トヨタ自動車、海外子会社フィリピントヨタにおける
  前代未聞、工場内、就業時間の
    全裸ストリップショーの公表に当たって

2006年10月26日
フィリピントヨタ労組を支援する会

 今トヨタ自動車とトヨタのグループ企業、下請企業で様々の違法行為が明らかになってきている。とくに下請企業では不法状態が構造化している。また海外でも様々な違法行為が起きている。アメリカのセクハラ問題とフィリピンの労働争議はその代表例であろう。しかし、その両者には大きな違いがある。

 一方のアメリカのセクハラ問題ではトヨタ自動車が直ちに介入した。和解の内容は秘密にされているが、問題発覚から数ヶ月の早期解決である。他方のフィリピンでは、フィリピントヨタの団体交渉拒否、233名の解雇を巡る労働争議は7年目に突入した。トヨタ自動車は未だに「現地の問題は現地で」といい続けている。

 そして、アメリカのセクハラに示されるトヨタの体質とフィリピントヨタの自主的な労働組合敵視に示される体質が結びついて新たな事件が起きた。フィリピントヨタの工場内で、それも就業時間内に全裸ストリップショーが行われるという前代未聞の出来事である。

 日本、いや世界の製造業を代表する多国籍企業トヨタ自動車の「トヨタ」という名前を使っている海外子会社でこのことは起きたのである。そしてトヨタ自動車は、アメリカでは会社内の私的行為としてのセクハラで、新聞報道では「辞任」であるが、事実上北米の代表を直ちに解任したが、フィリピンではこの前代未聞の出来事を起こした責任者を解雇することなく雇い続けている。何がこの違いを生み出しているのであろうか。明確である。

 フィリピントヨタでは組合つぶしのために様々な違法行為が行われており、「この程度のこと」は許さざるを得なかったのである。自主的な労働組合つぶし政策が企業を腐敗させているのである。

 私達はこの事件についてまだ調査中である。ここではトヨタへの「質問状」を公開すると共にこの事件への私達の基本的な態度を公表することにしたい。

 むろん私達の質問状に対してトヨタは何の回答も寄せてはいない。トヨタは機構の肥大化で機能麻痺状態なのであろうか。