ノミ・マダニの駆除
 ノミ・マダニの駆除には、背中に液体をたらすスポットタイプの物や、チュアブルタイプのものなど、飼い主さんにも手軽に使えるものが出ています。
おうちの中に、ノミ・マダニを持ち込まないためにも、ねこちゃんの好みや、生活スタイルに合わせて、ぜひ、定期的な駆除をしてあげてください。

○ノミ 
 ノミの引き起す深刻な症状には、貧血、細菌の二次感染による皮膚の化膿、ノミが媒介する寄生虫であるサナダムシの寄生、ノミアレルギー性皮膚炎、猫ヘモバルトネラ症などがあげられます。
 また、ノミによる人間への被害も多く、ノミ刺咬症、ねこひっかき病などがあります。

○マダニ 
 マダニの引き起す深刻な症状には、貧血、皮膚炎、犬バベシア症、、猫ヘモバルトネラ症などがあげられます。犬バベシア症は、死に至ることもある恐ろしい病気で、最近では関東でも発生が認められています。
 また、マダニは、人間への感染例もあり、ライム病、日本紅斑熱、SFTS(重症熱性血小板減少症候群)などがあります。SFTSは、2013年に日本でも死亡例が報告されており、ご存知の方も多いかもしれません。

 

ワクチンで予防できる病気 伝染病予防注射(ワクチン)  

○猫ウイルス性鼻気管炎
  ヘルペスウイルスによる感染症で、ひどいクシャミ、咳、鼻炎などの呼吸器症状のほか、 結膜炎をひき起こします。
高熱で食欲はなくなり、鼻水と涙で顔中くしゃくしゃ、典型的なカゼ症状がみられます。  
 

○猫カリシウイルス感染症
  かかりはじめはクシャミ、鼻水、発熱等、猫ウイルス性鼻気管炎にたいへんよく似ています。
症状が進むと舌や口の周辺に潰瘍ができることもあります。
また、ときには急性肺炎を起こして死亡する事もあります。  
  

○猫汎白血球減少症
  白血球が極端にすくなくなる病気で、パルボウイルスが病原体です。
高熱、嘔吐、食欲がなくなり、下痢がはじまると脱水症状となります。
体力のない子猫などは、たった1日で死ぬ事もあるこわい病気です。  
     

○猫白血病ウイルス感染症
  白血病やリンパ腫、貧血、流産などを起こすほか、免疫力を弱める為、他の色々な病気に かかりやすくなってしまいます。
一般的な症状は、体重減少、発熱、脱水、鼻水、下痢などがあります。
感染した猫は80%が3年以内に死亡するといわれています。
感染しても発病するまでは見た目は健康ですが、ウイルスを排泄し、他の猫へうつします。
 
 

 ワクチンでは予防できない病気の例  

○猫免疫不全ウイルス感染症(FIV)
  一般に猫エイズと呼ばれる病気ですが、人のエイズとは全く異なる病気です。
感染しても発症しないこともあります。
発症すると、口の中の炎症や潰瘍ができたり、口臭やよだれが目立ったりします。 進行すると、下痢や発熱が続いたり、傷が治りにくくなったりと、病気に対する抵抗力が 著しく低下します。 また、感染は猫同士の接触によるもので、ケンカでの咬み傷から感染する場合がほとんです。 ワクチンがないため、予防には完全室内飼いや避妊・去勢手術をして、他の猫との接触を避けます。
 

○猫伝染性腹膜炎(FIP)
  コロナウイルスによる感染症で、 感染力はあまり強くありません。初期症状には食欲の低下、発熱がみられます。 重症になると、腹水や胸水、黄疸の症状が出たり、他の臓器もおかされ、様々な症状も発現します。 また、ワクチンがないので、予防には完全室内飼いをするくらいしか予防法がありません。