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Web版 中学学級指導大事典

52.実践研究を高める学年会議の持ち方―議題1に「クラス報告」(15分)を入れる―

(小島勇氏実践)



Webコンテンツ作成 堀部克之(TOSS中高東京サークル)

『日本教育技術方法体系 第15巻 中学学級指導大事典』をWebコンテンツにしました。

学年会議を“研修と研究の場”に変えてゆく方法である。(TOSS中学推薦)


日常の「学年会議」を“研修と研究の場”に変えてゆく必要がある。教師が成長するのは、指導の場面、最前線での指導の事実の検討を重ねてゆく時である。「学年会議」は、その中心的な機能をもつ。

一般的な「学年会議」の機能である。

 ・学年間の連絡、調整。

 ・子どもの情報交換。指導をめぐる協議。

 ・諸活動、諸行事への取り組み。

これらの「学年会議」の役割を“研究の場”に作り変えてゆくための提案である。学年会議で『クラス報告』をさせること、これで学年会議は変わってゆく。

1 学年会議を各クラス順で開いてゆく。
2 課題1では、該当クラスの「クラス報告」を取り上げる。議題1派、15分以内とする。
(1)「クラス報告」は、自慢、指導の課題、今後の指導方針など、何でも良い。担任に任せる。ただし、必ずプリント提案。
(2)「クラス報告」後、自由に話し合う。感想でも良い。
(3)学年主任、先輩教師は、できるだけ誉め、評価を言うこととする。
3 最後に、全員に一言ずつ「このクラスを見て、良いところを1つ」あげて、議題1を終える。
4 議題1のみ、毎回、司会は学年主任とする。議題2以降は、該当クラス担任が司会で進める。

この学年会議で、下記のことが達成されてゆく。

a 開会時間が厳守される。

b 会議クラスの担任と子ども達の“良い配慮”が作られてゆく。

 ・机の準備、花などの心づかい。

 ・子ども達の出入りの心づかい、学年会議への配慮。

c 該当担任の司会を進める力が育つ。

※学年主任は、学年会議の稼動を事前に配布し、各議題の討議時間を記入しておくことにする。例、2(15分)

d 担任にとって、クラスを見直し、点検する機会となる。

 ・レポートによる見直し。

 ・会議クラスの準備、清掃や管理としての見直し。

e 各クラスの様子、指導が学年教師に公開されてゆく。

f クラス報告で、自慢できるクラスは、より評価され、課題を抱えるクラスの問題は、学年の中で協議され、よい解決方法を得てゆく。

g 各クラス、子どもの指導が、具体例で、開発・共有されてゆく。

「学年会議」の持ち方で、学年教師の指導力量はより高まってゆく。

当初、ぎこちないクラス報告も回を重ねるうちに、要領を得てうまくなってゆく。また、各クラスへの忌憚のない意見、、話し合いから、クラスの壁を超えた指導の共有、研究へと発展してゆく。

“研修・研究の場”として「学年会議」を変えてゆくこと、これは教師の資質を具体的に向上させる場を確保することである。



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