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Webコンテンツ作成 堀部克之(TOSS中高東京サークル)
『日本教育技術方法体系 第15巻 中学学級指導大事典』をWebコンテンツにしました。
いいかげんな受け答えをする生徒への指導法である。(TOSS中学推薦)
中学2年生に、次のような生徒がいた。
・教師の質問に対し、ギャグを言ったり関係のない答えを出したりする。
・プリント問題に対し、上と同様の書き方をする。
このような生徒に、以下の指導をすると、「まじめに」答えるようになった。
(1)答えを言おうとしたこと、答えを書こうとしたことをまずほめる。
(2)次に、本人の答えたことが、教師の質問した方向から、それていたことを指摘し、次は、直すように言う。
2つの実践例を示す。
1
国語の時間であった。「時計はなぜ右回りか」という説明文教材である。自分たちで問題を考えて解くことが学習課題であった。自作の問題の中に、次のような問題があった。
・「突然氷解した」という時の、「氷解した」の意味は?
私は、ここで言う意味は、辞書的なものなのか、文脈上のものなのかを確かめようと思い、特にとり上げて聞いた。
「ヒョーが、解けることです」
とAくんがギャグを言い、その答えに、笑う生徒もいた。私も、笑ってしまった。そのままにしていたのでは、ギャグ大会になりそうだった。
Aくんが答えようとしたことは、りっぱなことです。しかし、Aくんの答えは、先生の質問とずれています。
次に答える時は、きちんと答えることを期待します。
授業中、いいかげんに答えると、他の教科でも評判の生徒であったが、これ以降、国語では、なくなった。
2
社会の先生が、前出の生徒のプリントの解答を私に見せた。「いいかげんな答えをよこすのでこまる」と言うのである。「江戸時代の農村の様子」に関する質問に対してであったと思う(詳しい内容を忘れた)。
私は、次のように、朱書きを入れては、と、提案した。
答えを書いたのは、りっぱである。
答えの内容は、質問の中身と大きく、くいちがっている。
1学期のことであるが、2学期に入ってからも、プリントの解答に対する苦情を聞いていない。