06.06.06/mm/kp
回状 No. 11
すべてのIMF傘下組織へ
親愛なる同僚達
IMFは、すべての傘下組織に対して、トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイションと日本トヨタの門を叩いて、トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション・ワーカーズ・アソシエイション(TMPCWA)の136名の違法に解雇された労働者を即時職場復帰させよと要求するよう促す。この行動はIMF執行委員会によって合意されたものであり、フィリピン・トヨタが再三にわたり、組合承認、誠実な交渉および組合支持派労働者の解雇決定の撤回を拒否してきたことに対して高まってきた関心の結果到達したものである。
フィリピン・トヨタの状況
2001年3月、フィリピン・トヨタは組合の平和的集会に参加したことを理由に、227名の執行委員および組合員を解雇し、ほかに64名を出勤停止にした。労働者達は、組合すなわちトヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション・ワーカーズ・アソシエイション(TMPCWA)との団体交渉を会社側が拒否したことに抗議するため、雇用労働省前でデモを行っていたのである。この最初に違法解雇を受けたグループの中で、136名が今もなお職場復帰を求めているのである。
2003年9月、フィリピン最高裁判所は、トヨタ経営陣に対して団体交渉を開始することを命令した。2ヵ月後、国際労働機関(ILO)は、当該労働者を原職復帰させると共に、TMPCWAと誠実に交渉することを、トヨタ経営陣に要求した。これら2つの裁定が下されたにもかかわらず、フィリピン・トヨタは組合を承認せず、当該労働者の職場復帰もさせず、労働協約交渉にも応じてこなかった。
IMFは、違法に解雇された労働者達の職場復帰を勝ち取るため、グローバル・キャンペーンを打ち上げた。我々は、傘下組織がTMPCWAに連帯の手紙を送ると共に、トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイションと日本トヨタに抗議の手紙を送ることを要請する。さらに情報が必要な場合あるいはキャンペーンに関する資料をダウンロードする場合は、IMFキャンペーンのウェブサイトwww.imfmetal.org/toyotaphilippinesにアクセスされたい。
ご参考用としてサンプル・レターを添付する。すべての通信のコピーをIMFとTMPCWAに送付されたい。
連帯をもって
書記長
マルチェロ・マレンタッキー
[サンプル・レターの和訳]
日本[住所]
トヨタ・モーター・コーポレイション
社長 渡辺 捷昭 殿
フィリピン[住所]
トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション
社長 伊藤 弘 殿
[日付]
拝啓
(組合員数)を擁する(ナショナル・ユニオンとしての貴組織)を代表して、我々は、貴殿らが、違法に解雇したトヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイション・ワーカーズ・アソシエイション(TMPCWA)の136名を、直ちに職場復帰させるよう求める。
我々は、トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイションが、フィリピン最高裁と国際労働機関(ILO)の裁定が下されているにもかかわらず、TMPCWAと真剣に交渉することも、当該労働者を職場復帰させることも拒否し続けていることに、ショックを受けている。
このような組合潰し、脅しおよび労働者の基本権の不承認の慣行は、「持続的な改善と人間尊重」を掲げたザ・トヨタ・ウェイを実現した創業の諸原則とはあまりにも対照的である。
労働者に団体交渉権と基本的労働者保護権を拒否することは、トヨタ・モーター・コーポレイションにとって改善にはならないし、誇りをもってトヨタ車や部品を造っている労働者に対して敬意を表することにもならない。
「人間、特にわがチーム・メンバーと、その必要、関心、発展および持続に最高の優先順位」を付けていると主張する会社としては、トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイションの取っている行為は、トヨタ・ファミリーにとって恥辱であり、トヨタ・モーター・コーポレイションが承認しようと意図している価値−すなわち社会的責任と高度の基準−を卑しめるものである。
我々は、トヨタ・モーター・フィリピン・コーポレイションが状況を解決し、TMPCWAの組合員を直ちに職場復帰させるよう念じる。我々は、トヨタ・モーター・コーポレイションが、労働基本権とトヨタ・ウェイに則って、自己のフィリピンの事業において労働権が尊重されるよう期することに主導的な役割を果たすよう要請する。
敬具
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