
川崎重工120周年記念事業の一環で修復された飛燕を見学してきた。写真の腕が悪いのはご容赦。


日の丸が一部、エルロンロッドのカバーにかかってふくらんでいるのがキュート。

翼端灯がとても綺麗。


直径もブレード幅も小さくて、どうも貧弱に見えてしまうプロペラ。本機はアンダーパワーが弱点だったというが、さもありなんという気がする。




今回の修復はとにかくオリジナルに忠実にがテーマで、エンジン上部カバーも大幅に修正された。下写真の左(A)が正しい物。銃口の位置が全然違う!

過給器の空気取り入れ口。境界層対策で少し機体から浮いている。腹のラジエーターインテイクは胴体密着なのに不思議。





脚収納部とラジエーター空気取り入れ口。タイヤに引っかけてカバーを閉めるためのフォークがとても大きい。空気取り入れ口の仕切りも印象的。


今回の一番人気が、このラジエーター空気取り入れ口の内部。みんなここの写真を撮ろうとして機首下に群がっていた。ラジエーターが外れた状態の展示で素通しなので、よく見えるのだ。
なお、私が気になったのは手前にぶら下がった丸いパーツ。後で調べたら燃料冷却器だそうだ。結構大きくて目立つ!今後のプラモデル化の際のポイントかも。

取り外された状態のラジエーター。なるほど大きい。


ラジエーター後方シャッターの内部構造。寄って寄って撮りました。



主翼下面を見ていて気になった出っ張り。どうも、脚の上げ下げをするリンクの一部らしい。空中では機内に収まっているが、脚を下ろすとはみ出す仕組みなのではないかと。




昇降舵の回転軸が後方から丸見え。

昇降舵タブの操作リンク。

固定式の尾輪。左の穴は、地上での射撃試験時に機体を水平にするとき、機尾を持ち上げる棒を差し込むためのもの。

意外にカラフルな計器板。

ハ140エンジン。鏡を置いて下側も見えるように展示していた。





アンモナイトのような過給器カバー。

ハ40とハ140では、過給器の空気流路の断面形状が違うことも今回初めて確認されたそうな。

過給器のタービン。このブレードの複雑な形状、まさに芸術品。これを大量生産しろと言われたら、そりゃ途方に暮れるだろう。


コクピット後方の防弾板。これでも12.7ミリって防げないのか・・・。


今回の復元の目玉の一つ、コクピット前方の小さな空気取り入れ口。こんな細かいところまでオリジナルに忠実に、正確に復元しているということで。



イギリスに世界で唯一現存する五式戦闘機をはじめ、各地の旧軍機を調査して復元に当たった由。

