飯田線・車窓の見どころ【南部編】 最終更新日:2005/07/01

魅力発見・飯田線

 車窓の見どころを豊橋からの下り列車の例で説明していきます。当然ながら上り列車では左右の向きなどが逆になりますのでご注意ください。

■(凡例)場所名:所在駅間 【景観】【鉄道施設】【鉄道廃線】【名所旧跡】【名物】【植物】














・豊橋〜大海間は旧豊川鉄道の路線として、1900(明治33)年9月23日に全通しました。

豊 橋

船 町

下 地

小坂井

牛久保









■名鉄線との共用区間:豊橋〜小坂井 【鉄道施設】
 起点豊橋駅から小坂井駅手前の分岐点(平井信号場)までの区間は、飯田線と名鉄線が互いに1本ずつの線路を共有して、複線区間として利用されています。これは名鉄線が豊橋駅まで延長された1927(昭和2)年以来の取り決めです。

 そのため同じ線路を飯田線・名鉄名古屋本線の両方の電車が走りますが、共用区間内にある船町・下地の両駅は、名鉄電車は停車しないほか、飯田線も日中は豊川止まりの区間列車以外は通過となります。

豊 川

三河一宮

長 山





■名鉄豊川線:豊川【鉄道施設】
 飯田線の途中駅に連絡する唯一の鉄道です。飯田線豊川駅に隣接して、名鉄豊川線「豊川稲荷駅」が存在します。現在は線路は接続していません。車窓では豊川駅手前左側です。

■日本車輌豊川工場引込線:豊川 【鉄道施設】
 日本有数の鉄道車輌メーカーの一つである「日本車輌豊川工場」への引込線が当駅より分岐しています(車窓左側)。もともと戦中戦後に、豊川海軍工廠への通勤・物資輸送用に「飯田線西豊川支線」として造られた名残です。

豊川稲荷駅
【豊川稲荷駅:2002/03】

江 島

東 上



■豊川を望む駅:江島 【景観】
 江島駅付近の車窓右側に、豊川の流れを見ることができます。下流に近く、流れも穏やかです。北部の天竜川と違って、豊川を車窓から見られる区間は比較的限られます。

野田城

新 城

東新町

茶臼山

三河東郷







■巨大な恐竜像と桜の木:野田城 【名物】【植物】
 野田城駅に入るやや手前の車窓右側に、タイヤで造った恐竜像が二体そびえています。タイヤメーカーの「横浜ゴム新城工場」の敷地内にある、タイヤランドという公園の遊戯施設です。同工場敷地内には、桜の木が植えられていて、4月上旬ごろが見頃です。

タイヤランド
【タイヤランド:2002/11】

・大海〜三河川合間は旧鳳来寺鉄道の路線として、1923(大正12)年2月1日に全通しました。















大 海


鳥 居


長篠城







■逆S字カーブ:大海〜鳥居〜長篠城 【景観】
 大海を出た電車は右カーブを繰り返して、いったんは正反対の豊橋の方角へ向かって走りますが、すぐに左カーブで元の方角へ戻ります。地形の関係で生まれたこの逆(裏)S字カーブ、太陽の向きに注目していると、一瞬正反対の方角を向くのでよくわかります。

■寒狭川と長篠城址:鳥居〜長篠城 【景観】【名所旧跡】
 逆S字カーブが終わりにかかるころ、電車は寒狭川の短い鉄橋を渡ります。短いのですが大変に深い谷で、トロッコ列車では減速して谷が見えるようサービスします。渡り終えてすぐ左側が「長篠の合戦」で有名な史跡「長篠城址」です。

寒狭川
【寒狭川:1999/04】

本長篠

三河大野



■豊橋鉄道田口線廃線跡:本長篠 【鉄道廃線】
 1932(昭和7)年に田口鉄道として全通し、1968(昭和43)年まで豊橋鉄道田口線(本長篠〜三河田口)として活躍していた線路の路盤跡が車窓左側に見ることができます。

湯谷温泉


三河槙原


柿 平







■鳳来峡(板敷川渓谷):湯谷温泉〜三河槙原 【景観】
 湯谷温泉を出るといよいよ飯田線南部随一の景勝地、鳳来峡が右側に見えてきます。線路沿いに流れる宇連川は、川底の岩盤が板を敷き詰めたように見えるところから、板敷川渓谷とも呼ばれています。休日には釣り人や河原で遊ぶ家族連れで賑わっています。

■梅の里:柿平付近 【植物】
 柿平付近は梅の里として知られ、春先には沿線各地の梅林が白い花で埋め尽くされます。

板敷川
【板敷川:2002/09】

・三河川合〜天竜峡間は旧三信鉄道の路線として、1937(昭和12)年8月20日に全通しました。















三河川合


池 場




■分水嶺の峠越え:三河川合〜池場 【景観】
 三河川合を出た電車は、豊川水系と天竜川水系の分水嶺を越えるために25パーミル(1000m進んで25m登る傾斜角度)の連続勾配を登って行きます。三河川合〜池場間のわずか1駅で、標高差は117mもあります。これは飯田線の隣接二駅間では最高の標高差です。

三河川合〜池場間
【三河川合〜池場間:2001/08】

東 栄

出 馬

上市場

浦 川

早 瀬

下川合









■鬼の面の駅舎:東栄 【鉄道施設】【名物】
 花祭りの里として知られる東栄の駅は、鬼の面を形どった駅舎で有名です。駅舎は車窓左側です。
詳しくは[▼飯田線駅舎図鑑・東栄]をご覧ください。

■大千瀬川のこいのぼり:下川合 【名物】
 5月近くになると、下川合駅付近の大千瀬川下流部分にこいのぼりが渡されます。車窓左側

東栄駅舎
【東栄駅舎:2002/03】















中部天竜

■佐久間レールパーク:中部天竜 【鉄道施設】
 駅構内が車両展示館となっており、展示車両の一部が車窓左側に少々見ることができます。じっくり見たい方は営業時間を確認して途中下車をしましょう。

■佐久間発電所と桜:中部天竜〜佐久間 【景観】【植物】
 中部天竜を出発し、天竜川を渡り終えると、左側に発電所が見えます。ここが山の裏側にあたる佐久間ダムからの取水で発電を行う佐久間発電所です。この駅間には桜の木がたくさん植えられており、4月初旬は大変にきれいです。 

レールパーク
【レールパーク:2001/05】

・中部天竜〜大嵐間は旧三信鉄道の路線として建設されましたが、佐久間ダムの建設に伴う旧線水没のため国鉄時代の1955(昭和30)年11月11日に新線に付け替えられました。

佐久間

 

相 月

 

■図書館駅舎:佐久間駅 【鉄道施設】【名物】
 1989(平成元)年に佐久間駅舎が建て替えられる際、全国でも珍しい図書館合築の駅舎とされました。車窓左側です。木造平屋の瀟洒な建物ですが、駅機能は待合室のみで、無人駅です。

■飯田線で2番目に長いトンネル:佐久間〜相月 【鉄道施設】
 佐久間ダム建設にともない水没となる旧線の代替として掘られた、飯田線では2番目に長いトンネルである「峯トンネル」(全長3619m)を通過します。 

佐久間駅
【佐久間駅:2002/09】

城 西

■渡らずの鉄橋:城西〜向市場  【鉄道施設】【名物】
正式名称を「第六水窪川橋梁」と呼ぶ飯田線最長の鉄橋(401m)を渡ります。川をいったん渡りはじめるものの、対岸でカーブしてまた元の岸に戻ることから「渡らずの鉄橋」「S字橋」などとも呼ばれます。本来は川沿いをトンネル採掘で抜ける予定だったものの、地殻変動が著しく危険回避で川の上に線路が張り出したもので、車窓右側から橋の全貌が望めます。
詳しくは[▼飯田線各駅停車・城西駅]をご覧ください。


【第六水窪川橋梁:1995/02】

■Y字トンネル:城西〜向市場  【鉄道施設】【鉄道廃線】
 「S字橋」こと第六水窪川橋梁を渡り終わった区間の次に控えるトンネルで、正式名称は「第一久頭合トンネル」です。旧来からのトンネル入口部分が地殻変動で危険となったため、やや手前から別線のトンネルを掘り直し、旧トンネルと内部で結合させたものです。そのため途中左側後方に旧トンネルがY字状に接しているのが、一瞬ですが分かります。

向市場

■水窪の街:向市場〜水窪  【景観】【植物】
 車窓左側に山裾に家がひしめいているのが見えます。ここが旧秋葉街道の宿場町として栄えた水窪町の中心街で、緑の中を走る車窓風景を見慣れた目にはひときわ賑やかな街に見えます。またこの町内も桜の季節は大変きれいです。

水 窪

■飯田線最長のトンネル:水窪〜大嵐 【鉄道施設】
 水窪の街に別れを告げるころ、大変に長いトンネルに突入します。「大原トンネル」と称し全長は5063m、飯田線で最長のトンネルです。佐久間ダム完成に伴い水没となる飯田線の旧線を付け替えるために、1955(昭和30)年に新たに掘られたものです。

大原トンネル
【大原トンネル:2002/05】

大 嵐

・1955(昭和30)年11月11日の新線付替区間は大嵐までです。















■天竜峡谷区間:大嵐〜天竜峡 【景観】
 天竜川沿いに戻った線路は、このまま天竜峡まで普通列車で約1時間、特急列車で約40分の間、天竜川を車窓左側に眺めつつ走ります。峡谷列車の風情を味わえます。

小和田

中井侍

伊那小沢





■三県分境の駅:小和田  【景観】【鉄道施設】
 飯田線は大嵐〜小和田間の開通で全通を果たしました。小和田は静岡・愛知・長野の三県分境駅として知られていましたが、1993(平成5)年の旧姓小和田雅子様・皇太子殿下御成婚の際には全国的に有名になりました。駅に車で来られない駅としても有名で、駅から見える範囲にある民家は一軒のみという自然あふれる駅です。詳しくは[▼飯田線各駅停車・小和田駅]をご覧ください。

■駅前のコヒガンザクラ:伊那小沢  【植物】
 伊那小沢駅前にあるコヒガンザクラは、長野県で最初に開花する桜として、毎年新聞やテレビ等で取りあげられています。

小和田駅
【小和田駅:2001/07】

鴬 巣

■藤沢トンネル付替跡:鴬巣〜平岡 【鉄道廃線】
 鴬巣駅を出るとすぐ左側に鉄橋の跡が残っているのが見えます。これが1982(昭和57)年に藤沢トンネルが開通するまで使用していた、旧線の跡です。旧線は天竜川に沿って厳しい地形の中を貫いていましたが、危険防止の観点から新たなトンネルが掘られ、線路が付け替えられました。新しく掘られた藤沢トンネル内は飯田線で唯一のスラブ軌道区間であります。

新旧の第一北沢橋梁
【新旧の第一北沢橋梁:2002/05】

平 岡

■村営施設「龍泉閣」:平岡 【鉄道施設】【名物】
 天龍村が2001(平成13)年4月、平岡駅舎と合築する形で建設した交流促進施設です。駅舎のほか宿泊・温泉・特産販売・村のPRの機能を有しています。車窓左側
詳しくは[▼飯田線各駅停車・平岡駅]をご覧ください。

龍泉閣
【龍泉閣:2001/05】

▼このあと車窓の見どころ・北部編へ続きます。


●次は 車窓の見どころ・北部編 です●

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