飯田線各駅停車【城西駅】 最終更新日:2007/05/06

魅力発見・飯田線

35.城西
   しろにし Shironishi

○静岡県 浜松市 天竜区 佐久間町 奥領家
●1955(昭和30)年11月11日開設
●豊橋起点:70.5 km
●標高:228 m

飯田線城西駅写真

●無人駅

●交換駅(島式1面2線)

●便所:駅舎裏

●駅売店:なし

【のりかえ】
遠州鉄道バス:北遠本線(水窪町・西渡・瀬尻・船明・西鹿島方面)
※のりばは駅前国道のやや相月寄りです

相月▲

しろにし

▼向市場

■駅の概要 〜飯田線最長橋梁「S字橋」最寄り駅〜

 相月から水窪にかけて、電車は国道152号線と並行して北上して行きます。この城西は国道に面した駅で、駅周辺にも意外と民家が多く見られます。もともと交換駅であったため駅員が配置されていましたが、1984(昭和59)年2月24日の南部CTC化と共に無人化されました。しかし今昔を通して花の美しい駅で、とりわけ春の桜とツツジがきれいです。

 さて城西といえば飯田線名物と呼ばれる「S字橋」こと第六水窪川橋梁の話が欠かせません。 この橋は「渡らずの鉄橋」とも呼ばれる全長400.7mの飯田線最長の橋梁で、水窪川に沿って掘削中だったトンネルが、中央構造線の断層による地殻変動で工事を進める傍らで次々と崩壊したため、危険回避の為にトンネル掘削をあきらめ、水窪川の上を橋梁で迂回する形で竣工にこぎつけた苦心の賜物だったのです。掘削途中で放棄されたトンネルは地殻変動で完全に崩れ去り、落石覆いの一部が残るのみです。鉄橋の写真を撮りに訪れる鉄道ファンは昔から多く、駅無人化前はファンの作品が待合の中に飾られていました。

 駅前を通る国道のやや相月寄りには、地元の特産品を売る売店が建てられ、地元の人やドライブ客の人気を集めています。

※2005(平成17)年6月30日まで駅所在地は「静岡県 磐田郡 佐久間町」でしたが、2005(平成17)年7月1日の静岡県西部12市町村の広域合併により浜松市、さらに2007(平成19)年4月1日の政令指定都市移行により浜松市 天竜区 佐久間町となりました。

●S字橋撮影地:駅前の国道を水窪方向へ徒歩約5分

 【駅写真撮影:2002/09/08】

■駅の歴史

・1955(昭和30)年11月11日、佐久間ダム建設に伴う線路付替で国鉄「城西」駅として開設
・1984(昭和59)年2月24日、豊橋〜飯田間CTC導入にともない駅無人化、発条転轍機設置

■駅施設概要

 ホームは島式1面2線で、中央に木造の密閉式待合室が設置されています。駅舎は国道と同一面の、線路よりやや高い位置に設けられ、辰野方の構内踏切およびスロープで結ばれています。駅便所は駅舎の裏側です。

 駅の周囲にはつつじや桜が植えられていて、春先は非常に綺麗です。

※発条転轍機設置駅

 

城西駅ホーム上の待合室

▲城西駅ホーム上の待合室
【2002/09/08撮影】

■駅周辺概要

●「S字橋」と向皆外トンネル跡

 「S字橋」「渡らずの鉄橋」などと呼ばれ、地元でも有名な「第6水窪川橋梁」ですが、本来はこの橋梁の建設は予定されておらず、水窪川の左岸(写真で見て右側)をトンネルで貫く計画で線路敷設が進められました。

 しかしトンネル採掘を起工したものの、日々の工事での基準点の狂いが著しく、調査してみるとこの山に沿って断層が貫いていることが判明。地殻変動は一向に衰えることなく、ついには地滑りで建設中の向皆外トンネルは崩壊してしまいました。

 このままトンネル工事を続行することは、建設中ならびに建設後にも再度の崩壊の危険性が拭えないうえ、迂回新線の建設遅延は佐久間ダム建設の工期にまで影響することから、やむを得ずこの工事跡は放棄し、新たにこの工区を迂回する形で、水窪川上に張り出して線路を敷設することになりました。この水窪川上を迂回する曲線線路が、飯田線で最長(400.7m)の橋梁「第6水窪川橋梁」となった訳です。

 右下写真に見えるコンクリート構造物は、向皆外トンネル入口に造られ唯一崩壊せずに残った落石覆いの部分で、建設最中に入ったひび割れがそのままの形で後年まで残っていました。

第六水窪川橋梁

第六水窪川橋梁

▲第六水窪川橋梁全景・本来の計画線と現在線位置比較
【1995/02/18撮影】

第六水窪川橋梁を渡る霜取り電車クモヤ22形2連

▲第六水窪川橋梁を渡る霜取り電車クモヤ22形2連
【1986/02撮影】

向皆外トンネル跡

▲向皆外トンネル落石覆い跡
【1986/02撮影】(クリックで拡大画像別画面表示)

■その他の情報

【リンクページ】

■周辺地形図(国土地理院地図閲覧サービス「ウォッちず」)
▼1/25000地形図「佐久間」

つつじの咲く城西駅構内

▲つつじの咲く駅構内
【1994/05/03撮影】

▲最上段へ


●次は 向市場駅 です●

▲出口

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