THE 有頂天ホテル


東宝
2005年日本映画、136分

ストーリー
大晦日を迎えた「ホテルアバンティ」では、ホテルの威信がかかった年越しカウントダウンパーティーの準備で大忙し。そんな中でも副支配人の新堂平吉は、様々な問題に機転を利かせて対応するのだが……。

キャスト
役所広司、松たか子、香取慎吾、佐藤浩市、篠原涼子、オダギリジョー、唐沢寿明、西田敏行、YOU、その他多数・・・もう書ききれない!

スタッフ
監督、脚本:三谷幸喜
撮影:山本英夫
音楽:本間勇輔

レビュー
脚本家の三谷幸喜が監督した映画第3作。三谷幸喜のドラマは結構見ているけど、映画を観るのは実は今回が初めて。この人はドラマでもそうなんですが、一つのシチュエーションの中で色々な人が交わって起こる騒動を描くのが好きで、しかも描くのが結構上手いです。今回の「THE 有頂天ホテル」もそんな感じの群像劇かな。

三谷映画の醍醐味は豪華俳優陣!今回もこんな配役あっていいのかって言うほど豪華、役所広司に佐藤浩市、松たか子、香取慎吾に唐沢寿明・・・。その他有名で大物の俳優が多数出ていて、これらの俳優が一体どんな掛け合いを見せてくれるのかとそれだけでも期待させてくれます。役所広司や佐藤浩市などは結構シリアスな役が多いので、この映画でコミカルな面を見せているのが新鮮で面白かったです。それにしても伊東四朗は顔を白く塗ったまま逃げ回ってるだけだったけど、まあ存在感があったし面白かったからいいか。

脚本の上手さもこの人の醍醐味と言えると思います。脚本には多くの伏線が含まれていて、それぞれが笑いへとつながっていくのが本当に上手い!色々な問題が起こってしまうけど、最後には全てが放ったらかしになることなくきちんと解決されていく。しかもそうでありながら出演者のシーンを均等に描き、それぞれを出会わせることによって笑いを引き出していきます。そうそうそれぞれに見せ場が用意されてて、何通りもの掛け合いが楽しめる。結局はドタバタ劇なんだけど、伏線の張り方が上手くて全然飽きさせない内容になってる。ただ小さい笑いが集まっただけって感じもするのは否めません。つまり笑えるのは笑えるんだけど、「結局それがどうしたの?」って思った。だからとりあえずは笑えるんだけど深くて大きい笑いにはならないんだな、これが。

まあわざわざ映画にせんでもいいような気がするけど、映画規模にならないとこんな豪華な俳優は出ないか。まあ「王様のレストラン」のホテル版って感じです。

評価
5点(満点10点)
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