IMF,IMF・JC,TMPCWAフィリピントヨタと交渉。3.28トヨタ原職復帰拒否の最終回答
5.7 御用組合の
 CE勝利宣言
労働雇用省、一方的に承認投票(CE)での御用組合の勝利を宣言。
 有効投票数など、勝利の根拠は示さず。
5.19 IMF執行委員会 IMF世界執行委員会、反トヨタキャンペーンを決定
6. 反トヨタ
 世界闘争
IMF、6月末1週間、手紙などでのフィリピントヨタとトヨタ自動車本社への
抗議とさまざまな抗議行動実施。
日本では6・16東京本社行動、7・17愛知本社行動。
8.16   フィリピン労働雇用省の御用組合団体交渉権承認に対する抗議行動で20名の組合員逮捕
9.12   反トヨタ世界キャンペーン IMFなど世界45ヵ国フィリピントヨタ問題で日本大使館に抗議
11.24 労働協約締結 フィリピントヨタと御用組合TMPCLOが労働協約締結
11.30 IMF執行委員会 世界キャンペーンの縮小を決定
2007 4.2 東京地裁 中央労働委員会の棄却命令の取り消しを求めて東京地裁に行政訴訟
6.25 OECD 「経済協力機構(OECD)多国籍企業ガイドライン違反」提訴の扱いについて
 日本外務省ナショナル・コンタクト・ポイント(NCP)に抗議