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Webコンテンツ作成 堀部克之(TOSS中高東京サークル)
『日本教育技術方法体系 第15巻 中学学級指導大事典』をWebコンテンツにしました。
学級開きの日、新しいクラスで、生徒がお互いに交流を持たせるための論文である。(TOSS中学推薦)
新しいクラスに集まった40数名の生徒たち、できるだけ早くお互いの交流を持たせたい。いつ、何から仕掛けるか?私は、クラス発表があって教室に入り着席する前に1つの仕掛けをした。
体育館に入って新しいクラスを発表され、始業式を終えた生徒たちが教室に入る。私のクラスの黒板には、次のように板書してあった。
2年生最初の課題です。お互いの生年月日を確認し、出席番号順に座っていなさい。同じ生年月日の時はアイウエオ順です。
(注)その時の私のクラスは、男子20名、女子21名、計41名。1番右側の男子の列だけ6名にしたのは、窓が左側にあり光線の関係で板書が見にくい1番前の席を1人分空かした為。
職員室で第1号の学級通信簿をとり、教室にむかう。他のクラスの様子を見ると何の指示もされていなかったクラスだろうか、男子と女子がそれぞれいくつかのグループに別れて雑然と話をしているクラスもある。
私のクラスはどうかな?
ある種の期待に胸をはずませて教室に入る。誰1人として席を立っているものはなく、席について私を待っていてくれた。
やったゼ!と思いながらも、自己紹介をし、学級担任の抱負を簡単に述べる。そして、だしておいた課題の点検に入った。
指示1 出席番号順に並べたかどうか確認します。名前を呼ばれたらしっかり返事をし、自分の生年月日を言いなさい。
「宮本尚くん」
「はい。昭和48年4月7日です」
「ありがとう。以下の人は何年は省略してください」
「滝沢智和くん」「ハイ。・・・・・・」
以下、この調子で女子の21番・島田弥生さんまで呼名していった。
結果は?
男子は全員○、女子は、4月10日生まれが3人(小芝菜穂美さん、半澤裕子さん、山本明子さん)いて、そこが狂っていたのと、欠席をした所(14番)に吉田有里子さん(15番)が座っていた。
女子の方の結果から考えて、体育館に指示しただけでは自分の出席番号までは正確に覚えていないものがかなりいたことになる。(注・体育館でのクラス発表の指示には、男女各1列で、出席番号と氏名が書いてあった。)
だとすると、これだけ正確に並ぶからには教室に入ったあとお互いの生年月日を確認する会話は交わしたはずだ。
学級開きの日、教室に入ったときからお互いが交流するように仕掛けた私の作戦は大成功だったと思う。