楽園の島

作:TAKUYA


楽園の島:1
 高校の二年の時に初体験を済ませ、その後も何人もの恋人とセックスをしてきました。二十歳の時、ある男性と知り合うまでは、私自身、ごく普通の女の子だと思っていました。
 彼とは、最初の内、普通のセックスをしていましたが、ある時、私に目隠しをすると、手首を縛ってしまいました。
「綾菜。ソフトSMって、知ってるだろう。少しだけ、試してみないか?」
 私は興味本位で、OKしてしまいました。でも、この時の体験がきっかけで、私の性に対する考え方が、大きく変わってしまいました。

 普通に愛撫をされても、いつもより数倍感じてしまったし、足を開かされて縛られた時には、恥ずかしくて気が狂いそうだったのに、おまんこからはドクドクと熱い汁が溢れてしまった。彼のモノが入ってきた時には、強姦されているような屈辱を感じているのに、それまで経験したことの無いような、凄まじい絶頂を迎えてし
まったのです。
 その後、私が縛られて感じることを知った彼は、事ある毎に私を縛り、犯しました。でも、彼は本当のサディストではありませんでした。ほんの興味本位でSMをしてみただけだったのです。
 ネットを通してSMの世界を深く知るに連れ、私の淫らな欲望は燃え上がっていき、彼に様々なプレイを要求していったのですが・・・、彼は受け入れてはくれませんでした。それどころか・・・「変態女!」と罵って、私を捨てたのです。
 元々、彼が私にマゾとしての喜びを教えたのに・・・!!
 理不尽だとは思いましたが、一度嫌われてしまっては、関係を修復することは不可能でした。彼を失いたくなくて、卑屈に「何でも言うことを聞くから・・・」とでも言おうものなら、「そんなに奴隷女になりたいか!」と、一蹴されるだけでした。
 それからも、何人かの男性と関係を持ちましたが、ソフトSMまではしてくれるのですが、それ以上のプレイを求めると、ほとんどの男性は私から離れていってしまいました。
 本当のサディストって、いないのかしら・・・・。
 それが、実感でした。
 その後も恋人はできるのですが、性的には満足することはありませんでした。家に帰って一人になると、ネットを巡りながら妄想を膨らませ、虚しくオナニーするしかありません。
 一人暮しをし始めてからは、ネットを通して様々な道具を手に入れ、オナニーも過激になっていきました。そして妄想の世界に浸りながら自分を責めるのですが、絶頂を迎えたとしても、マゾとしての心まで満たされる事はありませんでした。
 サイトの中には、「パートナー募集」コーナーはあるのですが、ネットで本当に理想的な御主人様に出会えるとは思っていませんでした。

それを確認する為に、そうした場所に何度も募集をしていたM女性とメール交換をしたのですが、M女性の気持ちを理解してくれる恋人としての男性には、なかなか巡り遭えないのが現実だそうなのです。勿論、短期的な形で、身体を満足させてくれる男性とは巡り遭えるのですが、恋人のような心を通わせた関係は、難しいと言
うことでした。
 理想と現実・・・。そこには大きなギャップがあることは、分かるのですが、それはあまりにも悲しい事実でした。
 メールを交換していたM彼女のアドバイスは、次のようなものでした。
身体は求めているのだから、やはりパートナーは必要だと言うこと。その際、恋人兼御主人様と言う理想にこだわらないこと。身の安全を確保した上で、まずは割り切った関係から始めること。プレイ中は奴隷と御主人様の関係であっても、それは限られた時間と空間だけの架空の世界であって、実生活と混同しないこと。
 これらは、彼女自身の体験や、知り合いのM女性の体験から得た教訓だそうです。

 私は、彼女の教訓をありがたく思ったのですが、二時間、三時間だけの主従関係の世界と言うものに、どうしても納得がいきませんでした。たとえ仮の世界であったとしても、少なくとも三日間の間は、現実社会から完全に隔離された奴隷としての生活がしてみたかったのです。中途半端な体験では、逆に欲求不満になってしま
うような気さえしたからです。
 勇気を出して、「一週間、奴隷女として監禁生活をしてもらえませんか。」と言う募集を出してみました。
 でも・・・、それすらも理想に近いものだったようです。それだけの条件を呑める男性がいないのです。
 現実には誰とも経験の無いまま、私のオナニーは過激になっていきました。
 洗濯鋏、鞭、蝋燭責め、浣腸責め、二穴責め。休みの日には、一日中メス奴隷として犬のような生活をしてみたり・・・・。野外だけは、危険なのでしませんでしたが・・・。
 こんな生活を続けていたある日。私はあるサイトに巡り遭いました。『楽園の島』と言うサイトです。 
 SMを前面に出したサイトではなく隠れ家的なサイトなので、これまで目にしなかったのですが、中身はSMサイトそのものでした。
 このサイトの主催者は、南の島に広い土地を持っている男性で、現在は早くして現役をリタイアしたお金持ちらしいのです。
 この土地には、住人が約50人。そのほとんどが永住者ではありません。一週間から数ヶ月、ここに滞在してSMの世界を楽しんでから、現実の世界へと帰っていく人達なのです。
 掲載されている写真は沢山ありましたが、その写真にSMシーンは一切ありません。島にある施設などの写真があるだけです。でも、その写真からは、この島で何が行われているかが、一目瞭然でした。

 中央広場には、木製の十字架やX字の磔台。他にも女性を吊るす為の台や柱が何本も立ち並んでいます。食堂らしき広い場所には、テーブルの他に犬用の食事皿が足元に並んでいて、テーブルの足にはロープが括り付けられています。大広間には、ステージが設けられていて、そこには様々な拘束具や責め具が並べられてありま
す。ある家の写真には、庭の芝生の上にM女性の寝泊りする大きな犬小屋が写っていたり、女性を吊るしたり縛り付けたりする柱や木が無造作に立っています。個々の家の中も、人が使うはずの道具とは別に、犬用の道具が所々に設置されているのです。
 写真はこうした絵ばかりで、リアリティーはありませんでしたが、S男性達の手記は載せられていましたので、その具体的な生活を垣間見ることはできました。
それによると、女性たちは二十四時間、奴隷として扱われていました。
楽園の島:2
奴隷と言っても、女性の希望なのか男性側の希望なのか、様々なタイプの女性がいるようでした。
奴隷女、メス奴隷、メス犬、メス豚、メイド奴隷、便所奴隷・・・・呼び方が違うように、扱いも様々なようです。
 メイド奴隷とは、食堂で出される食事の準備や給仕、掃除、洗濯などの雑用をさせられながら、不特定多数の男性の性欲を満足させたりする役目のようです。だから、特定の御主人様はいません。

 メス豚と言う女性は、かなり悲惨なようです。豚小屋のような粗末な区画に閉じ込められ、食事も排泄も、その狭い場所で全てをさせられます。お風呂も使うことは許されず、庭に散水するようなホースで、身体に水を浴びせ掛けられるだけ。訪れる男性には絶対服従を義務づけられていて、性欲の処理などもさせられる。日に
二度、散歩は許されますが、その際、出会った男性におしっこを浴びせ掛けられたり、飲まされたり、鞭で問答無用に打たれたり、犯されたり・・・。
 便所奴隷と言うのは、主にスカトロを好む女性の立場のようです。

 奴隷女・・・。彼女達は、こうした様々な扱いをされる女性の中でも、立場が上の女性のようです。それに、御主人様も最初から決まっていて、他の男性から責められる事はありません。と言うのも、彼女達は、一人でこの島に来る訳ではないのです。御夫婦かカップルで訪れ、現実世界から離れて、純粋に御主人様と奴隷の関
係を楽しむ為なのですから・・・。勿論、御主人様の意向で、他の男性に奉仕をするなどのレンタル行為はあるようですが・・・。

 メス奴隷、メス犬と言う立場の女性は、単独でこの島を訪れた女性たちの呼び方のようです。この島に来てから、仮の御主人様を見つけ、期間限定で主従関係を結ぶ。その主従関係にも様々なタイプがあり、その関係によって、呼び名がまちまちになるようなのです。ですから、メイドとして扱われる女性もいれば、メス犬のよ
うにペット的に扱われる女性もいるのです。
 このサイトには、特に募集要項はありません。ただ、用意されているアンケートに答え、自分がこの島を訪れたい心の内を、オーナーである男性にメールをするだけです。
 そのメールに対して、オーナーがOKを出せば、島へのアクセス方法と細かな規約が書かれたメールが送られて来るのです。そして、最終的に島に行きたい旨をメールすると、具体的な日時や期間などが決定されます。
 実際、オーナーの気分次第であり、一般的なパートナー募集とは異なります。しかしオーナーの許可が下りれば、そこで滞在する間の宿泊費、食費、その他の雑費は、一切オーナー持ちで、必要なのはそこまでの旅費だけです。
 また、島の生活と言うと、不便なイメージがありますが、写真から判断すると、かなり生活水準は高く、充実しているようでした。食材も豊富なようでしたし、自家発電の設備や衛星を使った通信施設、娯楽施設も整っているようでした。
 こんな島が現実にあるのかどうか・・・。疑いを持つのは当然ですし、これまでSMサイトを色々と見てきましたが、こんな不可思議なコミュニティーが存在すると言う話は聞いたことがありませんでした。
 でも・・・、興味をそそられるのは事実です。
 もしも、オーナーに気に入ってもらえれば・・・。この島で、マゾ女としての生活が実際にできるのです。
 私は、アンケートに答え、オーナーにメールを送ることにしました。
 ・・・・・・・・・・・・・・
 審査に時間がかかるかもしれませんから、気長に返事を待つつもりでいたのですが、意外にも翌日の夜にはメールが帰って来ました。

 そこには、島へのアクセス方法と待ち合わせ場所が書かれた地図が書かれていました。規約は、細かいものではありませんでした。滞在中の私物の管理のやり方や、そこでの健康管理、公共施設の使い方など、雑多な規則が書かれているだけで、奴隷女として守らなければならない規制などは書かれていませんでした。後で聞い
た話では、そうした規制は、仮の御主人様との関係や、島での扱われる立場によって変わってくるのだそうです。
 全てに問題は無いので、私が実際に島に行ける日時を、こちらから連絡するだけでした。オーナー側は、その日に合わせて、細かい待ち合わせ時間を後で決めるそうです。
でも、仕事をしている以上、いつ、どれくらい休みが取れるかは、上司と相談しなければなりません。私の場合、海外旅行に興味がある訳でもなく、有給は余っている方なので、一週間くらいの連休は、比較的簡単に取れるはずですが・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・
 某月十五日、午前十時過ぎ・・・。私は、オーナー所有のクルーザーに乗っていました。彼は、四十分ほどの航海の間、様々な話をしてくれました。

 島にはSMコミュニティーの人間以外にも、漁業を生業とする島民が住んでいること。電気を始め、生活に必要な施設は完備しているものの、台風などによって一時的に不備が起こった場合のことも考えて、独自の施設を持っていること。食材なども、島と本土を結ぶ連絡船によってもたらされるけれど、高級食材などは手に入
らない為、独自に調達していること、などなど・・・・・。
 でも、私はその話を半分も耳に入っていませんでした。と言うのも、島での奴隷生活のことが頭の中を満たしていて、気持ちが高ぶり過ぎていたのです。
 気持ちが先走るのも当然だったかもしれません。この一ヶ月ほど、全くオナニーはしていなかったのですから・・・。
 ・・・・・・・・・・・・・・・ 
 島の北側に、クルーザーがつけられます。ここにはもう一隻、クルーザーがありました。でも、一般の漁船らしきものはありません。たぶん、ここはオーナーだけの桟橋なのでしょう。
 そこからカートに乗って林を進み、大きなフェンスで遮られた場所まで来ます。
「降りろ。」
「はい。」
 フェンスの近くに小さな倉庫のような建物があり、その中へと案内されます。立ち並ぶロッカー。それは会社にもあるロッカーよりも一回り大きい物でした。
『綾菜』と言うプレートの入ったロッカーの前に立たされ、まずはキーとなる暗証番号を決め、登録をします。そして、その中に私物を入れていきます。SMコミュニティーに持ち込める物は化粧道具だけなので、服も全て入れなければなりません。
楽園の島:3
 服を脱ぐ手が震えます。今日会ったばかりのオーナーの前で裸になることも恥ずかしかったのですが、それよりも、この後は一人の人格を持った女性としては扱われないんだと思うと、ゾクゾクするような興奮が襲ってきたからです。
「新しいマゾ女が来る事は、みんなに伝えてある。すでに大広間に集まって、待っているはずだ。・・・ぐずぐずするな。」
「すみません・・・・。」
 私は急いで服を脱ぎ、下着を含めて全ての服をロッカーに入れます。そしてロックをしてしまいます。
「後ろを向け。」
「はい。」
 手を後ろで深く組まされ、枷が嵌められます。そして首には赤い首輪が・・・。
「行くぞ。」
 オーナーは私の化粧道具の入ったポーチを持ち、私を倉庫からあのフェンスの前まで歩かせます。

 陽の光を全裸の身体に浴び、不思議な気分でした。これまで、SMオナニーをするのは、カーテンを締め切った室内だけだったので、こうして明るい陽射しを浴びていることに、不安と違和感を感じていたのです。M女性の中には、単独で露出プレイをする人もいるようですが、私は危険を感じていたので、そうしたプレイをし
たことがありませんでしたので、そう感じたのかもしれません。
 足元は、小さく丸い小石が敷き詰められています。車などは走りにくいでしょうけれど、素足で歩くには気持ちがいい。それに室内に入る時にも、土などを持ち込まない為にも、この石の方がいいのでしょう。
 暗証番号を押し、フェンスのドアが開く。
「ああぁぁぁーーー。」
 写真で見た通りの風景が、目の前に広がります。
 中央に真っ直ぐに伸びた砂利道。その両側には家が立ち並んでいます。その家々の前には芝生の庭があるのですが、庭と道の間にブロック塀や垣根などはありません。
 庭には大きめの犬小屋と、犬を繋いでおく為に太い杭。庭に生えている木の枝には、ロープがぶら下がっています。他にも洗濯物を干すような鉄のパイプが組んであります。
 周りを見ながらゆっくりと歩く。
「・・・・・?!」
 何やら、犬小屋の中で何かが動いたような・・・。それは女性でした。首輪をされ、全裸のままの女性が、小さな呻き声を上げて寝返りを打ったのです。
 突き当りには円形の噴水。そしてその先の広場には何本もの柱が立っています。勿論、女性を縛り付けたり吊るしたりする柱です。
「はぁぁ・・はぁぁ・・。」
 荒い息が聞こえ、そちらを見ると、女性が四つん這いで歩いていました。
「どうした?美央。小便か・・・?」
「あぁぁっ!」
 その女性は、私達に気付かずに犬小屋から出て来たらしく、驚いた様子でした。
髪はセミロング。額にふわっと髪がかかり、一見女子大生風の女の子でした。勿論、全裸なので、顔の印象からしか、どんな女性かを判断する術はありません。
「はい。」
「なら、したらいいだろう。」
「・・・・はい。」
 美央と言う女性は、庭と砂利道の間の側溝を跨ぎました。この側溝には、水が流れていて、どうやら奴隷女たちのトイレにもなっているようなのです。
「向きが違うだろう。私達が見ているんだ。」
「はい。」
 彼女は私達にお尻を向けるようにして、四つん這いになります。
「あぁぁっ!」
 彼女のお尻には、毛の生えた尻尾があったのです。きっと、アナルスティックに飾りを付けた物なのでしょう・・・。
「そうだ。膝をついて、尻を持ち上げて・・・。」
「あああぁぁぁぁぁーーー。」
 彼女は言われるままのポーズを取ると、一気におしっこを漏らしてしまいました。悲しげで哀れな美央さんの声・・・。私も、じきに同じようにおしっこをさせられてしまうのかと思うと、胸が押し潰されそうでした。
 彼女はおしっこをし終わると、流れに手を差し入れ、その水で股間を洗いました。
「美央。感謝の挨拶は・・・?恥ずかしい姿を見てもらって、嬉しかったんだろう!」
「・・・ありがとう・・、ございました。」
 今は私達二人に見られているだけど、大勢の人に見られながらだったら、もっと恥ずかしいはず・・・。私に、堪えられるかしら・・・・・。
広場の正面には大きな建物。ここがオーナーの家であり、大広間、食堂、娯楽施設などもあるはずです。他にも、オーナーの建物の右奥には、二階建てのアパートのような物も見えます。また、広場から左右にも道は広がっていて、そこにも家が並んでいました。
噴水の近くに来た時、オーナーが言います。
「そこに道があるだろう。あれは海岸に下りていく道だ。あの先にも、ここの刑場と同じような場所がある。サイトには掲載していないがね。他にも、洞窟に作った拷問部屋や林の中にはアスレチック風の責め場も用意してある。まあ、全てを使うことはないだろうが・・・。」
「あの・・・。オーナーのことは、何とお呼びすればいいんですか?」
「私か・・・?ここの住人はマスターと呼んでいる。酒場の親父みたいなんで、あまり好きではないが、いつの間にか、そう呼ばれるようになってしまった。」
「そうですか・・・。」
「さあ。行くぞ。」
「はい。・・・マスター。」
 いよいよ、私の御主人様を決める為に、大広間の舞台に立たされてしまうんだわ・・・!!
 その時、目の端に何かが揺れたような・・・・。私は気になってその方向を見てみると、木に吊るされた女性が身悶えていました。
楽園の島:4
 私が立ち止まったことに気付いたマスターは、私の視線を追いました。
「面白そうだろう。観察してみるか・・・?」
 マスターの言葉に、素直に頷く。
マスターは歩きながら言う。
「彼女は人妻だ。二ヶ月に一度は、ここで旦那と暮らしている常連だよ。」
 彼女は細面の和風な顔をした美人でした。髪も綺麗にアップにされていて、着物を着たら、凄く美しくなるのでは・・・と思いました。でも、今は全裸にされ、皮の褌のような物を付けられ、木の枝から吊るされています。
「さくら。今日は何をしたんだ?!」
「・・・旦那様の起きる前に・・・、お許しも無いのにオナニーをしてしまって・・・。」
「相変わらず、淫乱な女だ。」
「・・・・・・。」
 顔を背けた頬から耳は、真っ赤に染まっていました。
 マゾ女として、かなり長い間調教されているはずなのに、恥じらいを失っていないみたい・・・。だからこそ、男達は飽きることなく責め続けられるのかしら・・・。
 私は妙なことに感心しながら、彼女を見つめていました。
「これは、そのお仕置きなのか?」
「はい。」
 マスターは、彼女の腰の所に引っ掛けてあったコントローラーらしき物を手にした。
「レベルは四か。・・・・いつからバイブ責めをされているんだ?さくら。」
「朝。旦那様にオナニーしていることを知られてしまってから、すぐに、木に吊られてしまって・・・。」
「いつまで続くんだ。」
「お昼の・・、ううぅっ・・・食事まで・・・・。」
「ふふふふ・・・。朝から、何度逝った?」
「ああぁ・・・。覚えて・・・いません。」
「数え切れないくらい逝ったようだな。さくら。・・・片足を持ち上げろ!」
「はい。・・・マスター。」
 見ると、内腿どころか、足首までべっとりとまん汁が垂れています。
「ふふふふ・・・・。後一時間、たっぷりとバイブの快感を味わうといい。」
「あうぅぅぅぅっ!!・・お許しを・・・!!!」
 マスターはバイブのレベルを上げて、彼女の腰にコントローラーを戻します。彼女は足を下ろすと、太腿を捩り合わせるようにして身悶えます。
「行くぞ。」
「はい。」
 さくらさんは哀願するような目でマスターの背中を見つめています。
 もし私がさくらさんのような責めを受けたとしたら・・・?!オナニーする時は、一度逝っただけで満足してしまい、続けてオナニーなんてできないのに・・・。それに、庭先に吊るされ、大勢の人達に逝く瞬間を観察されるなんて・・・・・。
 私はそんな妄想をするだけで、おまんこが熱く疼いてしまいました。
 二人が大広間のある建物に入ろうとした時、後ろから悲鳴のような声が聞こえました。思わず振り向くと、彼女は身体を仰け反らせ、片足をくの字に曲げて硬直していました。バイブのレベルを上げられてから、三分もしない内に逝ってしまったようです。でも、後一時間も責められ続けるのです。
 実際に、バイブで責め抜かれたら・・・、それは快感ではなく、きっと地獄だわ!!
 ・・・・・・・・・・・・・・・
 マスターの家に入ると、広いエントランスがありました。家の中なのに小さな滝が作られ、太い柱や壁には、淫らでありながら美しい絵画や写真が展示されていました。
「大広間は、真っ直ぐ入った奥だ。」
 ピシャッッ!
 マスターが私のお尻を叩きます。
「はい!」
 縛られた美しい女性たちに見とれていた私は、ビクッと身体を硬直させ、前を向いて歩き始めます。
 二階へ続く優雅な螺旋階段。外の光を柔らかく受け入れる装飾されたガラス窓。夜になれば美しくエントランスを照らし出すシャンデリア。全てが別世界でした。
 中央の広い廊下を歩いて行くと、正面には観音開きの大きな扉があります。
 マスターがその扉を両手で押し開けます。
「あぁぁっ!!」
 真っ赤な絨毯が、真正面に見えるステージへと続いています。そこは、各所から当てられた光で浮き上がって見えます。
 あの場所で、私はこの全裸のまま晒し者にされ、私の支配者である御主人様が決まるんだわ!!
 胸は破裂しそうに高鳴る。
 ピシャッッ!
 私は、マスターにお尻を叩かれ、ゆっくりと絨毯の上を歩いて行く。
「うううぅぅ・・・」

 正面のステージしか目に入らなかった私ですが、女性の呻き声を聞いて、周りの異常さに気付きました。ステージの方に向けて沢山のソファーが置かれていて、そこには男性達が間隔を置いて座っていました。総勢、三十人近いでしょうか・・・。それだけではありません。その男性達の足元や正面には、首輪をされ、全裸のま
まテーブル代わりになっている女性や、皮のボンデージに身を包んだ女性が男性のチンポをしゃぶらされていたり・・・。立っている女性は、お酒やツマミを運ぶ女性だけですが、彼女達は胸を晒したメイド服を着、おまんこやお尻の縦筋部分が切り取られた短いスカートを穿かされているのです。
 大勢の女性たちが恥ずかしい姿をさせられているのを見て、自分が全裸で歩かされていることに、多少は恥ずかしさが薄らいだものの・・・、男性達の好奇心といやらしさに満ちた視線を浴びていると、足が震えてきます。それに、私に向けられる視線は、サディスト達がマゾ女を観察する鋭さを持っているのです。
 ピシャッッ!
 立ち止まろうとする私のお尻を、マスターは時々叩きながら、ステージへと追い立てていきます。
 とうとうステージに上げられ、明るい光の中に立たされ、正面を向かされる!
楽園の島:5
 ステージ当てられたスポットライトが眩しく、客席の様子はあまりよくは見えません。それは、ある意味で幸いだったのかもしれません。
「さて、皆さん。お待たせしました。」 
 ざわざわとしていた客席が静まり、女達の声も聞こえなくなります。女達は命令から開放され、ステージに立たされている私を見ているのでしょうか・・・。
「お配りした資料には、この女、綾菜の書いたアンケートが載せられているはずです。それで、大体のマゾ性は理解して頂けると思いますが・・・、まず、綾菜から自己紹介をさせましょう。」
 総勢五十人以上の前で、自分の淫らな性癖について話をしなければならないなんて・・・!!頭がクラクラしてきます。
 ヒュゥゥッッ!
 私のお尻のあたりで、空気を切り裂くような音がしました。マスターが鞭を空振りしたのです。「話せ!」と言う合図なのでしょう。
「・・・・私は綾菜と、言います。二十五歳です。」
 緊張と興奮で、唇が乾く・・・。
「これまで・・・、『御主人様』と呼べる存在には巡り合っていません。・・・ソフトSMを、経験しただけです。」
「それにしては、オナニーでは過激なことをしているようだが・・・。」
 一人の男性が、客席から声を掛けてきます。
「自分が・・・・・マゾ女であると自覚してからは、・・・SMサイトを見ながら、オナニーをするようになり・・・、どんどんとエスカレートして・・・。」
「自分で、鞭や蝋燭の責めもしているんだな。鞭は、一人では打ちにくいだろう。」
「い・・・いえ。自分で鞭を使ったことはあります。でも・・・、怖くて、ほとんど未経験と同じです。蝋燭も、乳首に垂らすのすら・・・怖くて・・・。」
「本当は、鞭や蝋燭の責めを受けたいのに、自分一人では勇気が出ない・・・。だから、誰かに有無を言わせず責めてもらいたい・・・そう言うことか?!」
「ああぁぁぁぁぁ・・・・。はい。」
 身体が小刻みに震え、立っているのすら辛くなってきます。
「アナルには、おまんこ用のバイブも入るようだな。アナルセックスの経験はあるのか?」
 別の男性が質問をしてきます。
「ありません。」
「アナル処女を捨てるつもりで、ここに来たのか?」
「・・・・・そうです。」
「股に毛が無いな。・・・それは剃ったようには見えないが、元々パイパンか?!」
 あちこちから質問が飛ぶ。
「違います。・・・・奴隷女に憧れて・・、脱毛クリームで・・・。」
 自分の恥ずかしい性癖が、どんどんと暴かれていく!!
「自縛オナニーをしているようだが、男に縛られて辱められるのと、命令されて恥ずかしい事をさせられるのと、どっちが好きだ?」
「・・・・分かりません。・・・・でも、命令をされても、それに従えるかどうか・・、自信はありません。・・・一度も、そうした経験がありませんから・・・。」
 こうして十五分ほど質問され、それに正直に答えていきました。
 一通りの質問が終わった頃には、私のおまんこはグッショリと濡れていました。
 マスターは、私が正直に質問に答える態度に満足げで、お尻を叩くこともなければ鞭を振るうこともありませんでした。でも・・・。
「マスター。できれば、その女に悲鳴を上げさせてくれないか?・・・どんな声を上げるか、楽しみなんでね。」
「それもいいでしょう。質問だけは分からない部分もありますからね。」
「おい!」
 マスターがステージ脇に控えていたスタッフらしき男に合図を送る。すると、私の立っている場所の真上から、大きな鉄のフックの付いた鎖が降りてきました。私は後ろ手にされていた枷が外され、正面で手を繋ぎ直されると、その枷とフックが連結されてしまいます。
「どなたか?鞭を打ってみたい方はおられますか?」
数人の男性が手を挙げたようです。
「和彦君もか。・・・そう言えば、君はまだ、特定の奴隷は持ってなかったな。」
「ええ。・・・是非ともこのチャンスに、その女を調教してみたいですね!」
「いいだろう。・・・だが、君が持ち主になるかどうかは、まだ分からんがね・・・。」
 和彦と言う男がステージに上がり、マスターから鞭を受け取る。
ヒュゥゥッッ!
 お尻に近い部分を、鞭が空を切る。
「・・・・・!!!」
 鞭打ちは、オナニーする時の定番ではありましたが、どうしても手加減をしてしまい、本格的な鞭打ちは全くの未経験です。願望だけは強いのですが・・・・。
ヒュゥゥッッ!ビシィィィッ!!
「あぐぅぅぅっ!!!」
 痛みを分散させるタイプのバラ鞭なのですが、お尻の皮膚が裂けてしまうような強烈な痛みが走ります!
ビシィィィッ!!ビシィィィッ!!
「ヒィィィィィィッ!!!」
 喉の奥から空気が勢い良く噴出し、甲高い悲鳴が出てしまいました。身体は仰け反り、思考力は破壊されてしまったように、頭の中は真っ白になってしまう!
 それは、絶頂とは違います。縛られ、鞭で打たれ、それを避ける事もできない絶望感・・・だったのかもしれません。そうだとしても、激痛を伴いながら、ある種の恍惚感があったことも事実です。
 ビシィィィッ!!
「あうぅぅぅぅっ!!」
 鞭がお尻ではなく、脇腹から背中へと斜めに打ち込まれ、息すらできない苦痛が襲います。
 ヒュゥゥッッ!
「そこまでだ!・・・まだ鞭は初体験なんだ。無茶はいかんよ。」
「す・・・すみません。」
楽園の島:6

 頭の中は空白になったまま、私は鎖から下ろされ、開脚椅子に座らされました。そして大勢の男女の前に、濡れたおまんこやアナルを晒していました。でも幸いなことに、大きな羞恥は感じることはありませんでした。強い光に照らされていた私は、逆光で観客がよく見えませんでしたし、今いる自分が、現実の世界にいるのか
妄想の世界にいるかすら、はっきりと認識できなかったのですから・・・・。
 暫くの間、私の股間は大勢の人々の晒し者となってから、私は椅子から開放され、ステージ奥の控え室に連れて行かれました。そしてどれほどの時間が経ってからでしょうか・・・、マスターが三枚の履歴書を持ってやって来ました。
「綾菜。君を奴隷としたい男性の履歴書だ。目を通すといい。」
「・・・・はい。」
 少しは気持ちが落ち着いていた私は、渡された履歴書を丹念に読みました。それには職業などは書いてありませんが、SMに関する履歴は詳しく書かれていました。
 一人の男性は、私に鞭を振るった和彦と言う男性です。
 年齢は二十八歳。何人かの恋人とソフトSMの経験がある。その内に鞭打ちや蝋燭責め、アナル責めなどのハードなプレイをしたいと切望するようになるのだが、それを受け入れてくれる女性に巡り会いない。仕方なく、SM嬢を相手に何度もプレイをしたけれど、心が満たされることは無かった。

 浩人。三十五歳。学生時代からSMプレイをしているベテラン。これまでに、ほとんどのSMプレイを経験している。最も好きなプレイは医療プレイ。医師としての知識も備えていて、衛生面、健康面に関してはトラブルを起こしたことはない。冷静な目で女性の身体を調べ、辱める事を好む。アナル責めは、女性を辱める意味
では最も適していると考えている。自宅に専用のプレイルームを持つ。
 幸一郎。四十六歳。具体的にSMプレイを始めたのは、二十五を過ぎた頃から。普通のセックスに飽き、新しい刺激を求めてSMの世界に入る。鞭や蝋燭はほとんど使わない。女性を拘束し、ネチネチとじっくりと責めながら精神的に追い込んでいくのが好き。
 こうしたSM履歴とは別に、写真も添付されていました。

 浩人と言う男性は、メガネを掛けているせいかもしれないけれど、冷徹な感じがして、どうしても好きになれません。たぶん、本業も医師なのでしょうが、一般的に言っても、患者の痛みを理解できている医師はいないように思えます。そんな人の痛み、苦しみの理解できない相手に、身を任せる気はありません。また幸一郎と
言う男性は、明らかにエロ親父であって、この男に身体を舐め回されるかと思っただけで、寒気がしてしまいます。こうした男性に汚される事を望む女性もいるのでしょうが、私の場合は嫌悪感だけしか感じないのです。
 和彦は、年齢より若く見えるのはいいとして、経験が少ないところが不安を掻き立てます。先ほどの鞭打ちでも、マスターから制止させられるほど、未熟さを露呈してしまったのですから・・・。
 しかし、私は和彦に対して、経験不足であることを理由に、敬遠するつもりはありませんでした。

 と言うのも、SMの経験の無いのは私も彼も同じですし、その経験を積まなかった、積めなかった理由も、私と同じだったのです。それに、プレイの相性も悪い訳ではありません。最大のネックは経験不足と、プレイに夢中になり過ぎてしまう事。経験は時間が解決しますし、良きアドバイザーもここにはいるのですから、問題
は無いでしょう。 
 でも・・・、これは全て後付けの理由かもしれません。鞭で打たれた時、なぜか「この人しかいない!」と、感じてしまったのですから・・・。
 ・・・・・・・・・・・
 和彦様と私は、マスターの前で奴隷契約書にサインをしました。御主人様は拇印での捺印。私は、おまんこからアナルにかけて朱肉を塗り付け、まん拓による捺印です。
 そして、衣装室に連れて行かれた私は、和彦様のお気に入りの衣装を着せてもらうことに・・・・。首輪だけの全裸が、最もオーソドックスですが、御主人様の趣味で、淫らなランジェリーを着せられたり、皮やラテックスのボンデージ衣装、あるいはメイド服などのコスプレ系衣装をされる場合もあります。

 私の前に差し出された衣装。それは一見、奴隷としての衣装ではありませんでした。白のウェディングドレスのような、美しい物でしたから・・・。どうやら、私は和彦様の奴隷妻として扱われるのでしょう。メス犬のように扱われるのか、服従のみを強要される奴隷として扱われるのか・・・、いずれにしても、受け入れるつ
もりではいましたが・・・。

 衣装を着てみると、胸の部分が大きく切り取られた、淫らな物でした。それに、立ってじっとしていれば、下半身は普通のドレスなのですが、実は、幅三センチから四センチの細長い布が腰のあたりから数多く垂れているだけで、足を踏み出せば素足が露わになりますし、前屈みになれば、お尻が丸見えになってしまうドレスで
した。
「美しいよ。」
 大きな鏡の前に立っている私の後ろから、首筋に優しくキスをしながら、和彦様が言います。
「じゃあ。新しい奴隷妻のお披露目をしに、食堂へ行こうか。・・・まだ、皆さん、食堂でくつろいでいるだろうから・・・。」
 私はマスターから化粧ポーチを渡され、化粧を整えます。そして御主人様と共に食堂へ・・・・。
 私達が入って行くと、大勢の方が残っていました。そして、私のドレス姿を見た人達は、拍手で新しいカップルの誕生を祝福して下さいました。

 すでに、ほとんどの男性は食事を済ませていましたが、何人かの女性は食事を続けていました。その中には、美央さんもいました。御主人様にアナルに突き刺さっている尻尾を抜き差しされながら、床の上に置かれている食事皿に顔を埋めていました。あのさくらさんもいました。彼女は床に正座をし、両手を後ろ手に拘束され
たまま、旦那様から口移しで食事を頂いているところでした。
 食事は、バイキング形式でした。でも、昼の食事とは思えないほど充実していました。お寿司を始めとする日本料理の他、中華、フレンチ、イタリアンと、種類も様々ですし、使われている食材も高級品ばかりのようです。
 私は、お寿司をいくつかと、パスタを取りました。口だけで食事をすることを考えて、食べ易い物を選んだのです。
 御主人様は周りの人々からよく見える場所に座り、私の手から皿を奪うと、床の上にその皿を置きました。
「さあ。食べなさい。」
 奴隷妻のとしての生活の始まりです!!
                    (仮END)

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